津村健志のGP北京2015レポート

津村 健志


こんにちは!

【プロツアー『戦乱のゼンディカー』】から息つく間もなく、【グランプリ・北京2015】に参加してきました。

今回のフォーマットは3人チーム・リミテッド戦。来る【World Magic Cup】でも採用されているフォーマットということで、個人的には絶好の予行練習でもありました。

チームメイトはここのところ絶好調の【友晴さん】【あんちゃん】



※画像は【マジック:ザ・ギャザリング日本語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。


2人とも本当に頼りになりますが、僕自身もなるべくチームに貢献できるといいなと思いつつ、いざ北京へ!



途中で道(ターミナル)に迷ってピンチになるも、なんとかセーフ(^_^;)



■ 齋藤 友晴の構築法・Saito-Methodと『戦乱のゼンディカー』チーム・リミテッド



僕は友晴さんと何回かチームを組ませてもらっていますが、友晴さんの構築方法はかなり特殊です。

少しネタバレになってしまいますが、【今大会の2日目のデッキ構築を詳細な記事にしていただいた】ので、興味のある方はぜひそちらの記事をご覧になってみてください。

ここ最近の構築方法はずっと同じなので、昨年なべ(渡辺 雄也)君と参加した【グランプリ・ポートランド2014】のレポートも合わせてご覧いただければ幸いです。


この環境の雑感としては、とにかく青が強いので、青を2人で使うことが多く、そのうえでカードを他と競合しない「赤緑上陸」や、「緑多色」系のデッキが組めると理想的だと思いました。

練習中のフォーメーションとしては、「青黒欠色」・「青白コントロール」・「赤緑上陸 or 緑多色」が多かった印象です。「白黒同盟者」なんかも他とカードを取り合わない、という意味では良い組み合わせなんですが、個人戦(全部で24パックを使用)で、卓に1人しか許容されないアーキタイプは、チーム戦(全部で12パックを使用)ではあまり使いたくないというのが僕らの見解でした。


カラストリアの癒し手ドラーナの使者

こいつらがたくさんあれば「白黒同盟者」も大歓迎!


結局はカードプール次第ではありますが、時間内にデッキを組み上げるのは想像以上に難しいので、チーム内でこういった指針があると時間が節約できて便利だと思います。


それとチーム戦ならではの特色として、各人のデッキが強いことが挙げられます。チーム戦はクリーチャー・除去呪文ともに個人戦よりも質が上がるので、すぐに止まってしまいがちな、中途半端なビートダウンは組まないのが鉄則です。

最後に、B席のプレイヤーはA席のプレイヤーともC席のプレイヤーとも相談できることから、B席には比較的早いデッキが多いだろうと予想しました。試合が早く終われば、左右のプレイヤーにアドバイスしやすいですからね。

『戦乱のゼンディカー』チーム・リミテッドの雑感はこんな感じで、いよいよ初日の幕が上がりました。



■ グランプリ・北京2015・初日



パックを開封してみると、《ウラモグの失却させるもの》《淀みの種父》がある「青黒」はほとんど確定路線。おそらくどのように組んでも9点は固いであろう、このプールのエースデッキ。


ウラモグの失却させるもの淀みの種父


幸いにも軽量「上陸」クリーチャーが揃った「赤緑上陸」も構築でき、チームとして願ってもない良パックに恵まれました。


マキンディの滑り駆け噛み付きナーリッド


僕の使った「青白飛行」だけ微妙な仕上がりでしたが、2枚の《乱動の噴出》《沿岸の発見》のあるそこそこのデッキに。


乱動の噴出沿岸の発見


というわけで、この度のフォーメーションは下記の通り。


A 齋藤 友晴:「青黒欠色」 27点
B 津村 健志:「青白飛行」 21点
C 高橋 優太:「赤緑上陸タッチ青」 24点 (青は《掴み掛かる水流》×2と《影響力の行使》)

(※デッキの点数は30点満点です)


はたして結果は!?


ラウンド 齋藤 津村 高橋 チーム勝敗
Round 1
Round 2×
Round 3×
Round 4×
Round 5×
Round 6
【石村/井川/瀧村】
×
Round 7
Round 8
(Wescoe/Rich/Hron)
×××
Round 9


8勝1敗で初日を首位で通過!



※ツイートは【マジック:ザ・ギャザリング日本語公式ウェブサイト・ツイッターアカウント】より引用させていただきました。


どっかの誰かさんが足を引っ張りまくってる気がしますが、そっと胸にしまっておいてください(;・∀・)(笑)

初日の反省点としては、B席にはほとんどビートダウンがいなかったことが印象的でした。

「白黒同盟者」や青系のデッキなど、システムやテクニカルなデッキが多かったです。



■ グランプリ・北京2015・2日目



今回は参加チームが少なかったので、2日目を3勝2敗以上で終えることができれば、決勝ラウンドに進出できます。

例によって2日目は初日以上に強豪チーム揃い!気合いを入れていざ、デッキ構築へ!

初日と同じ工程を経て、僕らが組み上げたのは下記の通り。


A 齋藤 友晴:「青白飛行」 21点
B 津村 健志:「黒赤欠色」 27点
C 高橋 優太:「赤緑上陸タッチ青」 24点 (青は《掴み掛かる水流》×2)

(※デッキの点数は30点満点です)


デッキ構築の模様は【こちら】からご覧いただけます。

初日の経験でB席にビートダウンデッキが少なかったことを受け、システムクリーチャーに弱い「青白飛行」をA席に移動。

今回の僕のデッキは、五つ星と評判の《不快な集合体》2枚を含むエースデッキ。


不快な集合体不快な集合体


昨日負け越してしまった分まで、勝ちたいところ!結果やいかに!?


ラウンド 齋藤 津村 高橋 チーム勝敗
Round 10
Round 11
(Wescoe/Rich/Hron)
××
Round 12
(渡辺/三原/市川)
××
Round 13××
Round 14××


1勝4敗でかろうじて賞金をゲット……(;O;)

エースだと思っていた「黒赤欠色」がダメダメで、結果的に構築ミスだったことが判明。事前に高桑(祥広)さんから「黒赤だけはやらないように」とアドバイスをもらっていたにも関わらず、それを生かすことができませんでした。

ヤソ(八十岡 翔太)さん、行弘(賢)君やなべ(渡辺 雄也)君に協力してもらって1時間ほど反省会をした後、暇になったので決勝戦を観戦。決勝はアジア最強チーム対【アジアチームグランプリ・ディフェンディングチャンピオン】という好カード。

ゲームの行方は最終戦までもつれる大熱戦となりましたが、ギリギリのシーソーゲームを制してCraig Wescoe/Rich Hoaen/Mike Hronチームが見事に優勝を果たしました。



※画像は【マジック:ザ・ギャザリング日本語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。


Richに「今回どれくらい練習したの?」と尋ねてみると、「ドラフトを十数回やったくらいかな」との答えが返ってきました。

聞けばRichは権利があった【プロツアー『戦乱のゼンディカー』】の参加を見送らねばならないほどに仕事が忙しいそうで、今大会に向けた練習も決して満足のいく時間が取れたわけではなかったそうです。

そのうえで、初日に「バトルランド」や《同盟者の宿営地》など、レアの土地が6枚もあるプールを開封。


梢の眺望同盟者の宿営地


人によっては文句のひとつでも言いたくなるようなパック内容ですが、彼らは淡々と勝ち星を重ねて初日を8勝1敗で折り返し、2日目は最終戦に投了する余裕すら見せて堂々の首位通過。

そして、【準決勝】では「石村 信太朗/井川 良彦/瀧村 和幸」チームを、【決勝】では「渡辺 雄也/三原 槙仁/市川 ユウキ」チームを退け、誰もが納得する形で栄冠を掴み取りました。

例え満足のいく練習ができなくとも、レアが土地だらけであろうとも、ただひたすらに結果を残し続ける彼らは、本物のプロだと思いました。


僕個人の話に戻すと、近頃は構築フォーマットの練習方法を少しずつ確立できてきたように思えますが、リミテッドにはそういった感覚が全くありません。

1日に最低でも1回はドラフトするようにしないと周りとの差は埋まらないと思いますし、その1回1回のドラフトから得るものを増やすべきだと痛感しています。


蓄積した知識


最近はリミテッドをやって基礎力をあげなければ!と思うことが増えたので、近々リミテッドの企画を開始するかも?

あとはスタンダードが大好き過ぎて、Magic Onlineを起動するとどんな時でもスタンダードをやってしまう悪癖を見直す時期がきたのかもしれません(^_^;)(笑)

さて、少し反省の弁が長くなってしまいましたが、来週からは【津村健志のゴキゲン!MO生活】も再開予定です!お時間のある方はぜひご覧ください!




コガモ



この記事内で掲載されたカード


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