5/15-17、【GP上海】に参加。
■ 大会までの思考過程
各地のGPやMOの結果から、現在のスタンダード主要デッキは以下の4つに分類される。
◎ 現在のスタンダード主要デッキ
・【エスパードラゴンコントロール】
・《死霧の猛禽》+《棲み家の防御者》の緑中速デッキ(【アブザン】、【バント】、【信心】etc)
・【赤単、アタルカレッド】
・【アブザンアグロ】
・【エスパードラゴンコントロール】
・《死霧の猛禽》+《棲み家の防御者》の緑中速デッキ(【アブザン】、【バント】、【信心】etc)
・【赤単、アタルカレッド】
・【アブザンアグロ】
GP優勝2回により隆盛した【エスパードラゴンコントロール】だが、意識されたことで今回は勝てないと予想。
弱点として、前述の《死霧の猛禽》+《棲み家の防御者》パッケージが苦手なこと、周りの除去が《龍王オジュタイ》対策でエディクト系に変わったこと(《忌呪の発動》《はじける破滅》《自傷疵》)が挙げられる。
《死霧の猛禽》+《棲み家の防御者》は長期戦に強いコンボでありながら、単色であるため他の部分の自由度が高く、デッキの種類が多い。おそらくこの2種類はスタンダードから落ちるまで活躍し続けるだろう。
赤単は一つだけデッキスピードが2段階早く、タップインスタートの相手を咎めるメイン戦最強デッキ。しかしサイド後の意識のされ方で大きく勝率が変わり、《アラシンの僧侶》《胆汁病》《悲哀まみれ》など致命的なカードもあるため、対策を乗り越えられるほどの対応力はない。
アブザンアグロは《先頭に立つもの、アナフェンザ》《アブザンの魔除け》を擁するため《死霧の猛禽》に対してナチュラルに強く、メインの構成を歪めることなく対応できている。
アブザン・緑中速・赤単がメタの中心ならば飛行が強い。なら《風番いのロック》を多く入れるべきだ→4枚。
また《自傷疵》《忌呪の発動》などエディクト除去が増えてきているため、1マナでの行動回数を増やしてエディクト除けになる《始まりの木の管理人》は多く入れよう。
以上を踏まえて、アブザンアグロを使用。
2 《平地》 2 《森》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《砂草原の城塞》 4 《疾病の神殿》 3 《静寂の神殿》 3 《コイロスの洞窟》 3 《ラノワールの荒原》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 -土地(26)- 3 《始まりの木の管理人》 4 《羊毛鬣のライオン》 3 《ラクシャーサの死与え》 4 《先頭に立つもの、アナフェンザ》 4 《包囲サイ》 4 《風番いのロック》 -クリーチャー(22)- |
2 《思考囲い》 3 《ドロモカの命令》 4 《アブザンの魔除け》 3 《英雄の破滅》 -呪文(12)- |
3 《胆汁病》 3 《悲哀まみれ》 2 《棲み家の防御者》 2 《思考囲い》 2 《究極の価格》 2 《太陽の勇者、エルズペス》 1 《残忍な切断》 -サイドボード(15)- |
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 1 | - | BYE |
Round 2 | - | BYE |
Round 3 | アブザンアグロ | ×〇× |
Round 4 | 赤緑ビート | ×× |
Round 5 | マルドゥ | ×〇〇 |
Round 6 | 赤単 | 〇〇 |
Round 7 | アブザンコン | 〇×× |
Round 8 | アブザンアグロ | 〇〇 |
Round 9 | アブザンアグロ | ×〇〇 |
初日落ち。
ダブルマリガンが多かったが、それでも《ラクシャーサの死与え》が《棲み家の防御者》ならば勝っていた試合があった。
スタンダードの速度は加速しており、毎ターンマナを使い切るため《ラクシャーサの死与え》のパンプや再生に充てるマナはほとんどない。《ラクシャーサの死与え》を抜いて《棲み家の防御者》を入れるべきだった。
強いカードは対策するべきだが、自分が強いカードを使うことが対策にも成り得る。ブロック不可能力を持つ《棲み家の防御者》に対抗するためには、自分も《棲み家の防御者》を使うべきだ。
それほど《棲み家の防御者》は強い。今後スタンダードのメタゲームを語るに当たって、外せない1枚になる。
■ 改良案
早いデッキや呪禁クリーチャーの増加で弱体化したと思われた《英雄の破滅》だが、メタが一周して《嵐の息吹のドラゴン》《太陽の勇者、エルズペス》というゲームに変化しており、また強くなってきている。今なら4枚にすべきだ。
《始まりの木の管理人》は《ラクシャーサの死与え》よりもマナベースが楽になり(緑黒と緑白を同時に揃える必要がなくなる)、エディクト除けになり、2回目の能力を起動していれば《太陽の勇者、エルズペス》の返しにエルズペスを倒せる(8/8トランプルなため)
赤単相手に《アブザンの魔除け》で強化して5/5絆魂になったり、信心が出してきた《スズメバチの巣》を乗り越えながら23/23トランプルになったこともあり、何故もっと早く検討しなかったか後悔するほどの性能だった。4枚必要だ。
周りの除去や《嵐の息吹のドラゴン》が増えてきているため、《ドロモカの命令》はメインに多く入れすぎると手札で余って負けるため、枚数を抑えたい。
2 《平地》 2 《森》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《砂草原の城塞》 3 《疾病の神殿》 4 《静寂の神殿》 2 《コイロスの洞窟》 4 《ラノワールの荒原》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 -土地(26)- 4 《始まりの木の管理人》 4 《羊毛鬣のライオン》 4 《棲み家の防御者》 4 《先頭に立つもの、アナフェンザ》 4 《包囲サイ》 4 《風番いのロック》 -クリーチャー(24)- |
2 《ドロモカの命令》 4 《アブザンの魔除け》 4 《英雄の破滅》 -呪文(10)- |
4 《思考囲い》 3 《胆汁病》 3 《悲哀まみれ》 2 《究極の価格》 2 《太陽の勇者、エルズペス》 1 《ドロモカの命令》 -サイドボード(15)- |
■ 敗因
プロツアー・グランプリと、スタンダードを立て続けに負けてしまったのは、私の「新カードを試す力」が低いことが原因だ。
私はデッキビルダーというよりチューナーで、既存のデッキを調整するのは得意だが、新しいデッキを作るのはとても苦手だ。
「前環境で強いデッキで使い慣れていたから」という理由からアブザンアグロを選択していたが、プロツアーでは《龍王オジュタイ》《シルムガルの嘲笑》を使うべきだったし、今回のグランプリなら《死霧の猛禽》《棲み家の防御者》であり、どちらも私のメインデッキには入っていなかった。
偏見を持たず、多くのカード/デッキの選択肢を考えること。それが次回イベントに対する課題だと感じた。
次回はモダマスドラフトの戦略をまとめる予定だ。
ではまた。
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