神と挑戦者の読み合い: レガシー編

晴れる屋

By Atsushi Ito


 この神決定戦の醍醐味は、デッキの読み合いが発生するということにある。

 何せ対戦相手は1人。多くの対戦相手が駆る様々なデッキと戦う必要がある普段のトーナメントと違い、ただ1人に勝てばいいのであって、極端な話相手のデッキが75枚わかっているなら、それをガンメタすることすら正当化される。

 そんな状況で。はたして『神』は、『挑戦者』はいかなるデッキを持ち込むのか?

 ここでは互いのデッキについての2人の事前予想を聞いてみよう。



Q1.対戦相手が持ち込んでくるデッキは何だと思いますか?
  また、その理由は?


川北:

30% URB(グリクシスデルバー)
20% ミラクル
20% マーフォーク
30% その他


1番目のURBはデッキパワーも強く、私が使う青いデッキに有効な《紅蓮破》や、今まで神決定戦で使用してきたデッキに効く《発展の代価》が無理なく積めるので、使用してくる確率が一番高いと考えました。

2番目のミラクルは【第1期神決定戦の決勝戦】でミラー対決で勝利した私に対して、リベンジの意を込めて使ってくる可能性が高いと考えました。

3番目のマーフォークについては、基本的に私が使うデッキは《渦まく知識》が入るので、《虚空の杯》がメインから積める点。そして私が遅いデッキを使用するのを好むので、《魂の洞窟》から《真の名の宿敵》を出して勝つプランが強力な点から。



斉藤:

グリクシスコントロールかミラクル。

お互いに大概のデッキが使えるので、大概のデッキと戦えるデッキにしてくると思います。



Q2.それによってデッキ選択やカード選択に変化がありましたか?
  また、あったとすればそれはどこですか?


川北:

デッキは今海外でも人気の《死儀礼のシャーマン》入りの4色デルバーをベースに、青メタしてメインから2枚《紅蓮破》を投入している形にしています。

今回相手はなんと言っても最強の挑戦者である斉藤 伸夫君なので、

奇を衒うような作戦は通じないと考え、単純に強いデッキを選択しました。



斉藤:

フェアな戦いを意識したサイドを組んだつもりです。




Q3.自信のほどはいかがですか?

川北:

もちろん、あります!!




斉藤:

自信はあります!

全ゲームしっかり集中したいですね。
一緒に調整してくれた友人にはとても感謝しています。





 読み合いの果ての境地。互いに小細工を捨てた、真っ向勝負。


 今回の「神決定戦」では、「神」と挑戦者という2人のプレイヤーの実力が非常に高いレベルで拮抗している。だがその結果、奇妙な現象が起こった。

 極限の読み合いの果てに2人が選択したのは、どうやら互いにフェア中のフェア。「神決定戦」にありがちな対人メタもない、そのままレガシーのグランプリに出場しても問題ないような、純粋に「ただ強いデッキ」を選択したようなのだ。

 裏の裏は表。確かにこのクラスの対戦でデッキに余計な尖りを持たせることは、むしろ相手に付け入る隙を与えることにもなりかねない。

 だからこその正攻法。プレイスキルとプレイスキルのぶつかり合いだ。

 となれば、焦点はサイドボードの構築とサイドボーディングの精度、そしてサイド後のプレイング精度となりそうだ。勝負を決定づけるのはおそらくカード1枚、ドロー1枚というレベルの本当にわずかな差になるだろう。だが、その1枚が決定的なのだ。

 川北と斉藤、トップレベルのレガシープレイヤー2人の頂上決戦。彼らは一体どんなプレイで魅せてくれるのか。本当に楽しみだ。






○当日の生放送について

9/13()は、神決定戦の全マッチを実況・解説付きで生放送!

・「神決定戦」放送予定スケジュール

イベント名 放送開始時間 対戦開始時間
第4期スタンダード神決定戦13:3014:00
第4期モダン神決定戦16:3017:00
第4期レガシー神決定戦19:3020:00