USA Standard Express vol.31 -Pro Tour Khans of Tarkir, Interview With Ryan Hovis-

Kenta Hiroki

Kenta Hiroki


皆さんこんにちは!

先週末にはプロツアー『タルキール覇王譚』が開催されましたが、皆さんは生中継観戦などご覧になりましたか?

日本人プレイヤーでは渡辺 雄也選手が7位に入賞を収め、三原 槙仁選手がマジック・プロツアー殿堂入りを果たしましたね。

さて、今回の記事ではマジックの一大イベントであるプロツアー『タルキール覇王譚』の入賞デッキを見ていきたいと思います。



Pro Tour Khans of Tarkir トップ8 ~AbzanがJeskaiを退け優勝!~

2014年10月10~12日

Ari Lax 


1位 Abzan Midrange/白黒緑プレインズウォーカー
2位 Jeskai Wins/白青赤ビートダウン
3位 Abzan Midrange/白黒緑ビートダウン
4位 Abzan Midrange/白黒緑ビートダウン
5位 UB Control/青黒コントロール
6位 Jeskai Wins/白青赤ビートダウン
7位 Jeskai Wins/白青赤ビートダウン
8位 Ascendancy Combo/ジェスカイの隆盛コンボ


今大会では去年のプロツアー『テーロス』での「信心」デッキのような大きなサプライズは少なく、事前から有力な選択とされていたAbzan MidrangeやJeskai Winsの活躍が目立ちます。モダンでも活躍しているAscendancy Comboも入賞していました。



Pro Tour Khans of Tarkir デッキ解説

「Abzan Midrange」「Jeskai Wins」「UB Control」



Ari Lax 「Abzan Midrange」 Pro Tour Khans of Tarkir (優勝)

3 《森》
2 《平地》
4 《吹きさらしの荒野》
2 《コイロスの洞窟》
2 《ラノワールの荒原》
1 《マナの合流点》
4 《砂草原の城塞》
4 《疾病の神殿》
1 《静寂の神殿》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》

-土地(24)-

2 《エルフの神秘家》
4 《森の女人像》
4 《クルフィックスの狩猟者》
4 《包囲サイ》
2 《風番いのロック》

-クリーチャー(16)-
4 《思考囲い》
4 《アブザンの魔除け》
3 《英雄の破滅》
2 《完全なる終わり》
2 《真面目な訪問者、ソリン》
2 《英雄の導師、アジャニ》
3 《太陽の勇者、エルズペス》

-呪文(20)-
3 《胆汁病》
3 《悲哀まみれ》
2 《残忍な切断》
2 《世界を目覚めさせる者、ニッサ》
1 《霊気のほころび》
1 《対立の終結》
1 《砂塵破》
1 《集団の石灰化》
1 《リリアナ・ヴェス》

-サイドボード(15)-
hareruya





Thiago Saporito 「Abzan Midrange」 Pro Tour Khans of Tarkir (3位)

2 《森》
2 《平地》
1 《沼》
4 《吹きさらしの荒野》
4 《ラノワールの荒原》
1 《マナの合流点》
4 《砂草原の城塞》
1 《疾病の神殿》
1 《豊潤の神殿》
4 《静寂の神殿》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》

-土地(25)-

4 《森の女人像》
4 《羊毛鬣のライオン》
4 《クルフィックスの狩猟者》
1 《先頭に立つもの、アナフェンザ》
4 《包囲サイ》
4 《風番いのロック》

-クリーチャー(21)-
1 《思考囲い》
2 《胆汁病》
4 《英雄の破滅》
3 《アブザンの魔除け》
1 《悲哀まみれ》
1 《エレボスの鞭》
2 《真面目な訪問者、ソリン》

-呪文(14)-
4 《対立の終結》
3 《思考囲い》
2 《太陽の勇者、エルズペス》
1 《先頭に立つもの、アナフェンザ》
1 《エレボスの代行者》
1 《消去》
1 《自然に帰れ》
1 《完全なる終わり》
1 《精神染み》

-サイドボード(15)-
hareruya





Mike Sigrist 「Abzan Midrange」 Pro Tour Khans of Tarkir (4位)

2 《森》
1 《平地》
4 《吹きさらしの荒野》
4 《コイロスの洞窟》
2 《ラノワールの荒原》
4 《砂草原の城塞》
4 《疾病の神殿》
1 《静寂の神殿》
2 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》

-土地(24)-

4 《羊毛鬣のライオン》
4 《ラクシャーサの死与え》
2 《荒野の後継者》
4 《責め苦の伝令》
3 《先頭に立つもの、アナフェンザ》
4 《包囲サイ》

-クリーチャー(21)-
4 《思考囲い》
1 《潰瘍化》
4 《英雄の破滅》
3 《アブザンの魔除け》
3 《真面目な訪問者、ソリン》

-呪文(15)-
3 《胆汁病》
3 《悲哀まみれ》
2 《風番いのロック》
2 《蔑み》
2 《消去》
1 《信者の沈黙》
1 《エレボスの鞭》
1 《英雄の導師、アジャニ》

-サイドボード(15)-
hareruya


テーロスブロック構築から活躍している緑黒白のグッドスタッフデッキのAbzan Midrange。《包囲サイ》《風番いのロック》《真面目な訪問者、ソリン》等タルキール覇王譚から得たものも多く、直前に開催されたSCGOや各州選手権でも多くの入賞者を出す等高いポテンシャルを見せていました。

《包囲サイ》は4マナ4/5トランプルというサイズに加えて場に出た際に相手のライフを3点ドレインする攻守に渡って優れたクリーチャーで、このデッキの強さを支える重要なカードです。《風番いのロック》はあの《若き群れのドラゴン》を彷彿させるクリーチャーで、3/4飛行というサイズはJeskaiの主力クリーチャーである《カマキリの乗り手》を止め、《太陽の勇者、エルズペス》の-3でも流されないなど環境的にも強く、《包囲サイ》と並んでこのデッキの主力です。《真面目な訪問者、ソリン》は「-2」能力は2/2の「飛行」「絆魂」持ちのトークンを場に出すことが可能で、自信を守ることも容易で自軍の全体強化+絆魂の効果の「+1」は攻守に渡り活躍しますが相手のターンにも+1/+0の効果が継続するため、《風番いのロック》をパワー4以上にしてしまいうっかり相手の《太陽の勇者、エルズペス》の「-3」で流されないように気を付けたいところです。


英雄の導師、アジャニ太陽の勇者、エルズペス思考囲い


今大会見事に優勝を収めたAri Laxのリストは、定番の《真面目な訪問者、ソリン》《太陽の勇者、エルズペス》の他にも《英雄の導師、アジャニ》《リリアナ・ヴェス》《世界を目覚めさせる者、ニッサ》など多めに搭載されたPWが印象的です。若干重めの構成なためマナクリーチャーも《森の女人像》の他にも《エルフの神秘家》が採用されています。メインに4枚採用された《思考囲い》はこのデッキが苦手とするAscendancy ComboやUB Controlとのマッチアップの改善に貢献します。

サイドには《砂塵破》《対立の終結》《集団の石灰化》の3種類の異なるスイーパーが採用されています。《砂塵破》《対立の終結》は緑系のミッドレンジとのマッチアップで強さを発揮しそうです。《集団の石灰化》は白以外のクリーチャーを破壊するので、緑信心等に対してはこちらの《包囲サイ》《風番いのロック》を残しつつ場を平らにします。前環境でコントロールに強かった《世界を目覚めさせる者、ニッサ》は、今大会でトップ8に入賞する活躍を見せた青黒コントロールとのマッチアップでも強さを発揮しそうです。

Thiago SaporitoのリストはメインのPWの数は少なめで、《羊毛鬣のライオン》《風番いのロック》が4枚ずつ採用されているなどクリーチャーが多めです。《エレボスの鞭》はメインにフル搭載されている《風番いのロック》をリアニメイトすることでアドバンテージを稼ぐことが可能です。このカードの強さが最大限に活かされるのはサイドにフル搭載されている《対立の終結》が投入される2戦目以降です。相手の場を平らにしつつ墓地に落ちた《包囲サイ》《風番いのロック》をリアニメイトしていきます。「怪物化」して破壊不能になる《羊毛鬣のライオン》とも相性の良いスペルです。

Mike Sigristのリストは今回入賞したAbzanの中で唯一《クルフィックスの狩猟者》《森の女人像》は不採用で、代わりに《荒野の後継者》《責め苦の伝令》《ラクシャーサの死与え》を採用するなど最も前のめりなバージョンです。《荒野の後継者》トップ8プロフィールでのインタビューでも今大会優勝者のAri Laxによって最も印象に残ったカードと称されていました。

包囲サイ風番いのロックアブザンの魔除け





Shaun McLaren 「Jeskai Wins」 Pro Tour Khans of Tarkir (2位)

3 《山》
2 《島》
1 《平地》
4 《溢れかえる岸辺》
2 《シヴの浅瀬》
1 《戦場の鍛冶場》
4 《神秘の僧院》
4 《天啓の神殿》
4 《凱旋の神殿》

-土地(25)-

1 《道の探求者》
4 《ゴブリンの熟練扇動者》
4 《カマキリの乗り手》

-クリーチャー(9)-
4 《稲妻の一撃》
4 《マグマの噴流》
4 《ジェスカイの魔除け》
2 《神々の憤怒》
4 《かき立てる炎》
4 《時を越えた探索》
2 《払拭の光》
2 《龍語りのサルカン》

-呪文(26)-
3 《解消》
2 《消去》
2 《否認》
2 《神々の憤怒》
2 《対立の終結》
2 《嵐の神、ケラノス》
1 《ファイレクシアの破棄者》
1 《軽蔑的な一撃》

-サイドボード(15)-
hareruya





Yuuya Watanabe 「Jeskai Wins」 Pro Tour Khans of Tarkir (7位)

3 《山》
2 《島》
2 《平地》
3 《溢れかえる岸辺》
3 《戦場の鍛冶場》
3 《シヴの浅瀬》
4 《神秘の僧院》
4 《凱旋の神殿》

-土地(24)-

4 《道の探求者》
4 《ゴブリンの熟練扇動者》
4 《カマキリの乗り手》
3 《オレスコスの王、ブリマーズ》

-クリーチャー(15)-
2 《神々の思し召し》
4 《稲妻の一撃》
4 《マグマの噴流》
4 《ジェスカイの魔除け》
4 《かき立てる炎》
3 《龍語りのサルカン》

-呪文(21)-
4 《停止の場》
3 《マグマのしぶき》
3 《軽蔑的な一撃》
2 《予知するスフィンクス》
1 《神々の思し召し》
1 《紅蓮の達人チャンドラ》
1 《太陽の勇者、エルズペス》

-サイドボード(15)-
hareruya





Ondrej Strasky 「Jeskai Wins」 Pro Tour Khans of Tarkir (6位)

3 《山》
2 《島》
1 《平地》
3 《溢れかえる岸辺》
3 《戦場の鍛冶場》
3 《シヴの浅瀬》
4 《神秘の僧院》
3 《凱旋の神殿》
2 《天啓の神殿》

-土地(24)-

4 《道の探求者》
4 《静翼のグリフ》
4 《カマキリの乗り手》
3 《灰雲のフェニックス》
2 《嵐の息吹のドラゴン》

-クリーチャー(17)-
4 《稲妻の一撃》
4 《マグマの噴流》
4 《ジェスカイの魔除け》
4 《かき立てる炎》
3 《払拭の光》

-呪文(19)-
3 《予知するスフィンクス》
3 《マグマのしぶき》
3 《軽蔑的な一撃》
3 《停止の場》
2 《神々の憤怒》
1 《反論》

-サイドボード(15)-
hareruya


今大会でも高い人気を誇りトップ8にも3名のプレイヤーを送り込む強さを見せたJeskai Wins。入賞した3名のプレイヤーは全員異なるアプローチを施しており、デッキ構築の自由度の高さが伺えます。

Ondrej Straskyのリストは今回入賞したリストの中でも最もアグレッシブな型です。定番の《ゴブリンの熟練扇動者》が抜け、《灰雲のフェニックス》《静翼のグリフ》等Abzanミッドレンジに強い飛行クリーチャーが多く採られているのが特徴です。《静翼のグリフ》は環境に蔓延る《包囲サイ》《風番いのロック》など戦場に出た際に発動する能力によってアドバンテージを取るクリーチャーの強さを半減させ、単体のスペックも「瞬速」「飛行」2/1と悪くないクリーチャーです。

渡辺 雄也さんのリストはメインから同系に強い《オレスコスの王、ブリマーズ》と相手の単体除去に対して実質1マナのカウンターとして機能する《神々の思し召し》が採用されています。サイドには《予知するスフィンクス》《太陽の勇者、エルズペス》、追加の除去の《停止の場》、カウンターの 《軽蔑的な一撃》が見られ、緑系のミッドレンジ等との長期戦に備えます。

今大会準優勝者のShaun McLarenのリストは全体除去の《神々の憤怒》やフル搭載されたドロースペルの《時を越えた探索》が採用されているなど、コントロール寄りの構成になっています。サイド後には本格的なコントロールデッキに変形するように構築されているらしく、メインのクリーチャーの多くをサイドアウトしてサイドのカウンターや除去、スイーパーの 《対立の終結》やフィニッシャーの《嵐の神、ケラノス》と入れ替えるようです。これにより相手の除去が無駄碑となり、疑似的なアドバンテージにもなります。

Ascendancy Comboも相当意識していたようで、メイン、サイドと合わせてトータル4枚と多めに採られている《神々の憤怒》《消去》《ファイレクシアの破棄者》など、対策カードを山ほど用意していました。彼の判断は正しく、準々決勝ではAscendancy Comboを操るLee Shi Tianに勝利する事ができました。

カマキリの乗り手龍語りのサルカンジェスカイの魔除け





Ivan Floch 「UB Control」 Pro Tour Khans of Tarkir (5位)

4 《島》
4 《沼》
4 《汚染された三角州》
2 《溢れかえる岸辺》
2 《血染めのぬかるみ》
4 《陰鬱な僻地》
4 《欺瞞の神殿》
1 《疾病の神殿》
1 《神秘の神殿》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》

-土地(27)-

4 《予知するスフィンクス》

-クリーチャー(4)-
4 《蔑み》
2 《思考囲い》
4 《軽蔑的な一撃》
3 《胆汁病》
4 《解消》
4 《英雄の破滅》
2 《悲哀まみれ》
2 《信者の沈黙》
4 《時を越えた探索》

-呪文(29)-
3 《賢いなりすまし》
2 《蘇りし者の密集軍》
2 《否認》
2 《悲哀まみれ》
1 《真珠湖の古きもの》
1 《思考囲い》
1 《胆汁病》
1 《ファリカの療法》
1 《信者の沈黙》
1 《漂流》

-サイドボード(15)-
hareruya


コントロールのエキスパートであるプロツアー『マジック2015』チャンピオンのIvan Flochは青黒コントロールを持ち込み見事にトップ8入賞を果たしました。除去、ハンデス、カウンターで相手の脅威を捌いていき《時を越えた探索》で手札を補充してフィニッシャーに繋げるという古典的なコントロールデッキです。

《予知するスフィンクス》は除去耐性の高さやタフネス5という硬さによりAbzanやJeskaiにとっては対処し難く、フィニッシャーとして非常に頼りになります。
このデッキのサイドに採られている《真珠湖の古きもの》は今大会で評価を一気に上げたカードの1枚で、カウンターされない上に、土地を3枚バウンスと決して安くはないコストですが「占術」ランドとのシナジーがある自身をバウンスさせる能力により除去耐性もあるので、特にコントロール同系でのフィニッシャーとして強さを発揮します。《賢いなりすまし》は相手の強力なPWやクリーチャーをコピーすることが可能なため、追加のフィニッシャーとしても扱えます。



ボーナストピック


Ryan Hovis 


◆Interview With Ryan Hovis


主な戦績:GP Chicago 2012 Top8, SCGO Columbus Top8

先々週末にTCG Player主催の州選手権で入賞を果たしたデッキの中で面白いリストが見つかったので、使用者のRyan Hovisにインタビューしてみることにしました。

彼の友人のSCGOでも上位入賞経験のあるJeff Hooglandも同デッキをシェアされて先週末に行われたSCG主催の州選手権で優勝を収めています。



Ryan Hovis 「Temur Midrange」 2014 Standard States Championship (4位)

3 《森》
3 《山》
4 《樹木茂る山麓》
2 《マナの合流点》
4 《ヤヴィマヤの沿岸》
3 《シヴの浅瀬》
4 《開拓地の野営地》

-土地(23)-

4 《エルフの神秘家》
4 《森の女人像》
4 《ゴブリンの熟練扇動者》
3 《クルフィックスの狩猟者》
4 《凶暴な拳刃》
4 《世界を喰らう者、ポルクラノス》
4 《嵐の息吹のドラゴン》

-クリーチャー(27)-
3 《頑固な否認》
2 《虚空の罠》
1 《セテッサ式戦術》
4 《ティムールの魔除け》

-呪文(10)-
3 《軽蔑的な一撃》
2 《スズメバチの巣》
2 《マグマのしぶき》
2 《弧状の稲妻》
2 《荒ぶる波濤、キオーラ》
2 《龍語りのサルカン》
1 《虚空の罠》

-サイドボード(15)-
hareruya




--どうして今回のデッキを使うことにしたの?

Ryan: 相手の展開してくる脅威のカードパワーが高すぎてコントロールデッキは使いたくなくて、最初はマナクリーチャーから《クルフィックスの狩猟者》に加速して《神々の憤怒》で相手の場を平らにしてPWを展開するミッドレンジを考えていたけど、この環境のクリーチャーには《ゴブリンの熟練扇動者》のような強力なクリーチャーが多く存在することに気が付いて、代わりにマナ加速を利用してそれらのクリーチャーを相手よりも速く展開していく方が良いんじゃないかと思った。《虚空の罠》はあまり見ないカードだけど好きなカードで、《ゴブリンの熟練扇動者》等の攻撃を通しやすくする。このデッキはTemur MidrangeというよりはTemur Tempoと呼んだ方が良いかもしれない。現環境でポピュラーなJeskaiやAbzanとも互角以上に渡りあえるのもこのデッキが好きな理由だ。


--《頑固な否認》《ティムールの魔除け》を使用した感想は?

Ryan: 《ティムールの魔除け》はこのデッキの強さを支えるカードの1枚で、強化と格闘モードは大きなクリーチャーの多いこのデッキではほぼ単体除去として扱える。《マナ漏出》モードは重いスペルを多用してくることが多いミッドレンジとのマッチアップに強い。3番目のモードも相手が小さいトークンクリーチャーで延命を図ろうとしているときに最後の一押しとして使える。《頑固な否認》はJoe Bernalの使っていたリストを参考にして採用してみることにした。最初は4枚だったけど用途が限定的で多すぎると思い減量した。とはいえ、自軍の脅威を除去から守ったり相手のビッグスペルを打ち消したりと素晴らしいカードだ。このデッキにとって厄介なのはミッドレンジやコントロールの《太陽の勇者、エルズペス》で、《頑固な否認》《ティムールの魔除け》はそれらを打ち消してくれる。


--サイドボードのカードについてはどう?

Ryan: 《スズメバチの巣》はこのデッキが苦手とする緑信心の地上クリーチャーを止めることが出来るカードで、赤単や黒単、Jeskai Winsにも使えるカードだ。《弧状の稲妻》《マグマのしぶき》も上に挙げたデッキに対して強いカードだけど、特に《弧状の稲妻》はJeskai Winsとのマッチアップで役に立つ。PWはサイド後除去の増えるコントロールやミッドレンジとの対戦で中盤以降のゲームにも対応するためにサイドインされる。


--次の大会に同じデッキで出るとして変更したい箇所とかある?

Ryan: メインで変更するとしたら《セテッサ式戦術》の枠で、これは緑信心が多くなることを予想して採用していたけど、他の候補としては《紅蓮の達人チャンドラ》、3枚目の 《虚空の罠》や4枚目の《頑固な否認》かな。サイドボードでは《龍語りのサルカン》が思ったほどの強さを発揮しなかった。追加のバーンカードの方がこのデッキの戦略にも合っていて良かった気がした。《かき立てる炎》あたりに変更するかもしれないね。


--最後に現スタンダードの環境についてどう思う?

Ryan: 今は特にまだ環境が新しいのもあって、僕のように皆とちょっと違ったデッキを持ち込むプレイヤーにとっては特に楽しめるね。ドロースペルがちょっと弱いのがネックだけど、《時を越えた探索》を使った青いコントロールなんかもメタがもうちょっと固まってくれば出て来ると思うし(※このインタビューをしたのはプロツアーが開催される前の週)、カードの強さのバランスも良い環境だと思う。

--協力ありがとう。活躍を期待してるよ。


彼の予想は当たり、プロツアーでは数は少なかったものの《時を越えた探索》を使った青いコントロール(青黒コントロール)がトップ8にも残る活躍を見せました。流石は大きな大会で入賞経験のある強豪プレイヤーです。

凶暴な拳刃嵐の息吹のドラゴンティムールの魔除け





総括

プロツアー『タルキール覇王譚』が終了し、スタンダードのメタも固まってくることが予想されます。前評判の高かったAbzan MidrangeとJeskai Winsはプロツアーでもトップ8に多数の入賞者を出すなどその強さは本物であることが証明されました。また、数は少なかったものの入賞を果たした青黒コントロールやAscendancy Comboの存在も無視できません。今週末にはSCGO Worcesterがあり今後どのような変化が起きるのか要注目です。

以上で今回の解説を終わります。
次回の記事ではSCGO WorcesterとSCGO Minneapolisの入賞デッキの解説を予定しています。

それでは次回の記事でまた会いましょう。楽しいスタンダードライフを!


※編注:記事内の画像は、以下のサイトより引用させて頂きました。
『MAGIC: THE GATHERING』
http://magic.wizards.com/en
『StarCityGames.com』
http://www.starcitygames.com/index.php