今強いデッキとは？GWの統率者戦トーナメント

晴れる屋メディアのいってつです。

ゴールデンウィークが終わってしまいましたが、みなさんは休暇を楽しめましたか？いってつは速報記事を2本執筆してボロボロですが、この休暇中に遠征したり、イベントに出たり、プロツアーを観戦したりとみなさん思い思いの形でマジックを楽しんだのではないでしょうか。

統率者戦を競技志向で楽しむプレイヤーにとってこのゴールデンウィークは多忙だったことでしょう。全国の晴れる屋でトーナメントが開催され、最終日5月7日にはコマンダーサミット内で「ガチコマオープン」が開催されていました。

晴れる屋における統率者戦のトーナメントの最高権威は「統率者神決定戦」ですが、ガチコマオープン（旧：最強統率者決定戦）もまた、多くのプレイヤーに注目されているトーナメントです。

今回は統率者戦のトーナメント結果をもとに、現在の環境をみていきましょう。

水戸店《狂気を操る者チェイナー》

水戸店「晴れ水戸統率者祭り競技統率者トーナメント」には12名のプレイヤーが参加。黒単の《狂気を操る者チェイナー》が優勝。

インスタントタイミングで墓地からクリーチャーを戦場に戻す《狂気を操る者チェイナー》。自身のコンボパーツをつりあげるだけでなく、対戦相手の墓地からユーティリティークリーチャーをレンタルすることも可能。黒単とは思えない器用さに驚かされるデッキです。

最近になって2枚目の《壊死のウーズ》である《無限なるトラザイン》、2枚目の《ルーン傷の悪魔》である《溜め込む親玉》を獲得しています。

日本橋店《パルン、ニヴ＝ミゼット》

日本橋店「日本橋統率者祭り競技統率者最強トーナメント」には16人が参加。優勝したのは《パルン、ニヴ＝ミゼット》。

統率者+1枚の無限ダメージコンボを持つ《パルン、ニヴ＝ミゼット》。

クリーチャー・カードがたった6枚。昨今話題の《フェアリーの黒幕》の姿もありません。

一方で、赤の軽量全体除去が3枚とられています。《織り手のティムナ》をはじめとした軽量で簡単にアドバンテージを得る統率者やエルフデッキに対して強力な一打です。

《精神的つまづき》の再来？と話題になった《軽微なつまづき》の採用も見られます。1マナのサーチやマナアーティファクトが命取りになる統率者戦でも注目されていますが、今後定着するか注目です。

吉祥寺店《トレストの密偵長、エドリック》

吉祥寺店「吉祥寺統率者祭り競技統率者最強トーナメント」には16人が参加。現統率者神ヨシダ選手の《トレストの密偵長、エドリック》が優勝。

大量のドローを重ねて追加ターンにつなげていくエドリック。大量にドローを重ねても大した動きがない時は打ち消しを抱えている、恐ろしいデッキです。《波止場の恐喝者》《死の国からの脱出》といった強力な赤のカード、白の対話拒否を持たない、「時代に置いて行かれたデッキ」と呼ばれることもありますが、ヨシダ選手は日々環境に合わせた調整を繰り返しています。

新セットから3枚ものクリーチャー・カードが試されています。

《フェアリーの黒幕》はそのドロー能力の高さから、青くないデッキをゲームから脱落させうるカード。エドリックデッキに置いては回避能力を持つならず者という《悪名高き群れ》との相性のよさも見逃せません。

《金属の徒党の種子鮫》もエドリックでは追加ターンやカウンターを撃ちながら培養をすすめることができ、自身も2/4飛行とエドリックでのドローにつなげやすくなっています。

《深根の道探し》は2マナ2/3に「ドローの質をよくする」「マナ加速」と、かなり強力なメリット能力がついています。2/3というスタッツも環境にあっていて、2/2に相打ちを迫りながら攻撃していくことができます。

横浜店《秘密売り、ティヴィット》

横浜店の「《魔力の墓所》争奪統率者杯」で優勝したのはフクモト選手の《秘密売り、ティヴィット》。フクモト選手はTC大阪のコマンダーサミットでのトーナメントで同じくティヴィットを使用して2連覇中。

《秘密売り、ティヴィット》の能力で出てくるトークンを《時の篩》で生け贄に捧げて追加ターンを重ね続ける1枚コンボを擁します。統率者が護法(3)を持っているのもかなりいやらしく、《秘密売り、ティヴィット》の攻撃だけでアドバンテージをとられながらライフを大きく削られてしまいます。

エスパーカラーらしく、対話拒否からの《タッサの神託者》コンボ、《船砕きの怪物》の無限マナコンボなど、様々な角度から攻めることができる器用なデッキです。

強力な統率者としてすっかり定着した《秘密売り、ティヴィット》ですが、今後周囲のデッキはどのように対応していくのか、自信はどんなデッキになっていくのか、注目です。

仙台店ログラクフ&テヴェシュ

仙台店の「《激情の後見》争奪統率者戦」には13人が参加。優勝したのは《ロフガフフの息子、ログラクフ》&《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》。

昨年の6月に開催された第2期統率者神挑戦者決定戦ではtop12に2名を送り込んだログ&テヴェシュ。マナアーティファクト、黒赤それぞれの《暗黒の儀式》系マナ加速を駆使して早期にゲームを終了させます。

最近はスピードを犠牲にしつつも除去を増やした構築なども試されているようですが、このリストでは除去を多くとっており、ピッチスペルである火力も搭載されています。全体除去として《衰滅》《バントゥ最後の算段》も採用。

ほかにもたくさんの除去を採用していますが、なかでも《火山の捧げ物》には驚かされました。5マナと重いものの、インスタントタイミングで4つものパーマネントに触ることができます。

クリーチャーが戦場に出たことによる誘発をキャンセルする《倦怠の宝珠》、起動型能力をキャンセルする《呪われたトーテム像》まで採用。

クリーチャーデッキに全くゲームをさせる気がない！ログ&テヴェシュはターボからコントロールへと変わっていくのでしょうか。

TC東京《アーカム・ダグソン》

TC東京のコマンダーサミットの「ガチコマオープン」には76人が参加。優勝したのは《アーカム・ダグソン》。第4期統率者神挑戦者決定戦でも同じく《アーカム・ダグソン》でTOP12入賞のジンノ選手が優勝を果たしました。

《アーカム・ダグソン》はアーティファクト・クリーチャーを生け贄に、ライブラリーからクリーチャーでないアーティファクトを引っ張ってくる統率者。こんなものを何度も起動されたら勝ってしまう……そんなことはわかっている。なのに負けてしまう。

なんらかのコンボパーツが出てくるのかと思いきや《ファイレクシアへの門》が出てきて戦場をリセットさせつつまた《アーカム・ダグソン》のタネを吊り上げられてしまいます。

『ファイレクシア：完全なる統一』はファイレクシアがテーマというだけあってアーティファクト関連のユニークなカードが多数登場しており、このデッキでもその姿を見ることができます。《アーカム・ダグソン》がアーティファクトになると、《通電式キー》や《前兆の時計》でアンタップが可能になり、起動回数がグンと増えます。

コンボのほうも《ブライトハースの指輪》や《等時の王笏》などの超有名コンボではなく、奇妙なアーティファクト数枚によるもので、除去などの妨害の挟みどころが非常に読みにくくなっています。

展望

ゴールデンウィーク中に晴れる屋各店舗で開催されたトーナメントの結果を振り返ってみました。ティムナ&クラムのような非常に強力でよく知られたデッキよりも、少しマイナーなデッキが活躍したように見えます。マイナーなデッキの使用者はメジャーなデッキとのマッチを練習する機会を多く持つことができますが、逆はそうではありません。

「勝つにはどうすればいい？」これまで統率者神になってきたプレイヤーは誰もが「たくさんプレイする」と答えてきました。そういう意味では、自分のデッキを愛し、より研鑽を重ねてきたプレイヤーが勝利するよい環境と言えるかもしれません。

イベント情報

【大会情報】
「一日中統率者で遊びたい…！」
そんなあなたのためのイベント！
「晴れる屋メディアチーム来店！　晴れコマ！in横浜店」を開催します！

ゲストに「トロピ大塚」「いってつ」を迎え、丸1日楽しんじゃいましょう！

開催日は5月21日(日)です！

詳細はこちら⇒https://t.co/azhcAUujeB pic.twitter.com/8e5P6IjPHn

— 晴れる屋 横浜店 (@hareruya_yokohm) April 24, 2023

5月21日、横浜店ではカジュアルな統率者戦にフォーカスした統率者戦イベントが開催されます！コマンダーサミットのようなフライト式（人数がそろい次第次々とゲームがマッチングされる）のイベントで、1日でたくさんのゲームを楽しめます。パイオニアEDHや人狼EDHなども遊べるそうです。こちらは競技統率者やトーナメントが一切ない、近年では珍しいイベントです。時には肩の力を抜いて、カジュアルなゲームを楽しみましょう！

【#コマンダーサミットin大阪】
『コマンダーサミットin大阪～TC大阪3周年記念～』開催決定‼️

なんと！？今回は特別ゲストとして…
開封大好きよしひろ(@Human_Monk)さんとかつおぶし石川(@katuobusi717)さんが特別参戦🔥

6月3日(土)開催予定です🤩
皆さん遊びに来てください🎆 pic.twitter.com/BQRpvJNJvs

— 晴れる屋 TC大阪 (@hareruya_osaka) April 21, 2023

6月3日、トーナメントセンター大阪ではコマンダーサミットが開催されます！ さまざまなレベルのテーブルで遊べるほか、もちろんトーナメントも開催。ティビットのフクモト選手のよる三連覇となるか、あるいはあらたなチャンピオンが誕生するのか、注目です！

それではみなさん、統率者戦のイベントでお会いしましょう！