“古き良き”フォーマット、オールドスクール

Jeremy Dezani

Translated by Daijiro Ueno

みなさん、こんにちは!

8月の18、19日に横浜でエターナル・ウィークエンド・アジア 2018が開催されますね!

今日はこの素晴らしいイベントで取り上げられるフォーマトのひとつ、オールドスクールについてお話ししようと思います。そのルールや存在自体を知らない方もたくさんいると思いますが、この記事でその詳細に触れることができるでしょう。このフォーマットのスペシャリスト、ピエール・カナリ/Pierre Canaliさんの助言を得ながら、メタゲーム人気のデッキについて深く掘り下げていきましょう。

オールドスクールとは?

使用可能セット

禁止カード

Bronze TabletContract from BelowDarkpactDemonic Attorney Jeweled BirdRebirthTempest Efreet

制限カード(デッキに1枚のみ入れられる)

アメリカの制限カードリスト

Ancestral RecallBalanceBlack LotusBraingeyser Chaos OrbChannelDemonic TutorLibrary of Alexandria Mana DrainMaze of IthMind TwistMox Emerald Mox JetMox PearlMox RubyMox Sapphire RecallRegrowthSol RingStrip Mine Time VaultTime WalkTimetwisterWheel of Fortune

ヨーロッパの制限カードリストとの違い

追加制限カード

ShahrazadMishra's Workshop

非制限カード

Maze of Ith

再録カードについて

再録版を使用することも可能だが、以下の条件を満たすものに限る。

使用可能カード例

Serra AngelSerra AngelLlanowar ElvesLlanowar Elves

使用不可カード例

Serra AngelSerra AngelLlanowar ElvesLlanowar Elves

上記の規則に反していなければ、どの言語のカードも用いることができる。

マナバーン

現在のルールと異なり、マナバーンは適用される。

《Chaos Orb》

Chaos Orb

《Chaos Orb》には、以下の通りエラッタが適用される (オールドスクールのみ)。

(1),(T):トークンでないパーマネント一つを対象とする。《Chaos Orb》が戦場に出ている場合、《Chaos Orb》をプレイしている場所から少なくとも1フィート高い場所からはじく。《Chaos Orb》が水平に1回転以上し、選ばれたパーマネントの上に留まった場合、そのパーマネントを破壊する。その後《Chaos Orb》を破壊する。

プレイヤーは《Chaos Orb》の使用に際し、対象のトークンでないパーマネント1枚をテーブルの中央に移動させてからこのカードをはじいても良い。

詳しいルールについては、こちらをご確認ください。(リンク先は英語です)

メタゲーム

長年にわたって、ヨーロッパにおけるメタゲーム「The Deck」と呼ばれるデッキに支配されてきました。このデッキは、《ジェイムデー秘本》でアドバンテージを稼いでいく5色のコントロールデッキです。

Jayemdae Tome

「The Deck」

Swords to PlowsharesJayemdae TomeSerra AngelCounterspell

《地獄界の夢》

最近になって、《トーラックへの賛歌》《地獄界の夢》を用いることで「The Deck」に対抗するデッキが現れました。

Dark RitualUnderworld DreamsHypnotic SpecterHymn to Tourach

この2つのデッキが現在最も人気のあるものとなっています。他にあげられるのは以下のようなデッキたちです。

「青赤バーン」

「青赤バーン」は私たちの誰もが子供のころに一度は作ってみたいと思い、そして誰もその夢が叶わなかった「夢のデッキ」です。その戦略は見事で、8体の飛行クリーチャー、火力と打ち消し呪文によりゲームを作ります。トップ8の常連ですね。

Chain LightningFlying MenSerendib EfreetLightning Bolt

「青白スカイ」

「青赤バーン」の赤を白に変えたバージョンです。《サバンナ・ライオン》や飛行クリーチャーたちを《剣を鍬に》や打ち消し呪文でバックアップする、クロックパーミッション戦法を取ります。このデッキの最大のポイントの一つは、サーチ呪文によりサイドボードの《赤の防御円》を手軽に使え、同じくサイドにある《City in a Bottle》も自分への被害を恐れず躊躇なく唱えることができます。2枚ほど《City in a Bottle》のためにサイドアウトすれば、《密林の猿人》《真鍮の都》《セレンディブのイフリート》といったカードに対処することができるでしょう。

Swords to PlowsharesSavannah LionsSerendib EfreetCounterspell

「ディスク・トロール」

このデッキはパーマネントをいくつか採用していますが、その中でも自身を再生できる《Sedge Troll》は、《ネビニラルの円盤》により実質的なアドバンテージを獲得できます。素晴らしいコントロールデッキですが、「The Deck」ほど強力ではないでしょうね。

Maze of IthSedge TrollNevinyrral's DiskCounterspell

「赤緑アグロ」

おそらくこのフォーマットで最も速いデッキで、火力クリーチャー強化呪文の支援を受けたウィニークリーチャーたちはまるで怒り狂う戦士のようです。こちらもまた素晴らしいデッキですが、大量の除去を積んだデッキ相手には分が悪いですね。《セレンディブのイフリート》《Ancestral Recall》《Timetwister》《Braingeyser》、そして《Time Walk》のために青を散らし、強化呪文と入れ替えるのもありでしょう。この場合デッキに持続力をもたらしますが、スピードは低下していまいますね。

BerserkKird ApeArgothian PixiesGiant Growth

「白単ウィニー」

このデッキはマジックにおける古典ですね!速く、持続力があり、機を計らって《ハルマゲドン》をプレイするだけでゲームに勝つことができます。《地震》にとても弱いのが弱点ですが、このカードは「青赤バーン」か「ブルームーン」しかプレイしないのでさほど問題ではないですね。

CrusadeWhite KnightThunder SpiritSwords to Plowshares

「赤単《エイトグ》

こちらは《血染めの月》《Mishra's Workshop》《トリスケリオン》《巨大戦車》《Su-Chi》, そしてデッキ名にもなっている《エイトグ》を搭載した赤茶単デッキです。良いデッキですが、青の強力なカードを使えないのは残念ですね。

Su-ChiBlood MoonAtogJuggernaut

メタゲームにはさらに面白いコンボデッキたちも存在します。もし興味があれば、こちらから詳細をチェックしてみてください。

エターナル・ウィークエンド・ヨーロッパ 2018 (フランス、パリ開催)

先日、ヨーロッパ・オールドスクールチャンピオンの座を賭けて45人のプレイヤーが戦いました。そして陽気なチャンピオンは決して無名のプレイヤーではありません。古参のプロ・プレイヤー、ピエール・カナリです!

Image Copyright: MAGIC BAZAR

  • 氏名: ピエール・カナリ
  • 年齢: 35
  • 国籍: フランス

職業とマジック以外の趣味はなんですか?

2歳になる男の子の父親です。趣味は旅行と、ゲームと名の付くものだったらなんでも好きですね。

いつマジックをはじめましたか?また、きっかけはなんでしたか?

1995年、「アイスエイジ」のころです。私が13歳の時、親友がマジックを紹介してくれました。最初の試合を《ラノワールのエルフ》《大喰らいのワーム》で戦ったあと、このゲームをこれからもずっとプレイすることになるだろうと思いました。

これまでの戦績

オールドスクール優勝デッキ

FireballSerendib EfreetBlood MoonCounterspell

昨年同じ大会でほぼ同じデッキを使って3位に入賞したのですが、そのときはもう少し赤のカードが入っていました。今回は青を重視してメインに《血染めの月》を採用する構築にしたんです。

デッキの仕組みをおしえてください。

各フォーマットの「《血染めの月》デッキ」でも同じことが言えますが、オールドスクールの有力デッキのほとんどに対して次のような戦法をとります。序盤を《対抗呪文》《魔力消沈》《心霊破》、そして《稲妻》によって制圧し、《地震》によって戦場を流したあとに《血染めの月》でフタをするという形です。《血染めの月》が要らない場合でも、《回想》《Wheel of Fortune》、または《Timetwister》によってライブラリーに戻すことができますね。ゲームを終わらせる手段として用いるのは《セレンディブのイフリート》《火の玉》です。古典的な「青赤バーン」が25枚土地を入れているのに対して、このデッキはより多く土地を採用しているのも特徴です。

私がこのデッキを選択した理由

サイドボード戦略

対「The Deck」

対「The Deck」

Out

Lightning Bolt Lightning Bolt Lightning Bolt Lightning Bolt
Psionic Blast Psionic Blast Psionic Blast Psionic Blast

In

Energy Flux Energy Flux Energy Flux Energy Flux
Red Elemental Blast Red Elemental Blast Red Elemental Blast Blood Moon

対「《地獄界の夢》

Out

Blood Moon Blood Moon Blood Moon

In

Control Magic Control Magic Earthquake

他のデッキに対するサイドボーディングはとても簡単ですね。青いデッキには《赤霊破》、そして赤には《青霊破》、アグロには《支配魔法》《地震》が、カラフルなデッキには《血染めの月》が有効ですし、アーティファクトデッキに対しては《魔力流出》を入れましょう。

何か変えたいところはありますか?

多分《火の玉》を1枚減らして《魔力消沈》を入れたほうがいいかもしれませんね。

決勝ラウンドでのマッチアップ

準々決勝:「黒単タッチ青《トーラックへの賛歌》

準決勝:「The Deck」

決勝:「ティムール・アグロ」

まとめ

オールドスクールは大注目です!このフォーマットのゲームプレイはとても複雑で面白いですね。

それでは、また次の機会にお目にかかりましょう!

また、改めてピエール・カナリさんに感謝申し上げます。

ジェレミー・デザーニ

この記事内で掲載されたカード

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