浅原×小室「運か実力か」

浅原 晃

浅原 晃



1.茶番

AA 「うっす」

コムシュー 「どもー」

AA 「前回はなかしゅーだったんでシュー繋がりでコムロさんということで」

コムシュー 「何か適当な理由です」

AA 「知らない人に解説しますと、コムロさんはPT名古屋で黒田さんに続いて2人目のPTチャンプになったプレイヤーです。言ってみると結構すごいんですけどね。あと、なかしゅーってひらがなで書くことが多いけど、コムロさんは全体的にカタカナっすよね、コムシューとか」

コムシュー 「そう言われてみれば、何ででしょうね」

AA 「とりあえず、言ってみただけっす。掘り下げるのもめんどくさい」

コムシュー 「相変わらずですね」

AA 「挨拶みたいなものです。そういえば、最近、ツイッター界隈がマジックの話で賑わったりしてますけど、コムロさんもたまに突っ込みいれてますね」

コムシュー 「まあ、マジック界のご意見番っすから」

AA 「さすが、華麗なる天才。それで、運か実力かって話題がツイッターにいたプレイヤーの中であったじゃないですか、マジックって運と実力はどれだけ勝敗に影響があるのかとか、運に対する向き合い方って話だったんですけど」

コムシュー 「一応見てましたね、私くらいになると大抵のことは見れば分かります」

AA 「それを議題にしますか、せっかくなのでちょっとツイッターから発言をちょっと拾ってきたりして、コムロさんと一緒に感想でも述べていこうかなと」

コムシュー 「なるほど、まるからず、じゃなくて……さるからず、違うか、うぐぐ、さるかんぼる、でもない」

AA 「悪からず?」

コムシュー 「知ってんだよ、国語の教師かオメーはよぉ!」

2.運か実力か

AA 「コムロさんと言えば、オンスロート限定構築のGP横浜で優勝して、不本意にも一発屋なんていわれてたときもあったと思うんで、この議題わりかしいいかもしれないですね。PT名古屋のときも二発屋的な話になってましたし、良く考えると二発屋って謎な言葉っすけどね。率直に聞くと、あの2つのイベントって自分的には運ですか、実力ですか?」

コムシュー 「9割実力ですね。練習できてたし、自分の中で勝てる形が出来てたのが分かっていたので。GP横浜もPT名古屋も基本的には『左手は添えるだけ』状態でした。ボールが来るのを待つだけでしたね、ボールが来るかどうかはそれなりに運ですけど、それをゴールできるかは練習や積み重ね、才能などの実力。まあ、僕クラスだとボールすら引き寄せますけどね。コムロゾーン的な。アラーラブロックのリミテッドのGP台北とかはゾーンにより神パックを引き当てて勝利しました」

AA 「まあ、台北行ってないんで分からないんですけど、GP横浜とかPT名古屋のときのコムロさんは何か自信に溢れてました気がします。《伝承の語り部》のトップデッキは伝説レベルの逸話ですし。アントン(※1)も呆然みたいな。そういえば6月10日~12日に行われるPT名古屋は?」

コムシュー 「権利無しでござる」

AA 「前日予選行きますか」

コムシュー 「ワンチャンス。アントンも前回チャンプいないと寂しがるだろうってのはあります」

AA 「期待してます。そんな訳でツイッターの発言のログを拾ってきたのでちょっと見て貰えますか」

コムシュー 「どんとこい」

AA 「とりあえず、話の流れというのを説明しますと、マジックプロプレイヤー界のツイッターの議論の半分以上の震源地と言われているバンジュンこと板東さんが、『青白対決で4ターン目にジェイス出されて負け、相手初心者かよ!』といった発言からの派生です。発言的には単純な運で負けたというよりも、相手が適正なプレイをしなかったせいで負けたといった感じですかね」

コムシュー 「バンジュンぽい(笑)」

AA 「ですね(笑)。そんな訳でその関連で運と実力に関してのコメントで個人的に印象に残ったものを拾っていきましょうか、まずはそのバンジュンに突っ込んだ、コガモ(津村健志)からです」

津村inTwitter

僕は負けた試合は全部自分に非があると思ってて、ついてる、ついてないは基本的に無視してます。なんで、正直対戦相手が初心者プレイのせいで負けたって考えは、強くなる上ではどうなんだろうってずっと思ってたんですが、人に意見を押し付けるのが嫌いなんで今まで発言しませんでした。

「想定外の範囲」をどこまで狭められるかもスキルのひとつじゃないですか?想定外と思っている自分が正しいかどうかってところで、自分に非があったんじゃないかと常に思うようにしてます。


コムシュー 「清純なるコガモですね」

AA 「ですね」

コムシュー 「負けたという結果以上に負けたことから何も学べないことが最悪。だから出来る限り学びとろうという考え方なんでしょうね。あのディアボロも、成長とは未熟な過去に打ち勝つことっていってましたし。コガモもジョジョ好きですし」

AA 「コムロさんは負けた後どんな感じですか」

コムシュー 「クソって思いますね。クソックソッ何故俺がっ!」

AA 「なるほど」

コムシュー 「まあ、冗談は置いておいて、コガモや大澤は特にそうだけど、ストイックに考えてますよね。結果より過程、強くなるってことに対してすごいシビア。多分、強いプレイヤーをずっと見続けて実力を付けていったタイプだから、そう考えてるんじゃないかな」

AA 「それはありますね。あと、コガモの言う『想定外の範囲をどこまで縮められるかもスキルの一つって』のはなるほどって感じですね。そこは無意識のレベルですけど、人によってはっきりと違いがある部分かもしれない。自分の能力やプレイの考える範囲を出来る限り広げたいって考えるってことで、『一見しょうがない負け』というのは実は、いくらでも減らせる。それはイコール『しょうがなくない』ってことだし。ここの考え方が明確で、『負けた試合=運ゲー』として考えるってことをしないんでしょうね。」

コムシュー《精神を刻む者、ジェイス》4ターン目キャストにしろ、極端な例で言えば、相手がカウンターを持っていなければキャストする方が当然いい。キャストするかしないかを、一般的な事例と確率とかに落とし込んで、キャストしないというのを定石にしてしまうのは簡単なんですけどね。でもそれだと、そこで終わりだし。もしかしたら、土地の置き方や、相手の挙動なんかであるなしは読めるかもしれないしね。手札次第では攻めないと駄目なときもあるかもしれない。実際にあるかどうかというよりも、常に考える姿勢は大事」

AA 「ちなみに大澤君も同じような感じの発言をしてますね」

大澤拓也inTwitter

言いたいことは『運が悪ければ、ミスしなくても負ける。』っていうのが揺ぎ無い事実であっても、その思考が自分の成長を邪魔してしまうことがあるんじゃないか?ということです。

要はマジックというゲームをいかに理解しているかどうかではなく、マジックに対する姿勢というか、敗北から何を得れるかってことじゃないですかね。



AA 「こんな感じです。マジックに対する姿勢を基にした、ガチ成長論ですね」

コムシュー 「運運」

AA 「うんうんに運運を掛けてくるとは」

コムシュー 「よくぞ気づいた」

AA 「マジックって『引き』自体に不確定な運の要素がありますけど、運そのものが受け取る側によってはそもそも運では無かったりしますからね。マジックの勝敗をサイコロの強さで仮定すると分かりやすいかもしれないですが、デッキの強さやプレイヤーに実力によってそもそも振るサイコロ(実力)が違うっていう。強いプレイヤーは456だけ出るサイコロを振っていて、弱いプレイヤーは1から6まで出るサイコロを振っているみたいな。もちろん、弱いプレイヤーにも勝つ可能性はありますが、それで強いプレイヤーに負けたからといって、その運はあくまでミクロな視点の事象でしかなくて、運ゲー以前の問題」

コムシュー 「まず、自分のサイコロ(実力)弱いんちゃう?って思った方がいいってことですね。あと、自分の力量が足りてないって常に思ってたほうが、自分が正しいって思い込むことが無いからいいとは思いますよ。まあ、僕クラスの天才にはその辺の境界線は引けるので、必要は無いですが」

AA 「それはありますね。運で負けたって結論づけるということは、すなわち、『自分は全て正しいことをした』ってことと同意義になるから、そこからの成長って実は無いじゃないかと思うんですよね。本来、運を語れるのは本当に何もかもやりきったと言える人だけですから」

コムシュー 「結局、その場の選択において最善と思われる方法を取っているのに、結果そこで『運悪く』負けたとしも、自身が成長するきっかけになれば、実は『運悪く』ではなくなるとも考えられますしね」

AA 「個人的にはこの2人の考え方は好きですね。あと、コガモのシャッフルの仕方が好きなんで、今密かに真似してます、カードの端を軽くつまむみたいな動作がキーですね」

コムシュー 「そーなのか」

AA 「それじゃあ、これに対してのバンジュンの意見を見てみますか」

板東潤一郎inTwitter

『運が悪ければ、ミスしなくても負ける。』俺は、この当たり前のことを当たり前に認識している。だけど、向上心がないわけじゃない。俺だって負けたゲームを反省して勝ち筋の可能性を検討したり、ミスを認めることはしばしばある。

確かに、安易に事故ったとか言うのはよくないかもしれない。けど、マジックをやっていれば事故は日常茶飯事。『事実、事故による勝ち負けは存在する。』それも、少なくない割合で。完全に不運で事故った場合に、自分に非を求めても意味がない。逆に、害ですらありえる。

何故それが害である可能性があるかというと、土地3枚とスペル4枚の関係な手札をキープして、一生土地を引かずに負けた場合、その手札をマリガンすべきだったみたいな暴論が発生しかねないからだ。不運は不運と認めて、キープすべき手札は今後もキープすべき。



AA 「これはこれで正しいっちゃ正しいですね」

コムシュー 「バンジュンの言う、ミスをしていないっていうのは限定的ではありますけど」

AA 「これは、例えば、じゃんけんでチョキ出してグー出されて負けて、パーにしとけば良かったパーにしとけば……チョキは終盤だと……何たるプレイミス……って思ってもしょうがないってのは分かりますからね」

コムシュー 「そもそも、コガモ、大澤の話とはずれてはいるけど、『引き』の偏りによる不運っていうのがあくまで運によるものだから、それ自体を悔いてもしょうがないってことを言いたいんでしょうね。ある特定の局面でのベストな選択はそれからの『引き』が何になろうと関わらず一つに定まるはずってことだと思う」

AA 「その辺はコガモや大澤君も理解している部分だとは思いますよ。ただ、そのベストな選択っていうのが、状況によって定まるのか、個人個人によって定まるのかっていう違いはあるかもしれませんね。バンジュンは状況によって定めるタイプだと思うんで、定石的な形に落とし込むことを好んで、こうして負けならミスは無かったから運だと言い切れるって形に落とし込みたいんだと思います。ただ、逆に個人個人の能力、見えているものや判断材料の違いによってベストな選択が定まるなら、今の選択以上の選択が常に存在するわけです。ミスの範囲がデッキ選択や、自分自身の能力にまで広げると無限に広がっていくので、そこを目指すか、あくまで環境に合わせてある程度合理的な考えに落とし込むかどうかなんでしょうけど」

コムシュー 「落とし込むにしても、問題はミスをしていないって自分で言える保証ってどこにもないことだよね。だって、自分は自分以上の力を持てないわけだし。自分が100%の力を出し切ればミスは無かったってことになるけど、それが果たして客観的にもミスは無かったかって自分で言えるかっていうと怪しい」

AA 「その辺がコガモや大澤君にとっても違和感なんだろうと思うんですけどね」

コムシュー 「単純に上目線気味のツイートが嫌な感じだったからじゃないの(笑)」

AA 「負けた試合を運の要素にして自分をごまかしてるプレイヤーをたくさん見てきて、そういうのに過敏に反応しちゃうのかもね。そういったプレイヤーになっちゃいけないっていう恐怖がすごいあったりするのかも。少なくとも自分にはあるんで、コガモや大澤君にもありそう」

コムシュー 「まあ、実際のものいいと真意は違うことがあるからね。すれ違うのは心配だけど」

AA 「みんな、マジック好きなんでその辺は平気ぽいですよ」

コムシュー 「ブラボー、おお、ブラボー」

AA 「次はラッシュ(※2)のコメントなんですが、ラッシュこと高橋純也と言えば、ゲームジャパンでもスタンダードの記事を好評連載中です。ちなみにコムロさんもゲームジャパンでリミテッドの記事が連載中ですね」

コムシュー 「浅原さんも連載やってましたっけ?」

AA 「僕はドミニオンとボードゲームの記事やってますね」

コムシュー 「宣伝乙」

AA 「自作自演」

高橋純也inTwitter

視点を増やすってのはとてもいいことだと思う。でも、要するに極端なケーススタディーにしかならないから、どれだけ重きを置くかって話になると難しそう(普段の選択肢Aとその場での正解Bを次の機会にどう選択するのか)。厳密に同じ状況としなければ発展性はあるけど。

個人的に気になったのは、いわゆる「無理なゲーム(自分や相手を問わない)」からどれだけ実質的な経験値(次のゲームにフィードバックできる程度)を得ているのか。あと、ただの気付きのための心構えなのか、中級者とトップの間にある差がそこにあるのか。


コムシュー 「ラッシュぽいですね」

AA 「視点を増やすっていうことに関しては、成長論の部分ですね。視点を増やしていくことは、プレイヤーの成長に繋がるのではないか的な。ただ、結果論からの逆算をどう扱うのかって点での問題提起はしてますね。結果に依存しすぎるのは、結局バンジュンが危惧したことにもなるので」

コムシュー 「なるほど的な」

AA 「後半の部分は、ただの運ゲーに見えるものから何をフィードバックするかって話かな。ただ、壮大な事故でも無い限り、ほとんどのゲームで得るものはあるとは思いますけどね。ラッシュの発言の前半部分は少し難解な話だけど、後半の中級者とトッププレイヤーの差って部分は興味深い人も多いんじゃないかなと思うけど、コムロさん的にはどうですか?」

コムシュー 「そこの部分は才能ってのもあると思うけど、トッププレイヤー全てが才能溢れるってわけじゃないからね。苦手なものは苦手だし。何かに気付けるかどうかっていうのは、マジックに置いて重要なポイントではある。同じ練習量でも、気付ける人と気付けない人とでは得るものが全然違うから。心構えとして、何かを得ようとするというのは基本的なスタンスとしてはいいんだけど、結局どうやって得ていくのかっていう方法論は、みんな個々の経験的な部分に依存しているから明確じゃない。得ることが苦手な人はやっぱり、負けた試合が運の要素で負けたっていうように見えてしまうんだと思う」

AA 「デッキなんかはそうですけど、デッキレシピを見て強さを理解する、もしくは、使ってみて使い方をある程度把握するってのは簡単なんだけど、それに気付くのはものすごく難しい。答えを見て、理解することと、経験を得ていくことってあまり一緒くたにすると危険だよね。リミテッドの方法論なんかもそうだし、気付けるかどうかは、運のせいにしないっていう心構えも方法も重要だね」

コムシュー 「練習は量より質っていうけど、それはマジックでも同じ。煮詰まってる人は方法論から見直した方がいいってことだね」

AA 「そのことはイヤナガ(※3)がちょっと触れてたかな。ちょっと見てみましょう」

彌永淳也inTwitter

運だの成長だの話が盛り上がってるけど、自分はマジックのプレイに関しては、運の要素はほとんどないと考えている。負けたゲームのほとんどはプレイか構築のミスが関わっている。少し考えると、何が悪かったかがわかるので修正も簡単だ。

ただし、自分でも運だとはいいたくないが、環境理解度が高い状態で大会に望むことが出来るか出来ないかということには、運の要素がとても高い比率で関わってくる部分だと考えている。ここの部分の運の要素をどうやって取り除けるかが、自分の向上のために今必要だと考えているが、いまだにここの運を取り除けていない。

自分は、運に左右されずに環境理解度が高い状態で大会に臨んでいる人をあまり見ない。自分の好きな戦術に固執する人、ファンプレイヤーは論外だが、そういう意識が無くても、いい戦術をたまたま数回のドラフトで発見するか、70回ドラフトしてやっと気付くかの差で大会結果が変わることが多い。

大会に備える時間が限られているから、この差を埋めることがなかなか難しい。だから、大会までに10個デッキを試した人よりも、1つデッキを試した人のほうがたまたま運がよければ優勝しやすい。ドラフトも特に大会までの期間が少ない場合、同じ傾向がある。

この点は『引き』の差と比較して、より運の要素が高いと自分は考えている。また、大会結果に対する影響も『引き』の差よりかなり大きいと感じている。『引き』の差があるのと同じで受け入れなければいけない面は大きいと思うけど、『引き』と違ってここの運ゲーを克服しようとしている人は少ないように感じられる。


AA 「これは凄くいいところを突いていると思う」

コムシュー 「大会の前にやるべきことをやれている人ってのは、プロレベルでも一握りですからね」

AA 「マジックの要素の量を考えると、大会前に全てをやりきるってのは難しいと思いますよ。また、気付くか気づかないかでデッキ構築に大きな影響があるってことも当然ありますし。昔だったらゴブバンテージとかはまさにそうで、それを知るまでの過程が偶然の産物でしかない。まあ、ゴブバンテージぐらいの大きなものじゃなくても、いろいろなテクニックの殆どは気付けば理解できるものだけど、大抵は埋もれてるってのはある」

コムシュー 「時間が無いなら無いなりにってのはあるし、自分の能力をある程度見限っちゃうってのも一つの手ではある。全てをこなす時間がないなら、環境の最高じゃなくて、今の自分の最高を目指すっていう感じでもいいんじゃないかな、ただ、気付くという事自体の運の要素は強いにしても、自身の能力や取り巻く環境次第でフィードバックは可能だから、運の要素は間違いなく減らしていけるし、減らしていける環境にある人は成果を出しやすい。昔の浅原連合とかそうだった気がする」

AA 「そうだといいんだけど(笑)。同じデッキを使い続けたり、特定の戦略に特化してみたりってことも自分の能力を限定するに含まれますね。顕著なのはドラフトの色やアーキタイプの決め打ちとか。論理的には決め打ちすることのメリットって柔軟性を失う代わりに、パックの出が偏ったときなどに大きなゲインを得られるってとこだと思うけど、基本的に臨機応変に対応するっていう戦略よりも安定性は低い。ただ、決め打ち戦略を身に着けるのは容易だし、迷いが無い分、デッキの最高値と最低値の差がもちろん大きい。勝てる目を作るという点では悪くないからね」

コムシュー 「その辺、先鋭化することで、実力が影響されにくいように運に寄せて補う戦略ってのも存在するからね。中級者と上級者の違いっていろいろあるけど、一部の上級者は自分の苦手な部分をばっさり切って、もっとも勝利期待値の高い、いわゆる効率の良い練習ややり方にシフトしているって点があるのかな。自分をちゃんと分かってるってのは重要かもしれない。ただ、デッキにこだわるっていうのは勝利に対する貢献度で言うと効率が悪いから、『こだわって勝つ』と『戦略の先鋭化』は全然別だね。環境で一番簡単に強いデッキを使うのが効率化になるんじゃないかな」

AA 「全方位でやっていた人が結局纏まらなくて、本選で納得行くデッキも出来ないってこともしばしば起きる。それなら最初からどれかに絞ったほうがいいっていうのはよく考える。ただそれとは別に上を目指すなら、その気付くか気付かないかの『運』の要素を出来る限り削るために仲間や方法論を組み上げる必要があるし、プレイそのものやデッキ構築そのものよりも、そっちの方法論を考えるべきってのは彌永の言うとおりだと思う」

コムシュー 「プレイングの考え方についても気付けるかどうかって重要だしね。簡単な例を示すと、有利なときと不利なときって考え方が違って。有利なときは基本リスクの少ない選択を取るけど、不利なときはリターンの大きい選択を取らなきゃいけない。有利なときに1ターン後に90%勝てる選択と3ターン後に100%勝てる選択なら後者の方が圧倒的に優れてるわけだけど、1ターン後に90%勝てる選択を見つけちゃうと、盲目的になってしまう人がほとんどだからね。ここに気付けないと10%を引いてしまって負けた時にイコール『運で負けた』ってなっちゃう」

AA 「惰性でマジックをしているとある程度考え方が固まってしまうから、何らかの変化を取り入れて、次のレベルへ進んで、運のとりうる要素をどんどん減らしていくってのが理想ではあるね。結局、『引き』は運が絡むとはいえ、ゲームへの取り組み方は将棋とか囲碁と根本的には変わらないんじゃないかなと思う」

コムシュー 「運と思われる要素を削っていくってのがやっぱ、プレイヤーの目指すところかな」

AA 「それはそう思う。だから、運で負けたっていうことに意味を感じないのかもしれない。そもそも、運と言えるほどのベストな選択を徹頭徹尾出来てることがほとんど無いんだから。長くなってしまったから、ヤソがいいこといってるので、これ纏めにしよう」

八十岡翔太inTwitter

マジックは試合するたびに少なからず経験値が得られるんだよ。で、意識の差で同じゲームでも人によって得られる値が違う。一回のゲームでより多くの経験値を貰える人が成長が早い人。大澤とコガモはその代表格だと思うよ。

コムシュー 「さすがヤソ」

AA 「これ纏めでいいっしょ」

コムシュー 「イグザクトリー」

3.最後に

AA 「そういえば最近実生活の調子はどうですか?」

コムシュー 「ぼちぼちですね」

AA 「おいしいラーメン屋とかせっかくだから紹介してくださいよ」

コムシュー 「濃い系のブームは終わりましたね、最近はすっきり系塩です。亀戸にいい店あるんで今度いきましょうよ」

AA 「いいですね、今度行きますか」

コムシュー 「次の友達紹介しなくていいんですか?かねぴーとかいいと思うんですけど」

AA 「いや、コムロさんでいい区切りってことで、一旦お休みですね」

コムシュー 「マジすか」

AA 「世の中マジしかねぇんだよ!」


第1部―完―

ご愛読ありがとうございました!!浅原先生の次回作にご期待下さい!!!


※1 アントンジョンソン:当時リミテッドの実力は世界一と言われていたが、コムロさんに敗れた。
※2 高橋純也:ゲームジャパンで連載中のメタ戦術予報士。
※3 彌永淳也:強い方のジュンヤ。GP北九州優勝。