準々決勝: 森田 侑(東京) vs. Menendian Stephen(アメリカ)

晴れる屋

By Atsushi Ito





 【森田】、そして【Menendian】。開始前にインタビューをとった優勝候補2人が、準々決勝からいきなり激突することとなった。

 ここからはデッキリストが公開となるため、互いのリストを交換してじっくりと細部を観察し、記憶していく。

 その途中、Menendianが森田のリストのとある部分に反応する。


仕組まれた疫病


 《仕組まれた疫病》。Menendianが念のため森田にカードの確認を要求すると、森田はサイドボードに手を伸ばし、《仕組まれた疫病》の実物を見せながら笑顔で言った。

森田 「Monk!」

 そう、「メンター」対策の切り札だ。

 だが森田はメタゲームの予想から《僧院の導師》を使うのを諦め、「墓荒らし」に手を伸ばしたことで、「メンター」に対しては相性的不利を余儀なくされてしまっている。

 はたしてサイドボードの《仕組まれた疫病》は、その不利を覆せるか。



Game 1


 森田の初動、《Mox Sapphire》からの《Ancestral Recall》《精神的つまづき》でMenendianがきっちり受け止める。そして逆に《Black Lotus》から自分の《Ancestral Recall》を通すと、早くも《僧院の導師》を降臨させる。

 これは《突然の衰微》で即座に対処した森田だが、手札が《Mox Emerald》《無のロッド》《Force of Will》と攻め手に欠け、相手の行動を縛ることも、アドバンテージを拡充しにいくこともできない。



森田 侑


 一方続けて《若き紅蓮術士》を送り出したMenendianは、森田の《闇の腹心》《Force of Will》しつつエレメンタル・トークンを生成すると、《ダク・フェイデン》を降臨させ、手札を回転させにいく。

 そしてMenendianの代名詞こと《噴出》から、《定業》《稲妻》へと続けると、形成された圧倒的な盤面は森田の心を折るには十分だった。


森田 0-1 Menedian



Game 2


 先手の森田がマリガンスタートながら《死儀礼のシャーマン》から《ヴリンの神童、ジェイス》と上々の展開。

 対しMenendianは後手2ターン目に《Time Walk》《探検》の用途でプレイという贅沢な初動から《若き紅蓮術士》を送り出し、《露天鉱床》《Underground Sea》を割って先手後手を入れ替える。

 だが返す森田はこれを《突然の衰微》で処理すると、さらに《ヴリンの神童、ジェイス》を変身させて盤面の優位を手離さない。

 しかしここでMenendianも《ダク・フェイデン》を送り出し、さらに森田が《Tundra》《根絶》しようと《不毛の大地》を起動したところで、《噴出》で回避する好プレイを見せる。

 森田も《思案》を《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound》で再利用して手札を整え、Menendianの《Mox Pearl》《宝船の巡航》からの《剣を鍬に》《精神壊しの罠》して《死儀礼のシャーマン》を守るが、《ダク・フェイデン》が次々と新たなスペルをMenendianにもたらしていく。



Menendian Stephen


 さらに《紅蓮破》で《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound》を処理したMenendian。

 それでも《Volcanic Island》《露天鉱床》し、《根絶》で赤マナを封じにいく森田だったが、《ダク・フェイデン》のドローで《Mox Ruby》を引きこんだMenedianは意に介さず《若き紅蓮術士》《剣を鍬に》とつなげ、森田のリソースを奪いにいく。

 そして、なおも再びの《噴出》でカードを補充したMenedianは、ついにデッキの象徴でもある《僧院の導師》を送り出す。

 《若き紅蓮術士》《僧院の導師》と並べられた森田は、もはや「あのカード」を引くほかない。

Menendian 「You need a top deck Engineered Plague」

森田 「Yes」

 だが森田は、《仕組まれた疫病》を引くことができなかったのだった。


森田 0-2 Menedian



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