飛躍を遂げたクリーブランド ~白単アグロガイド~

Matti Kuisma

Translated by Ryosuke Igarashi

原文はこちら
(掲載日 2019/03/06)

はじめに

初となるミシックチャンピオンシップが2月最後の週末に行われ、16位という成績で終えることができた。

これは今まで参加してきたミシックチャンピオンシップ・プロツアーの中でも最高の順位だ。今シーズンの目標はゴールドレベルに到達することだったが、この素晴らしい結果によりゴールドレベルが確定しただけでなく、プラチナレベルも十分狙えるようになった。願ってもない成果だよ。

軍団の上陸徴税人ベナリア史

厳密に言えば残り3ポイントなのだが、キャップが既に埋まっている上に今のサイクルは1つしかイベントが残っていないんだ。プラチナレベルに到達するにはグランプリ・ビルバオ2019で13-2以上の成績を収めないといけない。そうは言ったものの、次サイクルには十分プラチナレベルに到達できるだろう。とにかく、今回はスタンダード全体に関しての思考を伝えていこう。デッキ選択について、そして構築ラウンドで8-2の結果に終わった白単アグロのサイドボードガイドだ。

スタンダードについて

現在のスタンダードをプレイする際の助言を一言にまとめるとすると、「好きなデッキを使え」だ。私が今まで参加してきた多くのプロツアーでは、調整チームでベストデッキを1、2個に絞り選択してきた。例えば去年のプロツアー『ラヴニカのギルド』では、みな《英雄的援軍》をタッチした白単アグロを使用していた。間違いなくこの大会でのベストデッキだと確信していたのだ。このリストを使って、Bolt the Birdの仲間であるカスパー・ニールセン/Kasper Nielsenはトップ8に入りさえした。

英雄的援軍

しかし、今回は違った。多くのデッキがメタゲーム上に存在し、どれもが有利なデッキ、不利なデッキを持っていたんだ。あるデッキが人気になったら、メタゲームはそのデッキに不利なように傾く。

ミシックチャンピオンシップの2週間前、MOCS予備予選とミシックチャンピオンシップ予選がMagic Onlineで連日開催された。どちらも多くのプレイヤーが参加していたから、分析するには十分大きなサンプルだ。チームでこれらのイベントの結果を見たところ、その統計は見るからにいい成績を残したデッキ、逆に悪い成績を残したデッキの2つがあることを示していた。「勝ち組」、「負け組」ともいえるだろう。

ハイドロイド混成体ドミナリアの英雄、テフェリー運命のきずな
ベナリアの軍司令大嵐のジンゴブリンの鎖回し

例えば、白系のアグロデッキがその週、約60%のマッチで勝利していた一方、青単はかろうじて40%に届く程度だったのだ。しかしながら、我々はミシックチャンピオンシップに向けてメタゲームが変化し、これらの数は基本一律に落ち着くと予測していた。最も成績の良かったデッキに相性の悪いデッキが減り、相性のいいデッキが増える。言い換えると、メタゲームの均衡がとれるのだ。

この例としてイゼットドレイクを挙げよう。その週末、30-2という成績で青単を完全に叩きのめしたが、その一方白単には10-19と負け越しているのだ。我々は(正確にも)イゼットドレイクがミシックチャンピオンシップでは減るだろうと予想してた。これはつまり青単の隆盛、そして白単の下落を表しているのだが。

奇怪なドレイク弾けるドレイク

結局、我々の調整チーム9人は5つの異なるデッキを持ち込むことになった。大抵のメンバーは自分にあったデッキを持ち込んでいて、私にとってそれは白単アグロだったのだ。加えて、ほかのデッキに比べ試合が早く終わる、という点も気に入っていた。おかげで2日とも、最終ラウンドになっても疲れを感じなかったよ。

他のメンバーの選んだデッキだが、シミックネクサスや青単から、ジャンド《ゴブリンの鎖回し》にスゥルタイネクサスといったデッキだった。他のチームのメンバーと話したとき、これが他のチームにおいても共通の事態だったと分かった。全員で同じデッキを使っているチームはほぼなかったように思える。こういう環境では、選んだデッキよりもそれを操る能力だけが影響してくるのだ。

白単アグロ

これが私の提出したリストだ。

今回はオシャレな小テクなんてものはなく、可能な限り堅実で一貫性のある構築だ。私は2週間前のMOCS予備予選で非常に似たリストを使い6-2したし、Eli Lovemanほぼ同じリストグランプリ・メンフィス2019のトップ8へと進出した。

アダントの先兵一斉検挙

最も大きな変更はメインボードから《アダントの先兵》を抜いたことだろう。これは青単、特に《マーフォークのペテン師》に非常に弱いカードだ。サイドボードの《一斉検挙》も同様に抜くことになった。ミシックチャンピオンシップにおいて、雑多な緑のクリーチャーデッキに多く当たるとは思わなかったからね。

マルシオ・カルヴァリョ/Marcio Carvalhoのように、サイドカードのため青をタッチするのは合理的な変更だ。だが、もちろんこれにも欠点はある。青マナ源が9枚だけでは青いカードをしっかり唱えるには不十分だし、安定した白単バージョンの方が好みだね。エスパーコントロールや《運命のきずな》デッキに対し、僅かに弱くなってしまうのが悩みの種だが……。

マッチアップ相性・サイドボーディング

スゥルタイミッドレンジ

人質取りハイドロイド混成体

白単アグロの最大の問題は、最悪のマッチアップがこのフォーマット最多のデッキであることだ。『ラヴニカの献身』前でさえ、ゴルガリミッドレンジは怪しいマッチアップだったが、《人質取り》《ハイドロイド混成体》が増えているのに相性が改善されるなんてことはないだろう。

これまで、そして今でも最も難しいカードが《採取/最終》だ。白単は盤面を構築する能力に長け、相手が《採取/最終》を早く唱えるために、それをドローしつつ6マナまで達していなければいけない、という状況を作り出すことができる。相手がこのプレッシャーに耐えられないこともあるだろう。

採取/最終

とはいえ、骨の折れるマッチアップであることには間違いない。《議事会の裁き》《野茂み歩き》《人質取り》に使うことが多いが、《最終》を唱えられないよう《ラノワールのエルフ》を追放することもあると覚えておいてほしい。《最終》後にこちらのクリーチャーが1、2体残ることもある。最もよくあるのは、《敬慕されるロクソドン》《不敗の陣形》で強化したときだ。

対 スゥルタイミッドレンジ

Out

徴税人 徴税人 徴税人 徴税人
不敗の陣形 不敗の陣形 不敗の陣形 短角獣の歩哨
議事会の裁き 議事会の裁き 軍団の上陸

In

トカートリの儀仗兵 トカートリの儀仗兵 トカートリの儀仗兵 トカートリの儀仗兵
不可解な終焉 不可解な終焉 不可解な終焉 不可解な終焉
暴君への敵対者、アジャニ 暴君への敵対者、アジャニ 暴君への敵対者、アジャニ

先手の場合、《アダントの先兵》をサイドインするために1マナ域を何枚か抜いてもいい。その際には《不屈の護衛》をサイドアウトすることが多い。《アダントの先兵》は単体で脅威になる、という点で1マナ域のカードより優れている。その一方、このデッキがしっかり回るには1マナ域のカードが複数枚必要になるのだ。これが原因で、1マナ域のカードを多くサイドアウトするのが難しいと感じている。

敬慕されるロクソドン

サイドボード後は《トカートリの儀仗兵》を入れるため、それと相性の悪い《敬慕されるロクソドン》を減らすのも理にかなった判断だ。だが、それでも強力なカードではあるし4/4のサイズは攻撃するのに向いている。私は4枚とも入れたままにしたいね。もし《敬慕されるロクソドン》をサイドアウトするなら、《アダントの先兵》をサイドインしやすくなる。メインボードほど1マナ域を入れる必要がなくなるのだ。1マナ域より《徴税人》を優先する可能性もある。少し遅いカードだが、除去やブロッカーに対して強力だ。

正気泥棒思考消去成長室の守護者

また、もはや全てのスゥルタイが《野茂み歩き》と「探検」パッケージを入れているわけではない、ということを肝に銘じておこう。そういうとき、《トカートリの儀仗兵》はサイドインするべきではない。《正気泥棒》《思考消去》《成長室の守護者》を入れていたら、《野茂み歩き》が入っていないサインだ。

青単テンポ

執着的探訪呪文貫き

このマッチアップはわずかに有利だ。だが、ただ打ち倒されてしまうだけのゲームもある。特に相手が《執着的探訪》でゲームを始めたときにはそうなりやすいね。脅威を適切な順序で展開するのが非常に大事で、ほんの少しつまずくだけでゲームに負けてしまうだろう。

もし相手が1マナを立てて返してきたら、たとえゲームプランに合ってるといえど、たいていは《呪文貫き》をケアして《ベナリア史》より《ベナリアの軍司令》を先に唱えた方がいい。また、戦闘中の《マーフォークのペテン師》がどのような影響を与えるか考えてから攻撃するようにしよう。

マーフォークのペテン師

《議事会の裁き》《執着的探訪》をエンチャントされたクリーチャーを除去するよりも、ダメージレースを挑んだ方がいいという場合もある。青単は自分のクリーチャーを守る方法には長けているが、押し返すのは苦手なのだ。加えて、このマッチでは《徴税人》の能力が非常に強力だから、それに足る理由がなければ戦闘で相打ちしたりしないようにしよう。

対 青単テンポ

Out

軍団の上陸
軍団の上陸
不敗の陣形
不敗の陣形

In

不可解な終焉
不可解な終焉
不可解な終焉
不可解な終焉
幻惑の旋律排斥する魔道士フェアリーの決闘者

サイドボード後は盤面を構築するのが難しくなる。優秀なカウンターに加え、《幻惑の旋律》《排斥する魔道士》といった疑似除去が増えるためだ。このため、《不敗の陣形》は弱いカードになる。また、《軍団の上陸》の生み出す1/1の吸血鬼トークンは単体では役に立たない上に、サイド後はサイズを上げる手段が少ない。特に、《マーフォークのペテン師》《フェアリーの決闘者》に対しては最悪だ。

《不敗の陣形》を1枚残すのは好みじゃないが、《大嵐のジン》をブロッカーとして立たせている相手に攻撃するときなど役に立つこともある。また、瞬速を持つ2マナ域クリーチャーに対しての保険にもなり、安心して攻撃に向かえるのだ。

先手では《不敗の陣形》ではなく3枚目の《軍団の上陸》を残すことを考えてもいい。先手なら《敬慕されるロクソドン》を解決させ、トークンを大きくできる可能性が高い。

シミックネクサス

少なくとも最も流行っているバージョンには、青単同様に有利だと思っている。時には相手が2回ほど連続で《根の罠》を唱えてそのまま無限ターンに突入する、ということもあるだろう。しかしこのデッキは非常にクロックが早いし、妨害方法もいくつかある。相手のループが失敗する確率も高いため、勝ち越せるマッチアップだろう。1ゲーム目はたいていただのレースになる。可能な限り早いクロックを用意するよう心がけよう。

対 シミックネクサス

Out

不敗の陣形 不敗の陣形 不敗の陣形
癒し手の鷹
短角獣の歩哨

In

啓蒙 啓蒙
不可解な終焉 不可解な終焉
アダントの先兵
不可解な終焉
培養ドルイド僧帽地帯のドルイドアゾカンの射手ハイドロイド混成体

このマッチアップで《不可解な終焉》を見るとは……と驚いてる人もいるかもしれない。しかし彼らはサイドボード後、かなり多くの対象になるクリーチャーを入れてくるものだ。《培養ドルイド》《僧帽地帯のドルイド》《アゾカンの射手》《ハイドロイド混成体》……時には《生体性軟泥》のトークンさえも対象になる。初動が遅い1マナ域のカードよりも、これらへの除去を持っている方が価値があると気付いたのだ。

一瞬

《不可解な終焉》をバウンスされたら3/3ものトークンが出てきてしまうから、《一瞬》に突っ込ませないようにだけ気をつけよう。《不可解な終焉》がお好みでないようだったら、その分より能動的なカードをメインに残しておこう。お望みであれば、《短角獣の歩哨》をもう1枚、《アダントの先兵》に入れ替えてもいい。

短角獣の歩哨アダントの先兵

2度目になるが、私は1マナ域の枚数にはかなり慎重になっている。しかし、早いターンに《短角獣の歩哨》を何枚も引いてしまっては、相手に全くプレッシャーをかけられない結果になってしまう。私は1枚だけ抜くのが好みだが、2枚抜いたほうがいい、という可能性も大いにありうる。

白系アグロ

ミラーマッチやアゾリウスなどとの疑似ミラーマッチでは、多くのゲームはどちらが盤面を広げられるかで決する。いくつかのゲームでは、先手のプレイヤーが後手のプレイヤーを単に押しつぶすような試合もある。だが大抵のゲームでは、盤面が膠着した結果、より多くの《ベナリアの軍司令》《不敗の陣形》、飛行クリーチャーを引いた方が勝つのだ。《ベナリア史》も、先に唱えたプレイヤーがかなり有利になるだろう。

不敗の陣形

また、盤面が膠着するゲームでは《不敗の陣形》は特に大事だ。しばしばこのマッチでは、どちらのプレイヤーも攻撃するリスクを負えない、という事態に陥る。ブロックする側が単に最も有利になるようブロックし、その返しの攻撃で敗北してしまうからだ。

《不敗の陣形》はこれを完全に回避できる。クリーチャーを強化してくれるので相手が楽にできるブロックは減るし、破壊不能を付与するため他のブロックは基本ただのチャンプブロックになる。警戒を付随してくれるおかげで、返しのターンに敗北する心配もない。以上の要因を踏まえると、このマッチアップにおいて最高のカードだね。

私のリストには大抵のものより多くの《不敗の陣形》を入れているため、他の白系アグロに有利を取れていると思う。サイド後にこちらはクリーチャーを減らし、相手は除去を増やすため少し効果的ではなくなるが、それでも非常に優秀なカードだ。

対 白系アグロ

Out

徴税人 徴税人 徴税人 徴税人
議事会の裁き

In

不可解な終焉 不可解な終焉 不可解な終焉 不可解な終焉
啓蒙

相手の《ベナリアの軍司令》への対処法が必要なので、《不可解な終焉》をサイドインすることになる。《徴税人》の能力よりも、相手より先に展開することの方が大事だ。そのため、1マナ域の代わりにこのカードを抜くだろう。《議事会の裁き》は何枚も引いたらかさばるし、どちらにせよ軽い除去をサイドインすることになるので、1枚サイドアウトしてもかまわない。後手なら2枚目の《議事会の裁き》《啓蒙》に入れ替えてもいいし、先手なら《暴君への敵対者、アジャニ》と入れ替えるのもありだ。

暴君への敵対者、アジャニ啓蒙

私はしばしば1マナ域を2枚、追加の《啓蒙》《暴君への敵対者、アジャニ》に入れ替えていたが、その価値があったのかは分からない。このマッチでは序盤の盤面形成が非常に大事だからね。《啓蒙》の対象になるエンチャントが常にあるわけではないし、《暴君への敵対者、アジャニ》を唱えるのに十分な4枚の土地があるとも限らない。一方で1マナ域のクリーチャーはいつでも力を貸してくれるんだ。

また、《暴君への敵対者、アジャニ》だが、これは状況に応じてパフォーマンスの差が激しいカードだ。もし盤面で負けていたら大抵は何もしないだろうが、膠着した盤面に着地したらそのままゲームに勝利させてくれる。こういった理由で、後手よりは先手で入れたいカードだね。

エスパーコントロール

ケイヤの怒り

幸運なことに、エスパーコントロールは変身した《軍団の上陸》の対処には非常に手こずることになる。その一方、こちらのカードの大半は《ケイヤの怒り》に無力なんだ。もしこちらが十分盤面で圧力をかけられていたなら、《不敗の陣形》を構えてクリーチャーを守ればいい。

しかしながら、多くの場合そこまでの余裕はなく、《ケイヤの怒り》を持っていないことを祈るしかない!という展開になりがちだ。慎重にプレイしすぎても相手に十分な時間を与えてしまい、相手が《ケイヤの怒り》を持っているかどうかにかかわらず負けてしまうだろう。

対 エスパーコントロール

Out

短角獣の歩哨 短角獣の歩哨 短角獣の歩哨 短角獣の歩哨
癒し手の鷹
敬慕されるロクソドン
不敗の陣形

In

暴君への敵対者、アジャニ 暴君への敵対者、アジャニ 暴君への敵対者、アジャニ
アダントの先兵 アダントの先兵
トカートリの儀仗兵 トカートリの儀仗兵

先手なら、《敬慕されるロクソドン》は残しておいて《トカートリの儀仗兵》を1枚減らそう。《敬慕されるロクソドン》《ケイヤの怒り》《吸収》のどちらに対しても非常に弱いカードだが、先手3ターン目に唱えることができれば、いずれのカードでも有効に対処することはできない。

トカートリの儀仗兵短角獣の歩哨

サイド後は《ケイヤの怒り》から守る価値があるほどの盤面を構築するのが難しくなるから、《不敗の陣形》はあまり信頼できなくなる。だが、2枚は残しておいていいと思っているよ。《トカートリの儀仗兵》は一見奇妙に見えるかもしれないが、こちらに対し非常に強力なカードである《人質取り》を封じることができる。また、《肉儀場の叫び》で除去されないクリーチャーを持っておくのは悪いことじゃないだろう。

《短角獣の歩哨》を全て抜くのが間違っている可能性はある。しかし、《ケイヤの怒り》に吹き飛ばされるまでずっと0/3のまま突っ立っていたゲームが非常に多かったんだ。このマッチアップにおいて、スイーパーで一掃されることなく「昇殿」を早くに達成するのは非常に難しいしね。

赤単

ゴブリンの鎖回し

このマッチアップはみんなが思っているほど厳しくはない。確かに《ゴブリンの鎖回し》に壊滅させられることもあるが、《敬慕されるロクソドン》《ベナリア史》のように赤単に対し強力なカードもある。《ゴブリンの鎖回し》の衝撃を和らげるため、タフネスが1のクリーチャーを少しずつ展開していってもいい。

1体でも《ゴブリンの鎖回し》で除去できるクリーチャーが盤面にいれば、より大きなアドバンテージを得られるまで待つ、なんてことはせずに相手は3ターン目に唱えるだろうからね。また、《ショック》《稲妻の一撃》でこちらの最初のクリーチャーを気前よく除去してきたときなど、相手が《ゴブリンの鎖回し》を持っていないと感づけることもある。

対 赤単

Out

空渡りの野心家 空渡りの野心家 空渡りの野心家 空渡りの野心家
不敗の陣形 不敗の陣形 不敗の陣形 不屈の護衛
軍団の上陸

In

トカートリの儀仗兵 トカートリの儀仗兵 トカートリの儀仗兵 トカートリの儀仗兵
不可解な終焉 不可解な終焉 不可解な終焉 不可解な終焉
暴君への敵対者、アジャニ

相手のデッキには非常に多くの除去があるので、《不敗の陣形》が役に立つことは少ないだろう。また、《ゴブリンの鎖回し》への被害を最小限にするために、弱い1マナ域を《トカートリの儀仗兵》に入れ替える。このでっかくて悪いゴブリンのほかにも、《ヴィーアシーノの紅蓮術師》の効果も(相手が残していたらだが)不発にできるよ。

どちらも相手の脅威への対処法が増えるため、サイド後の試合は長い試合になりがちだ。カードアドバンテージが非常に大事なので、《ベナリア史》はベストカードの1枚だね。残念ながら《暴君への敵対者、アジャニ》はこのマッチアップではカードアドバンテージをあまり生み出せないため、3枚すべてサイドインするのはお勧めできない。

結論

先に言った通り、現在のスタンダードでは自分が一番安心して使えるデッキを使うべきだ。そこでもし、積極的なデッキが好みなら、白系のアグロはこのフォーマット最良のアグロデッキだ。青はタッチしてもしなくても構わない。

派手でもなければ、かっこよくもないが速い。そのうえ一貫性があり、どんなデッキでも倒せる地力を持っているよ。

それではまた次回。

マッティ・クイスマ

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Matti Kuisma ワールド・マジック・カップ2016でチームの一員としてトップ8に輝いた、フィンランドのプレイヤー。 プロツアー『霊気紛争』で28位入賞を果たしたものの、2016-17シーズンはゴールドレベルに惜しくも1点届かなかった。 2017-18シーズンにHareruya Hopesに加入。2017年は国のキャプテンとしてワールド・マジック・カップに挑む。 Matti Kuismaの記事はこちら