ついに始まった「神シリーズ」。
今回のスタンダード神決定戦は、スタンダード最強、すなわちスタンダード神を決める大会である。
第2ラウンドでフィーチャーテーブルに招待されたのは、2013年に大躍進を遂げ、先日のプロツアー『ニクスへの旅』でのTOP100入賞により来期のプラチナレベルが当確した山本 賢太郎(埼玉)。
数々のグランプリ、プロツアーに入賞しているだけでなく、昨年末に開催されたThe Last Sun 2013でも優勝しており、まさに今もっとも神に近い男といえるだろう。
第1ラウンドはバーンに敗れたとのこと。ここからの頑張りに期待したい。
その山本に対峙するは、10年以上赤単を使い続けている宮内 誠(東京)。
睡魔という難敵に敗れてしまったものの、第2ラウンドからこの神決定戦に参戦した。
269名スイスラウンド9回戦+シングルエリミネーション3回戦で行われているこのスタンダード神決定戦。
既に1敗してしまっている両者。「神」になるためには、これ以上の負けは許されない。
Game 1
ダイスロールで先手は宮内。宮内がワンマリガン。
後手2T目、山本の《群れネズミ》でゲームスタート。
そして、この《群れネズミ》を宮内が対処できない。
マリガンが響いたのか、この《群れネズミ》を対処できない上に、遅れてきた3ターン目《大歓楽の幻霊》が初動と全に後手に回ってしまった宮内。さすがに苦しい。
4ターン目には《鍛冶の神、パーフォロス》出すが、返しの《思考囲い》で《嵐の息吹のドラゴン》を抜かれてしまう。
残った《ボロスの反攻者》をプレイしては見るものの、これには予定調和に《英雄の破滅》が。
山本 賢太郎
2ターン目の《群れネズミ》が生き残ったので、「除去を打つor《群れネズミ》を増やす」という姿勢を続けるだけでよかった山本。
最低限の除去を挟みつつ、《大歓楽の幻霊》で減ったライフを《群れネズミ》と《変わり谷》で殴り切った。
山本 1-0 宮内
Game 2
宮内は《悪意の神殿》置いて占術「上」でエンド。ゲーム1では多色要素が《マナの合流点》しか見えなかったが、どうやら2色目は黒のようだ。
ハンデス、除去、土地と一通り揃ったハンドをキープした山本。1T目には《思考囲い》で《大歓楽の幻霊》《モーギスの狂信者》《嵐の息吹のドラゴン》《殺戮遊戯》《山》×2から《大歓楽の幻霊》を、2T目には《強迫》で《殺戮遊戯》を抜いて宮内のプランを崩す。
連続でハンデスを受けた宮内。実質的な初動は4T目の《パーフォロスの槌》になった。
翌ターンの《モーギスの狂信者》には《英雄の破滅》。そして《冒涜の悪魔》が山本の場に降臨。手札には《アスフォデルの灰色商人》×2・《究極の価格》・《胆汁病》と万全である。
かに見えたが。
返すターンに宮内がプレイしたのは、その手札を刈り取る《ラクドスの復活》X=3!!!
宮内 誠
《アスフォデルの灰色商人》1枚を残し、残りは墓地に。
返しに《沼》を引いたので《アスフォデルの灰色商人》をプレイすることはできたが、《冒涜の悪魔》が《戦慄掘り》で対処されると、《地下世界の人脈》をサイドアウトしていた山本に復旧する術は無く。
宮内の繰り出した《嵐の息吹のドラゴン》が速やかに山本を介錯した。
山本 1-1 宮内
Game 3
1ターン目《変わり谷》セット、2ターン目に《変わり谷》アタックとアグレッシブに動く山本。
4ターン目の《冒涜の悪魔》こそ《戦慄掘り》されたものの、宮内の《大歓楽の幻霊》には《肉貪り》、《凍結燃焼の奇魔》には《破滅の刃》と順に除去していく。
6ターン目、宮内が《鍛冶の神、パーフォロス》を出した返しに《生命散らしのゾンビ》で手札を覗いて見ると、
《鍛冶の神、パーフォロス》(2枚目)
《ミジウムの迫撃砲》×3
と現状ほとんど役に立たなそうなものばかり。これには2人とも苦笑い。
宮内は《生命散らしのゾンビ》は予定調和に《ミジウムの迫撃砲》するが、除去が《ミジウムの迫撃砲》しかないために《変わり谷》が止まらない。
お互い除去を手札に持ったまま、クリーチャーのいない戦場を《変わり谷》だけが殴り続ける。
2点。2点。2点。
宮内が動いたのは《生命散らしのゾンビ》から数ターン後。
山本のエンド前にプレイしたのは宮内のシークレットテク、《双子神の指図》!!!
そして返すターンに《炎樹族の使者》が出ると、まず《鍛冶の神、パーフォロス》の誘発型能力が倍のダメージを与え、4点!
続いてプレイした《大歓楽の幻霊》に対応して《炎樹族の使者》は《肉貪り》で除去されるものの、《大歓楽の幻霊》が出て4点!さらにその《大歓楽の幻霊》にも《胆汁病》が飛んできたので、《大歓楽の幻霊》の誘発型能力ダメージも倍で4点!!
一気に12点もの大ダメージを受け、ライフが一気に危険水域に入った山本。
だが、宮内の反撃もここまでだった。
綺麗に捌かれたあと、場に残った、残ってしまった《双子神の指図》。
クリーチャーがいない戦場で、ただ1枚山本の《変わり谷》だけが殴り続ける。
4点。4点。
宮内がブロッカーとして出した《凍結燃焼の奇魔》も《英雄の破滅》で退けると、《双子神の指図》のバックアップを受けた《変わり谷》が最後の攻撃を行った。
4点。
山本 2-1 宮内