100枚買うべきなのは……
晴れる屋メディアのいってつです!
ついに新セット『カルロフ邸殺人事件』プレリリースがスタートしました!
いつもは第4期統率者神、吉田さんに執筆をお願いしているのですが、統率者神とモロに日程が被ってしまったため、「先日の統率者神挑戦者決定戦当日に無敗全勝※1、神決定戦ではフィーチャーテーブルに参加した※2」いってつが代打として新セットの注目カードを統率者戦目線で解説します!
編集注
※1仕事後のフリープレイで1-0しただけです。
※2フィーチャーテーブルにカバレージスタッフとして参加していただけです。
なお、吉田選手は統率者挑戦者決定戦で優勝(トップ3)と大健闘されています。
白
《世慣れた見張り、デルニー》
「パワー2以下」の小粒をサポートする伝説のクリーチャーです!
小粒クリーチャーがブロックされにくくなることで、戦闘ダメージを通したときに誘発する能力を生かしやすくなります。
さらに、小粒クリーチャーの能力が誘発するならもう一回オマケ!最近ありがちな「ただし1ターンに1回だけね!」みたいなブレーキがついていないのでかなりやりたい放題です。カジュアルなゲームはもちろん、競技志向のゲームでも見かけることになりそうです。
《門衛のスラル》
クリーチャーやアーティファクトが出ることで誘発する能力を全てキャンセルします。こういったカードは過去にも何枚か登場していますが、「2マナ」「インスタントタイミングで出せる」「アーティファクトも止まる」と、様々な点で先輩越え要素を持つ期待の新人です。
こういった妨害カードは「出すべきか出さざるべきか」の判断が非常に難しく、使うのが難しいといわれます。しかしここに「瞬速」がついていることで後だしジャンケンが可能となり、かなり使い勝手がよくなっています。
アーティファクトが戦場に出る能力もキャンセルされる点、多くの人が見落としたり忘れそうです。ご注意ください!
青
《犯行現場の再現》
墓地から呪文を踏み倒し!コストが重く、構えるのは大変ですが、対戦相手の《納墓》などに対応して切り札を踏み倒せれば最高です。
もちろん自分の墓地からも踏み倒すことができます。《無限への突入》や《全知》を踏み倒したいところです。ルーティング能力を持つ統率者、《侵攻の伝令、ローナ》や《魅惑の悪漢、マルコム》で試してみたいですね!
《鑑識の利器師》
青い《黎明起こし、ザーダ》が登場!アーティファクトの起動コストが1軽減されるため、《玄武岩のモノリス》で無色無限マナに到達します。
アーティファクトを唱えるたびに手掛かり・トークンが生成される能力も、アーティファクトからマナが出せる《最高工匠卿、ウルザ》などで気持ちよくなれそうです。
黒
《謎の骸骨の事件》
黒に万能サーチが追加!オマケでついてくるトークンをどうにかして除去しなければサーチが使えず、そのサーチも条件を満たした次のターンから、とテンポが悪いものの《甦りし悪夢、ブレイズ》や《悪ふざけの名人、ランクル》のような統率者では生け贄要因を用意しつつサーチも準備できます。
《無法の仮面舞踏会》
自分のクリーチャーが死亡しても墓地からクリーチャーを戦場に戻せます。白の《ガーディアン・オヴ・フェイス》のように全体除去対策としても使用可能。
赤
《ブリキ通りの男爵、クレンコ》
アーティファクトを生け贄にするとゴブリン全体強化!アーティファクトが墓地に置かれると赤でゴブリン生成!
宝物が速攻を持ったゴブリンに変身できたり、《胆液の水源》でドローを重ねたりと、かなり器用でいろんな絡み手が作れそうです。
ゴブリンを生み出す能力は対戦相手のアーティファクトが墓地に置かれたときも誘発します。アーティファクト除去と組み合わせたり、逆にアーティファクト・トークンを押し付けるのも面白そう!
《犯罪小説家》
アーティファクトを生け贄に捧げるたびに赤マナが勝手に生まれます。
大量に生まれた手掛かり・トークンを実質1マナで生け贄に捧げられるようになるので《Chief Jim Hopper》や《ラニ》的には楽しそう。
《早められた相続》
全員にアドバンテージを与えるエンチャント。タフネスがパワーより高いクリーチャーを使うデッキなら、「君の3/3で僕の2/3をブロックしてよ!そうしたら2人でいっしょに衝動ドローできるよ!」といった交渉ができます。《無作法な挑発者》も楽しそう。
自分でクリーチャーをたくさん並べて《冒涜の行動》を撃つとライブラリーのカードを全て衝動ドローすることもできるかもしれません。もっとも、対戦相手もたくさん衝動ドローしてしまうのですが……
全員にアドバンテージを与えるカードを使ってうまく交渉したり、ゲームをコントロールするデッキは好きなので期待しています。
緑
《花粉の分析》
墓地からマナ総量合計8以上になるように追放すれば、クリーチャーや土地を自由にサーチ可能に。《ウルヴェンワルド横断》に似たデザインですが、カードタイプを散らす必要がなく、全体除去された後に、1マナで一番強いクリーチャーを探しに行けるのはなかなか。
《大ドルイドの魔除け》
緑単色でなければなかなか難しそうですが、クリーチャーをサーチしたりインスタントタイミングで土地をライブラリーから直接戦場に持ってくることができます。
マナが潤沢ならインスタントタイミングで《出現領域》を持ってきて、そのままコンボを完遂したり、《魂の洞窟》を出して打ち消しを拒否してコンボすることもできそうです。
基本はサーチとして使いつつ、緑の貴重なクリーチャー除去モードやアーティファクトやエンチャントを追放するモードも、破壊不能を持つ神サイクルを除去できたりと、その重さに見合ったユーティリティ感がありますね。
《事件現場の分析者》
《見事な再生》相当の起動型能力を持つクリーチャー。緑はここのところ毎セットのように墓地から土地を戻すカードを獲得していますね。一般的に、4マナの土地加速は《爆発的植生》などの2枚加速が基本ですが、こちらは下準備次第ではさらに多くの土地を戦場に出すことができます。
統率者の能力で切削するデッキでは一挙大量マナ加速となります。
戦場に戻す土地はタップインですが、《見事な再生》と違ってインスタントタイミングで起動できるという点も魅力です。
クリーチャーであることを生かして、《悪夢の達人、チェイナー》や《墓地生まれの君主》などの起動型能力でクリーチャーを戦場に戻す能力でループを形成することもできるでしょう。
《人道に対する膿》
デッキに何枚でも入れていいシリーズの新作!緑のカードはこれが初です。
固有色に黒も含めれば《外科的摘出》などのライブラリーから同名カードを追放するカードで一気にカードカウントをかさましできます。
《Demonic Consultation》で大量の《人道に対する膿》を追放しながらマナ加速や《人道に対する膿》そのものを探すのも面白いですね!《秘密の回収》でこの世の全ての《人道に対する膿》を手中に収めるのもいい!
最適な統率者はなんでしょう?巨大ウーズを投げ飛ばせるジャラド?+1/+1カウンターを保存しつつほかの色にもタッチできる《最後のアブザン、レイハン》?墓地にたまった《人道に対する膿》から《甦る死滅都市、ホガーク》を出すのも面白いかも?
《毒を選べ》
ソーサリーではありますが、たった1マナで各対戦相手に置物や飛行クリーチャーの生け贄を迫ることができます。統率者戦では単体除去が1:1交換ではなく-1:-1:0:0交換となってしまうので、各対戦相手に影響する除去はそれだけで価値があります。
多色
《地震土竜、アンズラグ》
追加戦闘能力を持つ伝説のクリーチャーが登場!自身の能力でブロックを強制させ、追加戦闘能力を誘発させることができます。《地震土竜、アンズラグ》が死亡しないように《タミヨウの保管》や《英雄的介入》で破壊不能を与えれば、対戦相手のクリーチャーが全滅するまで戦闘を繰り返せるようになります。
《大虐殺の審美家、ジュディス》
呪文に接死と絆魂を与えることで、全体火力で大量回復が可能に!《霊気貯蔵器》で勝つぞ!
《乱射》が接死1点火力に!《冒涜の行動》で戦場のクリーチャー1体につき13点ゲイン!
トークン生成の能力も馬鹿になりません。何度も繰り返し唱えられる「回顧」や「発掘」を持つ呪文の連打で愉快な戦場が作れそうです。
《育殻組の誉れ》
ときどき現れる高タフネスクリーチャーサポートカード!
《怒り狂う島嶼、キャリクス》がいればたった2マナ!
戦闘ダメージを与えればそのタフネスぶんのドローができますが、ダメージを通さなければ意味がありません。《逃亡者、梅澤哲子》でブロックされなくしたり、飛行を持つ防衛クリーチャーと相性よさそうです。
とはいえ、必ずしも防衛クリーチャーやタフネスがパワーより大きいクリーチャーで固める必要はなく、単純にデカイクリーチャーでも恩恵を得ることができます。
コスト激重統率者なので《壮麗なる創造》などは強く使えますね!
《好奇心の神童、ケラン》
飛行・警戒の《巨大猿、コグラ》!破壊されるのが嫌で対戦相手が置物を出してこなければ、自分で《胆液の水源》などを出してアドバンテージを獲得しましょう。
《ウギンのきずな》を生け贄に捧げて追加ターンだ!(青いデッキなんだから素直に追加ターンを入れればいいんですが……)
《ギルドパクトの力線》
これを出すだけで「版図」をフル達成!5色デッキでなければ使えないのが悔しい。
「誓い破り/オースブレイカー」では《合同勝利》が使用できます!《ジャレッド・カルサリオン》+《合同勝利》デッキは大幅強化となるのでしょうか。
《戦導者の号令》
全体強化+ミニ《鍛冶の神、パーフォロス》!
白・赤を含む統率者にはトークン生成やクリーチャーの横並びと相性のいいものがたくさんありますね。統率者戦であっても、生成されるトークンのサイズが1/1なのか2/2なのかでは非常に大きな差があります。
《陰湿な根》
クリーチャー・トークンを《極楽鳥》に!墓地からクリーチャー・カードを追放したり、手札やライブラリーに戻したり、戦場に出すことで植物トークンを作りながら全体サイズアップ!
不死や《アガサの魂の大釜》とは相性抜群。
無色デッキ向け
- 2024/01/30
- メディアチームが独断と偏見で選ぶ『カルロフ邸殺人事件』
- 晴れる屋メディアチーム
これがすべてです。
統率者戦向けカードから
《断末魔の幻影》
「呪文を瞬速を持っているかのように唱えられる」シリーズの新作!唱えられるカードに特に制限はありませんが、唱えられるタイミングが対戦相手の終了ステップ中のみ、とユニーク。
対戦相手のアクションに対応して妨害カードを出したり、コンボの上から自分のコンボをかぶせて勝つ……ということは難しそうですが、マナ加速やサーチと打ち消しを同時に構える……といったことが可能になります。
《ジュディスのヘルハウンド、テサック》
犬のロードが登場!猛犬注意!
赤単でも犬はそこそこいます。一応……
《嗅ぎ回る探偵、ソフィア》
こちらも犬のロード!犬が戦闘ダメージを与えると食物・トークンと手掛かり・トークンを生成します。アーティファクトを生け贄に捧げると犬を全体強化!食物はともかく手掛かりを食べさせちゃうのはいかがなものでしょうか……
謎は残る
『カルロフ邸殺人事件』のカードから統率者戦の注目カードをピックアップしてみました。
残念ながらコジレック野郎向けカードは登場しませんでしたが、「これちょっと試してみたいな」と可能性を感じるカードがたくさんあるセットという印象です。
やはり《人道に対する膿》は統率者戦用に30枚くらいはそろえておきたい……「レガシーやモダンでもやるのでは?」と言われたりしているので、コモンカードといえど「今のうち」かもしれません……
《人道に対する膿》を40枚買うか、《ギルドパクトの力線》を4枚買うかはかなりの悩みどころです。「最強膿デッキ開発コンテスト」に参加したいような気もするし、「最強力線デッキ開発コンテスト」に参加したいような気もします。
どっちも大体12,000円。
— いってつ (@ittetu_) February 1, 2024
あなたならどっちを買う?
すでに『カルロフ邸殺人事件』の新カードはイベントで使用可能になっています!みなさんがどんなデッキやコンボを組み上げるのか楽しみです!
また『カルロフ邸殺人事件』の特設ページがオープンしました!各種商品の購入だけでなく、記事や動画がご覧いただけますので、ぜひご活用ください!
それではみなさん、《犯行現場》でお会いしましょう。