By Atsushi Ito
挑戦者決定戦は、さながら神への挑戦権を得るための巡礼の旅だ。
それを証明するかのように、今回の第3期レガシー神挑戦者決定戦ではレガシー神・川北と因縁があるプレイヤーがトップ8に残った。
【第2期モダン神挑戦者決定戦】でもトップ8に残った長谷川だ。
長谷川 「川北さんには同じミラクル使いとしてサイドボーディングを教えてもらったりしたんですよね。最近【第2期モダン神挑戦者決定戦】、【晴れる屋のGPT京都】と1没ばっかりなんで、是非勝ちたいところです」
だが、そんな長谷川以上に川北への挑戦に執念を燃やす男がいた。
入江 「僕もあの人には因縁があるんですよね。何せ【去年のエタフェス、決勝で負けてる】んで……ここで挑戦権をとって借りを返したいです」
勝つのは「神シリーズ」2度目のトップ8となる長谷川か、神へのリベンジを誓う入江か。
Game 1
スイスラウンド1位で先手の入江が開幕《入念な研究》で《エメリアの盾、イオナ》を捨てると、長谷川から「あ、そういうデッキか……」と得心いったような声が漏れるが、さらに入江は2ターン目に《渦まく知識》から早くも《再活性》!!
これが通ると一気に勝負が決まりかねない長谷川、まずは落ち着いて《渦まく知識》。はたして《Force of Will》は……あった!
九死に一生を得た長谷川、返す刀で《相殺》を設置し、入江を牽制する。
入江 隼 |
だが入江は構わず二の矢として《死体発掘》をプレイ。
ここで長谷川のトップは先ほどの《渦まく知識》で戻した2枚目のカードなのだが、トップのカードを知っているはずの長谷川は《相殺》でライブラリをめくりすらしない。実は《渦まく知識》を撃った時点で長谷川の手札に2マナのカードがなく、仕方なく次善の策としてトップに《思案》を積んでいたのだ。
かくして《相殺》をすり抜け、3ターン目にして入江の場に「白」指定の《エメリアの盾、イオナ》が降臨する。
Exhume | Iona, Shield of Emeria |
こうなると《剣を鍬に》も《終末》も撃てないため、《精神を刻む者、ジェイス》を探すしかない長谷川だが、《思案》から《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》とつなげても見つからない。
それどころか入江に《朽ちゆくインプ》をプレイされ、これを《相殺》で弾くも《死体発掘》で無理矢理場に出されると、もはや長谷川に残されたプランは「《精神を刻む者、ジェイス》トップ→《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》で《終末》を「奇跡」しかなくなってしまう。」
当然そんな都合の良いドローをするはずもなく、長谷川は天使に撲殺されてしまった。
入江 1-0 長谷川
Game 1
マリガンスタートの長谷川に対し、《朽ちゆくインプ》を2体並べて入江が攻める。3ターン目の《実物提示教育》こそ《対抗呪文》し、1ゲーム目同様《相殺》を設置する長谷川だったが、《入念な研究》に対しての「ナチュラル《相殺》」チャレンジは《精神を刻む者、ジェイス》で失敗。しかもそれを見た入江に《精神を刻む者、ジェイス》指定の《真髄の針》を設置されてしまう。
長谷川 「これは……やばいっすねー」
「スレッショルド」を達成しながら殴ってくる《朽ちゆくインプ》のうちの1体は《剣を鍬に》したものの、さらに続くターンには《裏切り者の都》から《ワームとぐろエンジン》をプレイされてしまう。
長谷川 「《終末》めくれろ!」
長谷川 洋平 |
だが再びの「ナチュラル《相殺》」チャレンジでめくれたのは無情にも《Force of Will》。
そのまま残りライフ4まで殴られつつも、どうにかトップした《渦まく知識》から入江のターンのアップキープ《渦まく知識》→《終末》へとつなげ、《ワームとぐろエンジン》を処理するものの、依然として厳しい状態に変わりはない。
入江はドローゴーしながら来るべきときのために力を溜める。
そしてそのときが訪れた。
まず《実物提示教育》で《相殺》を誘発させ、長谷川のライブラリートップが既に《真髄の針》で止まっている《精神を刻む者、ジェイス》であることを確認。さらに長谷川が虎の子の素撃ち《Force of Will》でマナを使い切ったところで、入江は第2メインにサイドボードから投入した「秘密兵器」を送り出す。
Bitterblossom |
対ミラクル用の秘密兵器、《苦花》!!
この時点でフェッチを切っており既に残りライフ3の長谷川。
フェアリートークンに1点を殴られた後、ラストターンのドローで《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を引き入れるが、《苦花》への根本的な解決策を見つけることは終ぞかなわなかった。
入江 2-0 長谷川