『神河:輝ける世界』を好きに語ろう!
みなさんこんにちは、晴れる屋メディアチームです。
ついに『神河:輝ける世界』の全カードリストが公開されました!今回も面白そうなキーワード能力やカードがたくさん登場していますね。
最新エキスパンションの紹介記事としては『神が選ぶ』がお馴染みですが、それに先立ちましてメディアチームが各々の好きなカードを勝手にオススメしていきたいと思います!
それではメディアチームが独断と偏見で選ぶ『神河:輝ける世界』、スタートです。
登場人物
富澤:ライター。好きなフォーマットはドラフト(特にキューブドラフト)。極端に軽いか、極端に重い尖った性能のカードが好みであり、ドラフトでレアが流れてくるとついついピックしてしまう。
いってつ:ライター。好きなフォーマットは統率者戦。統率者戦の知識はメディアチーム内で群を抜いており、新旧含めて知らぬカードはない。統率者に絡むシナジーやコンボ、デッキの組み方まで自身の知識を余すところなく連載記事やカードアーカイブで披露してくれている。
加藤:翻訳担当。好きなフォーマットはパウパー。とにかく可愛い(?)カード好きであり、最近までパソコンのスクリーンが《トリュフ嗅ぎ》だった。
やまお:編集担当。好きなフォーマットはマジック。強くて派手なカードをできるだけ入れたアグロやミッドレンジデッキをよく使う。手札からマナカーブ順にプレイする簡単なデッキが好き。
富澤のオススメ
最近、以前にも増してマジックがわかるようになってきました。そうなんです、実は私、マジックの勝利の法則を発見してしまいました。
それは新しいキーワード能力を見極める力でも、未知のコンボとの遭遇でも、ましてやメタゲームでもありません。それは1枚のカード、《表現の反復》です。禁止改定前のスタンダードの上位デッキを見比べればすぐにわかりますが、どのデッキも《表現の反復》を採用しているのです。
「そんな当たり前のこと知ってるわっ!」と思われた方も落ち着いてください。ここで注目したいのは《表現の反復》自体ではなくカード名であり、この反復こそが構築環境のキーワードになります。《表現の反復》と《感電の反復》、2種類の反復はイゼットターンには欠かせないカードでした。イゼットカラーをベースにした多色デッキも漏れなく採用していたはずです。
奇しくもこれらに共通するのは反復という単語。つまり、反復と名が付き、何らかのアドバンテージを生み出すカードは構築環境を席巻する可能性があるのです。そして、『神河:輝ける世界』にも反復と名の付くカードがあることをご存じでしょうか?
《発明的反復》
《発明的反復》は青の英雄譚であり、第Ⅰ章ではクリーチャーかプレインズウォーカーをバウンスしてテンポアドバンテージを生み、第Ⅱ章ではアーティファクトを戻すかドローすることでカードアドバンテージを得られます。マナコストはやや重いものの、手札を減らさずに戦場へ干渉できる使い勝手の良いカードです。青い《古き神々への拘束》と呼べなくもありません。
ここでポイントなのは第Ⅱ章がドローよりもアーティファクト回収を優先している点です。『神河:輝ける世界』には起動型能力である「魂力」が再登場していますが、一部はアーティファクトに付与されています。
《鏡殻のカニ》は7マナのアーティファクト・クリーチャーでありながら、「魂力」することで《神秘の論争》に似た効果を発揮できます。たとえば、3ターン目を《鏡殻のカニ》の「魂力」でしのぎ、4ターン目は《発明的反復》でクリーチャーをバウンスし、5ターン目に《鏡殻のカニ》を回収して再度「魂力」構える…なんてことも可能なのです。やはり反復こそが構築環境のキーワードで間違いなさそうですね。
そして第Ⅲ章では、反復すら禁じるクリーチャーへと「変身」します。
《生けるひらめき》
《生けるひらめき》は3/3の飛行とやや小ぶりなクリーチャーですが、その能力は常軌を逸しています。マナ総量の制限はありますが自分は呪文をプレイするだけで、対戦相手を限定的な《沈黙》状態へと追い込みます。
効果は次の自分のターンまで継続するため、マナ総量の同じソーサリーでは対処できず、インスタントに頼るほかありません。しかもそのインスタントですら、優先権を得る前に封殺されてしまう可能性があるのです。相手は反復するどころか、呪文自体を唱えられなくなってしまいます。
常時相手の行動を制限するのは難しいものの、ドロー呪文や「フラッシュバック」と組み合わせることで、手札を枯渇させずに相手をロック状態にできるはずです。スタンダードでは除去が多い2マナとフィニッシャークラスが出始める4~5マナ当たりを止めたいところ。両反復や《活力回復》《記憶の氾濫》に《彫像の伝承》で縛り続けましょう。
また、黒と組み合わせて《強迫》で手札を覗いてみるのも一考に値します。《強迫》が解決されたが最後、縛るべきマナ域さえ判明すればゲーム終了までに必要な呪文数は格段に減ります。あとはそれをプレイし続けるだけでゲームはロックアップしてしまうのですから。
《発明的反復》/《生けるひらめき》は、スタンダードで久しく見なかったロックデッキの復活を予感させてくれています。『神河:輝ける世界』後のスタンダードも反復がキーワードで間違いなさそうですね。
いってつのオススメ
神河は本当に恐ろしい世界です。
先日記事で紹介した「魂力」土地サイクル、特に《耐え抜くもの、母聖樹》は《沈黙》や《法の定め》スタックスを鼻で笑う強力なカードです。
- 2022/02/03
- ネオ神河の母聖樹がすごい!統率者戦で考える魂力の強さ
- いってつ
神河では統率者候補、汎用カード、従来のデッキとのハイシナジーカードが非常に多く登場します。
《暁冠の日向》
なかでも《暁冠の日向》は話題ですね。
あなたが呪文を唱えるためのコストは、対象1つにつき(1)少なくなる。
統率者戦の環境には特定のカードタイプや色の呪文のコストを軽くする統率者やカードは多数存在しましたが、対象を取る数に応じてどんどんコストが軽くなるというのは驚きです。
《マグマ・オパス》が2マナで打てる、《屋敷の踊り》が2マナでなんでも吊り上げ放題。《豚の呪い》でぜ~んぶブタ。
《時間のねじれ》などの対象を取る追加ターン呪文は《偏向はたき》で対象を変えられるリスクがあるとされてきました。しかし、この統率者の登場で評価が変わるかもしれません。こうした呪文がより軽いコストで唱えられるようになり、逆に対戦相手の妨害札のコストを重くしてくれるからです。
そう、対象を取る呪文はかなり多いのです。自分は軽く、相手は重くなることで打ち消しの応酬で強く立ち回ることもできますし、普段何気なく使っている呪文が使いやすくなります!新たな強力な統率者の誕生かもしれませんね!
《隔離用構築物》
今後多くのデッキで使われて悪さしそうなカードというと《隔離用構築物》でしょうか。大きな可能性を秘めています。《Wheel of Fortune》で捨てたり、《ライオンの瞳のダイアモンド》の起動コストとして捨てたカードが使えてしまいます!爆アドの予感。
「ソレ裏どんなんだっけ?」と言われがちな《語りの神、ビルギ》も裏面でプレイされる日が来るかもしれません!《魔力の墓所》を捨ててカードを2枚得つつ、追放領域から《魔力の墓所》をプレイ!なんて芸当も可能になりますね。
《告別》/《お前はもう死んでいる》
ネオ神河は統率者戦だけでなく、スタンダードプールで遊ぶ統率者戦こと「ブロール」にも激震を与えようとしています。後日ブロール視点でも新カードをご紹介しようと思います。
このカードがどうということではないのですが、《Demonic Consultation》の解決に際し「アディオス!(《告別》のスペイン語版カード名)」だとか「お前はもう死んでいる……」とカード名を宣言することができるようになりました。
ジャパンカルチャーとのスペシャルコラボを子守歌にしながら正式リリースを待つことにしましょう。
泣。
加藤のオススメ
《渦巻く空、開璃》
今回選んだ1枚は《渦巻く空、開璃》です。
なぜこのカードを選んだか。それは個人的にハマっているカード、《ドラゴンの接近》と相性が良さそうだからです。
《ドラゴンの接近》は墓地から同カードを4枚追放することでドラゴンをライブラリーから呼び出せる呪文。「2021年の年間売上ランキング」で衝撃のランクインしてからというもの、その可能性に目を向け、使い続けてきました。
ところがどうでしょう。今のスタンダードで《消えゆく希望》を見ない日はありません。汗水たらして呼び出した《ヴェロマカス・ロアホールド》がたったの1マナで攻撃前に除去され、文字通り希望が消えていきます。疑似除去耐性のある《砂漠滅ぼし、イムリス》といったドラゴンもいますが、結局攻撃するときにヒョイっと手札に戻っていきます。
《渦巻く空、開璃》は常時「護法(3)」があり、最小限のマナしか構えていない相手の裏をかくことができます。死亡効果を誘発させない《消えゆく希望》は相変わらず苦手ですが、単純な除去ならば6枚「切削」効果を使って《ドラゴンの接近》を再び墓地に供給可能。第2、第3のドラゴンを呼び出す準備が整います!
《ヴェロマカス・ロアホールド》に対して除去が絶対構えられてるわ…というときの《渦巻く空、開璃》。《ドラゴンの接近》の選択肢を増やすこのドラゴンがイチ押しです。かっこいいしね!
やまおのオススメ
《永岩城の蜂起》
出合え!出合えぇええええええい!!!!
と言いながら唱えたいカード第1位です。相手にその気がないのにもかかわらず、いきなり時代劇を繰り広げることが可能です。
Xの数だけ侍が出現しますが、相手だけ1人欠けた状態で出てきます。アンフェアですね。
普通に使うと重いですが、《霊狩り、ケイヤ》の[-2]と組み合わせれば大人数で奇襲をかけることができます。また、あらかじめ《パラディン・クラス》や《婚礼の発表》で盤面を強化しておくと、そのまま大将を討ち取れるかもしれません。
今セットはとても面白そうなカードが多く、ほかにもデッキを組んでみたいカードがたくさんあります。とりあえずはこのカードを使って遊んでみたいと思います。
『神河:輝ける世界』まもなく発売
今回は、フォーマットの垣根を取っ払って、個人の好きを全面に押し出して語ってきました。カードの効果も気になるところですが、イラストや物語もマジックの魅力の一つ。『神河:輝ける世界』の楽しさが伝われば幸いです。
また、明日には神が選んだ各フォーマットのイチオシカードが紹介されます。これを読んで『神河:輝ける世界』で使うカードに狙いを定めるのもいいかもしれませんね。
なお、2022年2月18日(金)発売予定の『神河:輝ける世界』ですが、現在晴れる屋ではブースターBOXやシングルカードの予約受付中となっております!下記のリンクより『神河:輝ける世界』のブースターBOX、シングルカードへそれぞれ繋がっておりますので、ぜひご活用ください!!