今大会一番最初にフューチャーエリアに呼ばれたのは成田 知聡。
関東でも屈指のレガシープレイヤーで、古くはジャパンクラシックの頃からスタンダードの枠を超えて長くマジックをプレイしている。
しかし彼の凄いところは長いというところだけではない。なんと成田はこの1回戦目でエターナル1000マッチ目。数多くの大会に参加しつづけているのだ。
彼はトレードマークとなっている放火砲デッキとともに、今大会に参加し優勝を目指す。
その成田と対戦するのは枩本 一雄(まつもとかずお)。
今年になってレガシーの大会に参加しはじめたというプレイヤーだ。
しかし話を聞いてみると、レガシー選手権の1回戦目でも二人は対戦しているという事で、今回も1戦目での対戦に驚いている様子だ。
Game 1
ダイスロールに勝利した成田が先行を選ぶと、枩本はマリガンを選択。
成田は1ターン目から《Elvish Spirit Guide》2枚を使い《魔力変》。
さらに《水蓮の花びら》《炎の儀式》《煮えたぎる歌》と連打しマナを増加すると《燃え立つ願い》で《巣穴からの総出》を得てストーム6でプレイ。
12体のゴブリンを場に出し枩本に2ターンのクロックをつきつける。
対する枩本は《水蓮の花びら》と《ライオンの瞳のダイアモンド》をプレイし、《ほくちの壁》を出す。
なんと両者驚愕の同系対決。
《金属モックス》に《通りの悪霊》を刻印し《ほくちの壁》から生んだ赤マナで《燃え立つ願い》をプレイすると《ライオンの瞳のダイアモンド》でマナを確保。
成田と同様に《巣穴からの総出》を持ってくるとストーム6でプレイし、場はまったくの互角になってしまった。
ここからは手札の貯め合い。
お互いにドローゴーを繰り返していき、先に手札が8枚になった成田が動いた。
《土地譲渡》から《Bayou》を調達すると《暗黒の儀式》をプレイし、《Elvish Spirit Guide》から緑マナを出し《魔力変》とつなげる。
さらに《冥府の教示者》で《炎の儀式》を2枚してマナを増すと《ゴブリンの放火砲》をプレイ。
すぐさま起動し30点ほどのダメージを枩本に与え1本目を先取した。
成田 1-0 枩本
Game 2
今度はお互いにキープして枩本が先行。
《水蓮の花びら》《ライオンの瞳のダイアモンド》《金属モックス》に《通りの悪霊》刻印と1戦目とまったく同じ行動からスタートすると、《炎の儀式》《煮えたぎる歌》と続けマナを準備。
《燃え立つ願い》から《巣穴からの総出》をプレイして、今度はストーム7で14体。
1戦目とは逆に成田に2ターンクロックをたたきつけた。
対する成田は《土地譲渡》から《Bayou》。
《暗黒の儀式》と《Elvish Spirit Guide》から《ゴブリンの放火砲》をおいてエンドする。2ターンキルの構えだ。
枩本の14点の攻撃を受けると、次のターンのアップキープにもう1枚の《Elvish Spirit Guide》を使い《ゴブリンの放火砲》を起動。
これで勝負が決まったかにみえたが、なんと《Taiga》が6枚目にめくれてしまい《ゴブリンの放火砲》不発。
10点のダメージとともに投了を宣言した。
成田 1-1 枩本
Game 3
先ほどは放火砲不発に終わってしまった成田だが、気を取り直して先行でキープ。
対する枩本もキープを宣言。
7枚のキープでこの動きは2ターンキルの雰囲気がかなり伺える。
枩本は《土地譲渡》から《Taiga》を持ってくると、《水蓮の花びら》《ライオンの瞳のダイアモンド》とプレイ。
さらに《ほくちの壁》《金属モックス》(《ほくちの壁》刻印)と続け、《燃え立つ願い》から《巣穴からの総出》をプレイ。ストームが7で14体のゴブリンを出してエンド。
しかし成田は《水蓮の花びら》《金属モックス》と場に出し《ほくちの壁》からもマナを出すと、《ゴブリンの放火砲》をプレイ。
《ライオンの瞳のダイアモンド》で起動マナを確保すると枩本に向けて能力を起動。
再び不発しないよう祈りながらライブラリーをめくる成田の願いは無事叶い、70点のダメージをたたき出して勝利となった。
終了後、枩本は《先細りの収益》を成田に見せ、こっちを打つべきだったかと聞いていた。
2ターンキルが見えるという事に気づいていればそちらが正しいプレイだと成田が返すと、「やりこみの差だなぁ」とつぶやいた。
1000マッチの重みはこの的確な推察を生む基盤となっているのだろう。
成田 2-1 枩本