2009年のPlayer of the Yearである渡辺 雄也(神奈川)が、エターナルフェスティバル東京で使用しているデッキは齋藤 友晴(東京)がグランプリ・コロンバスで優勝した黒をタッチしたマーフォークである。
渡辺と齋藤の関係といえば、2009年のグランプリ・神戸の決勝が名勝負として筆者の記憶に残っている。
さて、そのグランプリ・神戸で同じくトップ8に入賞していた近藤 恵一(愛知)と渡辺がこのラウンドでマッチアップされたので、1年半ぶりのリベンジマッチをお届けしよう。
近藤が使用するのは多色ビートダウンの代名詞Zoo。
ビートダウンとクロックパーミのマッチアップは、ビートダウン有利と相場が決まっているが、果たして、渡辺は相性差を覆して見事勝利できるのか。それとも近藤のリベンジ達成なるか。
Game 1
先手の渡辺は1ターン目に《Underground Sea》のセットから《霊気の薬瓶》をキャストと非常に好調な滑り出し。だが、対する近藤も1ターン目に《渋面の溶岩使い》をキャストする。小型のクリーチャーが多いマーフォークにとってこれはあまりうれしくないカードだ。
ここで渡辺はアップキープに《霊気の薬瓶》の上にカウンターを載せ忘れてしまい、展開が遅れてしまう。手札から《銀エラの達人》をプレイするのみでターンを返す。一方の近藤は満を持してここで《野生のナカティル》召喚。まだ2/2ではあるものの、盤面の優位を築く。
《行き詰まり》をトップし長考の末にこれをプレイする渡辺。これに対応して近藤は《流刑への道》を自分の《野生のナカティル》へとプレイし、《山》をサーチする。
渡辺は《銀エラの達人》で攻撃してターン終了。近藤は《行き詰まり》をものとせず、《ガドック・ティーグ》を召喚する。渡辺は3枚カードを引いた上で、《ガドック・ティーグ》を通す。
ターンエンドに《霊気の薬瓶》から呼び出された《珊瑚兜の司令官》は《渋面の溶岩使い》で除去されてしまうものの、次のターンにはやっと《霊気の薬瓶》のカウンターが3になり《メロウの騎兵》が召喚される。
続いて召喚された《呪い捕らえ》が《メロウの騎兵》の能力によって《ガドック・ティーグ》をタップし、《変わり谷》と《銀エラの達人》がアタックする。
そして、近藤の《タルモゴイフ》が2枚の《目くらまし》でカウンターされると、《アトランティスの王》も追加されて4体のクリーチャーがアタックする。《メロウの騎兵》を《ガドック・ティーグ》と《渋面の溶岩使い》でダブルブロックした近藤だが、残りライフは2になってしまう。
この盤面を打開できるカードは無く、近藤はゲーム終了を宣言した。
渡辺 1-0 近藤
Game 2
先手の近藤が《Taiga》から《密林の猿人》をプレイしたのに対して、渡辺も《霊気の薬瓶》キャストからスタートという好調な展開。
渡辺は2個めのカウンターを載せた《霊気の薬瓶》から《珊瑚兜の司令官》を戦場に出し、即レベル2に。3/3となった《珊瑚兜の司令官》は《梅澤の十手》では破壊されにくくなる。
だが、近藤は《密林の猿人》で攻撃すると、《ガドック・ティーグ》を召喚。さらに《稲妻》で《珊瑚兜の司令官》を除去する。渡辺は《銀エラの達人》を召喚してターン終了。
近藤は《密林の猿人》で攻撃し、《梅澤の十手》の上のカウンターの数を6にすると、そのうちのひとつを使用して《銀エラの達人》を除去する。
続くターンに召喚した《アトランティスの王》が、《稲妻のらせん》によって除去されると、渡辺は《梅澤の十手》の能力によって自分のライフがもう足りないことを把握した。
渡辺 1-1 近藤
Game 3
三度1ターン目に《霊気の薬瓶》というスタートの渡辺。たいする近藤も《野生のナカティル》から《ガドック・ティーグ》という展開。
だが、これが《非業の死》で除去されてしまう。
しかし、渡辺も効果の高いカードを使用していない。
一方の近藤は《タルモゴイフ》を召喚し、さらに《運命の大立者》のを召喚する。待ってましたとばかりに《運命の大立者》の種族である騎士を指定する渡辺。《タルモゴイフ》のサイズに対してマーフォークの展開力で対抗する。
《聖遺の騎士》を召喚し、なんとか盤面を保とうとする近藤だったが、《霊気の薬瓶》の助けも借りて渡辺のマーフォーク軍勢は大きくふくれあがっている。
最終的に、《水没》がブロッカーをどかし、近藤のライフは削りきられてしまったのだった。
渡辺 2-1 近藤