ローテーション直前、現在のスタンダード環境
最新セット『ブルームバロウ』の登場に伴い、7/26にローテーションを迎えるスタンダード。
ローテーションのサイクルが2年から3年に変更され、MID~OTJ期はこれまでにないほどカードプールが広いスタンダード環境となった。
今回の『第27期スタンダード神挑戦者決定戦』はまさにローテーション前の集大成といえる戦いとなるだろう。102名が参加したメタゲームの様子をお届けする。
メタゲームブレイクダウン
デッキ | 使用者数 | 使用率 |
---|---|---|
アゾリウスコントロール | 11 | 10.38% |
ボロス召集 | 10 | 9.43% |
ディミーアミッドレンジ | 9 | 8.49% |
ゴルガリミッドレンジ | 9 | 8.49% |
エスパーミッドレンジ | 8 | 7.55% |
ドメインランプ | 7 | 6.60% |
赤単 | 6 | 5.66% |
世界魂ランプ | 4 | 3.77% |
スライムローム | 3 | 2.83% |
オルゾフミッドレンジ | 3 | 2.83% |
グルールランプ | 3 | 2.83% |
黒単 | 3 | 2.83% |
ジャンドミッドレンジ | 3 | 2.83% |
ラクドスミッドレンジ | 2 | 1.89% |
ディミーアコントロール | 2 | 1.89% |
バントポイズン | 2 | 1.89% |
碑出告と開璃 | 2 | 1.89% |
パワーストーンランプ | 1 | 0.94% |
ナヤミッドレンジ | 1 | 0.94% |
グリクシス悪事 | 1 | 0.94% |
エスパーエンジェル | 1 | 0.94% |
ナヤランプ | 1 | 0.94% |
ジェスカイコントロール | 1 | 0.94% |
マルドゥ人間 | 1 | 0.94% |
ティムールミッドレンジ | 1 | 0.94% |
デーモンメック | 1 | 0.94% |
アラーラコンボ | 1 | 0.94% |
アゾリウス兵士 | 1 | 0.94% |
マルドゥコントロール | 1 | 0.94% |
洞窟コントロール | 1 | 0.94% |
エスパーレジェンズ | 1 | 0.94% |
グルールアグロ | 1 | 0.94% |
ジェスカイメンター | 1 | 0.94% |
緑単 | 1 | 0.94% |
抹消者コンボ | 1 | 0.94% |
アゾリウスミッドレンジ | 1 | 0.94% |
合計 | 106 |
※提出されたデッキすべてが集計対象。
アゾリウスコントロール 11名(10.38%)
今大会、アゾリウスコントロールが使用率10.38%でトップメタとなった。
除去とライフ回復を兼ねながら盤面も制圧できる《放浪皇》や、最強の全体除去である《太陽降下》はあらゆるフェアデッキにとって脅威となるパワーカードだ。
また、《記憶の氾濫》がもたらすハンドアドバンテージは絶大で、このデッキの根幹を支えている。
『カルロフ邸殺人事件』で《喝破》、『サンダー・ジャンクションの無法者』で《三歩先》と、立て続けに強力な打ち消しを手に入れ、環境末期にして最強デッキ候補に名乗りを上げた。
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デッキの完成度は高く、Hareruya Prosの平山選手もこのデッキを使用してチャンピオンズカップファイナル準優勝という成績を残している。平山選手はこのデッキを「ここ10年で最高峰のコントロールデッキ」と評価しているようだ。
今大会ではどのような活躍を見せるだろうか。
ボロス召集 10名(9.43%)
アゾリウスコントロールを追いかけるのは、コントロールデッキの対極に位置するアグロデッキ、ボロス召集だ。
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先手1ターン目に 《ヴォルダーレンの美食家》or《ひよっこ捜査員》、2ターン目に《上機嫌の解体》から《イーオスの遍歴の騎士》と繋げる動きに対抗できるデッキはほぼ存在しないだろう。
横並べしてから《門道急行の事件》でブロッカーを除去したり、《イモデーンの徴募兵》や《血滾りの福音者》によって全体のパワーを底上げしながらの全軍突撃の破壊力は凄まじいものがあり、速度的に《太陽降下》が間に合わないことも多い。
このデッキに勝つため、《一時的封鎖》や《危難の道》といった軽めの全体除去は欠かせず、今大会もあらゆるデッキのサイドボードで見かけることになるだろう。
それにしても、2021年11月に登場した《ヴォルダーレンの美食家》のようなコモンカードが、3年近くも一線級で活躍し続けるとは誰が予想しただろうか。マジックとはつくづく奥の深いゲームだ。
ディミーアミッドレンジ 9名(8.49%)
ディミーア、ゴルガリ、エスパー、オルゾフとあらゆるミッドレンジデッキが今大会でも人気を集めているが、安定性における最上位はディミーアミッドレンジだろう。
現スタンダードで有力なミッドレンジデッキは黒絡みのものがほとんどだが、なかでも《腐食の荒馬》の採用率は群を抜いているようだ。
2マナのクリーチャーながら攻撃をするたびに手札を補充できる能力は脅威で、特にディミーアミッドレンジは軽量ながら強力な呪文が多く、増やした手札をすぐに活用することができる。
クリーチャーデッキの天敵である《太陽降下》などの全体除去を打ち消せるのは青ならではの強みで、アゾリウスコントロールがトップメタの今大会ではディミーアミッドレンジがさらに輝きを増すだろう。
打ち消しができるフェアデッキという意味ではエスパーミッドレンジも有力で、長い間、スタンダード環境のトップメタとして君臨した。
3色であるゆえの色事故懸念、中盤以降にタップイン土地を引いた場合のテンポの悪さ、ミシュラランドが採用できないなど、そういった理由から最近ではシェアをやや減らしているようだが、《策謀の予見者、ラフィーン》のカードパワーは高く、まだまだ現役のデッキといえる。
有終の美を飾ることはできるだろうか。
おわりに
以上、第27期スタンダード神挑戦者決定戦のメタゲームブレイクダウンをお届けした。
7/26のローテーションで《記憶の氾濫》《ヴォルダーレンの美食家》《かき消し》といったカードがスタン落ちとなるのは少し寂しいが、『ブルームバロウ』と共にまた新たな時代がやってくるはずだ。
今環境最後の大舞台、勝ち残るのはどんなデッキだろうか。