エターナルフェスティバルのbyeがかかった大一番である。
中田はエンチャントレス、一方の佐藤は《弱者の剣》、《飛行機械の鋳造所》コンボが搭載された石鍛冶デッキである。
デッキ相性では中田有利とのことだが、佐藤は昨年のエターナルフェスティバル準優勝、GP神戸11でもTOP8入賞と、実績を持つ強豪である。
中田がデッキ相性差を生かして勝ちきるのか、佐藤が勝負強さを発揮し決勝への切符をもぎ取るのか。
お互いに負けられない戦いが幕を開ける。
Game 1
先手は中田で、ノーランドの手札をマリガン。佐藤は一瞬間をおいてキープを宣言。
中田の《楽園の拡散》が《精神的つまづき》される。
これが土地1枚スタートの中田には非常に厳しい。
佐藤は2ターン目に《石鍛冶の神秘家》から《火と氷の剣》をサーチし、早めの決着をもくろむ。
中田は《エレファント・グラス》からのセラの聖域でなんとかマナを確保しようとするが、佐藤は《火と氷の剣》が《石鍛冶の神秘家》に装備、4ターンのクロックを提示する。
《不毛の大地》で《セラの聖域》を破壊された中田は、またも土地を引けない。
ラストターンのドローステップに佐藤が《ヴェンディリオン三人衆》をキャストすると、中田は手札を公開することなく片づけた。
佐藤 1-0 中田
Game2
「勘弁してくださいよー」と愚痴りながらも中田は即決で7枚キープを宣言。佐藤も7枚キープで応じる。
《ミリーの悪知恵》、《アルゴスの女魔術師》と2t連続でキャストする順調な立ち上がりである。
返す佐藤は《翻弄する魔道士》で《女魔術師の存在》を指定、足止めを狙う。
しかし、中田の場に2体目の《アルゴスの女魔術師》が登場する。
4ターン目の《ヴェンディリオン三人衆》で《窒息》をライブラリーのそこに送り、即戦闘不能こそ免れるが、場に並ぶエンチャントレス達をなんとかしなければいずれ勝負の天秤が中田に傾くのは目に見えている。
中田は3枚目の《アルゴスの女魔術師》を追加。来たるべき時に向けて力を蓄える。
佐藤は《ミリーの悪知恵》を《解呪》し、《翻弄する魔道士》(指定は《エレファント・グラス》)と中田の足止めを画策するが、根本的な対処はできない。
そして中田が動く。
《空位の玉座の印章》キャスト。3ドロー。
次のターン、《忘却の輪》の輪キャスト。3ドローと4/4飛行トークン1体目が場に出る。
《楽園の拡散》キャスト。3ドローと4/4飛行トークンの2体目。
《真の木立ち》キャスト。3ドローと4/4飛行トークンが3体目。
《繁茂》キャスト。3ドローと4/4飛行トークンが4体目。
この天使たちをどうすることもできない佐藤は、苦笑いしながら手札を片づけた。
中田が溜めていた力を一気に爆発させ、一本を取り返した。
佐藤 1-1 中田
Game 3
ともに7枚をキープ。後手の中田《楽園の拡散》を《精神的つまづき》という立ち上がり。
《女魔術師の存在》を《Force of Will》した佐藤は静かに《ミシュラの工廠》でアタックを始める。
・・・が、おもむろに通る《空位の玉座の印章》。
そして、2枚の《原基の印章》とともに4/4天使トークンが2体舞い降りる。
この8点クロックをどうにもすることができない佐藤にできることは投了の意を示すことだけだった。
佐藤 1-2 中田