By Atsushi Ito
初日のドラフトラウンド3回戦を終え、Hareruya Pros・Hopesたちの成績を確認してみたが、3-0できたのはわずか2名。熊先生もレアに踏みつぶされて2-1にとどまったようだ。
はたしてその2名とは……Pierre Dagen、そして我らがヤソこと八十岡 翔太だ。
しかも八十岡はこの環境の本線と目される白や赤を使わない、キャラ通りの青黒を使用しての3-0というのだから恐れ入る。
しかも実際のところ、この環境の青はピックの段階でかなり特殊なテクニックを要求される印象がある。
普通にコモンだけをピックしていたら絶対に青にはならないのだが、ぼーっとしてると青のサイクリングとかよくわからないカードがパックに溜まって、ふと我に返ると自分が実は青のポジションにいたことに気づくのだ。
そこで、そんな高難易度の青ピックをプロツアー本番で苦もなく成功させた八十岡に、『アモンケット』ドラフトでの青ピックの秘訣を聞いてみた。
--「まず『アモンケット』ドラフト全体の秘訣がもしあれば聞かせてください」
八十岡「この環境はレアだね」
--「そんなんいつも一緒でしょ!」
八十岡「いや、いつもと違って大したことないレアが多いから、いざ強いレアを引いたときに生まれる差がデカいんだよね」
--「なるほど。では青だけに焦点を絞るとどうでしょうか?この環境は青だけドラフトの仕方が違うような気がするんですよね。上手く青をピックするコツみたいなのがあれば、教えていただきたいんですが」
八十岡「青のコツは、デッキに弱いカードを入れないことだね」
--「え、でも青って弱いカードいっぱいないですか?」
八十岡「いやいや、《微光鱗のドレイク》とか世が世ならトップコモンだよ!『サイクリング』はデメリットみたいなもんだけど」
--「選択肢あるだけメリットじゃないですか?」
八十岡「いや、土地詰まりそうだからって気軽に捨てちゃうとあとでフラッドするから、実質罠だね」
--「はあ。まあそれはいいとして、他に何か強いコモンありましたっけ?」
八十岡「《本質の散乱》は強いし、《洞察の探求者》もなかなかやる。それと《川蛇》はフィニッシャーになるから強い。あとは……終わり」
--「やっぱりないじゃん!つまり青ピックはコモンを入れないのが正解ってこと?」
八十岡「コモンとってる青は勝たんから!今回も初手が《多面相の侍臣》だったし」
8 《沼》 5 《島》 2 《泥濘の峡谷》 1 《異臭の池》 -土地 (16)- 2 《影嵐の侍臣》 1 《洞察の探求者》 2 《砂時計の侍臣》 《不毛地の蠍》 1 《悪意のアムムト》 1 《呪われたミノタウルス》 1 《ホネツツキ》 1 《冷酷な侍臣》 1 《多面相の侍臣》 1 《微光鱗のドレイク》 2 《川蛇》 -クリーチャー (14)- |
1 《超常的耐久力》 1 《本質の散乱》 2 《華麗な苦悶》 1 《死後の放浪》 1 《最後の報賞》 2 《野望のカルトーシュ》 1 《信者の確信》 1 《知識の試練》 -呪文 (10)- |
--「青いコモン全然入ってないですね」
八十岡「マジレスすると強かったのは《野望のカルトーシュ》だね。ほとんどのゲームこれで勝ったし」
--「青ピックとは……?」
八十岡「レアを取れ。以上」
一見あまり参考にならないアドバイスのように思えるが、レアからしか入れないということは、他のプレイヤーも青に参入するのがかなり難しいことを意味している。
1パック目で青いレアを見かけたときは、躊躇なく青を始めることが勝利の秘訣となりそうだ。
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