スタンダード情報局 vol.105 -グリクシスに迫る影-

富澤 洋平

はじめに

みなさん新年あけましておめでとうございます。本年も情報局をよろしくお願いいたします。

今回よりひと月の間はスタンダードで絶賛開催中のエリア予選(サイクル2)の情報を中心にお届けしていく予定です。

本稿は、毎週末に各地で開催されているエリア予選へと可能な限り帯同し、デッキ分布(メタゲーム)の分析と権利獲得デッキを紹介していく企画となります。執筆にあたり、各店舗様にご協力をいただき公開へといたっています。改めて感謝申し上げます。

それでは早速、先週開催された大会をみていきましょう。今回は4つエリア予選を振り返っていきます。

メタゲームを比較する

メタゲームの荒波にもまれながらも変幻自在に構築を変え、トップをひた走るグリクシスミッドレンジ。年末に開催されたTHE LAST SUN 2022では《刃とぐろの蛇》を採用するなどリソース勝負に全振りした構築が目立ちました。

ロノムの発掘家、フェルドン先兵の飛行士、ハービン

しかし、グリクシスミッドレンジを取り巻く環境は刻一刻と変化しています。実際、THE LAST SUN 2022では赤単アグロやアゾリウス兵士といった攻撃的なデッキを選択したプレイヤーも多くいたのです。グリクシスミッドレンジの構築が重く、アドバンテージ獲得へ傾いた隙を狙ったわけです。

では、エリア予選第1週目はどんなメタゲームになっていたのでしょうか。

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環境をリードしているのは変わらずグリクシスミッドレンジであり、使用者数はどの予選でも断トツの1位。元々はエスパーミッドレンジへのメタデッキとして登場しましたが、柔軟な対応力とミッドレンジマッチを決定づける《絶望招来》の存在から、気がつけば環境の中心デッキとなりました。

策謀の予見者、ラフィーン

グリクシスミッドレンジに続くのは前王者エスパーミッドレンジ。グリクシスとの直接対決こそ不利ではあるものの、ほかのデッキ全般に対して有利に立ち回ることができます。

街並みの地ならし屋聖域の番人先兵の飛行士、ハービン

少し間を空けてイゼットランプ、白単ミッドレンジ、アゾリウス兵士、マルドゥミッドレンジといった面々。グリクシスミッドレンジに対してスケールの大きさや横並び戦略、速度などで差をつける選択となっています。

ここまで読んで「なんだTHE LAST SUN 2022のメタゲームブレイクダウンと同じじゃん」と思われた方、少々お待ちを。メタゲームは生き物と表現される通り、時間経過とともに変化していくものです。

ここからはデッキのアプローチや立ち位置の変化などを見ていきます。

追従するデッキたち

かき消し否認

追いかける筆頭であるエスパーミッドレンジは、2マナのクリーチャーから《策謀の予見者、ラフィーン》《婚礼の発表》へ繋げるアプローチは堅持しつつも、クリーチャーの数を絞り代わりにリアクション呪文が増加しています。対グリクシスミッドレンジでは《鏡割りの寓話》の着地の有無が勝敗を分けるため、後手番を考慮して《かき消し》などの捌けるカードを増やしています

眼識の収集

打ち消し呪文や除去などを構える展開が増えたことで、《眼識の収集》のようなインスタントのリソースカードも採用されるようになりました。能動的に動き、序盤からダメージレースをリードして呪文のサポートで押し切る従来の構築から、捌きと展開の両方の動きを持ち合わせた構築へと変化しているのです。

グリクシスミッドレンジは苦手としながらもほかのアーキタイプに相性が良いことが増加の理由です。

街並みの地ならし屋聖域の番人

各大会を比較して使用者数トップ5アーキタイプを調べたところ、グリクシスミッドレンジとエスパーミッドレンジ以外で共通しているものが2つありました。イゼットランプと白単ミッドレンジです。前者は4大会中4つ、後者は4大会中3つで使用者数上位に入っています

厳しい授業街並みの地ならし屋瞬足光線の大隊

イゼットランプは重いカードを早期に着地させて、そのカードパワーによりゲームをコントロールします。リソースを伸ばすことに注力するゆっくりしたアーキタイプに強いデッキです。フィニッシャーをアーティファクト・クリーチャーで統一しており、グリクシスミッドレンジで採用されている《喉首狙い》をメタった構築となります。

ただし、固定パーツが多いこともありデッキの変化が乏しく、ネタバレ感が否めません。周囲に意識されてしまい対応されつつあるのが現状です。

特に軽量クロックと妨害手段を持ち合わせたエスパーミッドレンジを苦手としています。除去が火力しかないため《策謀の予見者、ラフィーン》は打ち消し呪文以外では対処が難しく、《黙示録、シェオルドレッド》が定着すれば身動きすらできません。エスパーミッドレンジの数がカギを握っています。

婚礼の発表放浪皇夜明けの空、猗旺聖域の番人

白単ミッドレンジは《婚礼の発表》《放浪皇》などの1枚で複数のパーマネントを生成するカードを軸としており、単体除去に頼ったデッキに強いアーキタイプです。頼みの《絶望招来》もこれらのカードの前では効果半減してしまいます。

フィニッシャーには《夜明けの空、猗旺》《聖域の番人》が据えられており、打ち消し呪文か《魂転移》以外では綺麗に対処することはできません。

立ち位置の悪化

僧院の速槍ロノムの発掘家、フェルドンミシュラの鋳造所

THE LAST SUN 2022と比べて大きく数を減らしたのが赤単アグロでした。最近の傾向として、グリクシスミッドレンジは同型用に軽量除去をリソース獲得手段などに入れ替えていることもあり、赤単アグロはその隙を突くデッキです。各エリア予選を振り返ってもグリクシスミッドレンジはトップメタでしたが、何が減少の理由だったのでしょうか。

敬虔な新米、デニック婚礼の発表策謀の予見者、ラフィーン

苦手とするエスパーミッドレンジの増加を予想したプレイヤーが多かった、これに尽きます。同デッキは攻撃を阻む《敬虔な新米、デニック》《婚礼の発表》、火力を耐える《策謀の予見者、ラフィーン》など赤単アグロが苦手とするカードばかりで構築されているのです。

黙示録、シェオルドレッド

極めつけは天敵である《黙示録、シェオルドレッド》が復権しつつあることでしょう。《喉首狙い》が再録されて《かき消し》と併せて高コストカードの対処が容易となったため数を減らしていた法務官でしたが、アグロデッキの増加を受けてメインボードへと戻りつつあります。

グリクシスとエスパーの両ミッドレンジで採用可能なこのクリーチャーは、高タフネスにより生き残りやすく、ゲームが長引けば長引くほど自身のライフを回復してくれます。赤単アグロからすれば悪夢そのものです。

抹消する稲妻引き裂く炎

《引き裂く炎》のようにピンポイントで狙うカードはありますが、如何せんエスパーミッドレンジ側の脅威の数と釣り合っていない印象です。このままエスパーミッドレンジが増加の一途をたどればエリア予選は赤単アグロにとって冬の時代となりそうです。

それでは大会結果をみていきましょう。

大会結果

チャンピオンズカップエリア予選 in TC東京

順位 プレイヤー名 デッキタイプ
権利獲得 タカオカ ユウスケ アゾリウス兵士
権利獲得 カナイ ショウマ グリクシスミッドレンジ
権利獲得 モリヤマ マサヒデ グリクシスミッドレンジ
権利獲得 ハシモト サトシ マルドゥミッドレンジ
権利獲得 ノミヤ ヨウヘイ グリクシスミッドレンジ
権利獲得 カナヤマ ハルキ 青単テンポ
権利獲得 アキヤマ タイチ エスパーミッドレンジ
権利獲得 マスダ マサヒト エスパーミッドレンジ
権利獲得 ヤマグチ コウタロウ アゾリウスヒロイック
権利獲得 ヨシロウ カズキ グリクシスミッドレンジ

(※デッキタイプをクリックするとリストが閲覧できます。)

参加者124名で開催されたエリア予選(TC東京)はグリクシスミッドレンジを最多としつつも、上位には6種類のアーキタイプが見られます。

剃刀鞭の人体改造機

公式のマジック環境分析ラボでお馴染みの森山 真秀選手がグリクシスミッドレンジで権利を獲得しています。メインボードに採用されている《剃刀鞭の人体改造機》は追放しない限り無限に蘇るミラーマッチを意識したクリーチャーです。グリクシスミッドレンジといえば墓地対策となる《死体鑑定士》がいますが、このクリーチャーはマナさえあれば追放を免れ戦場へと戻ります

グリクシスミッドレンジのマナベースは大半が特殊土地であるため、起動型能力のコストはほとんどの場合BBで済みます。通常の除去では対処できず、マナさえあれば墓地対策をもすり抜ける厄介なカードとなります。

メタゲーム

デッキタイプ 使用者数 占有率
グリクシスミッドレンジ 43 (34.7%)
エスパーミッドレンジ 21 (16.9%)
アゾリウス兵士 11 (8.9%)
イゼットランプ 9 (7.3%)
マルドゥミッドレンジ 9 (7.3%)
白単ミッドレンジ 7 (5.6%)
赤単アグロ 3 (2.4%)
ラクドスアグロ 3 (2.4%)
エスパーレジェンズ 3 (2.4%)
その他 15 (12.1%)
合計 124

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エスパーミッドレンジ

エスパーミッドレンジは2~3マナの軽いクリーチャーを《策謀の予見者、ラフィーン》《婚礼の発表》でバックアップしていく攻撃的なミッドレンジ。インスタントアクションの中には打ち消し呪文が多く、構成の重いコントロールやミッドレンジ相手を得意とします。

敬虔な新米、デニック

これまで2マナ域のクリーチャーは《しつこい負け犬》《先兵の飛行士、ハービン》などの選択肢がありましたが、このデッキでは《敬虔な新米、デニック》のみに絞られています。

《敬虔な新米、デニック》は絆魂があるため後続の《策謀の予見者、ラフィーン》と最高の相性を誇り、ダメージレースを大きくリードしてくれます。「降霊」のおかげで1枚で二度美味しく、「謀議」のコストにあてれば手札でダブついた際も無駄になりません。

忘れてはならないのが「墓地にあるすべてのカードは呪文や能力の対象にならない」の一文。トップメタのグリクシスミッドレンジ、具体的には《死体鑑定士》を封じる能力であり、リソースを稼がせません。

かき消し解呪眼識の収集

2マナのクリーチャーを減らして代わりに入っているのは《かき消し》《否認》といったリアクション呪文。序盤の防御、中盤では展開との両立、後半は高コストを狙い撃つミッドレンジ同士のキモとなるカードです。後手番の際は《鏡割りの寓話》《婚礼の発表》といった3マナの強パーマネントを捌けるか否かが焦点であり、それを意識して多めに採用されています。

メインボードに採用された《解呪》といい、これらエンチャントと《勢団の銀行破り》の採用率が如何に高いかを物語っているといっていいでしょう。

リアクション呪文が増えたことでリソースを伸ばすカードもそれに合ったものへと変更されています。《眼識の収集》はインスタントであるため、《かき消し》と一緒に構えられます。これまでは《勢団の銀行破り》が優先されていましたが、後手番では2ターン目に設置するリスクが高く、起動にこぎつけるまでかなりの時間を要してしまいます。さらに《削剥》《解呪》が増加しつつあることを考慮すれば、《眼識の収集》のほうが確実にアドバンテージを稼げます。

チャンピオンズカップエリア予選 in コミかる高崎店

順位 プレイヤー名 デッキタイプ
権利獲得 ワタナベ タカノリ エスパーレジェンズ
権利獲得 コジマ ヨシフミ 赤単アグロ
権利獲得 ヤジマ ヤスノリ エスパーミッドレンジ
権利獲得 Nam Sungook エスパーミッドレンジ
権利獲得 マスカド ケンタ ラクドスアグロ
権利獲得 コバヤシ タツウミ グリクシスミッドレンジ
権利獲得 スズキ ユウタ グリクシスミッドレンジ
権利獲得 タナハシ マサヤス グリクシスミッドレンジ

(※デッキタイプをクリックするとリストが閲覧できます。)

メタゲームおよびデッキリストにつきましてはコミかる高崎店様にご協力いただき、掲載しております。

参加者44名で開催されたエリア予選(コミかる高崎)は2大ミッドレンジに加えて、赤単とラクドスアグロが権利を獲得しています。

メタゲーム

デッキタイプ 使用者数 占有率
グリクシスミッドレンジ 16 (36.4%)
エスパーミッドレンジ 5 (11.4%)
イゼットランプ 5 (11.4%)
アゾリウス兵士 4 (9.1%)
エスパーレジェンズ 3 (6.8%)
赤単アグロ 2 (4.5%)
青単テンポ 2 (4.5%)
ラクドスアグロ 2 (4.5%)
マルドゥミッドレンジ 2 (4.5%)
その他 3 (6.8%)
合計 44

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赤単アグロ

赤単アグロは、序盤からクリーチャーでライフを攻めていく攻撃的なアーキタイプです。優秀な火力と速攻を持つクリーチャーのおかげで、ほかのアグロと比べてダメージ効率の優れたデッキとなります。従来の戦略に加えて、《焦熱の交渉人、ヤヤ》《燃え立つ空、軋賜》といったフィニッシャーを採用しており、カードパワー不足やガス欠する心配はありません。

ロノムの発掘家、フェルドン

『兄弟戦争』から《僧院の速槍》《ロノムの発掘家、フェルドン》といった優秀なクリーチャーを獲得したことで序盤の動きが安定するようになりました。

《ロノムの発掘家、フェルドン》は軽量クリーチャーにしては珍しく、アドバンテージ源となりうるカード。《婚礼の発表》のトークン単体でのブロックを許さず、相打ったとしてもカード1枚を届けてくれます。グリクシスミッドレンジはミラーマッチを意識して《喉首狙い》よりも《削剥》を優先しており、メタ的にも優秀なクリーチャーといえます。

焦熱の交渉人、ヤヤ

序盤のクリーチャーを捌かれてしまい、ゲームが長引いてカードパワーの差に苦しめられてきたのがこれまでの赤単アグロでしたが心配ありません。クリーチャーや火力とは違った脅威として、プレインズウォーカー《焦熱の交渉人、ヤヤ》が採用されています。

1枚でクロックを生成し、追加のカードをもたらし、クリーチャーの数次第では除去としても機能します。状況に応じて役割を変える器用なカードであり、ミッドレンジ側からしても対処に苦慮します。赤単アグロは《黙示録、シェオルドレッド》のような高タフネスを苦手としますが、《火遊び》などにプラスして[-2]効果を使うことで無理やり対処することも可能になります。

引き裂く炎抹消する稲妻

《引き裂く炎》は火力の中でもマナコストが高く使いにくいものの、天敵《黙示録、シェオルドレッド》専用カードとして採用されています。局所的なカードですが、それほどまでに《黙示録、シェオルドレッド》を苦手としており、メインとサイド合わせて4枚必須です。

タフネス4以上のクリーチャーが多いエスパーミッドレンジには火力が足りず、脅威を捌ききれず押し負けることがありました。《抹消する稲妻》は待望の低コストの4点火力であり、《策謀の予見者、ラフィーン》や一度「謀議」に成功した《敬虔な新米、デニック》に対処可能となりました。しかも追放するため《夜明けの空、猗旺》から《黙示録、シェオルドレッド》を出される心配もありません

今回紹介したレシピ以外にも、メインボードから《鏡割りの寓話》《勝負服纏い、チャンドラ》を採用した構築もあり、一口に赤単アグロといっても自由度の高いデッキとなっています。

チャンピオンズカップエリア予選 in イエローサブマリン マジッカーズ★ハイパーアリーナ

順位 プレイヤー名 デッキタイプ
権利獲得 ウヅキ ユウシ エスパーミッドレンジ
権利獲得 タニムラ ユウマ グリクシスミッドレンジ
権利獲得 カワサキ ケイタ グリクシスミッドレンジ
権利獲得 コミヤマ コウヘイ 青単テンポ
権利獲得 サクタ アキラ エスパーミッドレンジ
権利獲得 タカハシ タロウ グリクシスミッドレンジ
権利獲得 ナガイ マモル グリクシスミッドレンジ
権利獲得 ホリウチ マコト エスパーミッドレンジ
権利獲得 フタマタ ヨウジロウ グリクシスコントロール
権利獲得 イシイ タイヨウ グリクシスミッドレンジ

(※デッキタイプをクリックするとリストが閲覧できます。)

メタゲームおよびデッキリストにつきましてはイエローサブマリン マジッカーズ★ハイパーアリーナ様にご協力いただき、掲載しております。

参加者65名で開催されたエリア予選(イエローサブマリン)では青単テンポが権利を獲得していました。グリクシスとエスパーの2つミッドレンジに強いアーキタイプです。

メタゲーム

デッキタイプ 使用者数 占有率
グリクシスミッドレンジ 25 (38.5%)
エスパーミッドレンジ 13 (20.0%)
白単ミッドレンジ 5 (7.7%)
イゼットランプ 4 (6.2%)
マルドゥミッドレンジ 4 (6.2%)
青単テンポ 4 (6.2%)
アゾリウス兵士 3 (4.6%)
その他 7 (10.8%)
合計 65

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青単テンポ

青単テンポは打ち消し呪文によるコントロールを中心に《傲慢なジン》《トレイリアの恐怖》で攻めていくクロックパーミッション戦略。やや線の細いデッキですが、軽量の打ち消しや保護呪文が多く、重いパワーカードで勝負してくるミッドレンジには強いアーキタイプです。

知識の流れ島

《発見への渇望》こそあるものの、ミッドレンジに対してカードアドバンテージ勝負できるほどリソース獲得手段は多くありません。そのため《傲慢なジン》《トレイリアの恐怖》を安全に早期に着地させ、守りながら押し切る短期決戦をおこなってきました。

《知識の流れ》はゲーム展開を大きく変えうる1枚です。瞬間的に大量のカードを引けるため、カード交換を繰り返した消耗戦では勝負を決めるほどの効果が見込めます。マナコスト的に《かき消し》に引っかかりやすいのが弱点ですが、確実に通して中~長期戦を有利に運びたいところです。

散乱光

メインボードに採用された2マナ域の打ち消し呪文は3種8枚であり、なかでも《散乱光》が目を引きます。《かき消し》よりも要求するマナは多いものの、用途が限定されています。序盤のクロックを捌くなら《かき消し》《本質の散乱》、3ターン目のエンチャントならば《否認》が優先されそうですが、この真意はどこにあるのでしょうか。

思うに、《散乱光》が狙うは序盤のクリーチャーと、4~5ターン目の《勢団の銀行破り》です。対青単戦では、ミッドレンジ側は常に《かき消し》を意識しており、2マナ残して動くことが多々あります。4マナある状況で《勢団の銀行破り》をプレイして、《かき消し》をケアしたうえで起動コストも用意するといったふうにです。《散乱光》はミッドレンジ側の裏をかく1枚であり、《勢団の銀行破り》の採用率の高いメタゲームに合致した打ち消し呪文なのです。

チャンピオンズカップエリア予選 in 広島店

順位 プレイヤー名 デッキタイプ
権利獲得 ホリエ マサシ グリクシスミッドレンジ
権利獲得 ヨシダ シンタロウ エスパーレジェンズ
権利獲得 コンドウ コウキ グリクシスミッドレンジ
権利獲得 キタムラ シュウヘイ グリクシスミッドレンジ
権利獲得 カワサキ ヒロタカ ジャンドミッドレンジ
権利獲得 イマダ コウジ イゼットランプ
権利獲得 ワダ ユキ 赤単アグロ
権利獲得 イノウエ タクト マルドゥ天使ミッドレンジ

(※デッキタイプをクリックするとリストが閲覧できます。)

参加者54名で開催されたエリア予選(晴れる屋広島店)では、非青のミッドレンジやイゼットランプが権利を獲得しています。

メタゲーム

デッキタイプ 使用者数 占有率
グリクシスミッドレンジ 20 (37.0%)
エスパーミッドレンジ 10 (18.5%)
白単ミッドレンジ 6 (11.1%)
イゼットランプ 3 (5.6%)
赤単アグロ 3 (5.6%)
マルドゥミッドレンジ 2 (3.7%)
アゾリウス兵士 2 (3.7%)
その他 8 (14.8%)
合計 54

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今週のまとめ

今回は始まったばかりのエリア予選の結果をお届けしました。初週ということでグリクシスミッドレンジやエスパーミッドレンジといったデッキパワーの高いものに人気が集まっていましたが、赤単アグロや青単テンポなどそれを見越した奇襲的な選択をして権利を獲得したプレイヤーもいました。

以下に、権利を獲得したデッキを一覧にまとめました。来週以降はどのように変化していくのでしょうか。

デッキタイプ 使用者数
グリクシスミッドレンジ 15
エスパーミッドレンジ 7
青単テンポ 2
赤単アグロ 2
エスパーレジェンズ 2
アゾリウス兵士 1
アゾリウスヒロイック 1
ラクドスアグロ 1
イゼットランプ 1
グリクシスコントロール 1
ジャンドミッドレンジ 1
マルドゥミッドレンジ 1
マルドゥ天使ミッドレンジ 1
合計 36名

次回もエリア予選のメタゲームをご紹介したいと思います。それでは!

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富澤 洋平 晴れる屋メディアチームスタッフです。最近は《黙示録、シェオルドレッド》に夢中な日々です。 富澤 洋平の記事はこちら

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