By Yusuke Kanazawa
『運命再編』以降のスタンダードでは幾つもの強者が台頭してきた。
赤白ミッドレンジ、青黒コントロール、緑信心を始めとした面々が、アブザンの支配的な勢力図を塗り替えるべく結果を出している。
カンから龍へ王座が移るかの如く、スタンダードの王座もまた塗り替わるのか。
今、最もTOP8に近い上位8テーブルの分布をお届けしよう。
アブザンはコントロール型も含めれば3人と、ここは王者の意地を見せる。
続く形で赤白ミッドレンジ、ジェスカイミッドレンジ、シディシウィップ、青白英雄が名を連ねる。
赤白ミッドレンジとジェスカイミッドレンジは共に火力を絡めた攻撃的な構成を主として、タップイン土地の多い環境で相手がもたついている隙にライフを削り取る意思が見える。この思想は上位テーブルに1名を送り込んだ赤単アグロも同様であると言える。
各種デッキのタッチ要素について触れていこう。
シディシウィップはリアニメイトと相性が良く、単体性能も高い《包囲サイ》のために白を添えている。ただし元々が3色デッキ。不要な事故を避けるため、白の要素は最低限に抑えているようだ。
青白英雄の赤要素に関しては《ティムールの激闘》を採用したことによって、相手の計算を狂わせる強烈な一撃を叩き込むことが可能となっている。単騎を徹底して強化する青白英雄に噛み合った一枚と言えるだろう。
緑信心の赤は古き良き大量マナからの大火力、《火口の爪》が搭載されている。《ニクスの祭殿、ニクソス》と《旅するサテュロス》を合わせれば20点ビームも夢ではない。何より、盤面を処理されてしまっても残り数点を削るプランが存在するのは強みとなる。
予想以上に多様性のある途中結果となった。
どのデッキが勝っても全くおかしくないスタンダード。ここから勝ち進むのはどのデッキか。