初めまして!Hareruya Hopesの宇都宮 巧です。
僕の初めての記事は、「マジック・インターハイ2018」のフォーマットである、チーム共同構築スタンダードについてになります。
1. チーム構築戦の魅力
僕の考えるチーム構築戦の最大の魅力は、チームメンバーと喜びや悔しさを分かち合えることだと思います。
僕自身MTGをしてきた中で一番嬉しかったのは先日のプロツアー地域予選(RPTQ)を突破したときでした。
最後の1人に託し、託され、勝利を掴み、全員で喜ぶあの体験は個人戦にはないチーム戦だからこそのものだと思います。
よく「良かったことは分け合うと2倍嬉しい」と言いますが、まさにその通りで、RPTQの時のシングルエリミネーションでの2試合に勝利したときのことは今でも昨日のことのように思い返すことができます。
一方で悔しさもまた個人戦よりも大きくなるのではないかと思っています。みなさんもチーム戦で「自分が勝っていればチームも勝っていた」という状況を経験したことが有るのではないでしょうか?
僕も経験がありますが、やはり個人戦で負けた時よりはるかに悔しいなと思います。なのでチーム戦は勝つも負けるもすごく思い出に残りやすいと思っています。
2.チームでデッキを構築すること
もう1つ、チーム共同構築というフォーマットを語るならば絶対に触れておかねばならないのが「実際にチームでどうデッキを構築するか」ということだと思います。
“同名のカードはチームに4枚までで、2人以上のプレイヤーが同名のカードを使うことができない”というルールがある中で3つのデッキを構築する事は非常に難しいことです。
8.4 共同デッキ構築規定
チーム戦構築イベントにおいては、共同デッキ構築規定を用いる。特殊タイプとして基本を持っているか、あるいは文章にそう特に書いてあるカードを除いては、チーム内の複数のデッキに英語のカード名が同じカードを入れることはできない。(チーム戦構築イベントで、1人のプレイヤーが《帰化》を使用していた場合、そのチームの他のプレイヤーはデッキで《帰化》を使うことはできない)。そのフォーマットでの禁止カードを使用することはできない。
共同デッキ構築規定は、チームの全プレイヤーが同一のフォーマットで構築したデッキを使う場合にしか適用されない。
1つの色を2人で使う場合、少なからずどこかしらのパーツを妥協することになります。ですが対戦相手は妥協していないかもしれません。妥協したデッキと妥協しなかったデッキでは妥協していない方が基本的には勝つことになるでしょう。
ですから、基本的にはチーム内で色が被らないようにしなくてはいけません。
2 《沼》
4 《霊気拠点》
4 《花盛りの湿地》
4 《森林の墓地》
2 《イフニルの死界》
-土地(23)- 4 《歩行バリスタ》
4 《ラノワールのエルフ》
4 《光袖会の収集者》
4 《巻きつき蛇》
4 《翡翠光のレインジャー》
2 《ピーマの改革派、リシュカー》
3 《貪欲なチュパカブラ》
4 《新緑の機械巨人》
-クリーチャー(29)-
3 《打ち壊すブロントドン》
2 《大災厄》
2 《造命師の動物記》
1 《致命的な一押し》
1 《領事の旗艦、スカイソブリン》
1 《生命の力、ニッサ》
1 《秘宝探究者、ヴラスカ》
-サイドボード(15)-
-土地(23)- 4 《ボーマットの急使》
4 《損魂魔道士》
4 《地揺すりのケンラ》
3 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》
4 《ゴブリンの鎖回し》
3 《アン一門の壊し屋》
4 《熱烈の神ハゾレト》
-クリーチャー(26)-
3 《反逆の先導者、チャンドラ》
2 《栄光をもたらすもの》
2 《マグマのしぶき》
2 《火による戦い》
1 《チャンドラの敗北》
1 《削剥》
1 《屍肉あさりの地》
-サイドボード(15)-
僕らとともにRPTQを突破したもう1つのチームはこの点が非常にキレイで、「青白コントロール」「緑黒《巻きつき蛇》」「赤単」という構成でした。3色すべてを使い切りつつ、誰1人色が被らずに、全てのデッキがフルパワーなはずです。
ですが一方で、僕らのチームは「青白コントロール」「赤黒ミッドレンジ」「青黒ミッドレンジ」という構成を選択しました。
2 《一瞬》
2 《本質の散乱》
4 《不許可》
4 《残骸の漂着》
2 《天才の片鱗》
2 《燻蒸》
2 《副陽の接近》
4 《封じ込め》
2 《アズカンタの探索》
3 《排斥》
4 《ドミナリアの英雄、テフェリー》
-呪文(34)-
3 《善意の騎士》
2 《巻き戻し》
2 《魔術遠眼鏡》
1 《黎明をもたらす者ライラ》
1 《俗物の放棄》
1 《神聖の発動》
1 《試練に臨むギデオン》
-サイドボード(15)-
1 《沼》
4 《泥濘の峡谷》
4 《竜髑髏の山頂》
3 《燃え殻の痩せ地》
-土地(25)- 4 《屑鉄場のたかり屋》
4 《ゴブリンの鎖回し》
2 《ピア・ナラー》
3 《再燃するフェニックス》
1 《熱烈の神ハゾレト》
2 《栄光をもたらすもの》
-クリーチャー(16)-
4 《削剥》
2 《無許可の分解》
2 《木端+微塵》
1 《栄光の刻》
3 《キランの真意号》
3 《反逆の先導者、チャンドラ》
2 《ウルザの後継、カーン》
-呪文(19)-
4 《大災厄》
2 《チャンドラの敗北》
1 《熱烈の神ハゾレト》
1 《栄光をもたらすもの》
1 《無許可の分解》
1 《栄光の刻》
1 《最古再誕》
-サイドボード(15)-
あろうことか2色も被っているのみならず、緑色を一切使用していません。
なぜこのような形になったのでしょうか?
それはあの当時の緑色のデッキがあまり強くないと考えていたことと、使用するプレイヤーのプレイスタイルにあまり合っていなかったからです。
色が被らないことは重要ですが、そうしてでき上がったデッキが勝てないデッキだと思うのであれば、色が被ることで多少デッキパワーが下がったとしても強いデッキを選ぶこともまた正解だと思います。
余談ではありますが、この構成を取るに当たりサイドカードが被るので、僕らは役割が同じカード(《否認》と《巻き戻し》、《強迫》と《大災厄》)を分割しましたが、このことはよりデッキに合うカードを選んだり、広い視野でカードを探す良い経験になったと思っています。
「マジック・インターハイ2018」に参加されるみなさんも、これを読んだことで自分達に一番合ったデッキ選択を見つけて、大会に臨んでいただければなと思っています。
3.終わりに
今回は、僕が考える「チーム共同構築の魅力」について書かせていただきました。
序盤にも書いた通り、チーム戦での勝利は格別で、いつまでも記憶に残る思い出になると思います!
みなさんもぜひ同じ学校の友達と最高の思い出を作りに、「マジック・インターハイ2018」に参加してみてください!