最新のスタンダード大会結果をチェック!
こんにちは。晴れる屋メディアの紳さんです。
先日、《光輝の睡蓮》で大量マナを出しながら《願い爪のタリスマン》でサーチした《瀉血》で一撃必殺を決めるデッキが登場していました。
《不気味なガラクタ》や《税血の刃》といった除去として機能するアーティファクトに加え、貴重なアーティファクト土地である《犯行現場》が採用されています。
《光輝の睡蓮》&《瀉血》で勝利するためにはおよそ8個ほどのアーティファクトが必要なのですが、《光輝の睡蓮》は自身を生け贄にすることができ、《願い爪のタリスマン》も起動してからスタックで生け贄にすることができるため、意外と現実的に決まりそうなコンボです。
さて、新デッキも登場して盛り上がるスタンダード環境。最新の大会結果をチェックしていきましょう!
2/15(土)『Standard Challenge 64』
まずは94名と多くのプレイヤーが参加した、土曜日の『Standard Challenge 64』の結果をチェックしていきましょう。
開催日:2025年2月15日(土)
優勝 エスパーピクシー
準優勝 オーバーロード
3位 オーバーロード
4位 エスパーピクシー
5位 ゴブリン
6位 ディミーアエンチャント
7位 グルール果敢
8位 エスパーピクシー
新環境が始まったばかりということもあり、前環境からの有力デッキがトップ8を独占する形となりました。
優勝したエスパーピクシー、準優勝したオーバーロードについては『スタンダードデッキ紹介』でも最新のリストと共に紹介しております。
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エスパーピクシー
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オーバーロード
戦場のエンチャントがズアーの号令で牙をむく!屈指のハイパワーデッキ!
ここでは5位に入賞した、超最新デッキの「ゴブリン」に注目していきます。
ゴブリン
こちらが5位に入賞したゴブリンのリストです。デッキが不明すぎてワクワクしますね!
攻撃的な軽量のゴブリンに加え、ゴブリン・クリーチャー・トークンを生成する能力を持ったゴブリンや《ランドヴェルトの大群率い》のようなロードもおり、一見すると正統派のビートダウンデッキに見えます。
実際、ビートダウンプランもそれなりには強そうです。
しかし、メインとサイドで合計3枚採用されている《アガサの魂の大釜》が気になります。さすがに何かしらのコンボを狙うタイプのデッキであることは明白です。
新カードの《咆吼部隊の重量級》はすべてのゴブリンに速攻を持たせることができ、「最高速度」を達成するとゴブリンの数だけを生み出すことができるようです。
《群衆の親分、クレンコ》は起動型能力でコントロールしているゴブリンの数だけゴブリン・クリーチャー・トークンを生成することができます。《咆吼部隊の重量級》と相性は良さそうですが、仮に《群衆の親分、クレンコ》を《アガサの魂の大釜》で追放したとしても、+1/+1カウンターを乗せたゴブリンしか能力を持たないため、そんな大きなムーブにはならなさそうです。
しかし、よく見ると新顔のゴブリンたちは自身に+1/+1カウンターを乗せる消尽能力を持っていました。
これらのゴブリンがすべて《群衆の親分、クレンコ》と同じ能力を持ったとしたら、とんでもない数のゴブリンが並びそうですね。《咆吼部隊の重量級》のマナ能力は《アガサの魂の大釜》を使ったとしてもほかのゴブリンたちに授けることはできないのですが、それでもかなりのマナを生み出せそうです。
また、《アガサの魂の大釜》で《竜航技師》を追放し、消尽能力を使い回すだけでも十分、強いのではないでしょうか。
マナの使い道に困ることもなく、《ランドヴェルトの大群率い》のゴブリンが死亡したときに誘発する衝動的ドローもかなりリソースを助けてくれそうです。
もしも、スタンダードに《スカークの探鉱者》のようなクリーチャーがいれば、ほぼほぼ無限コンボに近しい動きができたことでしょう。もしくは、ゴブリンが戦場に出るたびに+1/+1カウンターを乗せることができれば、《群衆の親分、クレンコ》の能力をすべてのゴブリンが持つことになるため、簡単に無限トークンとなります。
おや?
まぁ、さすがに必要なパーツが多すぎる上に、墓地や《アガサの魂の大釜》を対処されると簡単に機能不全になるため、そこまでコンボにウェイトを乗せないほうが良さそうです。
この新型ゴブリンデッキは研究のしがいがありますね!これからの活躍が楽しみです。
2/16(日)『Standard Challenge 64』
つづいて、84名が参加した日曜日の『Standard Challenge 64』の結果をチェックしていきましょう。
開催日:2025年2月16日(日)
優勝 オーバーロード
準優勝 オーバーロード
3位 ディミーアミッドレンジ
4位 エスパーピクシー
5位 エスパーピクシー
6位 グルール果敢
7位 陰湿な根
8位 オーバーロード
この大会ではオーバーロードが優勝&準優勝と、圧倒的なパフォーマンスでした。《全損事故》が採用されてはいるものの、ほぼ同じ性能のカードが前環境にもあるので、『霊気走破』で強化されたというよりは、メタゲーム上の立ち位置が良くなっていると評価すべきでしょう。
天敵だったディミーアデーモンは環境から姿を消し、コントロール系のデッキもほぼいません。現状は、アグロさえ処理できれば最強のデッキと考えられます。
ここでは7位に入賞した新型の「陰湿な根」をピックアップしたいと思います。
陰湿な根
こちらが7位に入賞したデッキのリストです。《アガサの魂の大釜》の姿が見えませんね。ゴブリンに託したのでしょうか。
こちらのデッキは『霊気走破』の恩恵を大きく受けています。まず、《ウェイストウッドの境界》によってマナベースがより安定しましたね。1ターン目に置いたときにのほうのマナが出るのも大きく、《脱皮の世話人》や《ラノワールのエルフ》をプレイしやすくなっております。
このデッキにおいて《脱皮の世話人》はほぼ《死儀礼のシャーマン》です。実質的に《ラノワールのエルフ》8枚体制と言えるのではなないでしょうか。
《陰湿な根》と《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》が揃ったときの展開力には凄まじいものがあるデッキです。あとはいかに墓地にクリーチャーを落とし、いかに追放するかが鍵となります。
《骨術師の達人》は墓地のクリーチャーに「脱出」を付与するようなイメージで、「墓地にあるカード3枚を追放するか、食物1つを生け贄に捧げる」ことで墓地からクリーチャー呪文を唱えることができます。コストとして追放する3枚のカードのなかにクリーチャーを含めれば、《陰湿な根》が2回誘発するということですね。
また、墓地のカードを対象にしているわけではないため、《除霊用掃除機》にピンポイントで妨害されにくいという特性があります。もっとも、墓地のクリーチャーを追放されたとしても《陰湿な根》は誘発するので、実は墓地利用デッキながら墓地追放カードには耐性があるという不思議なデッキです。
ただし、「墓地に置かれることを置換して追放」するカードには要注意です。これらは天敵となりますので、なにがなんでも破壊しましょう。ゴルガリカラーならそこまで難しいことではありませんよね。
これまでのスタンダードは、「1ターン目にマナクリを置きたい人は恐竜を使う」という暗黙のルールがありましたが、これからは胸を張って恐竜以外のデッキを使うことができます。まずは《陰湿な根》なんていかがでしょうか。
ただし、《脱皮の世話人》はよく見ると、2ターン目に3マナの呪文をプレイできるわけではないのでご注意ください。3マナ分のマナを使うことはできそうですけどね。
おわりに
ゴブリンのような新デッキが活躍したのは意外性がありました。まだまだ環境初期という感じで、これからとんでもないデッキが出現するような予感がします。
《光輝の睡蓮》がいけそうなので、《ロケッティアの隊長、レッドシフト》もいけるんじゃないでしょうか。
【アンケート】
— 晴れる屋メディア (@hareruya_Media) February 4, 2025
『霊気走破』スタンダード世論調査!
《光輝の睡蓮》はスタンダードで使われるカードだと思いますか?https://t.co/mqLn5xelEy#mtgjp #MTGAetherdrift
ちなみに世論調査では《光輝の睡蓮》は87.6%の方に使われないと予想されていましたが、もうちょっと使われそうな予感がしてきましたね。
次はどんなデッキが活躍するでしょうか。次回の大会結果もお楽しみに!