プロツアー観戦ガイド -『指輪物語:中つ国の伝承』-

晴れる屋メディアチーム

マジックの祭典がやってくる

みなさんこんにちは。晴れる屋メディアチームです。

突然ですが、今週末にスペイン・カタルーニャ州バルセロナでプロツアーが開催されることをご存知でしょうか?

マジックの最高峰といわれるイベントであり、テーブルトップにて有名プレイヤーや強豪が夢の競演を果たします。前回の『プロツアー・機械兵団の進軍』では、ネイサン・ストイア選手の初優勝で幕を閉じました。今回は誰が栄光を手にするのでしょうか。

プロツアー・機械兵団の進軍 優勝 ネイサン・ストイア選手

…え、プロツアーをご存知ない!?プロツアーはドラフトテクニックやデッキ構築に関する最新情報が目白押し。マジックで遊んでいるなら、ぜひとも見ていただきたい世界規模のイベントです。

本稿ではプロツアーを初めて見る方向けに、配信スケジュールやフォーマットを紹介していきます。これを読んで今週末に開催される『プロツアー・指輪物語』に興味をもっていただけたら幸いです。

プロツアーとは?

各国の予選を勝ち抜いた強豪のみが一堂に会し、3日間かけて優勝者を決定する世界大会です。上位入賞者には賞金やほかの世界大会への参加権利が与えられます。

セット発売直後に開催されることが多く、トッププレイヤーによるドラフトや最新デッキが出し惜しみなく披露されます。過去には既存の構築にないカードが大活躍し、一夜にしてトップメタへと躍り出たこともあります。

最初に開催されたのは、なんと1996年のプロツアー・ニューヨークと歴史が古く、その後2018年のプロツアー『ラヴニカのギルド』で一度幕を下ろしましたが、『プロツアー・ファイレクシア』より帰ってきました!

参加するにはいくつか方法がありますが、現在は各地の予選を突破して参加できる『チャンピオンズカップファイナル』での上位入賞が主な権利獲得方法です。

配信スケジュール

『プロツアー・指輪物語』は7月28日(金)~30日(日)の3日間に渡り開催されます。トップレベルの対戦が、3日間も観戦できるのです!

配信はマジック公式チャンネル(Youtube)にて、下記のスケジュールで行われます。

1日目:7月28日(金) 18:00~

2日目:7月29日(土) 18:00~

3日目:7月30日(日) 17:00~

スペインでの開催であり、日本時間では見やすい時間帯から放送開始となっています。ぜひこの機会をお見逃しなく!

対戦フォーマットは?

『プロツアー・指輪物語』は最新セット『指輪物語:中つ国の伝承』を使用した2つのフォーマットで競うことになります。初日、2日目ともにドラフト3回戦、続けてモダン5回戦が行われます。

ドラフト

まず初日に行われるのは『指輪物語:中つ国の伝承』ドラフト・ブースター3つで行われるブースタードラフトです。MTGアリーナから始めた方もプレミア・ドラフトなどで遊んだことがあるかと思いますが、テーブルトップのドラフトは一味違います

MTGアリーナでは8人でドラフトを行い、ランダムなプレイヤーと対戦します。しかし、テーブルトップではドラフトで同卓した8人のプレイヤーと対戦します。つまりピックしなかったカードは相手に渡ってしまい、対戦する際にその流したカードと対面することになります。これにより、自分のデッキとは色があわないカードを、使われないためにピックしておくといったことも起こるわけです。

上級者になると隣に流したカードを覚えておいて、卓内のプレイヤーがどんな色の組合せか予想しつつ、自分が組めそうな色のデッキを見極めながらピックを進めていくことになります。かなり読み合いが発生するそんな高度なドラフト技術を、プロツアーではふんだんに楽しむことができるのです。

指輪指輪

『指輪物語:中つ国の伝承』でメインとなるキーワード能力は「指輪があなたを誘惑する」と「オーク動員」です。「指輪があなたを誘惑する」は「指輪」という名前の紋章を得て、誘惑するごとに、新しい能力が解放されていきます。いずれの能力も攻撃を補助する効果であり、攻めることで大きなアドバンテージを得ることになります。

オスギリアスへの猛攻

「オーク動員」はオーク軍団トークンを生成、育てる能力です。基本的には1体しかコントロールできないため、+1/+1カウンターを配置し続けて巨大なトークンを作り上げるか、攻防で使い捨てるなどして都度都度生成するかの二択となります。メインの効果におまけでオークトークンがついてくると覚えておきましょう。

どちらの能力も戦闘に影響を及ぼす効果であることから、互いにダメージレースで競るスピーディーなゲーム展開が期待されます。

ドラフトについてもっと知りたい方にはHareruya Prosのマルシオ・カルヴァリョ選手の記事をお勧めします。各色のトップコモンやオススメアーキタイプなど情報が盛沢山であり、参考になること間違いなしです。

モダン

《一つの指輪》を得てモダン環境は大きく変化し、一時期は「指輪なければデッキに非ず」と言われてしまうほどの採用率でした。4色オムナスを筆頭に、トロンやアゾリウスコントロール、バーンにいたるまで《一つの指輪》が入っていたのです。

しかし、時は経ち環境理解が進むと、《一つの指輪》デッキを攻略するアーキタイプも登場してきました。ラクドス想起はその代表格であり、軽量クロックと妨害呪文により指輪を定着させずに、ダメージレースの完遂を目指します。

過去の「ネクロの夏」や「オーコの秋」のように、《一つの指輪》はプロツアーを支配してしまうのでしょうか。プロプレイヤーたちのデッキ選択に注目です。デッキリストの公開が非常に待ち遠しいですね。

ここではMagic Onlineの大会結果から主力デッキを紹介します。

4色オムナス

《一つの指輪》に始まり、《喜ぶハーフリング》《復活した精霊信者、ニッサ》など、最新カードをふんだんに採用している4色オムナス。カード・テンポ・マナとさまざまなアドバンテージを稼いでいくミッドレンジデッキであり、各色から選りすぐりのカードを集めたグッドスタッフです。

一つの指輪創造の座、オムナスDelighted Halfling孤独

ラクドス想起

ラクドス想起は、軽量のクロックを手札破壊でサポートしていく攻撃的な戦略です。《敏捷なこそ泥、ラガバン》《思考囲い》といったカードでゲーム作っていきますが、強打を持ち合わせているのがこのデッキの特徴です。《激情》《悲嘆》を「想起」しながら《フェイン・デス》をプレイすることで、手札やボードへダメージを与えつつゲーム序盤に中サイズ以上のクロックを作りあげることが可能なのです。

敏捷なこそ泥、ラガバン思考囲い激情Feign Death

モダンにどんなデッキがあるかもっと詳しく知りたい方は、モダンのスペシャリスト ピオトル・グロゴゥスキ/Piotr Glogowski選手による解説記事も併せてご覧ください。

今週末をお楽しみに!

ここまで簡単ですが『プロツアー・指輪物語』についてご紹介してきました。トッププレイヤー同士の白熱した対戦は、見ていてハラハラワクワクし、ときには大きな感動となって観衆者の心に残ります。

仮にプレイヤーは知らずとも最新のデッキやトップレベルのドラフティング、最新のマジック情報など有益な情報ばかりの3日間です。お見逃しないように!

Hareruya Pros

今大会にはHareruya Prosからハビエル・ドミンゲス選手、マルシオ・カルヴァリョ選手、マッティ・クイスマ選手の3名が出場します。ぜひとも応援よろしくお願いいたします。

トップレベルのプレイヤーによって競われる最高峰のトーナメントが始まるのは7月28日18時から!一緒に観戦いたしましょう!

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