スタンダード情報局 vol.1 -MagicFest Online: Season 2 Finals-

晴れる屋メディアチーム

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はじめに

近年、MTGアリーナが導入されたことで、Magic: The Gatheringのオンラインイベントはかつてないほどの隆盛をみせています。そのひとつであるMagicFest Onlineは自宅にいながらグランプリと同様のハイレベルなプレイと緊張感、達成感を味わえるものです。

本稿では盛り上がりをみせるオンライン上で開催された大会結果をまとめて、皆さんにお届けしていきたいと思います。今回は先週末に開催されたMagicFest Online: Season 2 Finalsの結果を振り返っていきましょう。

MagicFest Onlineとは

MagicFest OnlineとはMTGアリーナ上で開催されるトーナメント。プレイヤーはデイリー予選の突破者が参加できるウィークリーチャンピオンシップもしくは直前予選を勝つことで、シーズンファイナルへと参加することができる。ウィークリーチャンピオンシップ、シーズンファイナルは賞金やプレイヤーズツアーへの参加権利など魅力的な報酬が用意されている。

MagicFest Online: Season 2 Finals トップ8アーキタイプ

MagicFest Online: Season 2 Finalsでは、トップ8に6つのアーキタイプが占めることとなりましたが、内4種類が「相棒」を採用しています。『イコリア:巨獣の棲処』が色濃く反映されたデッキたちを見ていくことにしましょう。

順位 プレイヤー名 デッキタイプ
優勝 JasonFleurant ティムールアドベンチャー
準優勝 Yellowhat ジェスカイルーカ(ヨーリオン)
3位 PVDDR バントコントロール(ヨーリオン)
4位 RigelB ボロスサイクリング(ルールス)
5位 simongoertzen 赤単アグロ(オボシュ)
6位 Doomenstein ボロスサイクリング(ルールス)
7位 Law ティムール再生
8位 kevin1212 赤単アグロ(オボシュ)

ティムールアドベンチャー

エッジウォールの亭主幸運のクローバー僻境への脱出

見事栄冠を果たしたのはJasonFleurant選手が使用したティムールアドベンチャー。なんと直前予選突破からの優勝とまさに、Man of the Dayといったところでしょう。『イコリア:巨獣の棲処』リリース後は鳴りを潜めていたクリーチャーを主体としたミッドレンジデッキですが、これまで苦手としていたラクドスサクリファイスが下火になったことや有利なヨーリオン系コントロールの隆盛により、立ち位置がよくなったものと考えられます。

冒険の衝動

『イコリア:巨獣の棲処』からは《冒険の衝動》が採用されています。デッキ内の実に51枚がクリーチャーもしくは土地であるためハズレることはほとんどなく、土地事故回避、《エッジウォールの亭主》や必要とする「出来事」へのアクセスを手助けしてくれる潤滑油となっています

このデッキのオススメ!

豆の木の巨人エッジウォールの亭主幸運のクローバー願いのフェイ

《エッジウォールの亭主》《幸運のクローバー》の2種類のアドバンテージエンジンを持ち、たっぷりの土地とクリーチャーがつまったこのデッキは非常に安定して毎ゲームこなすことができます。「出来事」自体が盤面干渉を持ち合わせるなど1枚で2役であるため、カードカウントでもコントロールに引けを取りません。クリーチャー主体でマナを増やしたりカードを引いたりとアドバンテージを稼ぎたいあなたにオススメ!

ジェスカイルーカ

創案の火銅纏いののけ者、ルーカ裏切りの工作員

惜しくも準優勝となったのはMPL所属選手であるYellowhatことGabriel Nassif選手のジェスカイルーカ。かつては《創案の火》をエンチャント後、クリーチャーを連打することで押し切るミッドレンジコンボでしたが、『イコリア:巨獣の棲処』から《銅纏いののけ者、ルーカ》が加わったことで一変!豊富に用意されたクリーチャー・トークンを対象に[-2]を起動することで、デッキから《裏切りの工作員》を踏み倒す戦略なのです!イージー!

空を放浪するもの、ヨーリオンサメ台風

ほかの新顔は「相棒」である《空を放浪するもの、ヨーリオン》《サメ台風》です。場に出たときに能力が誘発するエンチャントや各色プレインズウォーカーが多用されているため、《空を放浪するもの、ヨーリオン》まさにうってつけの「相棒」といっていいでしょう。

《サメ台風》《時を解す者、テフェリー》の影響下でもインスタントタイミングで動ける貴重なカード。エンチャントとして場に出た場合は、非クリーチャー呪文の多いこのデッキでは瞬く間にサメが盤面を埋め尽くします。

このデッキのオススメ!

銅纏いののけ者、ルーカ裏切りの工作員エルズペス、死に打ち勝つ

80枚ながらライブラリー操作手段が豊富にあり、序盤こそ耐えればまさに独壇場。クリーチャー・トークンと《銅纏いののけ者、ルーカ》を揃えるまでの辛抱です。一度場に出た《裏切りの工作員》《空を放浪するもの、ヨーリオン》《エルズペス、死に打ち勝つ》で何度も相手のパーマネントを裏切らせます。相手を圧倒したり、イージーウィンを狙いたいあなたにオススメ!

バントコントロール

空を放浪するもの、ヨーリオン自然の怒りのタイタン、ウーロエルズペス、死に打ち勝つ

準決勝では青マナを残してくれなかったオートタップの前に惜しくも敗れましたが、トッププレイヤーの強さをいかんなく発揮したPVDDRことPaulo Vitor Damo da Rosa選手。持ち込んだのは自身の得意とするコントロールデッキからバントコントロールでした。カウンターが多めに採用されているだけではなくサイドボードには《夜群れの伏兵》が4枚とられ、ジェスカイルーカやミラーマッチへの意識が伺えます。

中和

新戦力では《中和》が目を引きます。《取り消し》として最低限の水準を満たしつつ、相手の場に《時を解す者、テフェリー》が着地した後や《空の粉砕》など特定のカードが必要な場合は新たなカードへと生まれ変わります。たったひとつのテキストがこのカードとデッキへ柔軟性をもたらしてくれているのです。

このデッキのオススメ!

成長のらせん神秘の論争時を解す者、テフェリー

古典的なコントロールに分類されるこのデッキはカウンターによる抑止力と隙をつくマナ加速からプレインズウォーカーへとつなげマウントを確立していきます。1対1の交換を続け時間を稼げば自然と有利なゲーム展開となっているはず。自分優位なカード交換をしつつ完全試合を目指すあなたにオススメ!

ボロスサイクリング

繁栄の狐雄々しい救出者型破りな協力

4/25~26にかけて開催されたMagicfest Online Weekly Championshipにて、宇都宮 巧選手が使用しトップ4入賞を果たしたジェスカイサイクリング。しかし2週間がたち、今回はボロスカラーへと組みかえられたようです。強力なダメージソースの1つであった《型破りな協力》は使えないものの、2色になったことでマナベースが改善され対アグロで不利となっていた自傷ダメージが大幅に減少しました。

夢の巣のルールス天頂の閃光

『イコリア:巨獣の棲処』限定構築といっても遜色ないこのデッキは点と面の2軸のクリーチャーによるビート戦略をとり、除去されたとしてもいつでも《夢の巣のルールス》が再利用を可能としてくれます。序盤に相手のライフを減らしておけば、盤面を掌握されようとも《天頂の閃光》で一発逆転も可能であり、《天頂の閃光》がこのデッキを一線級としています。

このデッキのオススメ!

繁栄の狐天頂の閃光

キープ基準が明確であり、ゲーム序盤は相手を圧倒することになります。たとえ対処されてしまったとしても、デッキの大半が「サイクリング」付きであるため必要牌を引き込むことができます。新しいカードをふんだんに使った爽快感溢れるアグロデッキを使いたいあなたにオススメ!

赤単アグロ

熱烈な勇者鍛冶で鍛えられしアナックス紋章旗

今大会で大躍進を遂げたデッキは間違いなくこのデッキでしょう。初日の使用者はわずか5名ながら2名がトップ8へと入賞を果たしたのです。《朱地洞の族長、トーブラン》《エンバレスの宝剣》といった赤単アグロの顔ともいえるカードは使えませんが、任意のタイミングでデッキ外から使える《獲物貫き、オボシュ》がこの役割を担っています。ジェスカイルーカを中心として重い方向へシフトしたメタゲームへ風穴を開ける存在となりました。

獲物貫き、オボシュ

わずかに1枚ですが、《獲物貫き、オボシュ》により赤単アグロは従来のものから大きく形を変えました。小粒なクリーチャーで攻めライフを削る点は同じですが、《エンバレスの宝剣》などと違い早めに引いてしまったり手札でダブつくことがないため、展開力を阻害しません。それでいて隙あらばダメージを倍化することが可能なのです。《紋章旗》はダメージを増加しながら1ターン早く《獲物貫き、オボシュ》へとつながる相性のいいカードです。

このデッキのオススメ!

不気味な修練者ブリキ通りの身かわし焦がし吐き

クリーチャー戦が少なく重量級デッキが多かったMagicFest Online: Season 2では隙をつきダークホースとなりました。攻撃的なデッキを使いゲームを早く終わらせたい、金太郎あめのような毎回同じに近いゲーム展開を目指したいあなたにオススメ!

ティムール再生

荒野の再生発展+発破

最後にご紹介するのはプロツアーチャンプLawことIvan Flochのティムール再生。これまでは《時を解す者、テフェリー》に苦しめられてきたデッキですが、『イコリア:巨獣の棲処』にて《サメ台風》を獲得しました。

サメ台風

《サメ台風》はサイクリングにより《時を解す者、テフェリー》に阻害されず、インスタントタイミングでクリーチャーを生成することが可能となっています。これまでも《神秘の論争》などで対抗してきましたが、今後は仮に《時を解す者、テフェリー》が着地しても対処可能な手段を得たことになります。

このデッキのオススメ!

荒野の再生発展+発破

デッキの顔である《荒野の再生》のおかげで隙なく動き続けるデッキです。マナの面で優位に立ちたい、《発展/発破》を使って急角度でダメージを与えつつ手札を増やしたい欲張りなあなたにオススメ!

トップ64メタゲームブレイクダウン

デッキタイプ 使用者数
ティムール再生 15
ジェスカイルーカ(ヨーリオン) 14
ボロスサイクリング(ルールス) 9
バントコントロール(ヨーリオン) 6
ティムールエレメンタル(ヨーリオン) 4
赤単アグロ(オボシュ) 3
ティムールアドベンチャー 2
ジェスカイウィノータ 2
ラクドスサクリファイス(オボシュ) 2
ジェスカイファイアーズ(ケルーガ) 1
ジェスカイサイクリング(ルールス) 1
マルドゥ騎士(ルールス) 1
スゥルタイコントロール(ヨーリオン) 1
スゥルタイランプ(ヨーリオン) 1
アゾリウスコントロール(ヨーリオン) 1
赤単厄災 1
合計 64

こちらは同大会のトップ64のメタゲームブレイクダウンになります。最大勢力となったのはティムール再生であり、前週のジェスカイルーカの流行をメタったもので、実に全体の1/4近くを占めています。また、『イコリア:巨獣の棲処』からの新システム「相棒」の使用率は高く、1/3にあたる20人が採用していました。

そんな中赤単アグロ(オボシュ)に至っては2日目に進出した3名中2名がトップ8まで進んでおり、先週の勝ち組であることに間違いないようです。

おわりに

いかがだったでしょうか。

『イコリア:巨獣の棲処』リリース後、目まぐるしく動き続けるスタンダードですが、今後はどのようなデッキたちが活躍するのでしょうか?「相棒」「サイクリング」に続き、「変容」は日の目を浴びるときは来るのでしょうか?

今週末にはRedBull Untapped 2020Mythic Qualifierが控えていますね。次回はそれらの情報をお届けしたいと思います。

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