USA Standard Express vol.24 -SCGO Portland, SCGO Worcester-

Kenta Hiroki

Kenta Hiroki



皆さんこんにちは!

いよいよ今週末は待ちに待ったM15のプレリリースです。新しいカードに発売前に触れるチャンスですが皆さんは参加されますか?

さて、今回の記事ではStarCityGames.com Open Series(SCGO) Portlandと現環境最後のオープンのSCGO Worcesterの入賞デッキを見て行きたいと思います。



SCGO Portland トップ8 ~Naya HexproofがSCGO初優勝!~

2014年7月6日

Robert Hunsaker 


1位 Naya Hexproof/呪禁オーラ
2位 Mono Blue Devotion/青信心
3位 Mono Black Devotion/黒信心
4位 Junk Midrange/白黒緑ジャンク
5位 Mono Black Devotion/黒信心
6位 Mono Black Aggro/黒単アグロ
7位 Mono Black Devotion/黒信心
8位 Mono Blue Devotion/青信心

上位には相変わらず「信心」デッキが幅を利かせていますが、優勝を収めたのはNaya Hexproofでした。何度か上位には入賞していましたが、SCGOでの優勝は初のようです。苦手なスイーパーを搭載した青白コントロールが少なかったのも勝因のようです。



SCGO Portland デッキ解説

「Naya Hexproof」「Junk Midrange」「Mono Black Aggro」



Rob Hunsaker 「Naya Hexproof」 SCGO Portland (1位)

4 《聖なる鋳造所》
4 《踏み鳴らされる地》
4 《寺院の庭》
4 《豊潤の神殿》
3 《奔放の神殿》
4 《マナの合流点》

-土地(23)-

4 《林間隠れの斥候》
4 《バサーラ塔の弓兵》
2 《復活の声》
4 《魔女跡追い》

-クリーチャー(14)-
3 《ボロスの魔除け》
3 《セレズニアの魔除け》
3 《岩への繋ぎ止め》
4 《天上の鎧》
4 《向こう見ずな技術》
4 《ひるまぬ勇気》
2 《群れの統率者アジャニ》

-呪文(23)-
3 《空殴り》
2 《叫び回る亡霊》
2 《アジャニの存在》
2 《ミジウムの迫撃砲》
2 《オルゾヴァの贈り物》
1 《復活の声》
1 《岩への繋ぎ止め》
1 《加護のサテュロス》
1 《ボロスの魔除け》

-サイドボード(15)-
hareruya


Naya Hexproofは「呪禁」持ちのクリーチャーにオーラを付けてビートダウンするデッキで、採用されている大半のクリーチャーが「呪禁」持ちなので黒単のように単体除去が中心のデッキに強く、またオーラ戦略に対して妨害手段が少ない青単やバーンに対しても有利が付きます。対し、スイーパーにアクセスできる青白コントロールにはあまり相性が良くないので、メタによって勝敗にばらつきがあるのがこのデッキの弱点です。

今大会見事に優勝を果たしたRobのリストは土地が23枚とこのタイプのデッキにしては多めで、クリーチャーでありかつパンプスペルとしても使える上に《ボロスの魔除け》と組み合わせれば一気に決着をつけることも可能な《ゴーア族の暴行者》は不採用です。除去でもありこのデッキではオーラとしてもカウント出来る《岩への繋ぎ止め》が多めに採られているなど、爆発力よりも安定性が重視されているようです。

バサーラ塔の弓兵天上の鎧岩への繋ぎ止め





Jesse Harper 「Junk Midrange」 SCGO Portland (4位)

2 《森》
2 《沼》
4 《神無き祭殿》
3 《草むした墓》
4 《寺院の庭》
3 《疾病の神殿》
2 《豊潤の神殿》
2 《静寂の神殿》
1 《マナの合流点》

-土地(23)-

3 《森の女人像》
2 《群れネズミ》
4 《復活の声》
3 《クルフィックスの狩猟者》
3 《ヴィズコーパの血男爵》
1 《幽霊議員オブゼダート》

-クリーチャー(16)-
3 《思考囲い》
2 《究極の価格》
2 《突然の衰微》
1 《ゴルガリの魔除け》
4 《英雄の破滅》
4 《ワームの到来》
2 《払拭の光》
1 《エレボスの鞭》
2 《英雄の導師、アジャニ》

-呪文(21)-
3 《霧裂きのハイドラ》
3 《地下世界の人脈》
2 《罪の収集者》
2 《生命散らしのゾンビ》
2 《胆汁病》
2 《悲哀まみれ》
1 《漁る軟泥》

-サイドボード(15)-
hareruya


今回入賞を果たしたJesse HarperのJunk Midrangeのリストは今までにも何度か紹介したリストと異なり、PWの枚数が削られた上に4-5マナの中堅クリーチャーが抜け、代わりに《復活の声》《群れネズミ》等を採用して全体的に軽めに調整されているようです。

《復活の声》は黒信心や青白コントロールに強く、特に黒単を相手にした際は切り札の《ヴィズコーパの血男爵》《肉貪り》から護ります。サイドには青単が上位に残ることを想定して《霧裂きのハイドラ》が積まれています。

ヴィズコーパの血男爵復活の声ワームの到来





Gabe Carleton-Barnes 「Mono-Black Aggro」 SCGO Portland (6位)

18 《沼》
4 《変わり谷》

-土地(22)-

4 《節くれの傷皮持ち》
4 《苛まれし英雄》
2 《ラクドスの哄笑者》
4 《悪意に満ちた蘇りし者》
4 《苦痛の予見者》
4 《責め苦の伝令》
3 《生命散らしのゾンビ》
2 《モーギスの匪賊》

-クリーチャー(27)-
4 《思考囲い》
2 《胆汁病》
4 《英雄の破滅》
1 《凱旋の間》

-呪文(11)-
3 《強迫》
3 《闇の裏切り》
2 《死者の神、エレボス》
2 《破滅の刃》
2 《究極の価格》
1 《生命散らしのゾンビ》
1 《モーギスの匪賊》
1 《エレボスの鞭》

-サイドボード(15)-
hareruya


《モーギスの匪賊》《責め苦の伝令》など、黒くて軽いクリーチャーでビートダウンしていく黒単色のアグロデッキ。青単でも採用されていることの多い全体強化する伝説のアーティファクトの《凱旋の間》が採用されています。

サイドには除去が多めで、また黒信心が多いメタを想定していたようで《闇の裏切り》が3枚と多めに採られています。コントロールに対してもアドバンテージが稼げかつライフゲインを阻止する《死者の神、エレボス》や、追加のハンデスとして《強迫》が採用されています。

M15から《血の署名》が再録される予定なので、次環境での活躍に期待できそうです。

節くれの傷皮持ち責め苦の伝令凱旋の間





SCGO Worcester トップ8 ~トップ8は強豪揃い、優勝はPWを多数採用したEsper Control!~

2014年6月29日

Gerard Fabiano 


1位 Esper Control/白青黒コントロール
2位 Mono Blue Devotion/青信心
3位 Mono Blue Devotion/青信心
4位 BR Devotion/黒信心
5位 Jund Monsters/黒赤緑ビートダウン
6位 Mono Blue Devotion/青信心
7位 GW Aggro/緑白ビートダウン
8位 Bant Control/白青緑コントロール

Gerard Fabiano、Reid Duke、Jared Boettcher、先々週に開催されたGP Washington DC 2014を制したMike Siglistと、強豪揃いのトップ8でした。そんな中、優勝したのはPWを多数採用したEsper Controlを駆るGerard Fabianoでした。



SCGO Worcester デッキ解説

「Esper Control」「GW Aggro」「Mono Blue Devotion」



Gerard Fabiano 「Esper Control」 SCGO Worcester (4位)

4 《島》
2 《平地》
4 《神聖なる泉》
2 《湿った墓》
1 《神無き祭殿》
4 《欺瞞の神殿》
4 《静寂の神殿》
3 《啓蒙の神殿》
2 《変わり谷》

-土地(26)-


-クリーチャー(0)-
4 《思考囲い》
4 《アゾリウスの魔除け》
3 《肉貪り》
1 《破滅の刃》
4 《スフィンクスの啓示》
2 《解消》
4 《至高の評決》
4 《拘留の宝球》
2 《悪夢の織り手、アショク》
3 《思考を築く者、ジェイス》
1 《記憶の熟達者、ジェイス》
2 《太陽の勇者、エルズペス》

-呪文(34)-
3 《ニクス毛の雄羊》
3 《夜帷の死霊》
2 《テューンの大天使》
2 《強迫》
2 《反論》
1 《神討ち》
1 《究極の価格》
1 《悪夢の織り手、アショク》

-サイドボード(15)-
hareruya


今回見事に優勝を果たしたGerard Fabianoのリストは《悪夢の織り手、アショク》《記憶の熟達者、ジェイス》がメインに採用されているなど、PWが多めで《解消》などのカウンターの枚数が減量されているのが特徴です。《中略》がメイン、サイド共に不採用で《思考囲い》がメインにフル搭載されているところを見ると、カウンターを構えるよりもハンデスで相手の脅威を取り除いてPWで能動的に勝ちを狙うタップアウト寄りの戦略のようです。

黒信心も緑をタッチしたバージョンよりもマナ基盤の安定した単色の方が人気があり、青単も復権してきたという現在のメタを想定していたようで、《拘留の宝球》もメインにしっかり採用されています。メインに多数のPWを搭載したノンクリーチャーの重コントロールなため、サイド後に除去を減らしてくる相手には《テューンの大天使》《夜帷の死霊》が刺さります。サイド後にクリーチャーをサイドインする戦略はGP Cincinatti 2014で優勝を収めたKyle Boggemesも採用していました。

思考囲いアゾリウスの魔除け悪夢の織り手、アショク





Nicholas Vea 「G/W Aggro」 SCGO Worcester (7位)

8 《森》
6 《平地》
4 《寺院の庭》
3 《豊潤の神殿》
1 《変わり谷》
1 《ならず者の道》

-土地(23)-

4 《実験体》
2 《エルフの神秘家》
2 《万神殿の兵士》
2 《復活の声》
4 《羊毛鬣のライオン》
3 《加護のサテュロス》
2 《ロクソドンの強打者》

-クリーチャー(19)-
2 《神々の思し召し》
4 《セレズニアの魔除け》
3 《議事会の招集》
2 《根生まれの防衛》
4 《ワームの到来》
3 《払拭の光》

-呪文(18)-
3 《霧裂きのハイドラ》
3 《ひるまぬ勇気》
2 《放逐する僧侶》
2 《セレズニアの声、トロスターニ》
2 《今わの際》
1 《ヴィトゥ=ガジーの末裔》
1 《加護のサテュロス》
1 《根生まれの防衛》

-サイドボード(15)-
hareruya


《復活の声》《加護のサテュロス》など緑と白の優秀なクリーチャーでビートダウンしていくGW Aggro。《ワームの到来》《加護のサテュロス》《セレズニアの魔除け》でクリーチャーをインスタントスピードで展開することが可能で、《根生まれの防衛》をメインから採用しているので《至高の評決》などソーサリースピードの除去に強いのが特徴です。

除去を多数搭載した黒信心に対しても、単体除去に対しては実質打消し呪文として機能する《神々の思し召し》や死んだ後もトークンを残す《復活の声》などを駆使していけば互角以上に渡りあえます。《ワームの到来》はクリーチャーカードで無いため《生命散らしのゾンビ》で取り除かれない脅威が多いのも強みです。黒信心側の決定力である《冒涜の悪魔》も、メインから採用している《払拭の光》《セレズニアの魔除け》で除去することが可能です。

サイドには赤対策に《ひるまぬ勇気》《セレズニアの声、トロスターニ》、今大会で多くの入賞者を出した青単対策の《霧裂きのハイドラ》、その青単の《波使い》《潮縛りの魔道士》などこのデッキにとって厄介なクリーチャーに対する回答として《放逐する僧侶》《今わの際》が採用されています。

ワームの到来羊毛鬣のライオンセレズニアの魔除け





Reid Duke 「Mono-Blue Devotion」 SCGO Worcester (2位)

20 《島》
1 《ニクスの祭殿、ニクソス》
4 《変わり谷》

-土地(25)-

4 《雲ヒレの猛禽》
4 《審判官の使い魔》
1 《惑乱のセイレーン》
4 《潮縛りの魔道士》
4 《凍結燃焼の奇魔》
4 《夜帷の死霊》
4 《海の神、タッサ》
4 《波使い》

-クリーチャー(29)-
1 《サイクロンの裂け目》
1 《急速混成》
2 《家畜化》
2 《タッサの二叉槍》

-呪文(35)-
4 《反論》
3 《解消》
3 《思考を築く者、ジェイス》
2 《家畜化》
2 《否認》
1 《急速混成》

-サイドボード(15)-
hareruya





Mike Siglist 「Mono-Blue Devotion」 SCGO Worcester (3位)

20 《島》
4 《変わり谷》
1 《ニクスの祭殿、ニクソス》

-土地(25)-

4 《雲ヒレの猛禽》
4 《審判官の使い魔》
4 《凍結燃焼の奇魔》
4 《潮縛りの魔道士》
4 《海の神、タッサ》
4 《夜帷の死霊》
4 《波使い》

-クリーチャー(28)-
3 《急速混成》
1 《サイクロンの裂け目》
2 《タッサの二叉槍》
1 《凱旋の間》

-呪文(7)-
4 《反論》
2 《否認》
2 《解消》
2 《家畜化》
2 《記憶の熟達者、ジェイス》
1 《サイクロンの裂け目》
1 《払拭》
1 《豚の呪い》

-サイドボード(15)-
hareruya


優勝こそ逃したものの今大会最多の入賞者を出した青単信心。《拘留の宝球》を搭載した青白コントロールが減少傾向にある上に赤単色のアグロデッキの台頭もあり、トップメタデッキの黒単に対しても5分なので、メタ的にもベストな選択肢の一つです。

Reid Dukeのリストは最近の青単に採用されていることの多い《凱旋の間》は不採用で、《惑乱のセイレーン》が採用されています。普通に1マナ1/1飛行クリーチャーとしても使え、「授与」は少し重いものの相手のクリーチャーを奪うことが可能で、《家畜化》のように対象のクリーチャーのパワーに左右されることがないのが強みです。

メインとサイドに合計4枚採用されている《家畜化》とサイドに3枚と多めに採用されている 《思考を築く者、ジェイス》が特徴です。メインから《家畜化》を2枚採用していることから同系を意識しているようです。《思考を築く者、ジェイス》はコントロール相手に手数を増やし+1能力はミラーマッチでのダメージレースを有利にします。

対してMike Siglistのリストは《凱旋の間》が採用されています。《急速混成》がメインに3枚と多めで、Reid Dukeのリストと異なりメインに《家畜化》は不採用でメインは全体的に軽めの構成となっています。サイドにはコントロールに対して強い《記憶の熟達者、ジェイス》が採用されえいます。

サイドにはコントロールとのマッチアップに備えて、両プレイヤーともに9枚もの打消し呪文が採用されています。《否認》《解消》の枚数は散らしていますが、両プレイヤーともにミラーマッチでは色拘束の薄い《対抗呪文》となる《反論》をフル搭載しているのが印象的です。

黒信心同様にリストはほぼ完成されているようで大きな変化は見られませんが上位入賞を果たしたプレイヤーのリストには細かい調整の跡が見られます。

雲ヒレの猛禽海の神、タッサ反論





総括

SCGO PortlandではNaya Hexproofが優勝を果たし、現環境最後のスタンダードオープンのSCGO WorcesterはEsper Controlの優勝で幕を閉じました。優勝こそ逃しましたが青単信心はSCGO PortlandSCGO Worcesterの両大会で準優勝と安定した成績を出しており、特にSCGO Worcesterではトップ8に3人と、メタ的には勝ち組だったようです。

また、ついにM15のスポイラーが公開されセットの全貌が明らかになりました。リストを見る限りでは各種ペインランドや再録カードの《血の署名》《リリアナ・ヴェス》《召喚の調べ》、新たに印刷される予定のPW《頂点捕食者、ガラク》《世界を目覚めさせる者、ニッサ》《不動のアジャニ》等、現環境に影響を与えそうなカードが多数見られます。どのような新しいデッキがこれから活躍するのか楽しみです。

以上SCGO PortlandとSCGO Worcesterの入賞デッキ解説でした。
次回の記事では新環境のSCGO Baltimoreの解説を予定しています。

それでは次回の記事でまた会いましょう。楽しいスタンダードライフを!

※編注:記事内の画像は、以下のサイトより引用させて頂きました。
『SCGO Portland event coverage』
http://www.starcitygames.com/events/280614_portland.html
『SCGO Worcester event coverage』
http://www.starcitygames.com/events/050714_worcester.html