インタビュー:カスパー・ニールセン ~前回、初のトップ8入賞を経て~

晴れる屋メディアチーム

By 富田 翼

 前回のプロツアー『ラヴニカのギルド』で、悲願のトップ8入賞を果たしたカスパー・ニールセン

 その際に書かれた「七転び八起き~プロツアートップ8への旅~」はトーナメントプレイヤーとしての苦しみを真摯に告白し、多くの反響を得た記事だ。

 そんな彼は果たしてどのような人物なのだろうか。幸運にも、今回我々は彼から話を伺うことができた。

カスパー・ニールセン

マジックとのバランス

天秤

――「前回のプロツアーでは念願のトップ8入賞を果たしましたね。今回のミシックチャンピオンシップでは何か心境、環境の変化はありましたか?」

カスパー「俺の心境は特に変わっていないよ。大会で成功するには厳しい努力が必要な一方、マジックに入れ込みすぎず、生活とのバランスを取ることも大事だと思っている。自分をあまりすり減らしてもダメだからね」

初のミシックチャンピオンシップに向けて

――「では、今回はどのように練習をされましたか?違いやプレッシャーもあったかと思われますが」

カスパー「プロツアー『ラヴニカのギルド』のときと同じ感じで練習したよ。唯一違ったのは、前回ほどは早く集まらなかったことかな」

カスパー「また、プレッシャーといっても自分自身によるものだけだね。前回トップ8に入ったから、目指せるチャンスが急に増えたんだ」

――「なるほど、特に練習方法に変わりはなかったんですね。前回の記事の中で、デッキ選択を深く考えすぎるのはよくないと書かれていましたが、今回はどのデッキを選択されましたか?」

カスパー「4つのデッキの中から悩んでいたよ。率直に言って、20面ダイスを振ってデッキを選ぼうかと思っていたくらいだね」

(※本戦ではシミックネクサスを使用し、6勝3敗の戦績となった)

成長のらせん荒野の再生運命のきずなハイドロイド混成体

気持ちの切り替え

――「トーナメント中に不運な出来事が起き、取り乱してしまうこともあるかと思います。そのような場合に、気持ちを切り替える工夫はありますか?」

カスパー「当然、できることならばそもそも取り乱さないのがベストだ。でも、仮に自分が平常心を保つのが上手いと思っていても、みんな人間だからね。そういうこともあるだろう」

カスパー「そういったときの対処法に関しては人それぞれじゃないかな。お勧めの方法は、外に出て、落ち着くために5分間深呼吸することだ。友人と話すのもいいね」

Marcus Hensing / Kasper Nielsen / Alexander Pasgaard

グランプリ・リヨン2017では友人と共に準優勝を果たした

今大会と、そしてその先と

垣間見る未来

――「では、今大会の目標はなんでしょう?」

カスパー「今まで参加してきたどの大会でもそうだったけれど、目標は優勝だ。もし優勝の目がなくなったとしても、出来る限り最上位を狙いたいね」

カスパー11勝5敗できればゴールドレベルが確定する(はずだ)から、最低でもそのくらいは狙いたいと思っている」

――「それでは最後になりますが、今後の目標はいかがでしょうか」

カスパー「今後の目標については、先日発表されたマジック・プロリーグを目指していくことかな。これからのミシックチャンピオンシップの結果次第だね」

カスパー「俺の最終目標はいつでも最高のプレイヤーになることだし、これは変わることはないだろう」

――「ありがとうございました」


 ミシックチャンピオンシップ・クリーブランド2019では10勝6敗と、惜しくもゴールドレベルにあと一歩届かなかったカスパー。だが、彼の目指すマジック・プロリーグへの道が潰えたわけではない。

 「目指すのは最高のプレイヤーだ」と述べる彼が将来どのようなプレイヤーになっていくのか。見逃すわけにはいかないだろう。

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