禁止改定でスタンダードはどうなる?
2026年8月10日の禁止制限告知にて、スタンダードで《嵐追いの才能》《ばあば》《アナグマモグラの仔》の3枚が禁止にされました。
スタンダードの影響は計り知れないものとなりそうですが、具体的にどうなっていくのでしょうか?
そこで、Hareruya Prosであり、現スタンダード神である平山怜選手と、松浦拓海選手に今回の禁止改定について聞いてみました!
また、新環境の注目デッキについても挙げてもらいました!
各カードの影響について
《嵐追いの才能》
平山選手の見解
・影響を受けるデッキ:イゼット果敢
平山:「ティムールカワウソ」や「エスパーピクシー」「イゼット講義」など、《嵐追いの才能》は当初さまざまなデッキに採用されていました。
しかし、環境が煮詰まるにつれ、直近では環境最前線にいるデッキで《嵐追いの才能》を使っていたのは「イゼット果敢」のみです。
このカードの禁止で「イゼット果敢」は環境から落ちると予想します。
一応《神出鬼没のカワウソ》のようなほかの1マナクリーチャーはいますが、《嵐追いの才能》レベル2や《ブーメランの基礎》とのコンボによるリソースの継続能力が大きく落ちてしまいました。
イゼット果敢は、序盤からライフを攻める展開もありつつ、中盤以降もリソースゲームを行うことができるのが強みでしたが、《嵐追いの才能》なしでこの両立は難しいでしょう。
《精鋭射手団の目立ちたがり》《ドレイクの孵卵者》のような優秀なクリーチャーはいますが、これらも単体除去で対処すればさほど何も起きず、攻め一辺倒なカードたちです。イゼット果敢の本来持っていた強みは失われてしまったように思います。
松浦選手の見解
・影響を受けるデッキ:イゼット果敢
松浦:公式の発表にもあった通り、イゼット果敢は青赤系デッキのなかで長い間最強でした。
《嵐追いの才能》は、普通のアグロデッキであれば息切れしているところを、4マナの呪文回収効果と6マナのプレインズウォーカーの奥義にありそうな効果によって、アグロらしくない粘り強さをデッキにもたらしていました。
また《ブーメランの基礎》が登場してからは、より手のつけられない回り方をするようになっています。
《ブーメランの基礎》で使いまわせる一番強いカードが禁止になったため、今後は今までのようなイゼット果敢を成り立たせるのは難しく、デッキへの影響は甚大でしょう。
《ばあば》
平山選手の見解
・影響を受けるデッキ:ジェスカイ講義、イゼット講義
平山:《ばあば》はデッキに爆発力を与えていたカードですが、環境が遅くなれば《ばあば》の軽減効果がなくても十分に立ち回ることができるかもしれません。
ただし、相手のデッキに《ばあば》がなければ《噴出の稲妻》のようなカードをサイド後に残す必要がなくなるため、対戦相手視点では非常にプレイしやすくなるでしょう。
個人的には、デッキがなくなるほどの弱体化ではないと思われます。環境が低速化するのであれば、《忍耐の記念碑》《美術家の才能》型への回帰もあるかもしれませんね。
松浦選手の見解
・影響を受けるデッキ:講義デッキ全般
松浦:《ばあば》はスタンダードの1マナ最強のクリーチャーでした。
出されて除去できないとほぼ負けてしまうので、サイド後でも除去を残しておく必要がありました。
ただ、基本的に講義デッキには《ばあば》以外のクリーチャーがほぼないので、サイド後に残した除去が腐る展開もあり、いつのまにか墓地が肥えていて、《積み重ねられた叡智》で3枚引かれてしまったときは最悪の気分になります……。
《ばあば》禁止により、これで講義デッキは絶滅するはずなので、個人的にはありがたいです。
《アナグマモグラの仔》
平山選手の見解
・影響を受けるデッキ:《自然の律動》系デッキ、緑単上陸、セレズニアオフェンス
平山:対処しなければ敗北に直結することから、環境に存在する多くのデッキは《アナグマモグラの仔》を除去する手段を多数持ち合わせています。
そのため禁止改定前の環境でも、《アナグマモグラの仔》が生き残ることを前提に莫大な量のマナを使う《自然の律動》デッキはやや下火でした。
現在のマナクリデッキは、除去に強いクリーチャー構成となっており、《沼地のハンター、レザーヘッド》などの4マナ域につなげる「セレズニアオフェンス」や、土の技が主な戦略の「緑単上陸」が主流です。
すでにあまりいない《自然の律動》デッキは大きな打撃を受けるものの、「セレズニアオフェンス」「緑単上陸」などの《アナグマモグラの仔》に依存しないデッキは、動きの最大値は落ちつつも引き続き強そうです。
松浦選手の見解
・影響を受けるデッキ:《自然の律動》デッキ、上陸デッキ、セレズニアオフェンス
松浦:《アナグマモグラの仔》は《自然の律動》デッキや上陸デッキなどでも使われていましたが、公式の発表ではセレズニアオフェンスの勝率が高かったことで禁止になったようです。
爆発的な動きができなくなった《自然の律動》デッキは消滅するとは思いますが、「セレズニアオフェンス」と「上陸デッキ」に関しては、デッキのキーカードというわけではなかったので、弱体化はするもののまだ戦えそうです。
個人的には「土の技」した土地を止めることができた《鳴り渡る龍哮の征服者》が効きにくくなったのが残念です。
新環境で注目しているデッキは?
平山選手の注目デッキ
4色コントロール
平山:《発見の石板》が禁止にならなかったことから、新環境で最強と目されているデッキです。
実際、禁止改定前から『チャンピオンズカップファイナル』や『Standard Showcase Qualifier』で優勝するなど、禁止の影響を受けたデッキと比べても遜色ない活躍を見せていました。
デッキパワーは間違いなく担保されていますが、禁止による環境変化でこのデッキに有利なデッキが台頭するか注目です。
緑単上陸
平山:《アナグマモグラの仔》の禁止で多少弱体化したとはいえ、デッキの強い部分は健在です。
苦手だった《自然の律動》系デッキが禁止で弱体化し、得意なコントロール系デッキが隆盛しそうなので、環境の立ち位置は良くなりそうです。
環境が遅くなれば《若木の生育場》も強力で、コントロールを意識するなら《神出鬼没の狩人、スーラク》《沼地のハンター、レザーヘッド》の採用枚数を増やすなど、採用候補に意外と幅があるので構築の考えがいがありそうです。
松浦選手の注目デッキ
マルドゥディスカード
松浦:禁止の影響が一切なく、周りのデッキが弱体化したので自然と上位に上がってきそうです。
3色なので安定性に少し欠けますが、ほかの高速デッキが弱体化したため、序盤が多少ゆるくなっても許容される可能性があります。
増えそうな4色コントロールが不安ではありますが、《華麗だが無礼者》などで最後まで粘り強く戦えるので、サイドから《強迫》など意識すれば有利に戦えそうな気がします。
ボロスドラゴン
松浦:先日の「Hareruya Wayfinder」で組んだドラゴンデッキです。まだ試せてはいませんが、かなり気になっています。
禁止改定の影響があったデッキとの相性を見ると、《自然の律動》デッキとは相性が良く、講義や《渦泥の蟹》型のイゼットは苦手でした。
総合すると立ち位置はあまり変わらないかもしれませんが、新戦力も登場したのでそこでどれだけいけるかといった感じです。
コントロールが増えそうなので、《勝利の楽士》や《ジェニファー・ウォルターズ》で安全に速攻ドラゴンを叩きつける戦い方が良さそうな気がしています。
《マグマのヘルカイト》の土地攻めも、4色コントロールに対して有効に働く可能性があります。
上陸デッキ
松浦:《アナグマモグラの仔》は禁止になりましたが、実はキーカードは《土のベンダーの位に至る》《氷耕しの探検家》《強靭形態の調和者》などのカードなので、まだまだ全然戦えそうです。
むしろ苦手だった《精鋭射手団の目立ちたがり》が入っているイゼット果敢が減ることを考えると、立ち位置はプラスに働くかもしれません。
流行するかもしれないコントロールには、《バーシンセー》や《若木の生育場》で有利に立ち回ることができるので有力なデッキです。
おわりに
平山選手と松浦選手に禁止改定の影響と注目の新デッキについて語ってもらいました!
この記事を参考に、ぜひ次期スタンダード環境の攻略をしてみてくださいね!
既存のデッキ以外にも、新たなデッキの登場にも期待です!それでは。
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