とにかくデッキを組みたい！
紳さん：お金はないけど、安くて強いスタンダードのデッキが組みたい……
人物紹介：紳さん
MTG好きのフリーライター。マナを踏み倒すことにマジック人生のすべてを捧げている。2005年に火事で家が全焼し、すべての資産を失う。現在はモダンとパイオニアで使うカードしか持っていない。好きなカード
いってつ：限られた資産の中で、工夫して勝てるデッキを考えるのが最高に楽しいですよね。
人物紹介：いってつ
晴れる屋メディアの統率者戦担当。コジレック野郎。パイオニアEDH委員会メンバー。スタンダードはよくわからない。好きなカード
紳さん：あ、いってつさん。いってつさんも白絡みのデッキでスタンダード頑張ってますよね。よくあんなデッキで1勝できるもんだなって関心してますよ。
いってつ：なんか引っかかる言い方ですね。こないだは2-1でしたよ！
紳さん：僕も状況はいってつさんと似ています。モダンで使うスタンダードのカードしか持ってないし、お金もなくって。ただ、前に予算3,000円でデッキを組んでもらって大会に出たとき、すごく楽しかったんですよね。
紳さん：あのときは井川プロにデッキを組んでもらったけど、今回は自力で組んで大会に出てみようかなって。今ならちびキャラシールも貰えるし！
いってつ：なるほど。もし、勝てなくて困ったら相談に乗りますよ。僕も過去2回の挑戦で経験をかなり積んでるので。
紳さん：まずはデッキから考えてみます！
安いのに最強クラスのカードを発見？
紳さん：う〜ん。さすがに強いといわれているカードは値段も高いなぁ。ちょっと、手がでない。でも、モダンをやっているおかげで《力線の束縛》があるのはかなり大きいぞ。
紳さん：なんか100円ぐらいのカードでめちゃくちゃ強いカードないかなぁ……
紳さん：…ん？こ、このカードは……？
《アラーラへの侵攻》(100円)
紳さん：場に出たら4マナ以下の呪文をデッキから唱えられるうえに、オマケで手札にも1枚GET。さらに、守備値「7」を削って裏面を唱えたら凄まじいことになるじゃないか！
裏面：《大渦の目覚め》
①プレイヤー1人を対象にしてカードを2枚引く。
②対戦相手がコントロールしているパーマネントを1つ破壊する(土地もいける)。
③アーティファクトを自分の手札から戦場に出す。
④自分がコントロールしているパーマネントをコピーする。
⑤自分がコントロールしているクリーチャーに+1/+1カウンター3つを割り振る。
紳さん：モダンで《新たな造形》から《ファイレクシアへの門》を踏み倒して場に出すデッキを使っている僕にとって、ベストカードなんじゃないか？もし、裏面を唱えられたら手札から《ファイレクシアへの門》を出してコピーまでいけるし。
(対戦相手はクリーチャー3体を生贄×2回。毎ターン、どこぞの墓地からクリーチャーを2体リアニメイト……)
紳さん：さすがに強い！！！このコンボが決まれば勝ちそうだ。でも、《アラーラへの侵攻》の守備値「7」を削るにはどんなデッキ構成にすれば良いんだろう？
アラーラへの侵攻デッキ、構想
紳さん：う〜ん。できれば《アラーラへの侵攻》から確定サーチして唱えた呪文でそのまま守備値「7」を削りたいところだけど……
紳さん：そんな都合の良い呪文はないなぁ。《ナヒリの戦争術》や《無力化》でも削れる守備値の限界は「5」だし。そもそも、そんな簡単に事が進むなら、みんな《アラーラへの侵攻》を使うよね。5色のデッキは流行ってるわけだし……
紳さん：《タルキールへの侵攻》で手札から5枚のドラゴンを公開する？いやいや、5色デッキに何体のドラゴンを入れる気なんだ。それに、《タルキールへの侵攻》もそれなりの値段だし……
紳さん：《二人組の叩き伏せ》で守備値「7」を一気に削り切る方法もあるけど……黒の除去が強い今のスタンダード環境では、対象にとったクリーチャーが除去されたらなんにもならない。
紳さん：いっそのこと、守備値「7」は別の方法で削ることにして、《アラーラへの侵攻》を場に出したときに盤面をリセットするというコンセプトはどうだろう？
紳さん：全体除去が確定サーチで唱えられるのはかなり強いし、手札にもう1枚全体除去が加わるので、対戦相手からすれば新たにクリーチャーを展開しづらい状況が作れそうだ。時間が稼げれば《ファイレクシアへの門》を素出しできるかもしれない。
紳さん：だけど、コントロール型にするにしてもマナ加速と打ち消しぐらいはデッキに入れたいなぁ。とはいえ、《アラーラへの侵攻》で特定の呪文を確定サーチするためには4マナ以下の呪文をデッキに入れられないわけだし、採用できるカードの幅が狭すぎる……
紳さん：……ん？
アラーラへの侵攻デッキ、爆誕！
紳さん：まさか、見た目は6マナ〜7マナなのに2マナ〜3マナで能力が起動できるカードが都合よく存在するなんて。しかも軒並み、カードの値段が安い！！奥が深すぎるぜ、スタンダード。
紳さん：守備値「7」を削るのはエースの《ティラナックス・レックス》に任せて、あとは《アラーラへの侵攻》が着地する前に倒されないようにするだけだ！
紳さん：いざ、出陣！
フライデーナイトマジックに参加だ！
対戦結果
青黒パーミッション ✕✕
赤黒ミッドレンジ ✕✕
版図ランプ ✕〇✕
紳さん：あっれ〜？青の打ち消し、黒のハンデスで《アラーラへの侵攻》が妨害されて何もできずに負けてしまった……ヘイトが高すぎる、このカード。
紳さん：唯一、版図ランプにはコンボを決めることができたけど、その上でさらにひどいコンボを決められて負けちゃったなぁ。《多元宇宙の突破》から《偉大なる統一者、アトラクサ》や《原初の征服者、エターリ》が出てくる動きが強すぎる。
いってつ：おやおや。5色デッキを使って0-3ですか。なかなか勝利への道のりは遠そうですねぇ。
紳さん：あ、通りすがりのいってつさん。でも、久しぶりにスタンダードの大会に参加できて楽しかったですよ。それじゃあ、今回の記事はこの辺で。ありがとうございまs……
いってつ：いや〜！読者のためにも1勝ぐらいはしないとな〜！
紳さん：ゔぇっ！？
いってつ：《アラーラへの侵攻》の可能性に目をつけたところまでは良いと思うけど、勝利を掴み取れないんじゃな〜！説得力が足りないよな〜！
紳さん：いってつさん。《アラーラへの侵攻》は見られた瞬間にとんでもなく警戒される類のカードだったんですよ。裏面を唱えるなんて夢のまた夢というか、ぶっちゃけ今のスタンダードで通用するようなカードじゃ……
いってつ：そんなグチグチと言い訳するぐらいなら、男らしく白単デッキで殴り切ったらどうなんですか？
紳さん：それ、いってつさんのデッキじゃないですか。
いってつ：じゃあ、緑単でも良いですよ？スタンダードに緑単がいないのってなんか寂しいですよね。
紳さん：紳さん：緑単なんて、なおさら無理ですよ！除去に弱いし、妨害もまともにできないのに肝心のクリーチャーですら黒(《黙示録、シェオルドレッド》)にカードパワーで負けるんですから！
紳さん：(ん？待てよ？緑単……)
紳さん：……いってつさん。アドバイス、ありがとうございます。勝利への道が開けました。
いってつ：？
デッキ改良
紳さん：森を3枚並べて《ポルクラノスの再誕》が出てくるデッキから、急に《アラーラへの侵攻》が飛んでくるなんて誰も思わない……。《レンと次元壊し》がそれを可能にしてくれた。こちらが緑単デッキだと分かった瞬間に、必ず油断するはず！
紳さん：もし、理想通りのコンボが決まらなかったとしても、《ヴォリンクレックス》の変身、《向上した精霊信者、ニッサ》の奥義、《ファイレクシアへの門》の素出しなどは単純明快に強い。8枚採用のマナクリーチャー、《ゼンディカーへの侵攻》でマナを伸ばしてフィニッシュブローを叩き込む！これだ！！！
平日大会に参加！
対戦結果
bye
青白兵士 〇〇
エスパーレジェンズ ✕✕
紳さん：やったーー！！byeが絡んだけど、2-1で晴れる屋ポイント「1000ポイント」GET！
いってつ：よかったですね。日頃から緑への信心を高めていたおかげでしょうね。
紳さん：お金がないと言いつつ、1000円前後のカードを買い足したりしたけど、それでもかなり格安のデッキが作れたと思います。緑のカードは安い。これマジで。
いってつ：デッキの土地が24枚の《森》というのもポイント高いですね。
紳さん：そうなんですよ。土地がすべて森なので、常に《向上した精霊信者、ニッサ》で一発逆転が狙えるんです。実際、最終戦のエスパーレジェンズ相手にもニッサ引けば即勝ちという盤面は作れたので。3-0できなくて悔しい。
いってつ：もう、5色なんて言わずに紳さんには純正な緑単を極めて欲しいですね。
紳さん：それはやめておきます。
おわりに
今回は採用しませんでしたが、このデッキはどんな色のカードも一応はプレイできるので《太陽降下》や《多元宇宙の突破》のようなあからさまなパワーカードも入れてみるのも面白いかもしれません。わりと自由度が高くて面白いデッキが作れたと思います。
今後も《アラーラへの侵攻》のように安くて強いカードを見つけたらデッキを作って大会に出てみようかと思います！
そういえば、大会に参加したときに引いた「ちびキャラシール」が《極楽鳥》のキラシールだったんですよね。「偽装緑単(フェイク・グリーン)」使いにとって、これほど縁起が良いことはない！宝物にしたいと思います。
この「ちびキャラシール」は全30種類、8月まで配布予定だそうです。スタンダードの大会に参加するだけでもらえるので、ぜひぜひ気軽に挑戦していただければと思います！(シールの在庫については、大会を開くお店の方にお聞きください)
ここまで記事を最後まで読んでくださってありがとうございました。
スタンダードの大会でお会いしましょう！それではまた。
