――はじめまして。戦績としては、レガシー選手権を春・夏連覇されたということで有名ですよね。
市川「そうですね、別にレガシーだけやってるわけではないんですけど、たまたまレガシーは勝てたという感じで。使ってたデッキ(カナディアン・スレッショルド)が、強いし自分のプレイスタイルに合ってたと思います」
――市川さんのプレイスタイルといいますと……?
市川「カナスレはクロック・パーミッションの代表的なデッキなんですけど、自分が考える部分が多いかわり、相手にも考えさせることか多いんですよ。だから自分がちゃんと正着の手を打てれば、相手を誘導したりミスを誘ったりもできますし、そういうところがプレイしていてやりがいがあって面白い。でも、今日は違うデッキですけどね(笑)」
――そうなんですか。今のタイミングだとデッキ内容を詳しくは掲載できないんですが、どうして変えたんですか?
市川「春夏に勝ったときと大きく違うのは、今の環境には《真の名の宿敵》が存在することで、これによってカナスレのクロックがほとんど止まってしまうんで、厳しいんですよ」
――なるほど。ところで、市川さんはラストサンの予選を抜けるのにすごく苦労されたという話ですが。
市川「大変でした(笑)バブル負け(勝てば抜ける崖っぷちの試合で負けること)が2回、オポ落ち(同点のプレイヤーが多数いた際に、それまでの対戦相手の成績次第で順位が決まり、それによって抜けられないこと)が4回。序盤で負けることが多いんですよ。そこから頑張って盛り返しても、結局序盤の負けが響いてオポが最下位だったりとか」
――確か、開催告知に「ラストサンに寄せて」という寄稿が掲載されたとき、まだ参加権利がなかったんですよね。
市川「そうです。予選なんて出れば抜けるだろう、余裕余裕と思ってたらダメで。慢心してましたね。デッキ練ってないけど、カナスレならなんとかなると思って出たら、なんとかならなかったという(笑)」
――何回挑戦したんですか?
市川「7回ですよ、7回! 5回くらいここで出て、ほかにAMCやGCCの予選にも行きました」
――7回目でついに突破できたんですね。
市川「ですね、グランプリ静岡前のスタンダードで、最後のチャンスでした。122人もいたんですけど、5-1-1でした」
――最後は慢心しなかったと。それはグランプリ静岡と同じデッキですか? 確か静岡ではけっこう勝ってらっしゃいましたよね。
市川「デッキはだいたい一緒で、最終16位でしたね。今日のデッキもほぼ同じです。やっぱり慣れてるし、メインの勝率がすごくいいんですよ。静岡では15ラウンド中13回メイン勝ってるんで、今日もメインはそのままで、サイドだけちょっと調整しました」
――今日の成績はいかがですか?
市川「今、3勝1分けです(インタビューしたタイミングは4ラウンド目の終了時)。いつも序盤勝てないんで、今日は調子がいいですね」
――好調ですね。それでは、最後にこれから始まるレガシーラウンドへの意気込みを聞かせてください。
市川「スタンダードとレガシーを両立できてるプレイヤーってなかなかフィールドにいないと思うんですが、俺ならできるということで、レガシー全勝目指します! これ、フラグですね。『レガシー全勝』のあとにカッコで(フラグ)って書いておいてください(笑)」
――わかりました。このあとの活躍を楽しみにしています!