Round 3: 中道 大輔(東京) vs. 光安 祐樹(東京)

晴れる屋

By Atsushi Ito


中道「スタンダード勝てないね」

光安 「だからここ (1勝1敗ライン) にいるんだよw」

 と、第3回戦はフィーチャーマッチ慣れした2人が和やかに会話する立ち上がり。

 中道 大輔はプロツアー出場経験や幾多の神挑戦者決定戦トップ8経験があるほか、9代目ミスターPWC・【PWCC2015】優勝とPWC的な実績も多数ある、言わずと知れた強豪プレイヤーだ。

 一方の光安 祐樹もBIGsに所属し、プロツアー出場に向けて着実に実力を伸ばしてきている。

 そういえばこの対戦は、【2年前の準決勝】と同一カードとなる。そして2年前の勝者は、優勝という結果を見ればわかるように、中道だった。

中道 「最近『機体』に当たってなかったから、いい練習になるよ」

光安「練習台か俺は?(笑)」

 この2年間、研鑽を積み続けてきたのはどちらも同じ。となれば勝負を決めるのは、経験の質と量か。

 因縁の対決が、いま始まる。






Game 1


 光安の《スレイベンの検査官》に、先手の中道は《導路の召使い》で応える。そこから《屑鉄場のたかり屋》につないだ光安に対し、中道は《つむじ風の巨匠》

 ここで光安は《異端聖戦士、サリア》。これを生かしている限りコンボが決まらない中道は《ならず者の精製屋》で解答を探すと、返す3体アタックに対して《つむじ風の巨匠》をブロッカーに差し出しつつ、光安が3マナ構えてエンドしたところで《異端聖戦士、サリア》《蓄霊稲妻》を打ち込む。

 そして中道の戦場に《サヒーリ・ライ》が降臨。光安もエンド前に《屑鉄場のたかり屋》を戦場に戻すが、即座に落とすことはかなわない。

 だが、光安もここで《キランの真意号》を引き込むと、常に3マナを立たせながら動いてプレッシャーをかける。



中道 大輔


 光安は十中八九、《無許可の分解》を持っている。

 コンボで勝つにはそれを使わせないと話にならない中道は、あえて《サヒーリ・ライ》の忠誠度を3に落としつつの「-2」能力で《ならず者の精製屋》をコピーすることを宣言する……のだが、一方の光安はそんな囮には釣られず、続けて《守護フェリダー》《サヒーリ・ライ》を「明滅」しようとしたところで満を持して《無許可の分解》をプレイ。コンボパーツを両方とも処理することに成功する。

 そして好プレイの光安のもとに駆けつけるのは……《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

 これは《キランの真意号》に「搭乗」するため忠誠度が使われていたため、返す《サヒーリ・ライ》「+1」と《チャンドラの誓い》ですぐに落とす中道だったが、《キランの真意号》がどうしても止まらない。《導路の召使い》をブロッカーに立てるが、手がかり・トークンがもたらした《致命的な一押し》が、文字通り最後の一押しとなったのだった。


中道 0-1 光安



Game 2


 《導路の召使い》に対して《キランの真意号》という最序盤。2マナを構えてターンを返す中道に対し、《異端聖戦士、サリア》で果敢に「搭乗」する光安だったが、当然《蓄霊稲妻》が飛ぶと、さらに《反逆の先導者、チャンドラ》、「+1」のマナ能力から《チャンドラの誓い》《異端聖戦士、サリア》を処理というビッグムーブを決められてしまう。

 どんどんと忠誠度を高めて奥義へと近づく朱色のプレインズウォーカー……それでも、ちょうどあと1ターンというところで、光安の《大天使アヴァシン》がすべてを変えた。完全に空を支配した天使が《スレイベンの検査官》とともに《反逆の先導者、チャンドラ》に攻撃すると、「変身」されては困る中道はせっかく貯めた忠誠度をごっそり削られる選択肢をとらざるをえない。

 とはいえ、度重なる《反逆の先導者、チャンドラ》の能力起動で光安のライフは残り10点。さらに中道はフルアタックで5点を通し、光安のライフを残り5点まで追い詰める。



光安 祐樹


 だが攻防一体の《大天使アヴァシン》《反逆の先導者、チャンドラ》を落とされ、加えて《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》まで追加されると、この5点を削る手段がない。

 どうにか引き込んだ《蓄霊稲妻》《大天使アヴァシン》を落としてフルアタックするが、光安はここでコンボ対策でずっと抱えていた《無許可の分解》を解き放ち、1点もライフを削らせない。

 さらに《反逆の先導者、チャンドラ》《屑鉄場のたかり屋》と立て続けに光安が引き込むと、コンボパーツを引き込めなかった中道に返す手段はもはやなく。

 光安が、2年ぶりの対決を制したのだった。


中道 0-2 光安



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