■ グランプリ・パリ2016
3/18-20
【グランプリ・パリ2016】に参加。
デッキは「4色ラリー」。
2 《沼》 1 《森》 1 《平地》 1 《島》 2 《梢の眺望》 1 《大草原の川》 1 《窪み渓谷》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《溢れかえる岸辺》 4 《汚染された三角州》 3 《進化する未開地》 -土地(24)- 2 《シディシの信者》 4 《エルフの幻想家》 4 《ズーラポートの殺し屋》 4 《ヴリンの神童、ジェイス》 1 《永代巡礼者、アイリ》 4 《ナントゥーコの鞘虫》 4 《反射魔道士》 3 《地下墓地の選別者》 1 《異端の癒し手、リリアナ》 1 《不気味な腸卜師》 -クリーチャー(28)- |
4 《先祖の結集》 4 《集合した中隊》 -呪文(8)- |
4 《払拭》 3 《残忍な切断》 2 《苦痛の公使》 2 《苦い真理》 2 《強迫》 1 《シディシの信者》 1 《蔑み》 -サイドボード(15)- |
【Owenのリスト】との違いは以下。
● 《異端の癒し手、リリアナ》
《シディシの信者》のおかげで、即座に《反抗する屍術師、リリアナ》に「変身」し、「-1」能力で《シディシの信者》を使いまわすことができる。
「-1」でバウンスとは、かの《精神を刻む者、ジェイス》ではないか!
しかも「1点ドレイン」・「占術」・「ドロー」といったオマケも付いてくる!
《永代巡礼者、アイリ》や《不気味な腸卜師》と同様に、「複数枚引くと不安定になるが1枚目が劇的に働くカード枠」として採用した。
ただ《シディシの信者》が効きづらい相手には、良くサイドアウトする。
● 《沼》2枚
例えば、こんな初手がきたとしよう。
キープだ。序盤少し展開が遅れても《反射魔道士》・《集合した中隊》で取り戻せるし、何より《ヴリンの神童、ジェイス》がいる。
しかし理想を言えば、この《窪み渓谷》が基本土地の何かならばもっと良い展開になる。このデッキの理想的な動きは「基本土地→基本土地→バトルランド」であり、序盤が遅れるのはなるべく避けたい。
そして、展開が遅れるパターンはバトルランドが初手にある場合が多い。「4色ラリー」の土地の理想は、【前回の記事】で述べた《島》/《沼》/《梢の眺望》だ。
これを達成しやすくするために、《窪み渓谷》を《沼》に変更。メインデッキには青いカード10枚に対して青マナが19と過剰だったため、色マナ枚数に問題はなかった。
● サイドの《苦い真理》
ラリーが苦手とする相手は、《反射魔道士》が効きづらくカウンターと全体除去を擁するデッキ。つまり「エスパードラゴン」と「グリクシスコントロール」だ。
この2つはロングゲームになりやすいため、消耗戦に強い《苦い真理》を採用。《アブザンの隆盛》も試したが、そもそもクリーチャーが複数並んでいないと弱く、《ゲトの裏切り者、カリタス》に対する解答が欲しいときには《苦い真理》で引きにいった方が良い。
《束縛なきテレパス、ジェイス》で再利用できればそのゲームは勝利だ。
■ グランプリ・パリ2016・本戦結果
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 1 | BYE | |
Round 2 | BYE | |
Round 3 | 青単エルドラージ | ×〇〇 |
Round 4 | アブザンブルー | 〇〇 |
Round 5 | 4色カンパニー | 〇〇 |
Round 6 | 4色ラリー | 〇×〇 |
Round 7 | エスパードラゴン | ×〇× |
Round 8 | 4色ラリー | 〇〇 |
Round 9 | 4色ラリー | 〇〇 |
8-1
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 10 | 青黒ハスク | 〇〇 |
Round 11 | 4色ラリー | ×〇× |
Round 12 | 青赤エルドラージ | 〇〇 |
Round 13 | グリクシスコントロール | ×〇× |
Round 14 | 青黒ハスク | ×〇〇 |
Round 15 | マルドゥグリーン | 〇×× |
3-3
トータル11-4でプロポイント2点獲得。
あと2勝が足りなかった。
「4色ラリー」は今まで回したデッキの中で2番目に美しく、プレイ難易度が高い (1位はレガシーの【ANT】) 。
回せば回すほど自分の上達が感じられる、やりこみ度の高い良いデッキだ。
その上でスタンダードは「4色ラリー」以外にも強いデッキの種類が多く、【グランプリ・パリ2016のトップ8】を見てもすべて違うデッキだった。
対策カードのバランスが程よくて、この環境がもう半年続いても良いくらい楽しいスタンダード環境だった。
だがそうも言ってられず、もうすぐ『タルキール覇王譚』・『運命再編』がローテーション落ちし、『イニストラードを覆う影』の全カードリストが公開される。
スタンダード落ちは悲しいが、環境の変化もまたマジックの魅力。
『タルキール覇王譚』・『運命再編』でお世話になったカードに別れを告げよう。
■ お世話になったランキング
5位.フェッチランド各種
フェッチ+バトランというマナベースがあったからこそ、3色4色が存在できていた。
アンタップインかつ4色カウントできる土地というのは中々ない。多色カードの強力さもあって、環境当初はスタンダードがまるでモダンのように感じた。フェッチランドのローテーション落ちにより、皆マナベースに苦労することだろう。はたして3色デッキは構築可能なのか?
実を言うと、私はフェッチランドがあまり好きではない。
「フェッチしたらライブラリートップが欲しいカードだった」、「圧縮するつもりでフェッチしたらドローが土地」なんて場面は数限りないし、プレイヤーが任意でランダム要素を選べるのは「運ゲー」の部分が増えてしまうように感じるからだ。
何よりシャッフルが面倒。
4位.《カマキリの乗り手》
このカードで攻撃した回数は測り知れない。
「ダークジェスカイ」で《僧院の導師》とどっちが良いか議論があったが、断然こっち。2枚引くとすぐに勝てるし、相手の「プレインズウォーカー」に強い。
3位.《先頭に立つもの、アナフェンザ》
『タルキール覇王譚』発売以降、数多くのトーナメントを「アブザン」と共に戦ってきた。
形は違えど、「アブザンアグロ」のベストムーブにはいつも《先頭に立つもの、アナフェンザ》がいた。
行弘 (賢) とプロツアーの練習中に、先手トリプルマリガンで《先頭に立つもの、アナフェンザ》→《包囲サイ》で勝ったのは今でも覚えている。
2位.《時を越えた探索》
撃ったら勝つカードで、撃たれたら負けるカード。正直強すぎる。モダン・レガシー禁止もやむなし。
来月に【ヴィンテージ神挑戦者決定戦】があるので、そこでまた使うとしよう。
1位.《包囲サイ》
攻守に優れ、4ターン目以降いつ引いても強い。
《先頭に立つもの、アナフェンザ》は防御的なデッキには入らないが、《包囲サイ》は色さえ合えば4枚確実に入るカード。
《雷破の執政》を乗り越え、《かき立てる炎》で焼かれないタフネス5が強く、トランプルが「プレインズウォーカー」を抑制していた。
【プロツアー『タルキール龍紀伝』】で、【土地が3枚のまま《包囲サイ》を3枚抱えた苦い思い出】もある。
劇的なトップデッキで勝利するとき、《包囲サイ》はいつもそこにいた。
これからはモダンでもお世話になるだろう。さらば、《包囲サイ》。
ではまた。
高橋優太
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