こんにちは。前回予告していたように、後編となる今回の記事では実際のデッキ構築の模様をお届けしたいと思います。ゲストとして、殿堂顕彰者であり、つい先日テーロスシールドを用いて行われたGP香港2013優勝者でもある中村 修平さんにお越しいただきました。
まず始めに、前回ご紹介した「一般的なデッキ構築工程と所要時間の目安」を振り返ってみましょう。
今回の記事でもこの工程で構築を進めていきたいと思います。それでは、次にカードプールをご覧ください。
あまりにもカードが多くてリストの把握だけでも時間がかかってしまうと思うので、早速「ステップ1. デッキに不要なカードの排除」を施したものをご覧いただきましょう。
~「ステップ1. デッキに不要なカードの排除」~
1 《恩寵の重装歩兵》 1 《乗騎ペガサス》 1 《旅する哲人》 1 《密集軍の指揮者》 3 《ラゴンナ団の長老》 1 《天馬の乗り手》 1 《目ざといアルセイド》 2 《ヘリオッドの使者》 2 《神々の思し召し》 1 《今わの際》 1 《戦識の武勇》 2 《神聖なる評決》 1 《ヘリオッドの試練》 -白(18)- 1 《前兆語り》 1 《雨雲のナイアード》 1 《波濤砕きのトリトン》 1 《タッサの使者》 1 《海岸線のキマイラ》 4 《先見のキマイラ》 1 《海檻の怪物》 1 《地平の識者》 1 《船壊しのクラーケン》 1 《無効》 1 《航海の終わり》 1 《捕海》 2 《液態化》 -青(17)- |
1 《蘇りし者の密集軍》 1 《肉餓えの馬》 1 《血集りのハーピー》 3 《フィナックスの信奉者》 2 《洞窟のランパード》 1 《強欲なハーピー》 2 《アスフォデルの灰色商人》 1 《ファリカの療法》 1 《骨読み》 1 《鞭の一振り》 1 《エレボスの試練》 -黒(15)- 2 《双頭のケルベロス》 1 《炎語りの達人》 3 《モーギスの狂信者》 1 《野蛮な祝賀者》 1 《永遠の炎のタイタン》 2 《タイタンの力》 1 《稲妻の一撃》 1 《マグマの噴流》 1 《裏切りの先触れ》 1 《パーフォロスの激怒》 1 《パーフォロスの槌》 -赤(15)- | 1 《霧裂きのハイドラ》 2 《葉冠のドライアド》 1 《サテュロスの享楽者》 1 《旅するサテュロス》 4 《ネシアンの狩猟者》 1 《信条の戦士》 1 《ネシアンのアスプ》 2 《食餌の時間》 2 《古代への衰退》 2 《ナイレアの試練》 2 《残忍な発動》 -緑(19)- 1 《殺人王、ティマレット》 1 《アクロスの重装歩兵》 2 《メレティスの守護者》 2 《英雄の記録者》 1 《はじけるトリトン》 1 《彼方の工作員》 1 《アナックスとサイミーディ》 1 《魔心のキマイラ》 1 《つややかな雄鹿》 2 《地平線のキマイラ》 1 《荒野の収穫者》 1 《クラグマの戦呼び》 1 《死の国の歩哨》 2 《旅行者の護符》 1 《破壊的な享楽》 2 《静寂の神殿》 1 《奔放の神殿》 1 《欺瞞の神殿》 1 《ニクスの祭殿、ニクソス》 -多色・アーティファクト・土地(24)- |
まだまだカードは多いですが、これで多少は見やすくなったかと思います。
個人的にチームシールドにおいてはバウンス呪文や除去呪文との遭遇率が高いため、「エンチャント・クリーチャー」である《残忍な発動》も省いてしまいたかったのですが、中村さんの「この環境の除去は《稲妻の一撃》や《鞭の一振り》のようなタフネスを参照にするものが多いし、一度付いてさえしまえばそれらも効きづらいから」というアドバイスを受けて残すことに。
また、《はじけるトリトン》や《彼方の工作員》のような色マナがあってこそ真価を発揮するカードは多色カードに分けてしまい、デッキ構築をしやすいようにしてあります。《海岸線のキマイラ》は効果云々ではなく単純に壁としての機能を期待しているので、多色ではなく青のカードに分類したままです。この辺りの分類の仕方は本人たちが構築しやすくなれば何でも良いので、あまり形式には拘らず自由に分けていただければと思います。
それとファーストインプレッションとして、青は5マナ圏に《先見のキマイラ》4枚と《海檻の怪物》が、6マナ圏に《地平の識者》と《船壊しのクラーケン》があって重いとこがしっかりしていますが、マナカーブという意味合いでこれら全てのカードをひとつのデッキで使うことは難しいと考えられるので、おそらく青はふたつのデッキで使うだろうという予想が成り立ちます。
さて、ここから肝心の色決めに移るわけなんですが、前回ご紹介した色決めのポイントをおさらいしながら「ステップ2」へと移りましょう。
~「ステップ2. 初見で強そうな組み合わせでデッキ構築」~
デッキ構築で色を決める際に重要な点は、軽い(2マナ以下の)カードをバランス良く分け合うことと、多色カードをできるだけ使えるようにすることです。前者をチェックするだけでもデッキ構築がグッとしやすくなるので、各色の2マナ以下のカードを見てみましょう。
1 《恩寵の重装歩兵》 1 《旅する哲人》 1 《乗騎ペガサス》 1 《密集軍の指揮者》 1 《今わの際》 -白(5)- 1 《前兆語り》 -青(1)- |
1 《肉餓えの馬》 1 《蘇りし者の密集軍》 1 《ファリカの療法》 -黒(3)- 1 《マグマの噴流》 1 《稲妻の一撃》 -赤(2)- | 2 《葉冠のドライアド》 1 《旅するサテュロス》 1 《サテュロスの享楽者》 -緑(4)- |
ここで重要なことは、実際に2ターン目のアクションとしてカウントできるカードのみをピックアップすることです。例えば青の《無効》と《航海の終わり》は2ターン目までにキャストしたくないので省いてありますし、各色の「試練」シリーズなども同様の理由でこの項目には含んでいません。
こうしてみると白と緑に2マナ以下のカードが集中しているので、この時点で概ね「白緑」という組み合わせを候補から消すことができます。それに伴い、青をふたつのデッキで使うことがほぼ確定路線になりました。引き続き多色のカードもチェックしてみましょう。
1 《アクロスの重装歩兵》 1 《アナックスとサイミーディ》 -白赤(2)- 2 《地平線のキマイラ》 -青緑(2)- |
1 《荒野の収穫者》 -黒緑(1)- |
先ほどの工程で『白緑』を候補から消すことができましたが、幸いにもそれを後押しするかのように『白赤』と『青緑』に強力な多色カードが。これらのカードはぜひとも使いたいということで、早速その組み合わせを試してみました。
■パターン1. 『白赤』『青緑』『青黒』
-土地(0)- 1 《恩寵の重装歩兵》 1 《乗騎ペガサス》 1 《旅する哲人》 1 《アクロスの重装歩兵》 1 《密集軍の指揮者》 3 《ラゴンナ団の長老》 1 《アナックスとサイミーディ》 1 《炎語りの達人》 1 《天馬の乗り手》 1 《目ざといアルセイド》 2 《ヘリオッドの使者》 1 《永遠の炎のタイタン》 -クリーチャー(15)- |
2 《神々の思し召し》 1 《稲妻の一撃》 1 《マグマの噴流》 1 《戦識の武勇》 2 《神聖なる評決》 1 《裏切りの先触れ》 1 《パーフォロスの激怒》 1 《ヘリオッドの試練》 1 《パーフォロスの槌》 -呪文(11)- | -サイドボード(0)- |
-土地(0)- 1 《霧裂きのハイドラ》 2 《葉冠のドライアド》 1 《旅するサテュロス》 4 《ネシアンの狩猟者》 1 《彼方の工作員》 1 《雨雲のナイアード》 2 《地平線のキマイラ》 1 《タッサの使者》 1 《信条の戦士》 1 《海岸線のキマイラ》 2 《先見のキマイラ》 1 《ネシアンのアスプ》 1 《船壊しのクラーケン》 -クリーチャー(18)- |
2 《食餌の時間》 2 《古代への衰退》 1 《液態化》 2 《ナイレアの試練》 2 《残忍な発動》 -呪文(9)- | -サイドボード(0)- |
-土地(0)- 1 《前兆語り》 1 《蘇りし者の密集軍》 1 《波濤砕きのトリトン》 1 《血集りのハーピー》 1 《つややかな雄鹿》 3 《フィナックスの信奉者》 1 《強欲なハーピー》 2 《アスフォデルの灰色商人》 2 《先見のキマイラ》 1 《海檻の怪物》 1 《地平の識者》 -クリーチャー(15)- |
1 《無効》 1 《航海の終わり》 1 《ファリカの療法》 1 《骨読み》 1 《捕海》 1 《鞭の一振り》 1 《エレボスの試練》 -呪文(7)- | -サイドボード(0)- |
強い多色のカードを使った理想の形に仕上がりました。1つの色を2つのデッキで使う場合は、できるだけ足りない要素を補い合うのが理想なので、今回であれば『青緑』には《食餌の時間》と《古代への衰退》といった除去呪文があるため、バウンス呪文は『青黒』側に譲りました。さてさて、ひととおり3つのデッキの方向性が定まった後は、各デッキの印象についての話し合いになります。
津村 「『白赤』と『青緑』は良いデッキだと思いますが、『青黒』はどうですか?」
中村 「軽いとこが弱いし厳しめやね。重いとこはそこそこやから長期戦には強そうやけど。《旅行者の護符》2枚に占術ランド4枚もあるし、3つ目のデッキは多色になってもいいから他の組み合わせもやってみようか。」
だいたいこんな感じのやり取りを経て「ステップ3」への移行が決定。『青黒』以外のデッキに不満はなかったので、2つのデッキの力を落とすことなく、いかに3つ目のデッキの底上げができるかが「ステップ3」での課題となります。
~「ステップ3. その他の組み合わせ模索・色の決定まで」~
津村 「他の色の組みわせと言っても、青を2つのデッキで使う路線は変わりませんかね?」
中村 「そうやね。《地平線のキマイラ》2枚を使わないのはもったいないし、『青緑』はそのままで良いと思うよ。」
津村 「となると『青白』と『黒赤+α』ですかね。黒いデッキはどうしても弱くなっちゃいそうですけど…。」
中村 「うん。黒と赤のカード全部と『青白』で使ってない白の余りのカードを使って、それでもダメそうならパターン1でいいんじゃないかな。」
■パターン2. 『青白』『青緑』『黒赤白』
-土地(0)- 1 《恩寵の重装歩兵》 1 《旅する哲人》 1 《乗騎ペガサス》 1 《密集軍の指揮者》 3 《ラゴンナ団の長老》 1 《天馬の乗り手》 1 《波濤砕きのトリトン》 1 《雨雲のナイアード》 1 《目ざといアルセイド》 2 《ヘリオッドの使者》 1 《タッサの使者》 1 《海岸線のキマイラ》 2 《先見のキマイラ》 1 《海檻の怪物》 1 《地平の識者》 -クリーチャー(19)- |
2 《神々の思し召し》 1 《無効》 1 《航海の終わり》 1 《捕海》 1 《液態化》 1 《ヘリオッドの試練》 -呪文(7)- | -サイドボード(0)- |
-土地(0)- 1 《霧裂きのハイドラ》 2 《葉冠のドライアド》 1 《旅するサテュロス》 1 《前兆語り》 4 《ネシアンの狩猟者》 1 《彼方の工作員》 2 《地平線のキマイラ》 1 《信条の戦士》 2 《先見のキマイラ》 1 《ネシアンのアスプ》 1 《船壊しのクラーケン》 -クリーチャー(17)- |
1 《液態化》 2 《古代への衰退》 2 《食餌の時間》 2 《ナイレアの試練》 2 《残忍な発動》 -呪文(9)- | -サイドボード(0)- |
2 《静寂の神殿》 -土地(2)- 1 《殺人王、ティマレット》 1 《蘇りし者の密集軍》 1 《肉餓えの馬》 2 《メレティスの守護者》 1 《アナックスとサイミーディ》 1 《つややかな雄鹿》 3 《フィナックスの信奉者》 1 《強欲なハーピー》 2 《アスフォデルの灰色商人》 1 《死の国の歩哨》 1 《永遠の炎のタイタン》 -クリーチャー(15)- |
1 《今わの際》 1 《稲妻の一撃》 1 《マグマの噴流》 1 《ファリカの療法》 1 《骨読み》 2 《神聖なる評決》 1 《パーフォロスの激怒》 1 《鞭の一振り》 1 《パーフォロスの槌》 1 《旅行者の護符》 -呪文(13)- | -サイドボード(0)- |
津村 「こちらのパターンでも『青白』と『青緑』は文句ないですね。ただ『黒赤白』はパターン1の『青黒』といい勝負な気がしますけど。」
中村 「俺は『青黒』よりも『黒赤白』派かな。軽い除去が増えてるし、《静寂の神殿》2枚も上手く使えてるし。」
津村 「それじゃあこのパターンでデッキ構築までいっちゃいますか。」
中村 「《旅行者の護符》1枚余ってるし、《欺瞞の神殿》もあるから『青緑』には《荒野の収穫者》タッチして完成かな。」
津村 「残るデッキは僕が『青白』担当で、中村さんは『黒赤白』をお願いします。」
中村 「ほいほい。」
~「ステップ4. デッキ構築・サイドボードカードの分配」~
■最終デッキ構築 『青白』『青緑タッチ黒』『黒赤白』
10 《平地》 7 《島》 -土地(17)- 1 《恩寵の重装歩兵》 1 《旅する哲人》 1 《乗騎ペガサス》 1 《密集軍の指揮者》 1 《天馬の乗り手》 1 《ラゴンナ団の長老》 1 《波濤砕きのトリトン》 1 《雨雲のナイアード》 1 《目ざといアルセイド》 2 《ヘリオッドの使者》 1 《タッサの使者》 3 《先見のキマイラ》 1 《地平の識者》 -クリーチャー(16)- |
2 《神々の思し召し》 1 《無効》 1 《航海の終わり》 1 《捕海》 1 《液態化》 1 《ヘリオッドの試練》 -呪文(7)- | -サイドボード(0)- |
10 《森》 5 《島》 1 《沼》 1 《欺瞞の神殿》 -土地(17)- 1 《霧裂きのハイドラ》 2 《葉冠のドライアド》 1 《旅するサテュロス》 1 《前兆語り》 4 《ネシアンの狩猟者》 1 《彼方の工作員》 2 《地平線のキマイラ》 1 《荒野の収穫者》 1 《信条の戦士》 1 《ネシアンのアスプ》 1 《先見のキマイラ》 1 《船壊しのクラーケン》 -クリーチャー(17)- |
2 《食餌の時間》 1 《古代への衰退》 2 《ナイレアの試練》 1 《旅行者の護符》 -呪文(6)- | -サイドボード(0)- |
7 《沼》 5 《山》 2 《平地》 2 《静寂の神殿》 1 《奔放の神殿》 -土地(17)- 1 《蘇りし者の密集軍》 1 《殺人王、ティマレット》 2 《メレティスの守護者》 1 《アナックスとサイミーディ》 3 《フィナックスの信奉者》 1 《強欲なハーピー》 2 《アスフォデルの灰色商人》 1 《死の国の歩哨》 1 《永遠の炎のタイタン》 -クリーチャー(13)- |
1 《今わの際》 1 《稲妻の一撃》 1 《マグマの噴流》 1 《ファリカの療法》 1 《骨読み》 2 《神聖なる評決》 1 《鞭の一振り》 1 《パーフォロスの槌》 1 《旅行者の護符》 -呪文(10)- | -サイドボード(0)- |
津村 「これで完成ですね。あれ、『黒赤白』に《つややかな雄鹿》と《パーフォロスの激怒》入ってないんですね。」
中村 「《つややかな雄鹿》はテンポ悪いから嫌いなんよね。でもこのデッキを使う人次第では入れるのは全然ありだと思う。《パーフォロスの激怒》は個人戦でも嫌いだから論外。」
津村 「なるほど。他に悩んだカードとかってあります?」
中村 「このデッキは概ね長期戦になるだろうから《蘇りし者の行進》は入れたかった。抜くカードなかったから結局サイドボードにしたけど、結構な頻度でサイドインするんじゃないかな。」
津村 「参考になります。それと『青緑タッチ黒』の《古代への衰退》を1枚にしましたけど、個人的にはチームシールドならメインから2枚目を入れてもいいような気がするんですけどいかがでしょう?」
中村 「あくまで現時点でという前置きが必要だけど、俺はメインは1枚までかな。ただしこればっかりはもう少し練習してみないとなんとも言えないね。」
津村 「分かりました。それでは、デッキも完成したところでそろそろお開きにさせていただきたいと思います。本日はご協力いただきありがとうございました。」
中村 「おつかれー」
デッキ構築の模様は以上です。慣れない対談形式ということで不安だらけでしたが、楽しんでいただけたでしょうか?二人しかいなかったこともあり、時間のことはあまり考えないようにはしていましたが、開始からデッキ完成まではおよそ50分から1時間ほどかかりました。デッキリストの記入まで考慮すると、もう少し素早く作業をこなす必要がありますね。
あまり練習する時間が取れそうにないという方は、軽い(2マナ以下の)カードをバランス良く分け合うこと、多色カードをできるだけ使えるようにすること、この二点をヒントにデッキ構築に臨んでみてください。
~おまけ・有力チームのご紹介~
それでは、最後に「GP京都2013」で注目のチームを紹介してお別れしたいと思います。まだグランプリ本戦までは時間があるので、急なメンバー変更の可能性がある点はご了承ください。
1.中村 修平 / 渡辺 雄也 / Martin Juza
今回ゲストで参加してくれた中村さんですが、そこに世界最強と名高い渡辺 雄也とMartin Juzaが加わり結成されたのがこのチーム。この三名についての説明は今更必要ないかと思いますが、改めて彼らの戦績を振り返ってみると、三人の合計プロツアートップ8入賞回数は9回。そして驚くべきことにグランプリトップ8入賞回数はなんと60回!これまでに16個のグランプリ優勝トロフィーをかっさらってきた正しくモンスターチームです。
中村さんが優勝したGP香港2013の決勝戦の相手はこの度チームを組んでいるMartin Juzaその人であり、その老獪なテクニックに加え勢いも上向いているようです。なべ君は当初この環境は苦手と言っていたものの、もともとリミテッドの名手として知られる彼のことなので、それもすでに克服していることでしょう。
「ズルい」、「大人気ない」、「あずにゃん」。おそらくどんな野次も罵倒も甘んじて受け入れてくれるであろう夢のチーム。もしこのチームと当たってしまった方は、せめて彼らのパックが弱いことを祈りましょう。
2.齋藤 友晴 / 森 勝洋 / 八十岡 翔太
これもまた非常に豪華な組み合わせです。プロツアーとグランプリのトップ8入賞回数はそれぞれ9回と46回。各々がその卓越したプレイング技術のみならず、デッキ構築の名手としても尊敬を集める彼らのことなので、チームシールドでもその才能を遺憾なく発揮してくれることでしょう。唯一の懸念材料としては、ヤソさんの自己主張が弱いことでしょうか。あくまで個人的な印象に過ぎませんが、ヤソさんはいつも弱いカードばかり渡されて黙々とがんばっているイメージがあります。人並みのカードプールさえあれば「ロボット」とさえ称されるその正確無比なプレイングで対戦相手を蹴散らしてくれるはずですが、果たしてヤソさんに人並みのカードプールは与えられるのか、そんなところにも要注目のチームです。がんばれヤソさん!負けるなヤソさん!
3.三原 槙仁 / 山本 賢太郎 / 板東 潤一郎
単純な勢いという意味合いでは、上記のチームに勝るとも劣らないこのトリオ。共にプロツアー・テーロスでトップ8に輝いた三原さんとやまけんさんという今をときめく二人に、「英知(青白コントロール)の化身」として知られる板東 潤一郎さんが加わりました。三原さんとやまけんさんの実力と勢いは折り紙つきなので、このチームの勝敗の行方を握るのは板東さんの調子次第かもしれません。もしも彼が全盛期の輝きを取り戻すことができたのなら、このチームが表彰台を飾ることは想像に難くありません。
「チーム戦のススメ・後編」もそろそろお別れの時間がやってまいりました。ちなみに僕は廣澤(遊太)君と中島(主税)さんと参加予定です。このチームなら負けても笑っていられるだろうということで、チーム戦の発表後すぐにチームを結成しました。三人の住んでいる地域がバラバラなので、練習面では多少苦労していますが、最後まで笑顔でグランプリを終えられたらと思っています。みなさんも久しぶりのチーム戦を一緒に楽しんで盛り上げましょう!
それでは、グランプリの会場で。