こんにちは!
2週間ほど前にプロツアー『ドミナリア』に参戦してきたので、本日はそこで使用した「青黒ミッドレンジ」の調整記をお届けします。
とあるツイートを見て、今回は記事を書かなくてもいいかなという気持ちも芽生えましたが、自分の思考をまとめておくのは大切!ということで張り切っていきたいと思いますので、最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
メタゲームのおさらいと事前の予想
今回のプロツアーの仮想敵は、かつてないほどに明確でした。みなさんもご存知の通り、それは赤系のデッキです。赤いデッキは『ドミナリア』の加入前から環境最高のデッキのひとつとされていましたが、《ゴブリンの鎖回し》という凄まじい新戦力が加入したことにより、その地位を確固たるものへと昇華させてしまったのです。
このゴブリンの与えた影響がどれほどのものだったかは、プロツアー前に執筆したスタンダード・アナライズをご覧いただければと思いますが、当時と今で決定的に異なるのはメタゲームです。
止まらぬ赤系アグロの勢い
先ほどの記事を書いた時点では、「赤黒機体」と「青白コントロール」が一騎打ちの模様を呈していたものの、そこから環境は変化します。まず「赤黒機体」を倒すためのデッキとして、「赤単」が再び注目を集めるようになりました。
「赤単」が脚光を浴びた最大の理由は、「赤黒機体」に対して《熱烈の神ハゾレト》が非常に強力なことですね。「赤黒機体」は《熱烈の神ハゾレト》への直接的な解答をほとんど持ちあわせていないため、一度着地してしまった《熱烈の神ハゾレト》はそのままゲームを掌握してしまえるほどのインパクトがあります。また、両デッキ間ではタップインする土地の枚数にも差があるので、単純な速度や展開力でも「赤単」に軍配が上がります。
こう書くと「赤黒機体」を使用するメリットが全くないように聞こえるかもしれませんが、「赤黒機体」が明確に「赤単」よりも秀でている点はサイドボード後の対応力の高さです。特に《強迫》の有無は非常に大きく、「赤単」がサイドボード後を含めて「青白コントロール」を苦手とするのに対し、「赤黒機体」はサイドボード後に環境内のほとんどのデッキを克服できる点が強みです。
簡潔にまとめると、「赤単」の方が赤いデッキ同士の対決で優れ、「赤黒機体」の方がその他のデッキに対して隙がない印象です。これをどのように評価するかは判断の分かれるところですが、個人的にはプロツアーにコントロールデッキはほとんどいないと考えていたため、「赤単」の方が良い選択ではないかと思っていました。
弱点の改善が難しい青白コントロール
自分自身が練習で「青白コントロール」系統のデッキを使い続けた結論として、プロツアー本戦では「青白コントロール」系のデッキはあまりいない、またはいたとしても大勝はしないのではないかと予想していました。
その理由は前回のスタンダード・アナライズにも記した通り、サイドボード後のプランが弱いことです。
「青白コントロール」の1戦目の勝率は環境屈指のものですが、その反面でサイドボード後のプランが弱いという最大の欠点を依然として克服できずにいます。個人的に、サイドボード後のプランの中で最も感触が良かったものは《遵法長、バラル》と打ち消し呪文を多用する戦略でしたが、それでもしっかりと勝ち切れるというほどではなく、結局は「青白コントロール」そのものを諦めてしまいました。
もしもこれを打破できるような画期的なプランを持ち込まれた場合にはその限りではありませんが、一般的なリストのままでは勝ち切れないだろうというのが僕の出した結論です。
プロツアーのメタゲーム予想まとめ
というわけで、プロツアー本戦では「赤黒機体」が最も多く、それに強い「赤単」が第二勢力、またはそれに次ぐ勝ち頭になるのではないかと考えていました。
もしも自分の中で納得のいくデッキができなかったとしたら、そのときは赤いデッキ対決を意識して「赤単」を使おうと思っていましたが、そちらは同じようなリストをチームメイトのローリーさん (BIG MAGIC所属プロの藤田 剛史さん) とAさん (BIG MAGIC所属プロの松本 友樹さん) が使用してくれて、それぞれ7勝3敗と5勝5敗という結果を残しています。
-土地 (23)- 4 《ボーマットの急使》
4 《損魂魔道士》
4 《地揺すりのケンラ》
2 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》
4 《アン一門の壊し屋》
4 《ゴブリンの鎖回し》
4 《熱烈の神ハゾレト》
-クリーチャー (26)-
3 《火による戦い》
2 《マグマのしぶき》
2 《チャンドラの敗北》
2 《反逆の先導者、チャンドラ》
1 《屍肉あさりの地》
1 《削剥》
1 《霊気圏の収集艇》
-サイドボード (15)-
「赤黒機体」と「赤単」はMagic Online上でリストが仕上がっていたため、そこまでの時間をかけずとも素晴らしいリストが転がっていたのは大きなメリットですね。しかしながら、これは他の参加者にも同じように作用してしまう利点ですので、できることなら赤いデッキに勝ちやすい他のアーキタイプが見つかれば理想的でした。
そこで調整最後の時間を費やしたのが、最終的にプロツアー本戦で使用することになる「青黒ミッドレンジ」です。
最後の望み、青黒ミッドレンジ
実は「青黒ミッドレンジ」はMagic Online上での成績が良く、個人的にミッドレンジが好きなこともあいまって一時期は使用候補の中で最有力のデッキでした。このデッキの強みとしては、苦手なデッキが少ない点が挙げられます。
対コントロール
まずコントロールデッキに対しては、それらのデッキにとって最大の癌である《光袖会の収集者》がありますし、さらにサイドボードには《強迫》・《否認》・《アルゲールの断血》と対策カードのオンパレード。
メインボードに関しては少し不利が付くかもしれませんが、マッチ全体を通してみればかなり有利だと言えます。
対赤系のアグロ
そして、最大の仮想敵である赤いデッキに対しても最高のフィニッシャーである《スカラベの神》で対抗できます。
《ゴブリンの鎖回し》で一掃されてしまう《光袖会の収集者》・《機知の勇者》を擁するため、「青黒ミッドレンジ」は赤系のデッキに対して一見相性が悪いように見えるかもしれません。しかし《スカラベの神》の存在はそれらを補って余りあるほどに強烈なので、個人的にはそのような印象は抱いていませんし、メインボードに関しては少し有利かもしれないと思っているほどです。
ただし、サイドボード後のプランに関しては相手側の方が上手で、既存のリストのままでは全く歯が立ちませんでした。サイドボード後に勝率が下がってしまう理由としては、(1)サイド後に増量される4~5域のカードに力負けしてしまうこと、(2)赤いデッキの方がこちらよりもプランの幅が広いこと、この二点が挙げられます。
(1)サイド後に増量される4~5域のカードに力負けしてしまう
赤いデッキがサイドインしてくる戦力は、《再燃するフェニックス》や《栄光をもたらすもの》といったインパクトの大きなフィニッシャー、そして《反逆の先導者、チャンドラ》や《ウルザの後継、カーン》など迫力満点のプレインズウォーカーです。
これらのカードに共通しているのは、いずれも1枚でゲームを決めてしまえるほどにカードパワーが高く、打ち漏らすことが決して許されないという点です。これだけ見るとこちらもデッキを重くすることで対応できるように思われるでしょうが、それを良しとしないのが続く項目です。
(2)赤いデッキの方がこちらよりもプランの幅が広い
昨今の強いとされるアグロデッキは、メインボードとサイドボード後のスピードに緩急を付けることで、対戦相手の裏をかいて優位を得られるように構築されています。
“スピードに緩急を付ける” というのがただ単に “サイドボード後にデッキが重くなる” ことを意味していれば話は簡単なのですが、赤いデッキにはメインボードの高速ビートダウンのままゲームに挑むという選択肢があるのがネックとなります。ゲーム展開が180度異なる両戦略に対応するのは至難の業であり、多くのデッキがこの問題を解決できずに苦戦を強いられてしまいます。
かくいう「青黒ミッドレンジ」もその中のひとつで、赤いデッキの変幻自在のサイドボードプランを前に屈してお蔵入りしてしまったという経緯がありました。とはいえ、前述の通りメインボードの勝率と感触は良かったので、逆にそれさえ改善できればプロツアー本戦でも通用するのではないかと考え、サイドボード後のプランを練り直したのがこちらのリストになります。
今回使用したリストの特徴としては、(1)《スカラベの神》が4枚、(2)インスタントタイミングで動けるカードが多め、この二点が挙げられます。参考にさせてもらったこちらのリストと比較しながら、意識した点であったり、もとのリストからどんな理由で変更を施したかをお伝えしていきたいと思います。
(1)《スカラベの神》が4枚
これは赤系のデッキを最大限に意識した結果です。赤系のデッキは《マグマのしぶき》がなければ《スカラベの神》を上手く対処できませんし、《スカラベの神》さえ残ってしまえば対面のプレインズウォーカーに負けることもなくなります。
可能な限り盤面を更地に保っておき、5ターン目に《スカラベの神》を着地させることが赤系のデッキに対する最高の動きなので、今後も赤いデッキが多いメタゲームが続くようであれば《スカラベの神》を4枚から減らすことはありません。
《スカラベの神》への対処法が限られている「黒緑《巻きつき蛇》」を筆頭に、他のデッキに対してももちろん非常に強力ですね。
(2)インスタントタイミングで動けるカードが多め
これらは課題であったサイドボード後のプランを見越しての選択で、今回のリストの唯一にして最大の特徴と言えます。一般的なリストとの明確な差異は、《大災厄》が採用されているスロットに《至高の意志》を入れているところでしょう。
先ほどの《スカラベの神》の項目で述べた通り、こちらの描く青写真は “可能な限り盤面の静寂を保って速やかに《スカラベの神》を着地させること” です。
しかしながら、従来のリストではサイドボード後にそれを実現することが限りなく困難でした。対戦相手が連打してくる強力な4~5マナのカードの前に後手に回ってしまい、劣勢の状態で《スカラベの神》をキャストするしかなくなり、返すターンで後続のプレッシャーまでもが加わってしまい万事休す、という負けパターンが非常に多かったからです。
ではなぜメインボードでは実行できるのに、サイドボード後にはそれが困難になるのか。それは主に、3ターン目のアクションが脆弱かつソーサリータイミングであることが原因だと考えています。
今回使用した「青黒ミッドレンジ」はサイドボード後に軽量除去呪文が増えるため、相手の序盤の脅威を捌けないような展開は稀です。では、あなたの理想通りに静寂を保った後手3ターン目に、《大災厄》を「相手の手札を1枚追放する」モードでキャストした後のゲーム展開はどのように推移するでしょうか?
ケース1・相手の手札に脅威となるカードが1枚しかない
この場合は《大災厄》がどんなカードであれ優位に立てるでしょう。
ケース2・相手の手札に脅威となるカードが2枚以上ある
《大災厄》、もとい全ての手札破壊呪文にとって最悪のケースがこちらです。特に3マナと重い《大災厄》の場合は、こちらは貴重な1ターンを費やしてほぼ何もしていないに等しいという最悪の状態に陥ってしまいます。すると対戦相手は返すターンに《熱烈の神ハゾレト》やプレインズウォーカーのような強力なパーマネントを安全に着地させてしまい、こちらが後手に回ってしまうという負の連鎖が生まれてしまうのです。
ところが、この《大災厄》が《至高の意志》だった場合には全く違ったゲーム展開になります。《至高の意志》なら対戦相手にアクションをさせた上で対処できるため、盤面を更地に保った状態で4ターン目を迎えられますからね。そして続くターンをさらなる打ち消し呪文や《ヴラスカの侮辱》で捌いてしまえば、万全の状態で《スカラベの神》へと繋げられるというわけです。
サイドボード後はとにかくインスタントタイミングで相手の脅威を捌いていくことを徹底し、こちらがタップアウトで動くのはゲームを決められる《スカラベの神》のみといったイメージでプレイできるようにリストを組み上げたつもりです。《豪華の王、ゴンティ》や《ウルザの後継、カーン》といった、強力ながらもソーサリータイミングでしか唱えられないカードが入っていないのはこれが理由ですね。
本戦の結果と今後に向けたデッキリストの変更点
実は今回はデッキリストの提出期限が変更になった都合で、上記リストでは一度も対人戦をこなすことができませんでした。これはこれまでにプロツアーに参戦してきた中で初めての経験でしたし不安もありましたが、ある程度納得のいくプランができたと思えたのでこのリストと心中することに。
いつもこれを実行できるプレイヤーは、その実力はもちろんのことながら、かなりの強心臓をお持ちですね。世界で1人しか存じ上げませんが (笑)
ドキドキワクワクの本戦の結果はこんな感じでした。
ラウンド | 対戦相手 | 結果 |
---|---|---|
Round 1 | 赤黒機体 | 〇×× |
Round 2 | バント《副陽の接近》 | 〇〇 |
Round 3 | 赤黒機体 | 〇〇 |
Round 4 | 青黒ミッドレンジ | 〇〇 |
Round 5 | 赤黒機体 | 〇×× |
Round 6 | 赤黒機体 | 〇×× |
Round 7 | 赤黒機体 | 〇〇 |
Round 8 | エスパーコントロール | ×〇〇 |
Round 9 | 赤単 | ×〇〇 |
Round 10 | 赤黒機体 | 〇〇 |
大本命の「赤黒機体」に3回負けてしまったのは残念でなりませんが、全体的なデッキの仕上がりとプランニング自体は悪くなかったかなと思います。反省点として、サイドボード後のプランをきちんと遂行するためにもう少し打ち消し呪文があれば良かったなと感じたので、今ならばプロツアーの結果を踏まえてこのようなリストにします。
プロツアーの反省を踏まえた最新リスト
《水没した骨塚》→《島》の4枚目に
黒マナは十分だと思ったのと、本戦で “9マナ目を引けば《スカラベの神》→即起動で大逆転!” というところで《水没した骨塚》を引いて心底がっかりしたので《島》に。
土地構成に関しては、「赤単」が多いと読むのであれば《廃墟の地》を減らして色マナに変えてもいいと思います。《廃墟の地》は、もともと《アズカンタの探索》・《アルゲールの断血》などが「変身」したとき用という役割と、《致命的な一押し》の「紛争」達成という働きを期待していましたが、特殊地形の入っていない「赤単」には起動することできないので後者の役割が期待できませんからね。
《暗記+記憶》→《本質の散乱》の2枚目に
《暗記+記憶》は、《イクサランの束縛》が入ったデッキがいたとき用の保険という意味合いが強かったカードです。《スカラベの神》が4枚のこのデッキにとって、《イクサランの束縛》は天敵ですからね。
ただし、今のところ白系のデッキはほとんどいないので、追加の《本質の散乱》に変更しようと思っています。
《巧射艦隊の追跡者》2枚→《至高の意志》2枚に
《巧射艦隊の追跡者》は「《王神の贈り物》デッキ」専用カードだったので、サイドボード後のプランをより堅実なものにするために《至高の意志》に変更します。
《天才の片鱗》→《ヴラスカの侮辱》に
実はこのデッキは、昨年の世界選手権で栄冠を飾ったウィリアム・ジェンセン/William Jensen選手のティムールを参考にさせてもらっています。
《天才の片鱗》はジェンセン選手のテクニックを真似した&サイド後のプランにしっかりと合致している良いカードなのですが、アドバンテージを得る手段は他のカードで十分に事足りていますし、対戦相手のサイドボード後の重いプランに対応すべく4枚目の《ヴラスカの侮辱》に変更します。
簡易マッチアップガイド
赤黒機体
メインボードはいかにして《スカラベの神》までの時間を稼げるか、その一点のみです。展開次第ではありますが、《光袖会の収集者》や《機知の勇者》を並べすぎて《ゴブリンの鎖回し》で損をしてしまわないように注意しましょう。
対 赤黒機体
サイドボーディングは相手の構成に合わせて大きく変化します。相手のリストに《ボーマットの急使》や《地揺すりのケンラ》が含まれておらず、《歩行バリスタ》の効き目がいまいちそうなら《歩行バリスタ》を抜いて《強迫》にしましょう。
もしも相手のリストが、瀧村 和幸さんのリストのように《スカラベの神》に触るカードが多い場合は、《スカラベの神》の展開を焦りすぎないように。手札と盤面に余裕があるのならば、《否認》を構えて7ターン目に出すくらいのイメージでゲームを進めるといいと思います。
赤単
《スカラベの神》が最高に輝くマッチアップ。
序盤の攻防の注意点としては、《致命的な一押し》をできるだけ《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》用に温存しておきましょう。《ボーマットの急使》や《損魂魔道士》はそこまで焦って除去する必要がありませんし、《喪心》でも対処することができますからね。
対 赤単
対「赤単」はある程度は序盤のブロッカーが必要なので、後手の場合は《至高の意志》ではなくブロッカーにもなる《機知の勇者》を残してもいいです。
青白コントロール
メインボードは、《ドミナリアの英雄、テフェリー》をきれいに対処できないと苦しい戦いを強いられます。ただしサイドボードは対策カードが豊富なので、対戦相手がよほど奇抜なプランを用意していない限り余裕を持って対応できます。
対 青白コントロール
「青白コントロール」側は《ベナリア史》を入れてくることが多いので、それに対して強力な《才気ある霊基体》は残すようにしています。《善意の騎士》と《ベナリア史》以外の相手の脅威は重いものばかりなので、序盤にそれらを連打されることさえなければ負けることは稀です。
エスパーコントロール
「青白コントロール」と似ていますが、強力なフィニッシャーである《スカラベの神》が入っているところと、サイドボードに《ベナリア史》が入っていないところが相違点です。
とはいえ、サイドボード後の基本的な戦い方は対「青白コントロール」とほとんど同じですね。軽くて強力なカードでプレッシャーをかけつつ、相手のフィニッシャーを的確に対処していきましょう。
対 エスパーコントロール
先手の場合は上記サイドボーディングで問題ないと思いますが、相手が《光袖会の収集者》をサイドインしてくると思うのであれば、後手の場合は《本質の散乱》ではなく《喪心》を残しましょう。
《致命的な一押し》ではなく《喪心》を残すのは、《奔流の機械巨人》を殺すことができるからです。もし相手のリストに《奔流の機械巨人》が入っていないのを知っているのなら《致命的な一押し》を優先して構いません。
黒緑《巻きつき蛇》
どのようなリストであれ、《スカラベの神》に触れるカードが少ないので有利だと思います。ただし《巻きつき蛇》が生き残ってしまったり、《新緑の機械巨人》の連打だけは簡単に負けてしまうので、前者は除去で、後者は打ち消し呪文でしっかりとした対処を心がけましょう。
対 黒緑《巻きつき蛇》
サイド後は《形成師の聖域》と《造命師の動物記》がネックとなりますが、依然として《スカラベの神》への対処法が少ないので、最速で《スカラベの神》を着地させるゲーム運びを目指します。
ミラーマッチ
ミラーマッチはインスタント呪文が多い関係でかなり有利です。基本的にこちらの方が圧倒的に動きやすいので、《光袖会の収集者》などアドバンテージ差を付けるカードや、《スカラベの神》や《死の権威、リリアナ》のようにゲームを決めてしまえるカードさえ打ち漏らさなければ負けることはないでしょう。
対 ミラーマッチ
例によって、細部は相手のリストに合わせて微調整が必要になります。例えば《帆凧の掠め盗り》や《人質取り》が入っている場合には《喪心》を増量した方がいいですし、相手側にもインスタント呪文が多いようであれば《強迫》や《否認》をサイドインすることも検討しましょう。
前者の場合は《歩行バリスタ》を、後者の場合は《歩行バリスタ》か《機知の勇者》を減らすといいと思います。
おわりに
「青黒ミッドレンジ」調整記は以上となります。初めて対人戦0回のリストで挑んだり、環境が違う過去のデッキを参考にしたりと、これまでにはできなかったことができるようになっていたのは嬉しかったですが、その一方でいつも以上に大きな不安を抱えていたのも確かなので、今期最後のプロツアーとなる次回はしっかりとした事前準備を心がけたいと思います。
なお、後日談としてツイッターに挙げた最新リストを使ってくれた宇都宮 (巧) 君、岡井 (俊樹) さん、吉野 高平さんのチームがRPTQを抜けたという嬉しい報告が!
25周年PTいけるぅぅぅ
— Takumi Utsunomiya (@katuo079595) 2018年6月10日
《本質の散乱》は他のチームメイトが使っていたので採用できなかったそうですが、権利獲得に少しでも貢献できたのなら何よりです!
彼らに負けないように、僕たちも結果を残せるように精一杯がんばりたいですね。
それでは、また次回のブログで!
コガモ