【前編】から続く
プロツアー2日目: 早朝
朝5時に起床するところから2日目のスタートです。僕は基本的にプロツアーのときは朝5時か6時には起きます。それはドラフトが始まったときに頭がぼーっとしてないようにするためです。
ただ、早く起きすぎると最終戦付近で眠くなっていることもあるので注意しましょう。
■ 2nd ドラフト
トップ8に残るためにできるならここで3-0しておきたいところ。同じ卓に知っている顔はShaun McLarenぐらいです。ただ、そのMcLarenが上家なのが気がかりですが……まぁ、うまい人の下家の方がうまく棲み分けできてやりやすかったりもするのでよいでしょう。
強力なアンコモンやレアを祈りながら1パック目を開封すると、そこには《血統の観察者》が。緑黒を目指すにはほぼ理想の初手です。
そこから緑黒エルドラージ一直線で、最終的にできたデッキがこちら。
8 《沼》 8 《森》 1 《荒廃した森林》 1 《見捨てられた神々の神殿》 -土地(18)- 1 《果てしなきもの》 1 《膨れ鞘》 1 《ズーラポートの殺し屋》 2 《地下墓地の選別者》 1 《生命湧きのドルイド》 1 《音無く飛ぶもの》 1 《大カマキリ》 2 《カラストリアの夜警》 1 《血統の観察者》 1 《破滅の昇華者》 1 《軍団を破壊するもの》 1 《荒廃の双子》 -クリーチャー(14)- |
2 《精神背信》 1 《未開地の捜索》 1 《タイタンの存在》 1 《墓の出産》 1 《自然の繋がり》 1 《悪魔の掌握》 1 《カザンドゥへの撤退》 -呪文(8)- |
結構強い緑黒エルドラージに。サイドボードに《垂直落下》2枚などもきちんととれており、3-0も期待できるデッキに。
果たして結果は……
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 9 | 赤緑 | 〇×〇 |
Round 10 | 青白 | ×〇〇 |
Round 11 | 青赤 (Shaun McLaren) |
×× |
McLarenのデッキ強すぎるー!!!
ということで、予感通り(?)McLarenの神青赤に負けて2-1でした。2ターン目に《精神背信》をキャストして見た相手の手札が《水底の潜入者》《不快な集合体》《沿岸の発見》《アクームのヘルカイト》で、正直この時点で負けたなと思いました。
■ スタンダード
これでTOP8に残るにはスタンダードラウンドを5-0しなければいけなくなりました。正直4-1ならそこそこできる自信はあったのですが、5-0となるとかなりの運が必要となります。
「引き分けゾーンにいるコントロールに当たり続ければ行けるはず」と信じて迎えたスタンダードラウンド11回戦。
こちらは後攻だが、対戦相手は1マリガンでゲーム開始。マリガンしている間に見ていた隣の試合はお互いに1ターン目に《鎌豹》を出し合っており、当たらなくてよかったなーと思っていたらなんと対戦相手のセットランドが《山》、そしてそこから出てくる《僧院の速槍》!
思わず対戦相手に「なんで引き分けてるの!?」って聞いてしまいました。そしたら対戦相手は不思議な顔をしながら「俺、引き分けてないよ?」との答えが。
まさか上当たりだったとはー!!!
ゆっくり昼飯を食べていたせいで時間ぎりぎりだったため対戦相手のポイントを確認していませんでした。迂闊!
ただ、そのゲームは対戦相手が土地を大量に引いてしまい奇跡的に勝利。サイド後はこちらの方が少し有利になるのでこれはもらったかと思ったらそこから負け、負けで死亡。
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 12 | 赤単 | 〇×× |
これでTOP8の目がなくなってしまいました。後はもうプロポイントと賞金のために頑張るだけ。
ただ目無しになってからの勝率には定評のある八十岡。
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 13 | エスパー | 〇〇 |
Round 14 | エスパー | 〇×〇 |
Round 15 | エスパー | 〇〇 |
Round 16 | 緑白大変異 | 〇〇 |
大量のコントロールを切って4連勝し、なんとか11勝4敗1分けの16位でフィニッシュ。
TOP8には残れなかったものの、最後に連勝してのTOP16はかなり気持ちのいい終わり方でした。ドラフトラウンドの3-3が響いた結果ですが、今回に関しては両方とも失敗したとは思っていないので、自分的には満足な結果です。
ただ1つ後悔があるのがRound 12の赤単との2本目、下のような手札がきてマリガンをするか悩んだのですが結局キープして負けてしまったことです。
先攻ならまだしも、後攻でこの手札はマリガンした方がよかった。特にサイドカードを多めにとっているので、何か探しに行くべきでした。これをマリガンできなかったことだけが、このプロツアーで唯一の心残りです。
結果とは別に、終わってから後悔をしないようこれからも精進していきたいと思います。
おまけ
プロツアー3日目、趣味のTOP8観戦をしていたらかなり難しい場面に出くわしたのでせっかくだから置いて置こうと思います。
ぱっと見でどうすればいいのかわからなかった上、少し考えても最適解がどうなのかわからなかった場面になります。興味ある人は自分ならどうプレイするか少し考えてみてください。
◆QF: 玉田 遼一 vs Ricky Chin (Game3)
玉田 遼一 (Jeskai)
残りライフ: 9 戦場 《ヴリンの神童、ジェイス》 《搭載歩行機械》(「+1/+1」カウンター×1) 《カマキリの乗り手》 《風番いのロック》 鳥トークン(3/4 飛行) 《島》 《山》 《梢の眺望》 《大草原の川》×2 手札 《絹包み》 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 《焦熱の衝動》(すべて非公開) 墓地 《宝船の巡航》 《焦熱の衝動》 《払拭》 など合計で10枚 |
Ricky Chin (GW Megamorph)
残りライフ: 15 戦場 《搭載歩行機械》(「+1/+1」カウンター×2) 《始まりの木の管理人》(能力は1回起動済み) 《精霊信者の賢人、ニッサ/Nissa, Sage Animist》(忠誠度は4) 《平地》×4 《森》 《梢の眺望》×2 (すべてアンタップ状態) 統率領域 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》の紋章 手札 《吹きさらしの荒野》(非公開) 《梢の眺望》(非公開) 《ドロモカの命令》(ニッサの「+1」能力で公開) |
「《ドロモカの命令》を引かないと負け」という場面で《精霊信者の賢人、ニッサ/Nissa, Sage Animist》から《ドロモカの命令》を手札に加え、ターンを渡したシーン。
玉田が《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》をキャストして「-4」能力を起動するのにスタックでRickyは《ドロモカの命令》を使ったのだが、明らかに間違った使い方(《搭載歩行機械》の能力を起動し、さらに「+1/+1」カウンターを1つ追加し《風番いのロック》と格闘)をし、そのまま負けてしまう。
この使い方は間違っていると断言できるのだが、どうすればよかったのかがよくわからない場面。うまくやれば勝ててもおかしくはない。個人的にはそもそも玉田の《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》の「-4」も違う気がするのだが何が最適なのかはとても難しい。
Rickyはどうするのが最善だったのか、また玉田の最善手はなんなのか少し考えてみてください。もちろん答えはありませんが、考えることで得られるものは何かあるはずです。
ヤソ
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