どもども、【はま屋.net】のはまさんこと金川です。
時間が経ってしまいましたが、少し前に開催された【グランプリ・サンノゼ2017】(『カラデシュ』+『霊気紛争』リミテッドのGP)に行ってきました。そのときのレポートを書こうと思ったのですが、練習不足もありあえなく初日落ちという不甲斐ない結果に終わりました。
直前の晴れる屋でドラフトはそこそこ調子がよかったのですが、シールドとドラフトは別物でした。
悔しかったこともあり、帰国後もMO(マジックオンライン)上でシールドをたくさんやりました。結構安定して勝てるようになってきたので、今回はこの環境のシールドについて少しお話させてもらおうと思います。
環境理解
この環境がどういう環境かと一言で言うならば、レアと飛行と除去が強い環境となります。
そらいつものことやん!と突っ込みたくなる気持ちも非常によくわかりますが、順を追って説明させてもらうと……
緑が強い
↓
緑の強いクリーチャーを倒せる除去ないし緑系のデッキが苦手な飛行クリーチャーが相対的に強い
↓
特に飛行の機体である《霊気圏の収集艇》や《キランの真意号》は化け物強い
となります。
大前提の『緑が強い』ですが、緑には2大超強力アンコモン《起伏鱗の大牙獣》と《巨怪の猛攻》があります。
加えて《僧帽地帯のドルイド》、《たかり猫猿》、《霊気流の豹》などの比較的使いやすいコモンクリーチャーがいることもあり、気がついたらデッキが緑色になっていることが非常に多くあります。
実際相当数MOでシールドをやりましたが、なんと8割以上の相手が緑系でした。(リプレイで数えて自分でもびっくりしました)
ようするに『霊気紛争』環境は緑を中心に回っているということです。
デッキ構築
環境が緑に支配されていることを頭に入れた上で、デッキ構築を行います。
除去やレアが使える色でクリーチャーが充実しててマナコストがきれいな色を採用! という理想はあるのですが、理想と現実は違うことが多いので現実に即した色選択を行います。
この環境はアーティファクトのカードが多いです。なので素直に2色で組もうとするとカードが足りないことが往々にしてあります。
基本「2色+多めのアーティファクト」か「2色+タッチ1色」で構築することが多いです。
僕の感覚的には前者の「2色+多めのアーティファクト」のほうが事故のリスクも抑えられおすすめです。
機体や《改革派の地図》以外のあまり使われないアーティファクトの山を前に何使えばよいのかって感じですが、緑・白・赤器具、《夜市の護衛》、《歩行貯蔵器》あたりはかなり使いやすいのでおすすめです。
その上で選ぶ色の選択肢としては、
- 強いカードがある
- 除去がある
- 飛行もしくは飛行への対抗手段がある
が挙げられます。
白青
昔からの地上を止めて空から殴る代表的な色の組み合わせ。思ったより地上が止まりにくいのでエンチャント系の除去はかなり重要。緑系への相性は結構良い。
青黒
「即席」をベースとした形のデッキになることが多いが、鍵は除去とボム。海蛇や《霊気海嘯の鯨》あたりがいないとデッキが強くなりにくい印象。
黒赤
これも「即席」系のデッキを組みやすい。接死クリーチャーや除去が豊富なので戦いやすいが「即席」生物以外のクリーチャーの線が若干細い。
赤緑
一番良く見る組み合わせ。緑の生物と火力。それ以外何もいらない的な王道カラー。
緑白
パワーの緑、飛行と除去の白といった形の色の組み合わせ。かなり構築しやすいためよく見かける。
白黒
キーワードは「紛争」。「紛争」自体が弱いのと、どうしてもダブルシンボルが多い色の組み合わせなので土地事故にあうことも多いが、カードパワーが強いカードを使えることが多い。
青赤
The「即席」。全体的に線の細いクリーチャーで構成されがちで、緑系に分が悪い。ただ「即席」がはまったときの爆発力は凄い。
緑黒
緑のクリーチャーと除去の完璧な組み合わせ。飛行耐性の弱さは気になるものの接死クリーチャーを一番多く使える色であり、対緑系としてはかなり強い色の組み合わせ。
赤白
相手のタフネス3を如何に超えるかが鍵。コンバットトリックや機体の有無が強さを左右する。
緑青
緑のクリーチャーで地上を止め、青の飛行クリーチャーで殴るデッキ。エネルギーシナジー、「即席」シナジーと使いやすく結構強い。除去が限定的なものが多いのが少しネック。
仮想敵として緑系のデッキを考えてメインボードを構築します。
緑系のデッキに対して強いクリーチャーとしては接死持ちや単純にサイズが大きいクリーチャーが考えられます。接死は色によって使用が限られてきますが、単純に大きいクリーチャーの一つとしてアーティファクトでコモンでもある《鉄装破壊車》は結構おすすめです。
《鉄装破壊車》は素のサイズが6/6であるため、1対1の戦闘では殴り負けすることがほぼなく、攻めても強いですが緑系相手の守りとしてはかなり優秀です。
次に悩みがちなクリーチャーのサイズについてです。緑色のクリーチャーの基本タフネスは3です。《たかり猫猿》は2ですが、それ以外はタフネスが3のクリーチャーが多いです。そのため2/3か3/2で迷った場合はパワーが3ある3/2のほうが良いことが多く、パワーが3あれば先ほどの《鉄装破壊車》に1体で搭乗できるのも大きなメリットの1つです。
ただし、2/3クリーチャーは2/2や2/1を多く使う白赤のような相手には強いこともあるのでサイドボード後に変えることは良くあります。
飛行クリーチャーは対戦相手の飛行への牽制にもなり、こちらの攻撃を通すためにも有用なため極力採用したいところです。ちなみに緑系のデッキを構築できそうな場合も相手の飛行クリーチャーへの対策を考える必要があります(※緑系が多いといっても2色目で飛行クリーチャーが入ってくることも多いので)。
『霊気紛争』で到達を持っている緑のカードは、《絹織りの精鋭》しかいません。なので基本的に緑系のデッキが飛行に対抗する手段は除去か別の色で補完する必要があります。
余談ですが、ずっとこいつを蜘蛛と呼んでいたのですが、エルフということを先日知りました。絵も蜘蛛っぽいし!
黒の確定除去、赤の3点・4点火力は概ね全投入、緑の格闘系除去はこちらのサイズや接死クリーチャーの数次第、《凍り付け》や《光に目が眩む》などのエンチャント系の除去は効果は限定的ながらも相手の色によっては対処されづらいので基本使う、といった感覚です。
《ショック》や《残酷な決断》は除去というよりコンバットトリックとしての運用をすることが多いです。
パワータフネスが1あがるだけでかなり戦闘が有利になります。そのため《獰猛器具》はかなり有効ですし、《高峰の注入》も《霊気流の豹》との相性の良さもあり、かなり強いです。
ただし、コンバットトリックはクリーチャーがいて初めて役に立つので、優先順位はクリーチャー優先です。
この環境には「器具/Implement」と呼ばれる生贄に捧げることで1枚引けるカードや、土地を持ってくることができる《改革派の地図》といったカードがあるため、一般的な土地17枚の構築よりも16枚、時には15枚でデッキを組むこともあります。
フラッド受けのカードが少ないこともあり、土地を切り詰めた構築のほうがトータルで良い成績を上げやすいです。
《暴走急行》や《鎮定工作機》をはじめ、《歩行バリスタ》や《霊気圏の収集艇》などのゲームを決め兼ねないアーティファクトがあるため、基本1枚はメインボードに採用します。
※《暴走急行》と《鎮定工作機》はソートになっていることが多く、大体どっちも入っており、「ハッピーセット」と呼ばれる。ちなみに使われた側は全然ハッピーじゃない。
まとめ
色々言ってきましたが、結局は緑の強いカードと強力なアーティファクトレアを引くことが何よりも簡単な勝ち方です!《新緑の機械巨人》か《領事の旗艦、スカイソブリン》引けたら大体勝ちます!
『カラデシュ』最高!
《チャンドラの革命》と《ピアの革命》。似すぎ。
余談ですが《ピアの革命》と器具たくさんというスーパーデッキに負けたことがあります。
昨年の冬コミで出した去年僕が行ったGPについて書いた同人誌を【はま屋.net】で売ってます!
かかった旅費とか使ったデッキについて書いているのでもし良ければ是非!
ではでは~。
はまさん
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