By Yohei Tomizawa
ここまで5勝1敗と、好成績でフィーチャーエリアへ現れたのは川崎 慧太と行弘 賢の2人。
ラウンド5でもフィーチャーしたDig Cardsのスポンサードプレイヤー行弘は、「レガシーは不慣れ」と言いながらもここまで2連勝。プレイヤーの技量によってデッキの強さ自体も変わる「奇跡」を使用しての成績は、流石行弘といったところだろう。
対するはBIG MAGICのスポンサードプレイヤーであり、『グランプリ・千葉2018』のファイナリスト川崎。レガシーは以前親しんでいたとのことで、一日の長があるといったところだろうか。
初日最終戦へ弾みをつけるのはどちらのプレイヤーか。
Round7: 川崎 慧太(神奈川) vs. 行弘 賢(東京)
Game1
川崎の《コジレックの審問》により行弘の手札は丸裸になる。《思案》を捨てさせ確認した手札に土地は《島》1枚のみ。
行弘は手札に残った《先触れ》を唱えてスロートリップでライブラリーを掘り進めるが、ここへ再度《コジレックの審問》がキャストされる。
行弘 賢
行弘「まだ引かんの？」
《思案》でデッキトップ3枚を確認するが、そこに土地はない。リシャッフルを選択するが、それでも土地を引くことはできない。
行弘の悲痛な叫びにデッキは応えてくれない。キャントリップスペルを連打するが、一向に2枚目の土地が見えてこない。
川崎の《グルマグのアンコウ》こそ《意志の力》するも、川崎はこちらが本命とばかりに《精神を刻む者、ジェイス》をキャストし、すぐさま《渦まく知識》モードを起動する。
《精神を刻む者、ジェイス》が着地しては時間の無駄と、行弘は、デッキを片付けた。
川崎 1-0 行弘
Game2
リソースの削り合いが激しい「グリクシスコントロール」と「奇跡」というマッチアップを考慮してか、行弘は後手を選択し、先手は再び川崎。
先手を後押しするように、川崎は2ターン目に《苦花》をキャストすることに成功し、《天界の粛清》も間髪入れずに《意志の力》で撃ち落とす。
スタンダードで猛威を振るった漆黒の花は、川崎の命を糧にフェアリートークンを生み続ける。ここに《悪意の大梟》も加わり、上空からダメージを刻みだす。
このままトークンが量産され続けては押し切られてしまう。行弘は《渦まく知識》で手札を整え、《瞬唱の魔道士》を召喚する。これにより《天界の粛清》をプレイし、《苦花》を除去することに成功する。
成功するが、その代償としてタップアウトとなってしまった。つまり、青系のデッキ対決における最強のプレインズウォーカーの着地を許してしまったのだ。
盤面にクロック3点と《精神を刻む者、ジェイス》と絶望的な状況になってしまったが、それでも行弘は天秤を少しずつ戻すため思案する。先ずは《渦まく知識》、続いて《瞬唱の魔道士》でアタック。
この《瞬唱の魔道士》がフェアリートークンと交換になり、川崎のクロックが2点に減ったことで行弘も《精神を刻む者、ジェイス》を着地させ、手札を入れ替える。
川崎は《コジレックの審問》で行弘の手札が盤面の干渉力が乏しいものとわかると、《コラガンの命令》を絡めて《精神を刻む者、ジェイス》を破壊しつつ、一気にリソース差をつける。
川崎 慧太
しかし、行弘は《相殺》を設置後に《紅蓮破》を《精神を刻む者、ジェイス》へキャストし無事破壊する。それでも手札差は如何ともし難い。
そこへ再びキャストされたのは《精神を刻む者、ジェイス》。すでに前のターンの《渦まく知識/Brainstorm》能力でライブラリートップのカードを操作している行弘は《相殺》の誘発を解決することなく許可し、《コジレックの審問》まで撃たれて手札は《思案》だけになってしまう。
この《思案》で何とか《紅蓮破》を引き込み、《精神を刻む者、ジェイス》を除去し、《先触れ》でリフレッシュも図る行弘。
リソースを得るカードこそ失ったものの、ダメージソースを有する川崎は淡々とアタックを繰り返し気が付けば行弘のライフは9。更に《グルマグのアンコウ》を追加し、残るターン数を縮める。
行弘は《議会の採決》を引き込むことに成功しキャストすると、川崎は迷わず《呪文貫き》。ここでうっかり《相殺》を失念してしまった 行弘だが、川崎が再度《呪文貫き》をキャストするために召喚した《瞬唱の魔道士》に合わせ公開されたのがなんと《先触れ》。実は川崎は1マナのスペルしかキャストできないため、実質《瞬唱の魔道士》を無効化したに等しい。
それでも積み重なったダメージにより行弘のライフは9、5と着実に減っていく。
虎の子の《瞬唱の魔道士》も《トーラックへの賛歌》で捨てられると、《終末》によるリセットを狙うしかない。川崎のターンに《ヴェンディリオン三人衆》を召喚し、自身を対象にとる。
運命の1ドロー。しかし願えども、奇跡は起きず。
川崎 2-0 行弘
