Deck Tech: 土屋 洋紀の「BUG Delver」

晴れる屋

By Shin Tomizawa


 今年のThe Last Sunはスタンダードとレガシーとあって、レガシーを専門にプレイする選手も多く参加している。

 中でもひと際目を引くのは【第5期神決定戦挑戦者】【”ボルト算”】土屋 洋紀

 神への挑戦を控えたレガシー強者に今回のデッキをインタビューしてみることにした。






■ メタゲームの変化


――「今回もやっぱりデルバーデッキ。【第5期レガシー神挑戦者決定戦】のときと同じBUGデルバーですか」

土屋 「メタゲームが変わったので構成は大きく変えてあります。」

――「どのように変わりましたか?」

土屋 「グリクシスデルバーがかなり増えたため《ヴェールのリリアナ》の価値が大きく下がっているので今回は不採用です。それに付随して、手札破壊も減らしています。《ヴェールのリリアナ》で捨てることができない場合は、5枚目以降の手札破壊をメインに入れることはしません。また、《もみ消し》デッキが増えたということで土地も1枚増量しました。サイドボードに入れていた最強の除去《死の投下》も泣く泣く不採用にしました。」

土屋 「あともう一点、《苦い真理》を2枚入れています。実質《宝船の巡航》なので、このカードがレガシーのメタを動かすと思いました。」

――「実際使ってみてどうですか?」

土屋 「思った以上にライフの損失が大きくて、《ギタクシア派の調査》と併用するのは厳しいと感じました。それがグリクシスデルバーを使わなかった理由でもあります。」

――「なるほど。The Last Sunは普段レガシーをプレイされない選手も参加されますが、そのための特別な構成にしたりは?」

土屋 「そういうことはしていません。一つの大会に合わせてチューンするのではなく、その環境で最強の75枚を目指しています。」



■ 仮想敵


――「今のメタゲーム全体はどのように考えていますか?」

土屋 「今のレガシー環境はとてもわかりやすくて、テンポデッキはグリクシスデルバー、コンボデッキはSnTかANT、コントロールはミラクル。仮想敵はこの4種類です。これらにサイドボードのインアウトが噛み合うように作りました。」

――「その中でも特に意識を高めるべきアーキタイプはなんですか?」

土屋 「メインデッキでは除去を増やしたりしてグリクシスデルバーをメタっているので、その分サイドはミラクルに多く枠を割いています。」

――「ミラクルというとデルバーデッキには有利なイメージがあります。」

土屋 「きちんとサイドボードすればそんなことはありませんよ。のぶ (斉藤 伸夫) や、【彼と一緒にミラクルを調整しているメンバー】との対戦は、直近5回ほどは全て勝っています。」

――「その秘訣がこの《対抗呪文》ですか?」

土屋 「はい。このカードは、対象の呪文一つを打ち消すことができます。」


対抗呪文


――「テキストを読み上げただけじゃないですか!」

土屋 「つまり、何にでも対処することができるんです。ミラクルの脅威は《相殺》《僧院の導師》など、場に出てしまうと対処手段が限られてしまう物が多いので、そもそも出させないという考えです。」

――「ありがとうございました。神決定戦も頑張ってください。」

土屋 「神決定戦についてはもう使うデッキは決まっています!私がほぼ神です。」

――「大きく出ましたね。」




《秘密を掘り下げる者》【Team Cygames】所属、市川 ユウキ選手のサイン入り。妄信的ファンとのこと。




土屋 洋紀「BUG Delver」
The Last Sun 2015

4 《Underground Sea》
2 《Bayou》
2 《Tropical Island》
4 《汚染された三角州》
4 《霧深い雨林》
4 《不毛の大地》

-土地(20)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《秘密を掘り下げる者》
3 《タルモゴイフ》
1 《グルマグのアンコウ》

-クリーチャー(12)-
4 《渦まく知識》
4 《思案》
1 《見栄え損ない》
4 《目くらまし》
4 《Hymn to Tourach》
4 《突然の衰微》
2 《苦い真理》
1 《四肢切断》
4 《Force of Will》

-呪文(28)-
3 《対抗呪文》
2 《闇の腹心》
2 《思考囲い》
2 《見栄え損ない》
2 《ゴルガリの魔除け》
1 《暗黒破》
1 《四肢切断》
1 《残忍な切断》
1 《真髄の針》

-サイドボード(15)-
hareruya