By Wataru Otsuka
The Last Sun2018、2日目。決勝ラウンドに至るまでの戦いは、一度モダンに戻る。
2日目最初の対決は2敗同士。細川 侑也(東京)と木原 惇希(東京)の対決だ。
細川は本大会に得意の青赤ストームを持ち込んだ。これまで何百回と回してきたデッキである。対する木原は「探査」を主軸としたエスパーミッドレンジを選択している。
共に関東を代表する強豪同士。2日目の緒戦を白星でスタートできるのはどちらになるのか。
Round9: 細川 侑也(東京) vs. 木原 惇希(東京)
Game1
先手の細川は3ターン目まで何もせず相手を見守る。対する木原は《思考掃き》と2枚のフェッチと合わせて2ターン目に《黄金牙、タシグル》を降臨させた！
さらに《瞬唱の魔道士》を追加し、《思考囲い》で細川を休むことなく攻め立てる。しかし、この《思考囲い》にスタックして《けちな贈り物》が挟まれる。今まで静観していた細川が初めて動きを見せた。
これが解決されることとなると、細川は手札と相手のライフを吟味し、時間をかけて《捨て身の儀式》、《魔力変》、《炎の中の過去》、《ぶどう弾》をサーチした。木原は《魔力変》、《捨て身の儀式》を墓地へ。
木原「足りてそうかな……？」
細川「(自身が)《けちな贈り物》で悩んだ分、悩ませてあげよう(笑)」
木原 惇希(東京)
続いてスタック上に残されていた木原の《思考囲い》が解決され、追加で《遵法長、バラル》、《捨て身の儀式》、《発熱の儀式》×2が見えた。一瞬の判断ミスが死に繋がる対ストーム戦。慎重に落とすカードを考える。
木原「……いや、何落としても負けてるね。(ショックインと思考囲いで)ライフ少ないからストーム足りてる」
《遵法長、バラル》を落としても《炎の中の過去》までつながり、十分なストームを稼げてしまう。かといってほかのカードを落としてもマナは足りていて、結局はライフは削り切られてしまう。
熟練のストームの使い手、細川 侑也。《けちな贈り物》の選択も、その強さが垣間見えた試合だった。
細川 1-0 木原
Game2
細川が《血清の幻視》で整えた後の手札を木原が《思考囲い》で覗き見る。木原はそのドローソースだらけの手札の中からキーカードの《遵法長、バラル》を落とし、さらにまたしても2ターン目に《黄金牙、タシグル》を登場させる。
返す細川は残ったドローソースを連打し、ハンデスされた手札を整える。しかし、ここで細川が《血清の幻視》でカードをライブラリートップに残したのを見て、木原は《思考掃き》の対象を細川へ。《発熱の儀式》が2枚落ちる。さらに《虚無の呪文爆弾》で墓地をケアしながら、ライフを詰めていく。
細川は再びキーパーツを探し始めるところから仕切り直しとなる。《遵法長、バラル》を引き当てるも、これには木原の《致命的な一押し》が刺さることとなった。現状優勢な木原だが、細川はライフが1でも残っていれば勝てるデッキだ。油断はできない。
細川 侑也(東京)
そしてドロースペルを駆使しながら、ライフが1桁に差し掛かったところで細川が勝負を仕掛けてきた。《遵法長、バラル》2体目から《魔力変》を続ける。
しかし木原も黙って見ているわけにはいかない。それに対応して《瞬唱の魔道士》から《致命的な一押し》。細川も《遵法長、バラル》の恩恵を少しでも受けるため、ありったけのインスタントのマナ加速を叩きつける。
《遵法長、バラル》は除去されたが、細川も溜まっているストームを無駄にはしない。《パズルの欠片》から拾ったのは、《捨て身の儀式》と《ぶどう弾》。
全ての準備は整った。墓地を介する必要もない。木原に2枚の《ぶどう弾》を見せつけ、細川は見事コンボを完遂して見せた。
細川 2-0 木原
