セバスティアン・ポッツォ ~チームシリーズを振り返って~

晴れる屋メディアチーム

2016-2017シーズンからチームシリーズが導入された。6人チームとなったプロたちが1シーズン通して争い、上位2チームが決勝へと進出する。

ただでさえメンバーの一人一人がミシックチャンピオンシップに参加する強豪だ。決勝に進出するチームともなればまさに「オールスター軍団」である。

そして2017-2018シーズン。我らがHareruya Latinはチームランキングを1位で終える偉業を成し遂げた。チームシリーズが今シーズンで終わることとなった今、Hareruya Latinに所属するセバスティアン・ポッツォ/Sebastian Pozzoは何を思うのか。彼に話を伺うことにした。

セバスティアン・ポッツォ

チームとして戦った大舞台

昨年にHareruya Latinとしてチームシリーズ決勝に参加されましたね。シーズン前から目標を掲げて取り組んだのでしょうか?

セバスティアン・ポッツォ

普段から目標を掲げることはないね。でも昨シーズンはルイス・サルヴァット/Luis Salvattoプロツアー『イクサランの相克』で優勝して、気づけばチームの順位が上位になっていた。だから決勝まで進出できたら良いなと心の中で思っていたよ。

今振り返ってみて決勝という大舞台の経験はどのようなものだったのでしょうか?

チームシリーズの決勝でプレイできたのは最高だったね。あんなにはしゃいでリラックスしていたことは今までにないよ。旅全体を通して1~2マッチしかやらなくて良かったから、ラスベガスを楽しんだり、精神的にもポジティブでいられたんだ。

決勝での経験は大きな糧になった。集中して全力を尽くせば世界のトッププレイヤーと渡り合えると再認識できたからね。僕個人としてはシーズン中に獲得したプロポイントがチーム内で一番少なかったから、あの晴れ舞台に連れて行ってくれたチームメイトには感謝しきれない。でも決勝でマッチ単位で勝ったのは僕だけだった、というのは皮肉な話だね。マジックでは何が起こるか全くわからないな。

チームとしての取り組み

Hareruya Latinからはチームとして大きな結束力を感じます。普段から仲がいいのでしょうか?その団結力が生まれる理由を教えてください。

特にルイスとは仲が良いね。家が近いし、親交のある友人も同じだし、知り合ってからの期間も長いんだ。彼をブラジル人プレイヤーたちに紹介したのは他ならぬ僕さ。

僕らのチームが仲良く見えるのは、全員が南米のメンバー(マルシオ・カルヴァリョ/Marcio Carvalhoはポルトガル人だけど、心はブラジル人)であり、文化的に感情を包み隠さず、声も大にして話すからだろう。それに同じ地域の誰かが結果を出したら自分たちもとても幸せな気持ちになるんだ。僕らの住むところはプロとしてやっていくには機会に恵まれていないからね。

同じメンバーで固まっていると、考え方が偏ってしまうことはないのでしょうか。そういったことを予防するために何か対策はしていますか?

チームメイトのことを良く理解していれば、彼らの好みもわかるはずだよね。だから割り引いて話を聞くようにすれば良いんだ。たとえばルイスはコントロールが好きだから、彼の「おい、このコントロールつえーぞ!」という発言と「おい、このアグロつえーぞ!」っていう発言の重みが変わってくるわけさ。

では集中力の点ではどうでしょうか。慣れ親しんだメンバー間で集中力を保つのに苦労しませんでしたか?

セバスティアン・ポッツォ

今回のMCバルセロナを戦うセバスティアン・ポッツォ

ワイワイやったり、過程を楽しむこととハードワークを両立させるのは常に付きまとう問題だった。今やっていることを楽しめなければ結果なんて出るはずがない。チーム全員がそう思っていたよ。でも同時に真面目な調整というのも間違いなく必要なんだ。チーム全体で意識してバランスを取るようにすることが大事だと思うよ。

チームで大会に向けてどのように調整してきましたか?

前回のロンドンでは、ルイスと僕は偉大なるリー・シー・ティエン/Lee Shi Tianのチームにお世話になった。大会に向けた調整を様々な角度からできることを教えてもらったね。今回のバルセロナは、Facebookのグループを通じて常にチームと情報を共有する形式にした。『モダンホライゾン』発売からミシックチャンピオンシップ本番までの時間に余裕があったから、合宿で集中的に練習する必要もなかったからね。

チームシリーズの総括

チームシリーズが今シーズンで終了します。約3年ずっと同じメンバーでしたが、今までを振り返ってみて何か思うことはありますか?

僕は本当にラッキーだと思う。選手としても人としても素晴らしいたちと素敵な時間を過ごせたんだからね。5年前にこの質問を投げかけられていたら僕は信じられないって顔をしてただろう。

チーム戦がプレイヤーたちを魅了する理由は何なのでしょうか?

チームシリーズの導入は本当に良かったね。自分の活躍がチームメイトのためになる点も素晴らしいし、チームを助ければ自分自身も報酬をもらえるんだ。正直言えば、僕らが決勝に進出できたのは突出したチームメイトが揃っていたのが大きいと思う。それから、『マジック25周年記念プロツアー』で2つのチームに分かれてトップ4とトップ8に入賞するという偉業もひとつの要因だろうね。

あなたにとってHareruya Latinとは?

最高の友人たちであり、才能あるプレイヤーたちさ!


インタビュー全体を通して明るく、楽しそうに答えてくれたセバスティアン。言葉の端々からチームへの愛を感じさせてくれた。

チームシリーズは間もなく終わりを迎えてしまうが、Hareruya Latinの団結力は未来永劫続いて行くことだろう。

そして、私たちは目にするはずだ。かつてのチームメイトがトロフィーをかかげたとき、走って駆け寄っていく彼らの姿を。

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