準々決勝: 森 勝洋(東京) vs. 市川 貴義(埼玉)

晴れる屋

晴れる屋

By Kazuya Hirabayashi

さて年末大イベントもいよいよシングルエリミネーション。
スイスラウンド上位のプレイヤーがスタンダードとレガシー、どちらのレギュレーションで戦うか選択出来るため、ゲーム前のデッキ交換から勝負が始まっているといっても過言ではない。

ここでかなり悩む森。
スタンダード、レガシー、どちらにアドバンテージがあるのだろうか。

スタンダードだと黒単信心vs赤単信心タッチ緑に、レガシーならパトリオットvsBUGデルバーに。
どちらにせよ明確な差が無いと考えたのか、それとも不慣れな状況に惑ったのか。

「どっちがいいかな……」

決めかねている森。
だが3分と区切られた時間、デッキを交換して確認する時間はあっという間に過ぎ去る。


最終的な決断はレガシー。



Game 1

ダイスロールの結果、市川の先手。
通常ならスイス上位に優先権がある先手選択が市川に移った手格好だ。
はたしてこのことが結果にどう影響を及ぼすか。

市川が《Underground Sea》から《秘密を掘り下げる者》
森が《Tundra》から《秘密を掘り下げる者》

一見鏡打ち、しかしながら先手となる市川の《秘密を掘り下げる者》》は無事着地するものの、森のそれは《目くらまし》》を受ける。
ここで早くも先手後手の差が出てしまう。

さらに市川の《秘密を掘り下げる者》《思案》をめくり、即《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》に変身だ。
そして追加される《死儀礼のシャーマン》

森は《霧深い雨林》を追加するとすかさず《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》に《剣を鍬に》を。
そこにはノータイムで市川は《Force of Will》《思案》をリムーブ)。
ここが勝負どころと考えたのか、判断が非常に速い。

だが森は《呪文貫き》でその一手を弾き、一方的なゲーム展開を防止する。

とはいえ市川もここまで勝ち上がった勢いか、失ったクロックを速やかに《秘密を掘り下げる者》を再展開することで補充すると、再び《突然の衰微》をめくることで《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》に変身を。
毎回毎回良く出来た《秘密を掘り下げる者》だ。

森は手札の乏しくなった市川の《思案》《呪文貫き》《目くらまし》で弾き飛ばすと、トップデッキしてきた《稲妻》で《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》を弾く。
《Hymn to Tourach》《呪文貫き》した上で土地を引き込み《真の名の宿敵》を。

しかしとにかく市川のドローが強い。
ここで《死儀礼のシャーマン》2枚目の登場。

森にとって《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》が稼ぎ出したダメージは重く、《死儀礼のシャーマン》を無視してゲームを決めることが出来ない。
そして2枚の《死儀礼のシャーマン》を除去するには残された時間はあまりに少なすぎた。



森 0-1 市川

Game 2

《石鍛冶の神秘家》、十分なマナ、《思案》《渦まく知識》を見た森はノータイムでキープを宣言。

まずは森が《思案》から立ち上がり、動かなかった市川に対して《石鍛冶の神秘家》を投げ込むとそこには速やかな《呪文嵌め》が。

ここでイニシアティブが入れ替わる。
市川は《秘密を掘り下げる者》を呼び出すと援軍として《死儀礼のシャーマン》も。

手札に《稲妻》《渦まく知識》×2、《思案》と持つ森はひとまず《思案》
これが《剣を鍬に》《真の名の宿敵》《梅澤の十手》という強力な3枚を導き出す。

アクション的にフェッチランドを使わざるを得ない森はここで小考、結局は《剣を鍬に》のみを手札に加える。

そして《死儀礼のシャーマン》に放つ《稲妻》を市川は《Force of Will》《Force of Will》をリムーブ)。
一本目同様、即断での《Force of Will》、一度掴んだリードを手放さないという強い意志を感じさせる。

そんな市川の意志が乗り移ったか、三度即変身する《秘密を掘り下げる者》《思案》を公開)。
さすがの森もこれは苦しい。

だがレガシーといえば《渦まく知識》、3枚引けば未来が変わる。
《剣を鍬に》のみで選択肢の少なかった森に、《剣を鍬に》《渋面の溶岩使い》《真の名の宿敵》という強力な手を導き出す。

ここまでアグレッシブに動いてきた市川だが、《死儀礼のシャーマン》《剣を鍬に》が撃ち込まれ、《不毛の大地》でマナを拘束されると俄然苦しくなってくる。

《思案》は森に《目くらまし》され、《渋面の溶岩使い》こそ《突然の衰微》するものの、結局最後のクロックたる《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》にも《剣を鍬に》

盤面はいよいよ消耗戦の体を示してきた。

真の名の宿敵

《渦まく知識》《真の名の宿敵》イージーウィン体制を作ろうとする森。
市川の手札に残っているカードを《目くらまし》と読み、《不毛の大地》を浮かせた状態で《真の名の宿敵》を呼んだ上、《不毛の大地》を市川の二枚しか無い土地の内《Bayou》に叩き込む。

しかし市川は残された《Tropical Island》から《秘密を掘り下げる者》を呼ぶと、《饗宴と飢餓の剣》を展開した森に対して、都合四度目となる《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》に即変身(《渦まく知識》を公開)!
《渦まく知識》からひとまず《不毛の大地》から《饗宴と飢餓の剣》の一撃を加えた森に対して、セット《不毛の大地》から《タルモゴイフ》を展開する。

ここで森は長考。
慎重に《タルモゴイフ》のサイズを確認すると、意を決して《饗宴と飢餓の剣》の一撃を。
そして《稲妻》を《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》に撃ちこみゲーム状況をぎりぎりのものに変える。

《タルモゴイフ》でアタックするしかない市川。
そして引いてきた《不毛の大地》(都合2枚)を見て考える。

まず土地を引くまで待たなければこれから《目くらまし》の的になる可能性があること、さらに引いたら引いたでどちらのマナを狙うべきか。
次ターン土地を引いたためここで決断、森の《Volcanic Island》を2枚叩き割り、赤マナを喪失させる選択を。

だが森のドローは《石鍛冶の神秘家》だった。
選択肢の裏目に悔しがる市川。

森が《殴打頭蓋》を導き出し、《饗宴と飢餓の剣》を振りかざす《真の名の宿敵》でアタックすると市川に残された時間は少ない。

何とか《饗宴と飢餓の剣》《クローサの掌握》で食い下がろうとするものの、結局は《真の名の宿敵》《石鍛冶の神秘家》の二本立てに抵抗することは出来ず。
森が一本を取り返す。



森 1-1 市川

Game 3

《不毛の大地》3枚しか無い手札を森はマリガン。
さすがの森も後手番でこれはキープ出来ない。
次の手札も《真の名の宿敵》が2枚と、なかなか厳しいものを感じさせる。

市川は開幕ターンから《秘密を掘り下げる者》を。
毎回毎回変身している市川のエース、ここからのアクションに森も相当に悩むところだ。

《秘密を掘り下げる者》プレイ、《剣を鍬に》《秘密を掘り下げる者》に、いずれの選択肢も外して森は《不毛の大地》《Underground Sea》に。

ここで市川は5連続(!)となる《秘密を掘り下げる者》の変身(《突然の衰微》公開)。
しかし土地を置けない!
これも森の読み通りなのか。

急がない森は《思案》(リシャッフル)で手格好を整えにいくのだが、一度は動けなくなった市川がすぐさま土地をドロー。
まずは《思案》、ここに森は《目くらまし》を。

明らかにピッチカウンターを持っている動きのある市川は一旦これをスルーし、《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》に撃ち込まれる《剣を鍬に》《目くらまし》をぶつける。
盤面より手札を重視する森、ライフとクロックを一貫して優先している市川。
ここでも実に対照的である。

森はここで《紅蓮破》を市川の《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》に。
とにかくライフを詰めてくる市川に対し、ようやくイニシアティブを取れそうな状態に持っていく。

ところがここで市川が変化球。

《Hymn to Tourach》
《Force of Will》を使ってでもクロックを維持してきた市川から突如飛び出す、この黒き呪文が森に重く突き刺さった。

何しろ森の手札は《石鍛冶の神秘家》《真の名の宿敵》2枚なのだ。
森は《真の名の宿敵》1枚以外の全てを失う。

何とか《渦まく知識》を公開して《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》に変身させるのだが、この時点で手札の差が2枚、土地を置いてしまうと大きく3枚。
とかく《Hymn to Tourach》の爪痕が大きすぎる。

ここから市川が《タルモゴイフ》を呼び出すと、焦点は森が《真の名の宿敵》を通すことが出来るのかという一点にかかった。

土地を引けない森、意を決して《真の名の宿敵》を叩きつけるものの、市川は即《目くらまし》
既に《突然の衰微》が公開されている現状、《タルモゴイフ》の一撃で沈んでしまう森は動くことが出来ない。
《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》と《渋面の溶岩使い》を並べ、ただ市川の動向を見守る。

ターン終了時に《突然の衰微》
そして市川が3マナをタップすると、森は崩れ去った。


ヴェールのリリアナ



《ヴェールのリリアナ》

森 1-2 市川