限界突破スタンダード! vol.9 -《ハイドロマン》《触手》などスパイダーマンの新カードが活躍!-

紳さん

最新のローグデッキを追いかける!

こんにちは!晴れる屋メディアの紳さんです。

限界突破スタンダード!』では、大会で入賞した実績のある、ユニークなローグデッキを紹介します。

メジャーなデッキ、ガチデッキの情報については『Just now スタンダード!』や『スタンダードデッキ紹介』をぜひ、ご参考ください。

ローグデッキとは?

メタゲームを外れたデッキのこと。あまり採用されないカードや珍しいコンボなどがデッキに組み込まれ、戦い方を予測するのが難しい。

ピーター・パーカーノーマン・オズボーンエディ・ブロック

ということで、今回は最新セット『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』の新カードを採用したローグデッキを紹介していきたいと思います!

スタンダード:ローグデッキ紹介

スーペリア・リビングエンド

デッキリストページ

マジックオンラインの『スタンダードリーグ』で5-0していたデッキがかなりユニークな構成でした。

スーペリア・スパイダーマン最後の贈り物の運び手ゾンビ化

「切削」やルーティングによって墓地にクリーチャーを落とし、《スーペリア・スパイダーマン》《最後の贈り物の運び手》のコピーとして戦場に出すことでリビングエンド(《死せる生》)を決めるという、なんとも豪快なデッキです。

おなじ4マナでも《ゾンビ化》では《最後の贈り物の運び手》の能力を誘発させることができないため、《スーペリア・スパイダーマン》ならではのコンボとなります。

孔蹄のビヒモスベイルマークの大主蒸気核の学者

墓地を肥やしてリビングエンドを決めれば、超絶パワーアップした《孔蹄のビヒモス》が突撃して強烈な一撃を決めてくれます。仮に《ビヒモス》が2体出れば、お互いに修正を与えあうので確実にゲームが終わるでしょう。

盤面と墓地の状況次第では、リビングエンドを経由せずに《スーペリア・スパイダーマン》を直接《ビヒモス》としてプレイした方が有利な場合もありそうです。

誉れある死者の目覚め

《誉れある死者の目覚め》はなかなか優秀な英雄譚で、第I章でパーマネント破壊、第II章で切削、第III章でカードを捨てながらクリーチャーか土地を回収と、すべての能力がこのデッキと噛み合っています。

手札にきてしまった《運び手》《ビヒモス》を捨てながら《スーペリア・スパイダーマン》を回収する動きが強そうです。

『ローウィンの昏明』が登場する来年以降は、《並外れた語り部》がこのデッキに加わることでしょう。墓地を肥やしながら《スーペリア・スパイダーマン》をサーチできるのはさすがに強そうです!

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また、おなじくスタンダードリーグで5-0していたデッキに《ビヒモス》ではなく《簒奪者、アーデン》を採用したバージョンもありました。

《ビヒモス》に比べると決定力では劣りますが、盤面になにもない状態では火力を担保できない《ビヒモス》と違い、《アーデン》は1体でも強力なフィニッシャーとなります。また、対策によって自分の墓地を追放されてしまっても対戦相手の墓地からクリーチャーを釣り上げるという緊急策を取ることも可能です。

なにかと話題の《スーペリア・スパイダーマン》を採用したリアニメイトデッキ。ローグデッキ扱いできるのは、今だけかもしれませんね。

応召ウェブスリング

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キーワード能力 応召

応召X。Xはあなたの墓地にあるクリーチャー・カードの枚数に等しい。(このクリーチャーが攻撃するたび、赤の1/1の戦士クリーチャー・トークンX体をタップ状態かつ攻撃している状態で生成する。次の終了ステップの開始時に、それらを生け贄に捧げる。)

勝利の楽士永劫の無垢威名のソルジャー、セフィロスサンスターの模範、ヴォンダム卿

終了ステップの開始時に生け贄に捧げる1/1のトークンを、タップ状態かつ攻撃している状態で生成する能力、「応召」

戦場に出る1/1トークンは《永劫の無垢》でドローを進めたり、終了ステップに生け贄に捧げることを活かして《威名のソルジャー、セフィロス》《サンスターの模範、ヴォンダム卿》の能力を誘発させるのに都合がよく、ローグデッキ界隈でもさまざまなシナジーのデッキが考案されてきました。

サイオニック・ウィーバー、アラクネスパイダーUK

そこへ、新たに「ウェブスリング」というシナジーが加わったことをご存じでしょうか。

応召で生成されるトークンはタップ状態なので、呪文をウェブスリングで唱えるのに都合がいいのです。手札に戻ったトークンは消滅することになりますが、どうせ終了ステップまでの命なので気になりません。

1マナで唱える《サイオニック・ウィーバー、アラクネ》のパフォーマンスは最高クラスですし、《勝利の楽士》で攻撃してからウェブスリングで唱える《スパイダーUK》は3マナ3/4、1ドロー、2点ライフゲインという好マナレシオのクリーチャーとなります。

戦導者の号令

そのほか、応召は《戦導者の号令》とも非常に相性がいいことに注目をしたいです。ウェブスリングもトークンをコストにしない場合は「クリーチャーを戻して、クリーチャーを出す能力」と考えられるため、《戦導者の号令》の1点ダメージを飛ばす能力を何度も誘発させることができ、相性は良さそうですね!

スカーレット・スパイダー、ベン・ライリーウェブ紡ぎ、シルクスパイダーセンス

まだまだ研究の余地がありそうなウェブスリング。より大きな大会で結果を残すポテンシャルは秘めていそうです。

青単ハイドロマン

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液状の重罪犯、ハイドロマン呪文貫き洪水の大口へ

ローグデッキ界隈で今、もっとも熱いクリーチャーといえば《液状の重罪犯、ハイドロマン》です。

2マナで戦場に出たあと、終了ステップを迎えればクリーチャーではなく土地になるということで、なんと1マナの呪文を構えることができます

嵐追いの才能「占星術師」の天球儀精神調節

ターンが返ってくれば、「青の呪文1つを唱えるたびに+1/+1修正を受ける」という、果敢のような強化能力を持ったクリーチャーとして攻撃に参加します。

《ハイドロマン》のコストがUUであることを考えると、青単デッキでの活躍が中心と考えられ、「青の呪文」という縛りもさほど関係なさそうですね。

《嵐追いの才能》《カワウソトークン》《「占星術師」の天球儀》のようなカードと一緒に使えば、呪文連打から強烈な一撃を浴びせることができるでしょう。1マナのドロースペルや《精神調節》のようなキャントリップつきの呪文を使うことで、息切れせずに盤面の圧力を高めることができそうです。

狡猾な侵入者、魁渡プロフトの映像記憶

クリーチャーを除去することが苦手な青単デッキですが、《狡猾な侵入者、魁渡》はとても頼りになるカードで、なんと《ハイドロマン》たちをブロックされなくする能力を持っています。

ものすごくシンプルな戦略ですが、《プロフトの映像記憶》などで超絶強化したクリーチャーが「ブロックされない」となれば、さすがに大事件ですよね。

呪文貫き無効下支え

現スタンダードでも《呪文貫き》《無効》《下支え》といった1マナの優秀なインスタント呪文がありますが、新セットの登場などで低マナ域のインスタント呪文が増えれば増えるほど、2ターン目の《ハイドロマン》が脅威となっていきそうです。将来性抜群、今後の活躍が楽しみなアーキタイプですね!

《ドク・オックの触手》の反応先について

ドク・オックの触手

今後、スタンダードのローグデッキを語るなら《ドク・オックの触手》は外せない存在となりそうです。

1マナで戦場に出て、「装備」すると+4/+4修正が得られるという強力な装備品なのですが、装備コストは5とかなり運用することが厳しいです。しかし、マナコスト5以上のクリーチャーが戦場に出ると反応し、タダで装備できるという能力を持っています。

新星のヘルカイト量子の謎かけ屋

例えば、《新星のヘルカイト》《量子の謎かけ屋》は「ワープ」コストで唱えたとしても、戦場に出ればマナコスト5以上のクリーチャーであるため、《ドク・オックの触手》が反応します。

《新星のヘルカイト》なら、3マナ速攻8点パンチ。のちのち追放領域から5マナでプレイすれば、また速攻8点パンチを決めることができるため強力です。

天井に隠れろ水飛沫の門

一方、ワープコストの2マナでプレイした《量子の謎かけ屋》には速攻がないため、《ドク・オックの触手》が反応しても特に意味はないように思えます。

しかし、《天井に隠れろ》《水飛沫の門》でブリンクした場合は話が別で、再登場した《量子の謎かけ屋》《ドク・オックの触手》が反応した状態で戦場に残ることになり、ドローを進めながら強力なアタッカーを用意することが可能です。

このように《ドク・オックの触手》は運用するためにひと手間かかりますが、1マナでプレイできることを考えれば、十分なバリューがある装備品と考えられるでしょう。

デッキリストページ

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現在、《ドク・オックの触手》を反応させるデッキは、さまざまなアーキタイプが晴れる屋のイベントで結果を残しています。やはりカードパワー的に《新星のヘルカイト》《量子の謎かけ屋》が反応先として注目されていますが、今後はさまざまなクリーチャーに《ドク・オックの触手》を反応させるデッキが登場するかもしれません。

僧院の伝書使トレイリアの恐怖放浪する救い手記録の守護者虚ろなる匪賊渦泥の蟹

《僧院の伝書使》はコモンながら反応先として優秀で、反応後は飛行・警戒6/7となります。ほかにも、《トレイリアの恐怖》《放浪する救い手》など、実際のコストよりも軽く唱えられるクリーチャー《触手》との相性が抜群です。特に《放浪する救い手》は最高の反応先になると思います。瞬速の奇襲性に加え、スタッツ強化と二段攻撃の相性が良いためです。

《記録の守護者》《虚ろなる匪賊》《峡谷の蟹》といったクリーチャーも優秀ですね。なるべく唱えやすく、ブロックされにくいクリーチャー《ドク・オックの触手》と相性がよいと思いますので、みなさんもぜひ、お気に入りの触手用クリーチャーを探してみてくださいね!

以上、最新ローグデッキの紹介でした。次はどんなカードが活躍するでしょうか。次回の記事もお楽しみに!

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紳さん マジック愛に生きるフリーライターです。モダン、パイオニア、スタンダードでローグデッキを使い、勝利を目指す! 至って真剣勝負の毎日です。 紳さんの記事はこちら