統率者列伝 《狡猾な相棒、ミラ》
みなさんこんにちは、統率者戦大好きいってつです。
『ストリクスヘイヴン:魔法学院』のリリースからしばらく経ちましたね。新セットの発売は皆さんのデッキや周囲の環境に変化を与えましたか?例えば新しい統率者でデッキを組んでみたとか。
- 2021/05/02
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- いってつ
今回ご紹介するデッキの統率者も新セットからの参戦です!
デッキのコンセプト
プレインズウォーカーは好きですか?
マジック最大に魅力の一つでもあるプレインズウォーカー・カード。キャラクターやストーリーが好きという人、システムが好きという人もいると思います。統率者戦こそ、好きなカードを使って戦いたいですよね。
今回のデッキはあるプレインズウォーカーへの愛から生まれました。『ストリクスヘイヴン:魔法学院』で登場した新たなる統率者にしてプレインズウォーカー、《狡猾な相棒、ミラ》デッキです!
――赤のプレインズウォーカー、チャンドラ・ナラー。そのプレインズウォーカー・カードの多くがプレイヤーやクリーチャーにダメージを与えることができます。しかしこれだけでプレーヤーに40点を与えるのは困難です。
そうでなくても統率者戦でのプレインズウォーカーは3人の対戦相手の攻撃をかわす必要があり、対面戦よりも運用が難しくなっています。
プレインズウォーカー、チャンドラをメインの勝ち筋に据えるのはやはり不可能なのでしょうか。
そんな中登場したのが《狡猾な相棒、ミラ》でした。
統率者の特徴
第1面
《狡猾な相棒、ミラ》 (1)(W)(W)
伝説のクリーチャー - 狐
対戦相手1人が、あなたがコントロールしている1体以上のプレインズウォーカーを攻撃するたび、あなたがコントロールしている各プレインズウォーカーの上にそれぞれ忠誠カウンター1個を置く。
あなたがコントロールしているパーマネント1つが対戦相手がコントロールしている、呪文や能力の対象になるたび、あなたはカード1枚を引いてもよい。
2/3
第2面
《むら気な眷者、ルーカ》 (4)(R)(R)
伝説のプレインズウォーカー - ルーカ
+1:あなたは「カード1枚を捨て、カード1枚を引く。これによりクリーチャー・カードが捨てられたなら、代わりにカード2枚を引く。」を選んでもよい。【※】
-2:あなたの墓地からクリーチャー・カード1枚を対象とする。それを戦場に戻す。それは速攻を得る。次のあなたのアップキープの開始時に、それを追放する。
-7:あなたは「クリーチャー1体があなたのコントロール下で戦場に出るたび、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。その戦場に出たクリーチャーは、それに、自身のパワーに等しい点数のダメージを与える。」を持つ紋章を得る。
初期忠誠度 5
【編集注※】
誤解されやすいですが、カードを捨てなければカードを引くことはできません。手札が1枚以上あっても捨てないことを選ぶことができますし、手札がなくとも能力を起動することができます。
原文「 You may discard a card. If you do, draw a card. If a creature card was discarded this way, draw two cards instead.」
固有色が白赤の、統率者指定できる初のプレインズウォーカーです。
第1面は防御に特化したクリーチャーです。自分のプレインズウォーカーが攻撃されたときそのダメージを1軽減する……ような挙動ですが、もしプレインズウォーカーが複数並んでいたら、かえって忠誠度が増えてしまう場面もあるでしょう。自分のパーマネントが除去されそうになるたびにドローして次の手を用意していくこともできます。
第2面はイコリア出身のプレインズウォーカー、ルーカ。赤の得意技ルーティング(手札を捨てながらドローすること)に加え、イコリア出身らしくクリーチャーにまつわる能力を持っています。
相性のいいカード
白赤のプレインズウォーカー戦略とのシナジーを考えてみましょう。
白と言えば全体除去です。戦場を片付けてからプレインズウォーカーを着地させればむこう1ターンは安全に活動できそうです。
こちらがプレインズウォーカーを並べて、相手方はがら空き……となったら土地を吹っ飛ばしましょう。
そこに――あまりにも強力すぎてときどきブーイングを喰らうカード――《謙虚》も添えれば無敵です。1/1はチャンドラが焼いてくれます。
赤にはX火力があります。《謙虚》と相性抜群ですね。《破滅》といった土地破壊も豊富。終盤のリソース戦でも青ほどではありませんが手札を獲得する手段を持っています。
プレインズウォーカーをサーチする手段もあります。《競技場の首長》で《精霊龍、ウギン》、盤面を更地にしてからチャンドラ祭りです。このカードのミエミエなやばさから、だれもこのカードを倒そうとは考えません。つまり、プレインズウォーカーの盾として最高。
コンボや巨大な統率者で殴るデッキが多い中、徹底的にチャンドラでの勝利を目指しました。「自己表現を貴ぶ」統率者戦らしいデッキですね。
いってつのイチオシ!
《からみつく鉄線》 (3)
消散4(このアーティファクトは、その上に消散カウンターが4個置かれた状態で戦場に出る。あなたのアップキープの開始時に、それから消散カウンターを1個取り除く。できない場合、それを生け贄に捧げる。)
各プレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーはからみつく鉄線の上に置かれている消散カウンター1個につき、そのプレイヤーがコントロールするアンタップ状態のアーティファクト1つかクリーチャー1体か土地1つをタップする。
使ってみないと強さがわからないカードです。自分を含む全員がアップキープにパーマネントタップを要求されるので、単純にゲームスピードを落とすだけ……
ではありません。《からみつく鉄線》を出したとき自分は何の影響もない一方、対戦相手には4枚のタップを要求します。次のターンからは自身もタップしますが、《からみつく鉄線》自身をタップできるためテンポ損少なく行動できるのです。
このデッキで使うと、対戦相手は土地を残すかクリーチャーを残すかという難しい選択となります。プレインズウォーカーにダメージを与えるか、自分の手を進めるか……
消散カウンターがなくなると特に機能しなくなるのですが、《屑鉄の学者、ダレッティ》の[-2]起動のタネにしたり、これ自身を再び吊り上げて対戦相手をまた縛り上げられるとかなり「悪い」です。
おわりに
強力な即死コンボが飛び交うなか、こうした地道な勝利手段で勝利を目指すデッキはちょっと珍しいですね。
しかし、統率者戦こそこういった「好き」なカード、戦略を押し通すのが楽しいゲームです。ぜひみなさんも好きなカードを中心に統率者デッキを組んでみてください!
それではみなさん、また統率者戦のテーブルでお会いしましょう!