Translated by Ryosuke Igarashi
(掲載日 2019/06/21)
はじめに
みなさんこんにちは。前回に引き続き『灯争大戦』をドラフトしていきましょう!
1パック目の8手目までをシミュレーションし、4人のHareruya Prosたちに何をピックするか聞いてみました。
この度の記事に参加してくれた親切なプレイヤーたちを紹介しましょう。
彼らについてもっと詳しく知りたい方はHareruya Prosの選手ページをご覧ください。
プロの中でもどれだけ意見が分かれるのか。要注目です!
1手目
クリスティアン・ハウク
この環境での青は非常に気に入っているのですが、《エイヴンの永遠衆》や《タミヨウの天啓》よりは《敬慕される炎魔道士、ヤヤ》の方が少しばかり強力ですね。
ルイス・サルヴァット
《ビビアンのアーク弓》だね。終盤に、優秀な緑のクリーチャーをインスタントタイミングで出していこうじゃないか。6ターン目以降に土地を引いてしまっても、瞬足持ちのクリーチャーに早変わりだ。
ブランドン・エアーズ
今回の初手は《敬慕される炎魔道士、ヤヤ》がいいんじゃないかな。タッチもできる強力なプレインズウォーカーだ。『灯争大戦』での青は非常に好みだから、次点としては《エイヴンの永遠衆》かな。
クリスティアン・カルカノ
個人的にこの環境の緑は大好きですし、このカードで引っ張ってこれる優秀な5~6マナ域のクリーチャーがコモンに多いため、どんな緑のデッキでも強力だと思います。ただ、マナフラッドの受け皿として素晴らしいのですが、クリーチャーを多めに採用しなければいけない、という大きな欠点もあります。
とはいえ、初手で取るには十分強力ですし、このカードを中心に構築していきたいですね。《敬慕される炎魔道士、ヤヤ》も考えましたが、《ビビアンのアーク弓》の方が若干優れています。
2手目
クリスティアン・ハウク
《生ける竜巻》を流してきた、ということは上家はグルールに行かないつもりでしょうね。《敬慕される炎魔道士、ヤヤ》とも噛み合いますし、グルールのカードはこれからも流れてくるでしょうから、この強力なレアを取ります。
ルイス・サルヴァット
《陽刃の天使》と悩むものの、《生ける竜巻》は機能するようになればゲームを終わらせてくれるし、コンバットも非常に楽になる。それに、グルールはいいアーキタイプだね。
ブランドン・エアーズ
ここでは《生ける竜巻》を取ろう。初手の《敬慕される炎魔道士、ヤヤ》と色の合った、強力なレアだ。
クリスティアン・カルカノ
素晴らしいカードですし、私はこの環境のグルールの大ファンですから、一瞬でピックしますね。また、2周目には《強制着陸》は容易くピックできるでしょうし、運が良ければ《砲塔のオーガ》さえもピックできるかもしれません。こういった優秀なサイドカードが戻ってくる可能性が高いことを考慮して、残りのパックもピックしていきましょう。
3手目
クリスティアン・ハウク
《陽光の輝き》は専用のデッキで使えば強力なカードなのですが、すでにピックしているカード的には《ヤヤの挨拶》の方が合っていますね。今はこのまま、赤を主軸としたグルールを狙っていきましょう。
ルイス・サルヴァット
どんなリミテッド環境でも、《ヤヤの挨拶》はまさに求めているカードだ。
ブランドン・エアーズ
《ヤヤの挨拶》を取るね。パックで最も強力なカードだし、デッキにも完璧に合っている。
クリスティアン・カルカノ
素晴らしい除去ですし、他に色の合ったカードも特にありません。簡単なピックですね。
4手目
クリスティアン・ハウク
悩ましいパックです。《無頼な扇動者、ティボルト》と《チャンドラの螺旋炎》は《敬慕される炎魔道士、ヤヤ》と相性が良く、どちらを取ってもいいくらいでしょう。
しかし、私は《呪文持ちの奇魔》をかなり推していますよ。スペルをベースとしたイゼットカラーのデッキのみでなく、他の戦略でも活躍してくれる、
ルイス・サルヴァット
単体でも強力なうえ、緑なら「増殖」も簡単にしやすいね。
ブランドン・エアーズ
《無頼な扇動者、ティボルト》は色も合った強力なプレインズウォーカーだ。今のところ優秀な赤いカードを3枚取れているから、まだそこまで急いで2色目を決めなくてもいいね。
クリスティアン・カルカノ
《呪文喰いの奇魔》や《無頼な扇動者、ティボルト》も強力なため、難しいパックですね。ですが、グルールカラーでは3マナ域が渋滞することも多いため、ここでは2マナの火力を取っておきましょう。序盤のクリーチャーを対処し、緑のデッキが脅威を展開することができる、中盤~終盤まで持っていくのです。
5手目
クリスティアン・ハウク
パックに残っているカードの中でも、断トツで強力なカードですね。赤を使うことは決まっているものの、他の色のカードは《生ける竜巻》しか取っていません。《侵略するマンティコア》もかなりいいカードではありますが、2色目のためにちょっと他の色もつまんでおきましょう。
ルイス・サルヴァット
ただただ強力なカードだ。タッチもしやすいし、セレズニアやボロスに舵を切ってもいい。
ブランドン・エアーズ
ここまでで一番難しいパックだ。カードパワーでは《奉謝の亡霊》が抜けているが、ボロスカラーよりもイゼットカラーの方が強力だと思っている。それに、3パック目にあった《論議を呼ぶ計画》が回ってくる可能性もあるだろう。ここでは《雷のドレイク》を取るよ。
クリスティアン・カルカノ
セレズニアやゴルガリカラーでの《太陽の義士、ファートリ》はかなり気に入っています。それに、まだパックの具合によって色を変えられる段階ですからね。他のカードは後で取れそうなものばかりなので、渡りをつけておく面もあります。
6手目
クリスティアン・ハウク
アグロデッキにおいて強力なプレインズウォーカー、そのうえ色もあっているとなると、間違いなく彼女ですね。
ルイス・サルヴァット
強いカードだし、他に色の合ったカードもないね。
ブランドン・エアーズ
《蠍の侍臣》はかなり好きなカードなんだが、ラクドスカラーはそこまででもなくてね。唱えやすく、堅実なプレインズウォーカーである《暴君潰し、サムト》を取ろうじゃないか。
クリスティアン・カルカノ
《暴君潰し、サムト》をピックするのは明らかですが、緑で質のいいカードが流れてきていないのが気になりますね。
7手目
クリスティアン・ハウク
赤いデッキではよく《鎖鞭のサイクロプス》を1枚入れているのですが、後悔したことはありませんね。
ルイス・サルヴァット
グルールには肉が必要だからね。
ブランドン・エアーズ
ここでは《ラゾテプの肉裂き》かな。パックを見て、すぐにさっき《蠍の侍臣》を取らなかったことを後悔したよ!
クリスティアン・カルカノ
中盤~終盤の手堅いフィニッシャーであり、余ったマナの使い道にもなりますね。
8手目
クリスティアン・ハウク
最終的に2マナ域のカードが足りなくなるかは分からないものの、《ゴブリンの通り魔》はその穴を埋めてくれることでしょう。
ルイス・サルヴァット
2マナ域のクリーチャーを取ろう。このアーキタイプには必要なものだし、2マナで2/2なら悪くはない。
ブランドン・エアーズ
好んで使いたいようなカードはないね。どの色でも使え、「増殖」とのシナジーも見込める《鉄の暴漢》を取ろう。
クリスティアン・カルカノ
《強制着陸》の回ってくる確率が高いと知っているので、5マナ域のクリーチャーをもう1枚取るため、今回は流しましょう。基本的には5マナ域が薄いときや、《クロンチの世話人》を複数枚取っているときのみ《護法鱗のクロコダイル》をデッキに入れるのですが、除去の多いデッキへのサイドカードとしても使えますね。
まとめ
What is your pick ? p1p1 (draft with pro article on https://t.co/0OBLzoetW4 )
— Jérémy Dezani (@JDezani) 2019年6月7日
"Picture of the pack in the comment"
Pros: @LuisSalvatto @ChrHauck @AyersRares and @CCalcano #hareruyapros #draft #mtg #WarOfTheSpark #MTGArena
どうやら、《ビビアンのアーク弓》については優秀と考えるプロもいる一方、まあまあだと思っているプレイヤーもいるようです。
今回のドラフトでは、カードを評価することの難しさを示す結果になったのではないでしょうか。特に、あまり対面したことも、使ったこともないようなレアや神話レアにおいては顕著ですね。大事な大会の前に、そういったカードをピックし、試してみることが重要です。