日本国内だけでなく、世界的にみても有数の規模となったEternal Festival Tokyo。参加者245名の頂点を決めるべく、シングルエリミネーションへと駒を進めた8名のうち、矢野と大久保のマッチをお届けしよう。
矢野はGPコロンバスで優勝したタッチ黒バージョンでは無く、純正青単色のマーフォーク。メインに一枚挿しされた《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅》が特徴的だ。
大久保は《実物提示教育》と《騙し討ち》から《引き裂かれし永劫、エムラクール》や《大祖始》を高速展開するデッキだ。メインから《赤霊破》と《紅蓮破》が、メタゲームへのアプローチを感じさせる。
大久保のデッキについては、Decktech:《実物提示教育》:大久保 雄輝(神奈川)に、インタビューがあるので参照してほしい。
Game1
先手矢野が、初手を見て大きくため息してマリガン。大久保は対照的に力強くキープを宣言。
大久保の手札は《実物提示教育》、《直観》、《大祖始》×2、《島》、《沸騰する小湖》、《Underground Sea》という、何も無ければ3T目に《大祖始》師匠が降臨するハンド。
先攻の矢野は2T、3T目《銀エラの達人》2連打で、クロックの展開という視点的にも、マリガン分の損失を埋めるという視点的にも十分合格点な立ち上がり。
だが、大久保は3T目に《水蓮の花びら》を経由して、1マナ余らせて《目くらまし》をケアしながら《実物提示教育》。
予定調和的にカウンターされるのかと思いきや、、、数秒後に戦場に着地したのは《大祖始》と《珊瑚兜の司令官》。
デッキ的に、何が起きても2Tクロック確定なので、矢野に出来る事はあまり多くない。《珊瑚兜の司令官》、《変わり谷》、《銀エラの達人》×2を《アトランティスの王》の庇護下で総攻撃させる。
先のターンの《銀エラの達人》のアタックと合わせてあっという間にライフは5へ。
時間さえあれば、最強のクリーチャー、《大祖始》は、大久保に勝利を与えることは出来なかった。
矢野 1-0 大久保
Game2
渋い表情でマリガンを宣言する大久保とは対照的に、力強くキープを宣言する矢野。
マリガン後の大久保の手札は《赤霊破》、《水蓮の花びら》、《裏切り者の都》、《実物提示教育》、《大祖始》、《Volcanic Island》というテンパイハンド。1ターン目にも動けるし、2ターン目に《赤霊破/Red Elemental Blast(4ED)》を構えた上でアクションすることも出来るという絶好の手札だ。
悩んだ末、1ターン目は静観し、2ターン目に賭ける事にした大久保。
だが、返しの矢野のアクションは、《呪い捕らえ》。《目くらまし》や《Force of Will》を考えると、単純に矢野の手数が一つ増えるという、大久保にとっては最悪のアクションだ。
悩んだ末に、《赤霊破》で《呪い捕らえ》にご退場願い、山の上のご機嫌をうかがうが、引いてきたのは《Force of Will》。非常に有効なカードではあるのだが、いまいちかみ合わない。だが、悠長に有効牌を待っていても、引いていいカードの数は矢野の方が多いと判断したのか、《水蓮の花びら》をプレイして、《目くらまし》をしっかりとケアして、3本目へ持ち越すための許可証となる《実物提示教育》。
これが通ってしまい、場に出た《大祖始》を確認して、矢野投了。
矢野 1-1 大久保
Game3
小さく合掌してオープニングハンドを確認する矢野。険しい表情で、一枚一枚噛みしめるように手札を確認する大久保。
お互いに熟考した上でマリガンを宣言。マリガン後は、お互いにキープを宣言し、矢野の1ターン目《呪い捕らえ》から開幕する準々決勝3本目。
大久保は《渦まく知識》で手札を整えて、来るべきビッグイニングへの準備を整える。
対する矢野、《変わり谷》セットから、《銀エラの達人》をプレイして、クロックを一気に加速させる。
クロック十分な矢野に対して、あまり悠長な事が出来ない大久保は、《実物提示教育》を思い切ってプレイ。矢野はこれに対して、何もすることが出来ず、降臨したのは《引き裂かれし永劫、エムラクール》と《メロウの騎兵》。
だが、大久保のライフは15。《メロウの騎兵》を追加した事によって、パーマネントの数は6となり、場のクロックは10点。土地とクリーチャーを引いていれば、勝機はある。《メロウの騎兵》をプレイして、《引き裂かれし永劫、エムラクール》をタップ。第一段階はクリア。
だが、大久保はこれを《Force of Will》し、きっちりシャットアウト。どうやっても《引き裂かれし永劫、エムラクール》の”滅殺”能力によって壊滅的になってしまうため、ここで投了を宣言した。
大久保が、準決勝へと駒を進める。
矢野 1-2 大久保