はじめに
こんにちは。晴れる屋メディアの紳さんです。
エレメンタルor蛇を指定した《うろつく玉座》が戦場にいるとき、《腐敗口のバイパー》をプレイして速攻で殴ると超強い!という妄想をしました。
誘発型能力がそれぞれ追加で発動するため、
①《腐敗口のバイパー》が戦場に出て、荒廃カウンター1個が置かれ1回誘発。
②追加で2個目が置かれ、2回誘発。
③《腐敗口のバイパー》が攻撃し、荒廃カウンター3個目が置かれ3回誘発。
④追加で4個目が置かれ、4回誘発。
という挙動になり、合計で10回分の能力が誘発することになります。すごい。
《押し出し/引き抜き》で《うろつく玉座》と《腐敗口のバイパー》を同時に釣り上げるのも良さそうです。その場合は戦場に出たときの荒廃カウンターが追加では置かれないため、合計6回分の誘発となりますが、それでも強いですよね!
黒単で実現可能ですし、わりと現実的かも?
……妄想はさておき、最新の大会結果をチェックしてまいりましょう!
8/1(木)『Standard Challenge 32』
まずはマジックオンラインで行われた『Standard Challenge 32』の結果から。47名が参加しました。
8/1(木)『Standard Challenge 32』
優勝 グルールアグロ
準優勝 ボロス召集
3位 ボロス召集
4位 グルールアグロ
5位 ドメインランプ
6位 グルールアグロ
7位 オルゾフミッドレンジ
8位 ボロス召集
グルールアグロとボロス召集が多く入賞するなど、スピーディーなデッキが上位を独占しました。
『ブルームバロウ』で強化されたグルールアグロがボロス召集を倒し、優勝しています。
優勝 「グルールアグロ」
こちらが優勝したデッキのリストです。
『ブルームバロウ』からの新戦力、《熾火心の挑戦者》《心火の英雄》が4枚ずつ採用されています。
《熾火心の挑戦者》は《僧院の速槍》《逃走する暗号破り》と同じく、果敢と速攻を両方持ち合わせたアグレッシブなクリーチャーです。また、新キーワード能力である「雄姿」により衝動的ドロー能力を誘発させることでアグロデッキの課題であるリソース補充を可能とします。
《心火の英雄》は果敢も速攻も持ちませんが、「雄姿」によって+1/+1カウンターを自身に乗せ、どんどん成長していきます。さらに、死亡時には対戦相手に自身のパワー分のダメージを与えるという強力なバーン能力を誘発させるため、かなり育て甲斐があるクリーチャーです。
《精鋭射手団の目立ちたがり》や果敢を持つクリーチャーが並ぶと、《巨怪の怒り》などで強化して大ダメージを与えることで3ターン、4ターンでライフを削りきることもかなり現実的に起こります。
新カードの《弱者の力》も《熾火心の挑戦者》《心火の英雄》がいればキャントリップ付きのクリーチャー強化呪文となり、いぶし銀の働きを見せます。
このデッキは強化しようとしたクリーチャーをスタックで除去されることが一番の負け筋となりますが、わずか1マナで除去を弾いて、さらにクリーチャーを強化できる《王のもてなし》が4枚採用されています。
どんなデッキが相手でもブン回ってしまえばあっさり勝ってしまいそうな速さがあり、ドメインランプのような序盤から土地のタップイン処理に追われるようなデッキで太刀打ちするのはかなり厳しそうです。
『ブルームバロウ』の新カードが期待通りに活躍し、今後もメタゲームを盛り上げてくれそうなデッキですね!
8/2(金)『Standard Challenge 32』#1
つづいて、8/2(金)の大会結果です。この日は『Standard Challenge 32』が2回開催されました。まずは46名が参加した1回目の結果から。
8/2(金)『Standard Challenge 32』#1
優勝 オルゾフミッドレンジ
準優勝 グルールアグロ
3位 ゴルガリミッドレンジ
4位 ボロス召集
5位 ゴルガリミッドレンジ
6位 オルゾフミッドレンジ
7位 オルゾフミッドレンジ
8位 ゴルガリミッドレンジ
ここでもグルールアグロが準優勝と好成績を収めましたが、新型のオルゾフミッドレンジが優勝を含め、TOP8に3名を送り込む結果となりました。
優勝 「オルゾフミッドレンジ」
優勝したデッキのリストです。今、もっとも話題のデッキといえるでしょう。
《大洞窟のコウモリ》は《星界を呼ぶ者、ゾラリーネ》がいる状態だと、絆魂と相まって攻撃するたびに2点ライフゲインするようになります。
《星界を呼ぶ者、ゾラリーネ》は自身が攻撃することでもライフゲインできるため、ボロス召集やグルールアグロのようなデッキとは地上と空ですれ違いながらライフレースを挑むことができそうです。
《跳ねる春、ベーザ》もアグロ系のデッキに刺さるカードで、おおむね4点のライフを得ながら、自身も含めて3体のブロッカーを戦場に出せるカードとして機能します。
さまざまな用途で使える《巣ごもりの季節》ですが、《星界を呼ぶ者、ゾラリーネ》に破壊不能を付与しながらリアニメイトすることで、継続的にリソースを稼ぐことができそうです。
そのほか、同型戦でも厄介な《最深の裏切り、アクロゾズ》を追放できたり、《忠義の徳目》を設置してから5体のウサギ・トークンを出すなど、フィニッシャーとしても期待できます。
ドメインランプ対策としては、《偉大なる統一者、アトラクサ》への解答にもなる《門衛のスラル》をメインとサイド合わせて4枚採用しています。
メインではアグロデッキに強い構成にし、サイドにはランプやコントロールに対して強いカードをたくさん用意しているようです。
アグロデッキを咎めるオルゾフミッドレンジの台頭は今後のメタゲームに大きな影響を与えることでしょう。
8/2(金)『Standard Challenge 32』#2
つづいて、62名が参加した2回目の大会結果です。
8/2(金)『Standard Challenge 32』#1
優勝 オルゾフミッドレンジ
準優勝 ゴルガリミッドレンジ
3位 《悪名高い残虐爪》
4位 イゼット果敢
5位 ゴルガリミッドレンジ
6位 赤単
7位 オルゾフミッドレンジ
8位 アゾリウスコントロール
ここでもオルゾフミッドレンジが優勝し、2連覇となりました。全体的にアグロ系デッキが増え、メタゲーム的にかなり良い立ち位置にいそうです。
また、8位入賞のアゾリウスコントロールにも《跳ねる春、ベーザ》が3枚採用されており、このカードの汎用性の高さが伺えます。
注目デッキ 「《悪名高い残虐爪》」
ここでは3位に入賞した《悪名高い残虐爪》デッキに注目したいと思います。
デッキ内の3マナ以下のカードを《悪名高い残虐爪》《契約の族長、ゲス》《束縛の交渉術》だけに絞ることで、《地質鑑定士》の「発見」と《悪名高い残虐爪》の攻撃が通ったときに誘発する能力のバリューを高くしています。
- 2024/01/26
- ラクドスミッドレンジ -「発見」コンビでアドを稼ぐ、王道ミッドレンジ!-
- 晴れる屋メディアチーム
旧スタンダードで活躍したラクドスミッドレンジ、通称「8 discover」とデッキの構成はかなり近いですね。
これらのカードは2、3ターン目にプレイできる除去でありながら、《悪名高い残虐爪》がめくったときにも強力な呪文としてプレイできます。
あまり見かけない《鬱牙のやっかいもの》も4枚採用。2マナでデッキから《沼》をサーチする潤滑油で、《悪名高い残虐爪》でめくれてしまってもギリギリ悔しくない性能ではあります。
『ブルームバロウ』発表直後から注目されていた《悪名高い残虐爪》ですが、まずは「発見」デッキとの融合で結果を残したようです。
ランダム要素も大きいですが、デッキ全体がパワフルで楽しくプレイできそうですね!
8/3(土)『Standard Challenge 32』
それでは最後に、67名が参加した8/3(土)の大会結果です。
8/2(金)『Standard Challenge 32』#1
優勝 アゾリウスアーティファクト
準優勝 ドメインランプ
3位 アゾリウスコントロール
4位 ゴルガリミッドレンジ
5位 ドメインランプ
6位 オルゾフミッドレンジ
7位 ドメインランプ
8位 ドメインランプ
アグロ系デッキを咎めるミッドレンジの台頭により、またランプやコントロールが盛り返しているようです。メタゲームが回っていますね。
この大会では意外にもアゾリウスアーティファクトが優勝という結果になりました。
また、TOP8に多く入賞したドメインランプですが、《古のヤギ角》ではなく《山積みの収穫》を4枚採用したタイプのデッキが準優勝しています。
優勝 「アゾリウスアーティファクト」
優勝したアゾリウスアーティファクトのデッキリストです。サイドボードに《跳ねる春、ベーザ》が1枚採用されている以外、『ブルームバロウ』の新カードはありません。
《身代わり合成機》のカードパワーは群を抜いており、あらゆるフェアデッキを寄せつけない強さがあります。
《不安定な象形橋》によるリセットや、《マイトストーンとウィークストーン》による除去とドローの強力な二段構えも健在です。
ローテーションによって《告別》という天敵がいなくなったことにより、ドメインランプやアゾリウスコントロールと対等以上に戦うことができるようになりました。
《兄弟仲の終焉》や《アンズラグの猛威》というアンチカードも存在しますが、現在のメタゲームではあまり採用されないため、のびのびとこのデッキを回すことができます。
赤系のアグロデッキがサイドボードに《戦慄大口の怒り》を採用するようになると厳しくなりますが、現状はメタゲーム的な立ち位置が良さそうです。
アーティファクト対策というガードが下がっている今、一番勝ちやすいデッキかもしれませんね!
おわりに
全体としては《熾火心の挑戦者》《心火の英雄》など新戦力を取り入れた果敢アグロ系のデッキが勢力を拡大しており、それを咎める形で除去とライフゲインが強いオルゾフミッドレンジが好成績を収めたという印象です。
ランプやコントロールの入賞もあり、さまざまなアーキタイプにチャンスがありそうです。今後のメタゲームから目が離せませんね!
次回の大会結果もお楽しみに!それでは、また。