これはヴィンテージ?統率者戦?
晴れる屋トーナメントセンター東京のショーケース。
明るくてカードを探しやすい!
――メディアチームのいってつは執筆の手が止まるとトーナメントセンター東京のショーケースコーナーを散歩する。そこにはたくさんの魅力的なカードたちが並んでいる。これだ。「俺はメールのやりとりやミーティングに忙殺されるために働いているんじゃない、カードに触れるためにここで働いているんだ」。そう思い出させてくれる……
いってつ:ん?これは……
いってつ:う~ん……《トレイリアのアカデミー》か……アーティファクト愛好家として一度使ってみたいけれど、レガシーどころか統率者戦でも禁止なんだよな。さすがにヴィンテージに参入する資産はないしな~
いってつ
晴れる屋メディアチーム所属のライター。記事の執筆依頼や動画出演が増えて統率者戦を遊ぶ時間がとれないことが悩み。
杉ちゃん:あ!!!!!!!大物YouTuberのいってつさんだ!!!!!!!!! いらっしゃいませ!!!!!!!!ヴィンテージはじめるんすか!!!!!!!!さすがだなあ!!!!!!!!やっぱり大物はちげえや!!!!!!!!
いってつ:うるせ!!!
杉ちゃん
晴れる屋の中枢、トレードチーム所属。マジックとマジック以外のカードゲームに詳しい。マイナーフォーマットにも詳しい。
いってつ:いやいやさすがに……《トレイリアのアカデミー》からじゃぶじゃぶマナ出してみたいけどね~ヴィンテージは無理だよ~
杉ちゃん:なるほど。それじゃあ7 Point Highlanderはどうすか?晴れる屋でもイベント始まりますし。
いってつ:なんですかその謎フォーマットは……またトレードチームで変な遊びやってるんですか?
杉ちゃん:失礼な!!!!!あんな意味不明でぶっ壊れたらぶっ壊れっぱなしなフォーマットなんかと違って、7 Point Highlanderはオーストラリアとニュージーランドで25年以上前から遊ばれている、レガシーやスタンダードよりも歴史のあるフォーマットなんですよ!!!
いってつ:オセアニアじゃあ常識なんだよ!ってこと?
杉ちゃん:日本でも常識ですよ!!!我らが晴れる屋がイベント始めるんですから!!!!!いい機会なんで覚えて帰ってくださいよ!!!!!!!!
いってつ:騒がないでください店の真ん中で!!
組んでみたよ
杉ちゃん:「7 Point Highlander」。早い話が、ヴィンテージプールで遊ぶハイランダー構築ですね。アンティ関連とかのごく一部の禁止カード以外は使えて、デッキに同名カードは1枚まで。ライフは20点。AUSTRALIAN HIGHLANDERとも呼ばれています。
いってつ:それって結局Mox全部必要になるやつじゃないんですか?
杉ちゃん:いやいや、ここが面白いところで……強力なカードにはポイントが設定されていて、好き勝手に強いカードをガンガン入れることはできないんですよね。
杉ちゃん:デッキに入れたカードの点数が7点を超えてはいけないんですが――例えば《Black Lotus》が4点、《Mox Sapphire》が3点なので、この2枚をデッキに入れると、他の強力なカードが使えなくなるんですよね。パワー9は採用してもせいぜい1枚ですね。入っていないリストの方がずっと多い。
いってつ:なるほど、そういう意味ではヴィンテージよりは参入障壁がぐっと低いですね。
杉ちゃん:ポイントが振られているカードはレガシーやヴィンテージで禁止や制限されているカードばかり。ハイランダーのレガシーなんだけど、ポイント範囲内で禁止カードを無視できる!ってかんじ。だから――
杉ちゃん:《チャネル》から《火の玉》で20点打ち込んだり《引き裂かれし永劫、エムラクール》出せちゃう。
杉ちゃん:《Fastbond》入りの土地単も組める。《レンと六番》と《露天鉱床》で土地をいじめ続けることもできる。
いってつ:なんかゾクゾクしてきた。
杉ちゃん:あと「相殺コマ」できるよ!!!!!!!!!
いってつ:ええ……もっとなにか気持ちよさそうなのはないんですか……?
杉ちゃん:じゃあ……このフォーマットならでは、というところで。統率者戦で禁止の《ラノワールの使者ロフェロス》、レガシーで禁止の《死儀礼のシャーマン》と《悪魔の教示者》が使えるエルフとか。
いってつ:おお!めちゃくちゃワクワクしてきた。そういうのもっといっぱいください。
杉ちゃん:あとはいってつさんといえば……茶単じゃないですか!《Mishra’s Workshop》や《太陽の指輪》を使ってMUDが組めますよ!!
いってつ:アーッ、うん……スーッ
いってつ:統率者戦コジレックから40枚抜いて組みました。
杉ちゃん:なにそれ……こわ……
杉ちゃん:でも、統率者戦デッキをいじって組み替えるのはかなり「アリ」。統率者への依存度が高くなければ雰囲気そのままにハイスピードなゲームが楽しめる。
いってつ:海外コミュニティのリストも見てみましたが、Moxとか《Mishra’s Workshop》が必須って感じでもないですよね。《魔力の墓所》や《太陽の指輪》でも十分楽しめそう。
杉ちゃん:そうなんすよ!ハイランダーなので再現性もそこまで高くなく、いろんなデッキにチャンスがある。日本ではようやく広がり始めたって感じなんで、まだ環境らしい環境もないです。
杉ちゃん:モダンやレガシーの4Cデッキの流れを汲んだデッキもあるんですが、ハイランダー構築というだけあって、なかなか見ないカードが入ってて面白いですよ。
いってつ:それだけ構築の幅があるってことか~
【7 Point Highlander構築の魅力】
・構築の自由度が高い
・MOXがなくてもヴィンテージっぽい遊びが楽しめる
・一方で使いたければパワー9などの超強力カードも使える
詳しい構築ルールはこちら
遊んでみたよ
いってつ:試しに大塚さんと遊んでみましたが、かなり楽しかったですね。
いってつ:サーチ呪文にポイントが振られているので、サーチカードをパンパンに詰めて再現性を高くすると、ほかの強力なカードが入れられなくなってデッキが弱くなる。このほどほどな「サーチの弱さ」がちょうどいい再現性を作っていて、何ゲームやっても違う状況が生まれる。
杉ちゃん:競技的な統率者戦だと「フリーマリガン」ルールや統率者の存在で2キルが頻発しますけど、そこまでじゃないんですよね。
いってつ:それからライフを詰める勝利が肯定されているのもいい!統率者戦ってレベルが高くなるとどうしてもコンボ勝利ばかりなんですが、これはライフを20点削るゲームなので、アグロ戦略やウィニー戦略も成立しそう。
杉ちゃん:こんなリストもありました。各時代の赤単の強いカードで構成されててイイ!
いってつ:これもまたハイランダー構築のいいところ!1つのデッキに50種類以上のカードが入ってるってすごいよね。
いってつ:なにこれティムクラ???
杉ちゃん:ブリーチコンボやる気満々ですごい。
いってつ:コンボデッキはコンボデッキでまた別の殺意を感じますね。でも統率者戦と違ってライフ20点でアグロと戦うのは、かなりスリリングだ……。
【7 Point Highlanderプレイの魅力】
・ほどよい再現性
・アグロ、コンボ、ミッドレンジなど、多くの戦略にチャンスがある
展望
MUDに憧れていたいってつはそれから7 Point Highlanderに夢中になってしまいました。が、まだまだ対戦相手が足りません!もっとたくさんのデッキと戦いたい!
晴れる屋の各店舗でイベントも開催が決まっています!これから日本でも流行るかもしれない7 Point Highlander、その日本でのメタゲームの中心になるのはあなたかもしれません!イベントの日程はこちら
それではみなさん、《トレイリアのアカデミー》でお会いしましょう。
- 2023/02/09
- 7 Point Highlanderってなあに? -ルール編-
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