構築GPの勝ち方とは!インタビュー:高尾 翔太

晴れる屋



プロフィール:一週間前に開催された2014GP静岡準優勝者であり、藤田剛史一押しのエスパーミッドレンジ製作者。


――まずはThe Last Sun2013お疲れ様でした。

高尾「ドロップしたからもうインタビューする価値が無いと思ってました(笑)」

注:本稿は高尾選手ドロップ後skypeで取材したものです。

――前週活躍していて、新しいデッキを披露したプレイヤーじゃないですか。とはいえドロップ済みとのことなので、件のエスパーミッドレンジの話から聞いていきたいと思います。

高尾「よろしくお願いします」


・エスパーミッドレンジ

――まずGP静岡で使用されたデッキのことなんですが、デッキ名は決まってるものなんでしょうか?

高尾「ありません!ニコ生でも聞かれたんで一応エスパーミッドレンジじゃないですかねって答えました。ただSCGの動画でコンボヒューマンって表現があってそれだって思いましたね」

――コンボヒューマン?

高尾「アグロコントロールというか、ほんと今までにないアーキタイプですから」

幽霊議員オブゼダート

――デッキ的にはアグロ?ミッドレンジ?どちらにカテゴライズされるんでしょうか。

高尾「さすがに低マナ域だけで勝つパターンは少ないんでミッドレンジですね。ほとんどのゲームを《幽霊議員オブゼダート》で取っているので、《幽霊議員オブゼダート》までにプレッシャーかけたり時間稼いだり除去使わせたりって感じです。正直四枚も有り得ます」

――暫定的にはエスパー人間と呼ばれることが多いようですが。

高尾「いい名前募集中です(笑)」


――わりとクソデッキと評されていたと思いますが、その辺聞いてどう思いましたか?

高尾「まぁそれが至極当然の感想ですね、自分でもゴミデッキでMO4-0したとか言ってましたし。ただ諸藤(拓馬)さんだけは会場で私が回しているのを見て強そう、俺もそれ使えば良かったって言われてびっくりしました」

――じゃあ何故か勝てるからというのは本当だったんですね。

高尾「あれは正直に答えてますね(笑)まあ青白コントロールと黒単信心に有利で、青単信心に五分か有利に渡り合えると思ってたんで持ち込んだんですけど、MOで一時期黒単信心と青白コントロールしか当たらない時期があって、その時にほとんど3-0出来てたんでその時決めました」


・2014GP静岡決勝戦

――では決勝戦で負けてしまった感想を一つ。

高尾「ブレイブ(《精霊への挑戦》)3枚目ケアしないはクソ!手なり乙!どうせ時間たっぷりあるんだからもう一度確認してから行動すればよかった……」

精霊への挑戦

――勝ち急いでました?

高尾《変わり谷》立たせてれば《オルゾフの魔除け》トップされない限り圧勝の盤面だったんで絶対ケアすべきでしたね。ハンドに《オルゾフの魔除け》無いのは分かってたし。やっぱりマジックはかなり有利な盤面なっちゃうと、どうしても手なりになっちゃいますね。これを直さない限りさらに上のレベルには一生いけない気がする」

――じゃあ悔しいというよりは、まだまだだなといった感じだったと。

高尾「そうですね、だから惜しかったねってよく言われるんですけど、惜しいも何も勝ってたから悔しいっていうよりは自分をひたすら攻めてるだけですね」

――まあいくら惜しくても結果は変わりませんしね。

高尾「ですね、プレイングで全力を尽くして負けたとしてもデッキ構築の段階でミスってる可能性はありますし。逆に言えばプレイングに自信が無い人でも、メタさえ読み切ればグランプリなんかはかなり勝てるとは思いますね。特に2バイ(不戦勝)以上持ってる人はほとんど想定内のデッキにしか当たらないと思いますし」

――さすがに今回の結果で自信が付きましたか(笑)

高尾「構築のコツはつかめましたね(笑)というよりかなりMOするようになったのがつい最近で、MOはグランプリ系のメタゲームがはっきり現れてるんでかなり練習になると思いました」


・普段のマジック

――普段は晴れる屋でプレイしているそうですが。

高尾「最近はMO主体になってますね。特にスタンダードは。晴れる屋は週一くらいしか行けないですね」

――ではリアル調整とMOの比率はどれぐらいになりますか?

高尾「MOは平日夜もやってるんでリアル:MO=2:8くらいですね」

――睡眠時間は大丈夫でしょうか。

高尾「0時に帰ってきて、3時に寝て8時起きなんでちょっと危ないです(笑)」

――リアルとMOの調整相手を教えてください。

高尾「リアルはジュリちゃん(加茂 里樹)とたけすえ(武居 力)、MOは特定の人とは練習しないですけど、今回はシェアしてた衣笠君と私のMO画面共有して調整してました」

――九州に居た時の繋がりですよね。

高尾「二人に関してはそうですね。たけすえはこっちで知り合ったんですが。衣笠さんとは元々ネット繋がりの仲になります」

――学生だったころに比べてマジックにかける時間は変わりましたか?

高尾「かなり減りましたけど、MOで構築出来るようになったんで学生の時より効率はいいと思います」


・モダンとプロツアー

――次のプロツアーは、初日落ちしたフィラデルフィアと同じモダンになりますが何か意気込みはありますか?

高尾「あの時は双子がいいだろうって読みは合ってたし、ドラフトで負けたのでモダンは多分大丈夫だと思います。ただ以前と違ってエキスパンション発売後の1週間後なんでドラフトは割とオワタ状態で……だからこそモダンでかなり勝つ必要があると思ってます」

欠片の双子

――モダンに自信があるということですか。

高尾「さすがにまだモダン本格的に調整入っていませんし、自信あるかとか聞かれても(笑)まぁ双子自体は好きだし回すの得意なほうだと思ってます。今のところもテンポ双子です」

――ドラフトの調整予定は?

高尾「2月は繁忙期なんで、0回戦敗退しないように仕事を消費するのが精一杯のため早めに帰宅できるかどうか……一応プレリリースには参加予定です」


・最後に

――来年の目標をお願いします。

高尾「2回のプロツアーのどちらか(プロツアー神々の軍勢、ニクスへの旅)では、さすがに次につながるくらい勝ちたいってことですかね」

――ありがとうございました。プロツアーも頑張ってください!