By Wataru Otsuka
初の関西帝王戦レガシーは満員となる81人を集め、関西のレガシー強豪勢が集まった。
現環境を定義づけているのは間違いなく「グリクシスデルバー」だが、なんとTop8には1名もおらず。8人のデッキを見ても誰が勝つのかまったく分からない状態だったが、決勝に残ったのはどちらも1ターン目で勝敗を決定づけることができるコンボデッキだった。
Game 1
まずは先攻の廣井、《暗黒の儀式》から《思考囲い》。馬場の手札を見て何もないことを確認すると、すぐさま《納墓》で《エメリアの盾、イオナ》を墓地へ。そして残り1マナから《再活性》でリアニメイトし、黒を宣言する。
黒を封じられては返す術のない馬場はたまらず投了。目にも止まらず速さで決まった先攻1キル。これがレガシーだ。
廣井 1-0 馬場
1ゲーム目の先攻1キルに観戦していたプレイヤーもどよめいた。お互いに苦笑いしつつも、「これもレガシーの魅力の一つ」と笑い合いながら次のゲームに備えサイドボードの入れ替えへ移る。
Game 2
開始2分で次のゲームに移ると、馬場は少し考え7枚キープ。廣井はダブルマリガンを選択した。
手札に《納墓》の姿はなかったが代わりに見えたのは《Lake of the Dead》と《墓所のタイタン》。もたもたしていると素出しも見えるハンドだ。
と思ったそのとき、馬場は2ターン目に《暗黒の儀式》からコンボスタート。《むかつき》ルートを選択する。膨大な手札を抱えるが、なかなかマナを増やすカードがめくれない。ライフ2の状態でストップし、悩ましく決めきれるか考える。
廣井は返しに何もできず、馬場の3ターン目は残した《渦まく知識》からスタート。《強迫》で前方確認し、土地セットから《ライオンの瞳のダイアモンド》、《陰謀団の儀式》、《冥府の教示者》と瞬く間に唱えていく。おそらく《炎の中の過去》からストームとマナを稼いでフィニッシュを決めることになるのだが、廣井はここで最後まで見ることなく投了した。
廣井 1-1 馬場
Game 3
廣井は即座にマリガンし、6枚を長考してキープ。馬場は7枚をキープ。
廣井はまず《暴露》で馬場の手札を確認。《定業》《冥府の教示者》《ギタクシア派の調査》《Volcanic Island》《思案》《思案》《水蓮の花びら》の中から《冥府の教示者》を墓地へ。
馬場も《強迫》で廣井の手札を攻めるが、廣井も《トーラックへの賛歌》で返す。馬場の手札からは《冥府の教示者》と《水蓮の花びら》が落ちた。
しかし廣井は手札に土地が溢れて思うように動けていない。対する馬場は《思案》を2回唱えて着々とキーパーツを探す。そして4ターン目に入ると馬場は「何もなければいけるはず」とつぶやく。
まずは《水蓮の花びら》をセット。4枚目の土地を置き、《陰謀団の儀式》から《冥府の教示者》! 3枚目を引き当てていた。
もちろん「暴勇」は達成。ライブラリーから《炎の中の過去》を選択し、墓地の呪文を次々と迷いなくフラッシュバックしていく。
そして十分なマナから《冥府の教示者》をもう一度唱え、《苦悶の触手》にたどり着くと、大勢のギャラリーから歓声が上がった。
関西帝王戦レガシー優勝は馬場大樹! おめでとう!!