コマンダー塚本の統率者最前線! vol.13 -合意していただけると思っていますよ。-

塚本 樹詩



 今週末はいよいよ【グランプリ・京都2016】ですね!

 皆さん、チームリミテッドの練習と京都旅行の準備は進んでいますか?やっぱりグランプリは楽しみですよね。日本中から、大勢のマジック好きが集うわけです。

 ん?チーム、マジック、大勢……?

 絶好の統率者戦チャンス!!

 ということで新セットである『コンスピラシー:王位争奪』も発売されたことですし、今回は注目カードの紹介をしていきますよ!

 もちろん、グランプリ本戦組は本戦を頑張ってから、ですよ!


選択の幻影


 はじめに、ちょっとした提案なのですが、遂に発売されたの特色の一つである「統治者」はギミックとしてとても面白いので、統率者戦に混ぜてカジュアルな感じで遊んでみると違った楽しみが味わえるかもしれませんよ!

 「統率者」かつ「統治者」って、ちょっとカッコよくないですか?



■ 出来レースをしよう! ~《選択の幻影》


選択の幻影


 本題に移りまして、1発目に紹介するカードは《選択の幻影》です!

 多人数戦では様々な思惑により各プレイヤーが状況に応じて投票を行う訳ですが、その選択を自分が任意に決められるのです……そう、たった1マナで!


議会の採決


 例えば《議会の採決》と併せて使えば、プレイヤーの数だけ対戦相手の土地でないパーマネントを追放することができるのです!「たった1マナと1枚のカードを加えるだけで、カードの最大値が取れる」と考えながら投票を行うカードのテキストを読むと、カードに対する興味も変わってくるのではないのでしょうか?

 そんな目線を持ちながら、今回登場した投票を行うカードを数種類見てみましょう!



 《召し上げ》


召し上げ


 コストの”9マナ”は中々に重いのですが、効果は絶大!《選択の幻影》と組み合わせると大量の追加ターンゲットのチャンス!マナを大量に出すアーキタイプでは、マナのつぎ込み先として文句ないスペックです。個人的には《生ける伝承》と一緒に使ってフィーバーしたいところです。



 《セルヴァラの暴走》


セルヴァラの暴走


 テキストが少しややこしいのでご注意を!山札から出せるのはクリーチャーのみ、手札から出せるのはパーマネントならなんでもOKです。できることならば、好きなパーマネントを手札から出しつつ、山札からもクリーチャーを出してみたいですよね!投票は自分から始まるのですが、ここで絶妙な駆け引きが発生します。

 手札から出せるパーマネントがない状態で他のプレイヤーが「解放」に投票してしまうと、空打ちになってしまいます。手札の枚数を潤沢に、そして、ある程度手札から脅威を匂わせられるようなシチュエーションを用意しておきたいですね。


渦まく知識夜明けの集会嘘か真か


 手札と山札を入れ替えられる《渦まく知識》、山札を操作できる《夜明けの集会》、そして危険なパーマネントが手札に加わった事実を対戦相手に確認させる《嘘か真か》といったカードで下準備をして、対戦相手との駆け引きをしていきましょう!

 《選択の幻影》を使えば、そういった駆け引きを完全に無視して「自分だけ《Eureka》、さらに山札からクリーチャー3体呼び出し!」といった、驚きのダイナミック・アクションが可能に!



 《権力への嘆願》

権力への嘆願


 前作『コンスピラシー』のカードですが、《選択の幻影》と最も相性の良い呪文ではないでしょうか!?投票人数が偶数の場合に限りますが、《時間操作》《Ancestral Recall》が合体した僕の考えた最強のタイムワープの完成!!

 《選択の幻影》は、追加ターンとドロー、どちらか1つを投票によって決める呪文であり、同票の場合でも両方を選ぶことはできません。お詫びして訂正いたします。



《護衛募集員》、デッキの主役は君だ!


護衛募集員


 白くなった《帝国の徴募兵》でおなじみ、《護衛募集員》!参照値はパワーからタフネスへ変わりましたが、サーチしたいクリーチャーは変わらず《洞窟のハーピー》ですので《寄生的な大梟》《魔の魅惑》を組み合わせた3枚コンボへのアクセス手段が1枚増えたことになります!やったね!

 色が白に変わったことに着目すると、《スレイベンの守護者、サリア》《ガドック・ティーグ》といった、いわゆるヘイトベアーの類をよりサーチしやすくなったのも良いですね!


聖域の僧院長


 そして、そのヘイトベアーの新顔として登場した《聖域の僧院長》は、肉体の付いた《虚空の杯》ですが、クリーチャー呪文には反応しないので《幻影の像》などのクリーチャーでコピーを増やして、どんどん呪文を封じていくと楽しそうです!対戦相手のクリーチャーによって対処されないためにも《無私の霊魂》を脇に用意しておくと安心ですね。そして、その全てへとアクセスできる《護衛募集員》もお忘れなく!



■ 注目の統率者候補レジェンド!


 《野生の心、セルヴァラ》


野生の心、セルヴァラ


 《野生の心、セルヴァラ》自身のパワーが2なので、それ以上のパワーのクリーチャーを出さなければドローはできないのですが、戦場に出ている最大パワーを持つ自分のクリーチャーのパワー分、好きな組み合わせの色マナを出すことができるので、この能力を上手く使ってドローを促進させていきたいですね!


パルンズの剣暗黒のマントル侵入警報


 3マナ以上出る状態で《パルンズの剣》《暗黒のマントル》の能力を使い、《野生の心、セルヴァラ》をアンタップさせれば無限マナ!《ヴィリジアンの社交家》《ティタニアの僧侶》に比べると前提条件がグッと楽になりましたね!

 また《野生の心、セルヴァラ》を統率者として使わない場合は《侵入警報》と組み合わせると彼女がタップ・アンタップを激し勢いで繰り返すので、

 「ここは夏フェスの会場かな?」

 と錯覚することでしょう!


ウルフィーの銀心破滅の伝導者


 大量にマナを出したい時には《ウルフィーの銀心》がおススメです。このクリーチャーの次に出すクリーチャーと「結魂」すればパワーが4もプラスされるので、よほどのことがない限りドローできる数字です。さらに、《野生の心、セルヴァラ》もかなりの量のマナを生み出すことができるはずなので、恐るべきビックアクションが期待できますね!手札にファッティを呼び寄せたいときは《破滅の伝導者》《ムウォンヴーリーの獣記し》の力を借りましょう!そうすればエルドラージ系へとすぐにアクセスできるので、決定力も気持ちよさもアップ!!



 《トレストの使者、レオヴォルド》


トレストの使者、レオヴォルド


 《トレストの使者、レオヴォルド》ったら!悪そうな顔していますね!能力も他人を苦しめ、自分が得するような統率者戦にぴったりな感じで素晴らしいです!《Timetwister》《意外な授かり物》など、お馴染みの「全てのプレイヤーが沢山引くやーつ」を唱えると、自分だけが大量にドローして各対戦相手の手札は1枚のみに!


囁く狂気吸血の教示者


 加えて《囁く狂気》《記憶の壺》といった7枚ドロー系呪文を《吸血の教示者》などのチューター系と併用して、延々と自分だけは大量ドローを繰り返し、対戦相手の行動をカウンター呪文などで弾き続けるのが黄金パターンです!


ヴェールのリリアナ呪文滑り


 相手の手札が増えないことにつけ込むように《ヴェールのリリアナ》の「+1」能力や、《底なしの奈落》を使ってさらに苦しめることもできます!《トレストの使者、レオヴォルド》を守るために《呪文滑り》を召喚すると、自分だけの楽しい時間がもっともっと長くなるのでおススメですよ!



■ 今週のおまけ!


替え玉


 この《替え玉》を見た瞬間に、「僕らの【大塚航先輩】《精霊の魂、アニマー》デッキに入れて無双させそう!!」と思いました。《霧女》ループ中の妨害に対してでも割り込めるので、再びループを始めることができます。これはいいぞ!!


精霊の魂、アニマー


 「最新版の大塚謹製《精霊の魂、アニマー》デッキのレシピ、熱い解説付きで読みたいなぁ!!」

 と大声で叫びつつ、また来週!!


この記事内で掲載されたカード


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