ヘッドジャッジインタビュー: 梅咲 直瑛(東京)

晴れる屋

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By Daisuke Kawasaki


 245人という、日本レガシートーナメント史上でも屈指の人数で開催されることとなったエターナルフェスティバル東京。

 これだけの人数の大型トーナメントを、しかも、レガシーというルール問題の起こりやすいフォーマットで進行するのは非常に困難であると予想できる。なにより、8回戦+決勝ラウンド3回戦という長期戦である以上、滞りの無い進行でトーナメントを運営しなければ、会場がしまってしまう。

 だが、実際の会場で進行されているトーナメントはその予想を大きく裏切るものだった。端的にいえば、トーナメントは滞りなく進行している。ヘッドジャッジをはじめ、多くのスタッフの尽力によるものなのは想像に難くない。

 そこで、ヘッドジャッジである梅咲 直瑛氏に、インタビューをしてみたい。



参加を表明してくれた多くのジャッジ


-- 「今回は、245人という非常に多人数のトーナメントとなりましたね」

梅咲 「そうですね。レガシーのトーナメントで、これだけの人数が集まったというのはすごいことだと思います」

-- 「レガシーといえば、ルール問題が起こりやすいフォーマットですし、これだけの人数だと多少の混乱があるのでは、と予想されていましたが、実際のトーナメントは非常につつがなく進行していますね」

梅咲 「そうですね」

-- 「今回、トーナメントを進行していく上で心を割いたのはどのような部分ですか?」

梅咲 「心を割いた、というのとは違うかもしれませんが、今回は非常にスタッフに恵まれていたのが大きいと思います」
-- 「と、いいますと?」


梅咲 「先日、第2回レガシー選手権をやったときに、プレイヤーへとルールの啓蒙を積極的にやっていた岡部さんや岩倉さんが今回、むこうから是非やりたいと言い出してくれてたすかりましたね。あとは、普段からこの板橋の会場で大人数のスタンダードの大会をやっている僕や進藤さんがいるので、なんとか今のところ問題なく進行できています」

-- 「それと、testingさんが今回はいらっしゃってますね」

梅咲 「はい。testingさんも僕も声をかけたのですが、もともと興味を持ってくださっていて、今回参加を申し出てくださいました」

-- 「ルールに関しては、testingさんがいることも大きいのではないでしょうか」

梅咲 「そうですね。やはり深くルールを理解して、完璧に、そしてかみ砕いて説明してくれる人がいると、プレイヤーの皆さんも非常に納得してくれるので、おかげでトーナメント進行が速やかになっている部分はあると思います」



トーナメントルールの周知は草の根から

-- 「さきほど少し話題にも出ましたが、梅咲さんは普段から五竜杯や東京プレミアイベントのように大規模の大会を開催してらっしゃいますね」

梅咲 「そうですね。今回のハイライフプラザ板橋や、板橋グリーンホールで開催しています」


-- 「梅咲さんがヘッドジャッジの大会は、草の根の大会とはいえ、グランプリやプロツアークラスのトーナメントを目指す人に向けて、実際のトーナメントルールを厳格に適用しているイメージがありますが」

梅咲 「かもしれませんね。個人的にはトーナメントルールはもっとプレイヤーに対して啓蒙され、浸透させていかなければならないと考えています。たとえば、先ほど話題にも出た第2回レガシー選手権では、相手のルールミスに対して、ジャッジを呼んで相手のゲームロスを狙うという人が多くいました」

-- 「それが狙えるのは昔のルールですよね」

梅咲 「はい。今のルールはゲームを正常な状態で進行するのは、双方のプレイヤーに課せられた義務であるとしています。相手がルールミスをしたのを見逃してしまった場合、意図的であるかないかに関わらず、双方に何かしらの裁定が下されることになります」

-- 「それは何故ですか?」

梅咲 「より、ゲーム自体をいいものにするためではないでしょうか。揚げ足取り的なことでゲームを決めるのではなく、内容で出来るだけ勝敗がつくべき、という思想なのだと思います」

-- 「その辺の変化を知らない参加者が多いと?」

梅咲 「はい。昔はテクニックだったかもしれませんが、今はそうではありません。そういう変化があることなどの細かいフォローは、身近なトーナメントである草の根トーナメントでこそされていくべきだと思うのです」

-- 「梅咲さんのトーナメントはそういう理念で運営されているのですね」

梅咲 「はい。浸透させていくのはジャッジや主催者の仕事だとおもっていますから。今回の主催である津田さんが僕に声をかけてきたのも、僕の理念に賛同してくださっているからだと思っています」



ルールを理解することがレガシーを楽しむ秘訣

-- 今回、testingさんがいることも含めて、ルーリングについては非常に厚い布陣になっていますね。

梅咲 「そうですね。過去のマジックのカードがほとんど使用できるレガシーでは、様々なルール上の問題が発生する可能性があるので、ジャッジも気が抜けません」

-- たとえば、《誤った指図》を相手のカウンターに使用するときに、相手のカウンターじゃなく《誤った指図》を変更する対象に選ばなければならないように、しらないとわからないルールは多いですよね。

梅咲 「そうですね。特に《謙虚》関係のルールは色々とおこりますね。たとえば《月の大魔術師》《謙虚》が並んでいると《月の大魔術師》の能力が無くなるように見えますが、実際は《月の大魔術師》の能力は残って、特殊地形はすべて《山》になります」

-- 「それはなぜですか?」

梅咲 「特性変化の適応順のルールによって発生します。たとえば、タイムスタンプなどの出した順番が影響あるように思う人もいるかもしれませんが、それは関係なくどの順番で出されても《月の大魔術師》の能力は残ります」

-- 「なるほど。それは知らないとゲームを落とすこともありそうですね」


梅咲 「そうですね。これがレガシーの一番難しいところであり、楽しいところです。ゲームを最大限に楽しんでもらうためにも、是非、もっとルールに興味を持っていってもらいたいと思います」

-- 「ありがとうございました」